アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師のレビュー・感想・評価
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バイパス理論の考え方ではいろいろおかしい
今年417本目(合計1,508本目/今月(2024年11月度)23本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
展開に違和感があるなぁと思ったら、韓国映画の日本語リメイクなんですね。
ストーリーとしてはここに書いてあるのがほぼ全てのような気がします。もちろん裏切り裏切られというのは色々あるし、その意味で「最後の勝者は誰でしょう?」という点についてはネタバレ扱いでしょうね。
「税金徴収ミッション」というのはわかるし、「税金は公平に納めるべき」というのもわかるのですが、行政法でいうところの「バイパス理論」を全部すっ飛ばした関係で、資格持ちは???な展開になるのが何だかな、といったところです。
採点は以下まで考慮しています。
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(減点0.8/バイパス理論の考え方についての見解がおかしい)
特に徴収はその傾向が強いですが、民事上の裁判等とは別に、法律上特別な徴収手段というのものが用意されているのが普通です。これは、一般の裁判所にのせられると裁判所が混乱してしまう(裁判官とて徴収だの土地収用だのといったことに詳しいわけではない)し、ましてこの映画のように個人間でのやり取り(要は、私人救済が認められるか)はさらに想定されていないからです。それが付きまとい等だといわれて警察がきても「徴収が何だの」といっても一般の「おまわりさん」では理解できないからです。
このように、「法が特別な制度を設けているのだから、勝手な報復や民事裁判他ではなく、用意された特別なルートにのっとって手続きをとりましょう」という考え方を、その「特別なルート」を「バイパス」(=高速道路、特殊道など)にそって「バイパス理論」といいます。
この考え方がまるで出てこないので展開は珍妙な状況になっていて、何をしたいんだ…というところになってしまいます。
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コン・ゲーム映画の傑作になるはずだった作品‼️
この作品は日本では珍しいコン・ゲーム映画の傑作‼️になるはずだった映画‼️権力者である会社社長の脱税を暴くため、一人の税務署員と詐欺グループの面々が手を組んで、税金徴収ミッションを展開する・・・‼️税務署員を演じる内野聖陽や詐欺グループのリーダー役岡田将生をはじめとするクセ者ぞろいのキャラクターたちも魅力満載‼️真面目な税務署職員の川栄李奈ちゃんや主人公の娘の扱いなどにもう一工夫欲しかった気がしますが、岡田将生の母親の正体などは意外性があって実に面白かった‼️詐欺の手口も敵側にバレ、泳がされてるように思わせといて、詐欺グループの方が一枚上手だったというストーリーはまさに「スティング」ですね‼️内田さんと岡田くんのバックストーリーも非常に秀逸だと思います‼️物語はホント完璧に近いような気がしました‼️ただそんな物語を魅せる監督の演出がイマイチ‼️ドンデン返しに次ぐドンデン返しなストーリーなのに、結構淡々とした語り口とテンポになっているので、あまりワクワク感を感じない‼️そしてシーン毎の溜めがないので、あまりドラマチックさも出ていない‼️そういう点で「アフタースクール」や「鍵泥棒のメソッド」の内田けんじ監督だったらもっと面白くなったと思う‼️それでも日本映画では珍しいコン・ゲーム映画の秀作には間違いない‼️とりあえず前日譚のドラマでも観ますか‼️
日本の映画としては、テンポが良い方ではないでしょうか?ところどころ...
日本の映画としては、テンポが良い方ではないでしょうか?ところどころに笑いもあり、なんだかんだで楽しめました。「勧善」ではないけれど、理不尽に立ち向かう「懲悪」ものは、日本人の大好きなテーマ、見終わってスカッとした人も多かったのでは・・。役者陣もいい具合にはまってます。特に岡田君はトラベルナースもそうだけど、訳あり、斜に構える役が似合いますね。政治家の不正資金もこんな風に成敗してくれる人いないかなあ・・・。
地面師のコメディ版?
いやキッパリだまされた。降参です。
イヤ~、橘(小澤征悦さん)同様しっかし騙された。ホントお見事でした。
途中、娘や同僚、署長にばれそうになるところもハラハラして面白かった。
終盤、バレちゃったと思わせたところからの巻き返しも良かった。
言われてみれば詐欺の標的側(橘の側)に事前にスパイを仕込んでおくってのは、当たり前と言えば当たり前なのだが、最後に敵方の司法書士だった酒井(神野美鈴さん)がヘルメットをとって顔を見せるまでは、全く考えてなかった。8人目がいたとは。
しかも氷室(岡田将生さん)ママだったとはオドロキ( ゚ェ゚)
(追記)タイトルどおりで言えば氷室ママが7人目でした。
急に警察が協力するのが腑に落ちなかったのだが、通報したのが司法書士の酒井で、警察の側にも協力者として熊沢(内野聖陽さん)の親友の八木(皆川猿時さん)がいたのが分かって納得した。更に9人目がいたとは。
八木は「オレは何も見てないし知らない」とは言ってたが (^^)
更にグループには入ってないが、10人目として国税局に栄転が決まっている望月(川栄李奈さん)が署長(吹越さん)の悪事を暴いたところも痛快だった。
小澤征悦が出てるのを知らないで見たのだが、最初の方で小澤征悦が悪いヤツとして望月のスマホに登場したとき、アクマゲームに引き続き悪いヤツとして出てきたと思ってワクワクした。
イヤもうホント期待通りの悪役を演じてくれたヨ。
終盤、風に吹かれて飛んだ1万円札のスカシが小澤征悦だったのが笑えた。
契約寸前に詐欺がバレたと知って氷室達が逃げたので、結局14億は盗らずに終えるのかと思ったら、14億計数時に既にすり替え完了してたのを知って、思わずうなってしまったヨ。
さすが天才詐欺師。降参です。
【”目には目を、歯には歯を、騙しには騙しを!そして、二人の男が騙しに加担した訳。”今作は相手の裏の裏の裏をかいていくストーリー展開と、最後はムネアツな気持ちになる邦画コンゲームの新たなる逸品である。】
■東京のとある税務署に勤める熊沢(内野聖陽)は、精気なき事なかれ主義で日々の仕事をこなしている。ある日、国税局への転属が決まっている脱税を許さない部下望月(川栄李奈)が、10億円の脱税疑惑がある橘社長(小澤征悦)に、その事実を詰め寄ると逆に訴えると言われ窮状に陥ってしまう。
そこに、手を出して来たのは熊沢に中古車販売詐欺をした氷室(岡田将生)だった。氷室は”詐欺を見逃してくれたら、橘に10億払わせる。”と約束する。熊沢は同期の税務署員が且つて橘の脱税を暴こうとしたが、逆に横領の罪を被せられた際に”見て見ぬ振り”をした為に自死した事を深く後悔しており、氷室の提案におずおずと乗って行く。
◆感想
・冒頭は、家族に頭が上がらず事なかれ主義で生きて居る熊沢が、且つて同期を自死させてしまった悔いの心から、氷室の”橘に10億払わせる。”という言葉に乗って、”地面師詐欺”の仕掛けに乗って行く中で、精気なき男から学生時代の様な活力ある男に変化していく様を、今や名優と言っても良い熊沢を演じる内野聖陽が良い。
・又、橘社長を演じる小澤征悦も、その圧倒的な”眼圧、顔圧”で見事に悪役を演じている。所謂”悪”のキャラが濃いと”善”が引き立つという法則が今作では見事に当て嵌っているのである。故に小澤さんが、悪辣であればあるほど、観る側は再後半の展開にカタルシスを覚え、更には沁みてしまうのである。
・チャラい詐欺師氷室を演じた岡田将生も見事で、彼が詐欺師になった理由を劇中、橘を騙すために不動産屋に化けた際に口にした”父が警部、母は弁護士・・。”という台詞が、実は本当の事であり、後半効いてくるのも良いし、彼のチャラい表情の下に隠していた怒りと哀しみ、そして決意を眦に表した真面目な表情の使い分けも絶妙である。
■今作では、税務署長(吹越満)が橘と通じている事や、描かれないが氷室の父の上司が橘と繋がっている事に対して、決然と怒りを持って立ち向かって行く熊沢と氷室とその詐欺仲間達の姿が、可笑しくも熱いのである。
・橘が、氷室の仕掛けた罠に気付き、手下に命じ逆襲するシーンも全て、氷室の想定内だったという展開も、観ていて実に爽快である。
序盤に、偽造屋の丸(上川周作)が、ふざけて透かしに熊沢の顔を入れて見せるシーンが、再後半の橘が10億を巻き上げられた事に気付く連動性も、良い。
今作では、しばしば序盤に小さなシーンが織り込まれ、後半その意味を回収するストーリー展開も良い。
・橘が、”地面師詐欺”を疑って、橘の司法書士(神野三鈴)が物件の写真を物件主になった娘(森川葵)に多数見せ”本物ではない写真はどれですか。”と問うシーンもハラハラしたが、最後にバイクに乗って颯爽とヘルメットを取った女性の顔を見て”成程ねぇ”と唸るとともに、氷室母子の執念が感じられるのである。
そして、それまで”動かない時計”を嵌めていた氷室が、時計の竜頭を巻いて再び時計の針を動かすシーンも良い。それまで、無実の罪で留置所に入れられていた父と離れ離れになり、停まっていた時を再び動かしたという事であろう。
<私が一番沁みたシーンは、ラスト、橘に見事に復讐した熊沢がスマホに入れてあった自死した男と、自分と、そして同じく同期で熊沢を支えて来た刑事の八木(皆川猿時)と三人で、笑顔で映っている写真を見るシーンである。
今作は相手の裏の裏の裏を掻いていくストーリー展開と、最後はムネアツな気持ちになる邦画コンゲームの新たなる逸品である、と私は思います。>
分かりやすくも趣向を凝らした復讐劇
地面師たちを食べた後の極上デザート!
地面師たちも面白かったけど、NetflixなのでR指定もなくやたら残虐シーンや塗れ場が多くしんどい部分もあった。家族で観るには気まずいし。
その点こちらは映画なので、R指定すると観る人が減るので、妄想の残虐シーンでさえあの程度。
そこがまた観ていて調度良い塩梅だ。
何より内野聖陽がうまい!
平凡な公務員の奥底に秘めた男気はこうも見事に表現出来る俳優は少ないだろう。
韓国の原作タイトルのイケメン詐欺師地で行くのはさすがの岡田将生。腕時計のエピソードがいいね。
後半もうこれでおしまいか!と思わせてからの皆川猿時のシーンで胸に熱いものが込み上げてきた。まさか皆川猿時でうるっと来るとは。
原作はよく知らないものの、想像するにだいぶ上田監督ワールドになっているのではと推測しながら観ていた。
コンフィデンスマンJPよりも生身の人間の心理がよく描けてるし、地面師たちよりも毒がなく後味が良い。
まさに地面師たちを観た後にデザートによろしい仕上がりだ。
ですよね~
韓国っぽいなー、と思ったら…
名も無い市民の怒れる復讐劇
カメラを止めるな!の上田慎一郎監督による久しぶりの劇場長編ということで、初日一回目から観てきました。物語の概要は、とある税務署の名も無き気弱な一職員が権力と癒着した脱税王から屈辱を受け、丁度その時自分を騙した詐欺師と知り合ってその仲間達と共に脱税王から大金を巻き上げるというお話です。雑な言い方をすれば、映画スティングやドラマのシロサギ、地面師などをごっちゃにしたお話といったところでしょうか。
全体に流れるのは、真面目に生きている小市民が損をして、権力に癒着している特権階級ばかりが得をしているのはおかしいだろ?という怒りの感情です。アングリースクワッドとは、「怒れる部隊」てめえら許せねえ!って怒っている奴等って事。税務署長と結託して脱税をして、好き勝手している奴に仕置きするという現代の必殺仕置人が彼らなのです。
もちろんやっていることは詐欺=犯罪です。だから褒められたことではないのだけれど、警察や検察が動かない以上、これしか方法が無いと税務署員の熊沢(内野聖陽)は覚悟を決めます。そこには過去に自ら命を絶った同僚の無念もありました。そして天才詐欺師氷室(岡田将生)にも同様な過去が…。
ここから先はあまり詳しくは語れません。上田慎一郎作品の困ったところは、どの作品も全て大どんでん返しがあるので詳しく語るとネタバレになってしまうこと。なのでどうかその内容は劇場にてお確かめください。とにかくシナリオが非常に巧緻で、これでもか!と伏線が張ってあって、後からあれはそういう意味だったのかと驚くことが何度も。これは僕もまた見に行かなくてはいけないなと思いました。
役者では内野聖陽が素晴らしい演技でした。いつもはちょい悪なイケオジが定番の内野さんですが、今回は気弱な一公務員という役柄を見事に演じきっていました。その気弱さが凄く良い!そして最後もしっかり税務署員として仕事を全うしますが、そこが最高に気持ちいいのです。この映画のカタルシスは、騙すこと以上に真面目な人間が職務を全うすることなんだと感じました。
ここ数年、日本は某政党の裏金問題で、それを取り締まらない検察&国税局に国民の怒りが爆発しています。どうかこの映画を観て、そのストレスを少しでも発散してくれれば良いな、と思いました。
面白かった。
⭐︎4.6 / 5.0
楽しくて気持ちいい作品だが、ところどころ気になる点もある
見ていてとても気持ちの良い作品。
カメ止めの上田監督最新作ということで
裏切り&スカッと要素は見事なもの。
2時間で充分楽しめる。キャストもいい。
映画館に観に行く価値は十分あります。
ただ気になる所も割とある。
まず話を最後まで見て思ったのが
「既視感がある」ということ。
このテの詐欺逆転モノを見慣れているためか、
だいたいのトリックや展開は先に読めてしまった。
ドラマだが海外作品でいう「レバレッジ」、
日本作品でいうと「コンフィデンスマンJP」
などを見ていた人は
おそらく展開を読めた人も多いのではないでしょうか。
ただ韓国の原作やドラマが
けっこう前に公開された作品なので
まぁそこは仕方ないかと思いました。
※以降、ネタバレあり。
他にも気になる点はいくつかあった。
・ハンマーネキの存在理由がほぼない
・逆に闇金の女社長が権力者なのに
アクターまでやってて違和感
・逆転の演出上仕方ないとはいえ、
明らかな偽札はバレるリスクを高めるだけ
・クライマックスでの敵の行動が
コミカルすぎて緊張感がない
・最後主人公が殴りまくる妄想が怖いだけで蛇足
・10億を橘名義で納税した方法が謎
思い出した気になる事をザッとあげてみましたが、
それらに対する評価を差し引いても結構楽しめたので、
やはり良い作品だと感じました。
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