劇場公開日 2024年11月22日

「庶民が平和に暮らすコツ、知ってますか?怒りを持たないことです。」アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0庶民が平和に暮らすコツ、知ってますか?怒りを持たないことです。

2024年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

波風立たない暮らしを本望に生きている、冴えない税務署署員熊沢。追い込まれ、逃げ場もなく、どんどん腹を括って悪党を追い詰めていく展開は爽快。だけど、どこか内野聖陽の役者としてのポテンシャルがわかっているので、変貌してもこっち(観客側)に驚きがない。だからなんだか物足りない。むしろ、いつも冴えない役ばかりしてる役者が変貌していくからこそゾクゾクと見入ってしまうはずなんだが。結局、この肝心なところがイマイチと思えたのが惜しい。
岡田将生の演技には最近とくに目を見張る。誠実な役は十八番だし、イジられ役も愛嬌あるし、憎らし気な悪役もできる。この前は殺され役もしてた。だから彼に限ってはどう転ぶのか読めないのがいい。
だいたい展開が読める方向へと進んでいって、こんなもんだろうと思った矢先に、ああ、そういえば七人ってことを忘れてた、のオチが待つ。なかなかよかった。

栗太郎