Back to Black エイミーのすべてのレビュー・感想・評価
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俺が好きになる歌手は早逝する!何故だ?!
初恋の村下孝蔵は、コンサートを見た後に亡くなり、
フレディー・マーキュリーはCDをダウンロードして( 当時はサブスクがなかったから、iTunesで買っていたのだ) 聞いていたら訃報が流れて、
ピート・バーンズは、千手観音のPVを繰り返し見ていた時に訃報が流れ、
ジョージ・マイケルは、ベストアルバムを聴き入っていた時期に訃報が流れ、
葛城ユキは、川崎ルフロンの駅内商店街の特設ステージが良かったので、ライブに行きたいと思っていたら、訃報が流れ、
あの下衆いムード歌謡「 ホテル」 の島津ゆたかは、ひっそり死んで、
エイミー・ワインハウスは、存在を知った時にはもう亡くなっていた...。
エイミー・ワインハウスの映画は数年前にドキュメンタリー映画があって、ヤクと酒でラリってコンサートで歌えなくなってブーイングの嵐だったのが、印象的だった。
エイミー・ワインハウスと言えば、ドラッグがセットなので、テリー・ギリアムの「 ラスベガスをやっつけろ」 のような、ラリラリ映画になるのかと、思いきや、監督はそうはしたくなかったようで、ヤクきめてないエイミーを撮りたかったようだ。
歌手の伝記映画での、最大の難関は役者のモノマネか、ご本人歌唱にするかで出来がかなり変わってしまう。
「 ロケットマン」 はタロン・エガートンが歌唱だったが、それなりに味がある歌い方で嫌なカンジではなかった。
この映画「 エイミーのすべて」 は、ずっと聞いていて、エイミーが歌唱していて口パクだったのかな?と思っていたら、主演女優が猛特訓してエイミーの歌を歌唱していたのは、気づかなかったなぁ?
エイミー・ワインハウス検定3級の俺には難しかったようだ。修行が足らんな、鍛練せねばならぬな。
ヤクと酒でヤケた独特のしゃがれ声を見事に再現していて、まるで生前のワインハウスのコンサートを聞いているかのようです。クイーンの物真似の、クイーンネス( 知ってる?)の太ったおっさんボーカル並みの再現力です!
普通に楽しめる音楽映画なので、エイミー・ワインハウスを最近知った人、知らない人でも見て損はしません!
「推しの子 映画版」 の芸無しコスプレ役者どもは、この映画を見てレポートを書いてくるよーに!期限は一週間後だ!提出しない奴は二度と再現フィルムには参加させない!絶対にだ!!
素晴らしかった
エイミー・ワインハウスは亡くなってから聴いてあまりによくて今でもたまに聴く。冒頭、アコギで作曲している描写がある。独特の節回しは、作っている様子から話し言葉に節をつけただけのような作為があまりない感じがうかがえる。また、声が楽器のようで、本当に素晴らしくて天賦の才だ。これまで歌詞の内容は全く気にしていなかったのだけど、あまりにえげつなくて驚いた。エネルギッシュでポジティブでポップな印象の楽曲でも内容は被害者意識と自己正当化みたいな歌詞がけっこうある。
特にひどいのが、ブレイクの元彼女をクソみそに歌っているところで、好きだった女をあんなふうに歌われたらブレイクが出ていくのも当然だ。性についても歌うし、子どもに聴かせられない。ただ、本当に正直で素直な気持ちを歌っている。歌詞にもそれほど見事な表現をしてやろうというような気張りがなく、思いを丁寧に言葉にしているだけのような作為のなさがある。
感情の起伏が激しく暴れん坊だ。吉田豪さんの奥さんの関係のようで、ブレイクも持て余す。
才能がすごくて自信にゆるぎがない。半面、思い上がりがはなはだしい。しかし、それは才能を開花させるためには必要だ。ある程度思い上がりがあって、勘違いしていないと才能は花開かない。性格がいい必要もないし、孤独なのが当たり前だ。そして特に努力している風でもないのがかっこいい。抜群なセンスがあるからなのだが、奔放に生きて生活しているありのままで作品となり輝きを放つなんて、天才にしか許されない。
本当に子どもを欲しがっていたし、恋人を大切に思っていた。感情のコントロールができずぶち壊しにしてしまうのが悲しい。
吹き替えなのか、本当の音声なのか不明なのだけど、違和感が全くない。本当のエイミーが思い出せない。音楽が素晴らしかったし、たっぷり聴けた。
祖母シンシアと共に
歌声に惹かれて良く聴いていたエイミー。
27歳で壮絶な生き方をしてたんだぁ……。
酒、ドラッグ、パパラッチ、ダメ男、祖母の愛情。
自分の経験を音に落とし込むとは。
曲調は好きだけど歌詞は実体験だから激しいね。
自らの破天荒さと悲しみを酒とドラッグで
誤魔化して溺れていく。
話し合いの途中で『◯ンカスだけで話し合え!』
は笑って、痺れた。
祖母シンシアとの関係性は素敵。
あの独特の髪型はその影響だったとは。
彼女の人生を包み込む映画。
素晴らしい歌声がずっと響き渡りますように。
酒、クズ男、薬物、タトゥー、パパラッチ、そして歌
これだけてんこ盛りの人生であれば、長生きはできないと納得してしまった。
それにしても、歌の素晴らしさ。主演のマリサ・アベラは全ての曲での歌唱ではないが、不世出のユダヤ人歌手によるR&Bを感動的になぞらえている。
2時間を超える上映時間を退屈することなく鑑賞できた。
27クラブの一員となったエイミー・ワインハウス。破滅的で悲劇の人生という印象を持っていたが、父や祖母から、短期間ではあったが夫からも愛を注がれた生涯であったことが描かれており、少なからずほっこりとした気持ちになれた。
とくに夫のブレイクと出会ってからの一途さが愛おしい。
まあ、かなり美化はされているのだろうがね。
【”君はエイミー・ワインハウスのソウルフルな情念の歌を聴いた事があるか!”今作は、彼女自身の生き様をそのまま歌にした、名曲テンコ盛りの華やかで哀しくも短き半生を描いた音楽伝記映画なのである。】
ー 最初に敢えて書くが、私は普段は殆どロックしか聴かない。が、エイミー・ワインハウスのややハスキーヴォイスで歌うソウルフルな曲は別で、好きである。
彼女の歌はロック&ソウル&ジャズって感じであるからである。
特に、今作でも歌われる超名曲"Back to Black"や”Rehab"”Me&Mr.Jones"が収録されているセカンド&涙のラストアルバム「Back to Black」は、今作の公開が発表されてから車中で爆音で聴いて来た。
それにしても、エイミー・ワインハウスの映画が製作、公開されるとはなあ・・。感無量である。-
◆感想<Caution!内容にやや触れています。>
・エイミー・ワインハウス(マリサ・アベラ)が小さい頃から歌が上手かった理由が、彼女の憧れで大好きな祖母シンシア(レスリー・マンヴィル:嬉しい。)がジャズシンガーだった事は知らなかったなあ。
彼女が年齢の割に”シャングリラス”を愛し(実は、私も知らなかったよ。)当時人気絶頂だった”スパイス・ガールズ”を貶す姿や、髪型を60年代に流行ったという”ビーハイブ”にする姿など、ホント影響を受けていたんだねえ。
そして、彼女はシンシアが亡くなった時に父ミッチ(エディ・マーサン:コレマタ、嬉しい。)と共に遺灰が収められた教会に行った時に”私の遺灰は、お婆ちゃんの隣。”というシーンも哀しいよなあ。
・エイミーが、パブで会って一目ぼれしたタトゥ男ブレイク(ジャック・オコンネル)。そして、エイミーは即座に胸に”ブレイク”とタトゥを入れるんだよねえ。その後、シンシアが亡くなった時にも、彼女のタトゥを入れていたなあ。ホント、大切なモノは肌に刻み込む人だったのだなあ。
けれども、ブレイクは元カノのベッキーの所に戻ってしまうのである・・。
二人は再び結婚するのだが、ブレイクは暴行罪で刑務所へ。で、破局。今でも英国ではブレイクはエイミーを不幸にした男として有名であるが・・。愛する人と一緒になって、子供も欲しかったのに。エイミーが可哀想過ぎるよ。勿論彼女にも原因はあるんだけど。そして、彼女はドンドン、アルコール、クスリに頼ってしまうんだよね。
■この作品は、エイミー・ワインハウスの音楽伝記映画であるので、当然彼女の曲が、劇場内にフルボリュームで掛かるシーンは、心中で物凄く盛り上がる。
特に、ブレイクが彼女の元を一時的に去った時に彼女がNYで"Back to Black"を歌うシーンは、凄かったな。
あの恨み節一杯の”男なんてもういらない。”と言う歌詞。本当にこの映画内でもエイミーが言っているが、彼女は実体験した事を歌っていたんだよね。
だから、”私はスパイス・ガールズじゃない!”と言い、曲が書けない時は、アルコールと大麻に頼っているんだよね。哀しき依存症である。
再後半のグラミー賞発表前のステージでリハビリ施設に入っていた時を歌にした”Rehab"を歌うシーンも凄くって、”リハビリ施設に行けっていうけど、No!No!No!”と、乗りとメロディの良い曲を歌う姿ね。
もう、彼女の最期が分かっているから、感動するんだよねえ、興奮と哀しさと・・。
<今作は、個人的な意見なんだけど、映画としては構成が粗いと思う。
けれども、エイミー・ワインハウスを演じたマリサ・アベラが、歌手を夢見る18歳のキラキラした姿から、酒と失恋とクスリでボロボロになって行く姿を、哀しくも見事に演じていたし、彼女の事を知らない人が観ても沁みるんじゃないかなと思ったな。歌もとても良かったよ。
それにしても、今更こんなことを書いても仕方がない事は重々承知しているが、もし存命だったら彼女が更に大歌手になっていたのは間違いないよなあ。
切ない今作であったが故に、最後半は可なり哀しく沁みてしまった作品だったよ。
嬉しかったのは、エンドロールで楽曲に”Nick Cave"の名が有った事だな。元気なんだね。
普段はこんな事は書かないんだけれど、この作品を見てエイミー・ワインハウスのファンになる人が居たら嬉しいなと思いながら、劇場を後にしたよ。>
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