ニューノーマルのレビュー・感想・評価
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オムニバス映画ってのは、それぞれ関係のなさそうな積み重ねたエピソードを
どうやって、ラストで一つにまとめるかが力量を問われるのだけど、個々のエピソードが壊滅的に面白くないうえに、オチが無いので肩透かしを食らってしまう。
青年が自分の部屋の隣りに住んでいるお姉さんの部屋に忍び込んで、パンティを被るとこと、歯ブラシを口に含むとこは少し笑えたけどさ。
洗濯したパンティを頭から被るというのはまだまだ変態初心者ですな?洗ったパンティには価値が無い!脱ぎたてのほっかほかなパンティこそが至高というものですぞ?おほほほほ。
オムニバス映画ってのは普通それぞれのエピソードを違う監督がやるものだけど、一人で全話を担当するならば散らばったエピソードを一つにまとめる責任があると思うんだ。インタビューでオムニバス映画と思わせたかったと発言していたけど、まずオムニバスの体を成してませんけど?
火災報知器のおっさん、エレベーターで殺されたマッチングアプリの女の子、障害者のふりをしていた婆さんに襲われた中学生、自販機の取り出し口に忍ばせたピンクの封筒に入っているメッセージに誘導される青年、隣の部屋に住んでいる美女のストーカーをした青年、コンビニ店員の姉ちゃん。
これらの登場人物が、それからどうなったのかが一切説明されないままEDロールで登場人物がメシ食っているシーンが映し出されて終わってしまうのだ...。
おいおいおい、オチが無いオムニバス映画って、クリープを入れないコーヒーみたいなものじゃないの?
← 例えが古すぎ
てなわけで、チェ・ジウが久しぶりにスクリーンに登場した以外に見どころは全く無い映画。配信で見ても時間の無駄です。人生って、以外に短いんだから貴重な人生の一部をこの映画にかける事ないよ。
ビミョー…
チェ・ジウさんが主人公の物語かとおもいきや、6つの出来事がすこしずつ交錯しているオムニバス映画でした。
チャプター1〜6で物語が作られており、1に出てきた人が6にも関係していたりします。
チャプター2は他と比べるとほぼ関連性が無く、どう繋がるのかワクワクしていました。
5でようやく、「お?あの人はもしや2にいた人では?」というような人が出てきたのですが、物語に深く関わってくることもなくガッカリしました。
(一度しか鑑賞していないので勘違いや見落としがあるかもしれません)
チャプター6のコンビニ店員役のハ・ダインさんがすごく良かったです。
言葉にするのが非常に難しいのですが魅力的な方でした。
ソレガ"普通"
予告には裏切られたのだが、考えるにそこそこ面白かった。メッセージ性があると言うか、総体的に思うのはタイトルがいい。
「ニューノーマル」
新しい普通とか新常識とか、普通っていう漠然としたカテゴリーは更新されていくかのようなタイトル。
「普通」って単語から想起するものは、平均値とか大多数を占める考え方とかだとは思う。
つまりは、どんな考え方や価値観であっても大多数がソレを共有するならば「普通」となり得る。
そこで、この作品なわけだ。
オムニバスで複数の主人公が登場する怖い系の話なのだ。どのエピソードも怖くはあって、ソレが目的ならば退屈もしないんだろうなぁと思う。
俺は違ったから、あくびもするのだけれど。
ただ切り口は面白いなぁと。
冒頭に猟奇的な殺人とか、ちょっと信じ難いニュースが羅列されていく。
思わず耳を塞ぎたくなるようなものばかりだ。
で、そこから本編が始まるのだけれど…オムニバスで語られるアレコレは、この毎日のように流れてくる許容し難いニュースの一例であり詳細なわけだ。
僕らの日常はそれらの異変に晒されている。
無差別殺人は起こり、悪質な客も業者もいて、身勝手なクレーマーとか理不尽な酔っ払いとか、承認欲求の塊とか、自らを正当化するストーカーとか、閲覧数に血眼になり蚕の幼虫を生で食べるYouTuberとか、悪意と正義を際限なく放出するSNSとか、語り出したらキリがない。
食品偽造とかもこの範疇だし、いじめで自殺とか、政治家の裏金が発覚するも罪を問われない政党もそうだ。離陸を遅らせても自分の意見を曲げない乗客とか。
一昔前では考えられないような事が起こる。
しかも、大量に。引っ切りなしに。
本作ではご丁寧に「いい人」が被害に合う事例も盛り込んである。餌にされる。自衛を怠ってはいけなくて、他人を信じると手酷いしっぺ返しを喰らう。
オレオレ詐欺とかもその部類だ。
善意につけ込まれる。
現実も、今までの普通が適用されず異変に侵食されていってる。もうその異変こそが“普通"になりつつある現実は絵空事ではないのではなかろうか?
…は大袈裟だけど、そんな仮説を読み取ったりする。
だから「ニューノーマル」
トンチが効いてる!
ラストは無差別殺人鬼である女性のショット。
ニュースを見ながら、平然とサラダなんかを食べてる。すてに彼女の中では殺人が日常に組み込まれていて、それが彼女の"普通"だし、彼女自身もそれで"普通"なのだ。
僕らの日常は、今はまだ異常者とカテゴライズされる人々に侵食され始めてはいて、そのうち僕らは"愚者"とカテゴライズされるのかもしれない。
にしても、韓国の街並みはこういう世界観にマッチする。照明とか色味のせいもあるけど抜群だ。
どんな未来が待っているのだろうか?
元々、とある宗教上の概念では、人間界は餓鬼界だったり修羅界だったりしたように思う。
いよいよその本質を目の当たりにする日も近いのだろうか?
とまあ、そんな事をこのタイトルから想起でき、優れたタイトルだなぁと思う。
◾️余談◾️
日本映画の「トリハダ」のリメイクらしいのだが、そのタイトルよりゃよっぽどいいなと思われる…。
女優陣の妖艶さと仮面の下の素顔の怖さを堪能する映画でした
2024.8.20 字幕 MOVIX京都
2023年の韓国映画(113分、G)
日本のテレビドラマシリーズ『トリハダ』のリメイク&追加チャプターで構成されたオムニバス形式のスリラー映画
監督&脚本はチョン・ボムシク
原題は『뉴노멀』、英題は『New Normal』で、ともに「新しく常態化したもの」という意味
物語の舞台は、韓国のソウル
とあるマンションで一人暮らしをしているヒョンジュン(チェ・ジウ)は、ソウル近郊で相次いでいる殺人事件の報道に目を奪われていた
だが、突然チャイムが鳴り響き、ドアの向こうには火災報知器の検査員を名乗る男ジョンフン(イ・ムンシク)が訪れる
管理人から何も聞いていなかったヒョンジュンだったが、やむを得ずに彼を部屋に通すことになった
男はねっちこく不快な発言を繰り返し、世間を騒がせている殺人事件についての話題を始めた
ヒョンジュンはこの男が殺人鬼なのではと疑い、スタンガンを持ち出して先手を打とうと考えのである
映画は、この第1章「M」を皮切りに、ラストチャプターとなる第6章までを描いていく
また、「M」が映画内の「2日目」にあたり、その後の章は時系列がごっちゃになった状況で展開される
第2章「正しいことをしろ」では、英雄になりたい中学生スンジン(チョン・ドンウォン)が困っている老婆ギュヨン(イ・ジュシル)を助けたものの、その老婆はヤバい人だった、という内容になっていて、これは「3日目」の出来事だった
第3章「殺しのドレス」では、マッチングアプリに傾倒するヒョンス(イ・ユミ)が、ソクミン(キム・ウリム)という名のマッチング相手に悪態をついたり、謎の存在とマッチングが成立する様子が描かれ、これは「1日目」の出来事になっている
第4章「今、会いに行きます」では、同じくマッチングアプリを利用する大学生・フン(チェ・ミンホ)が友人のソクミンと会っている様子が描かれ、ふと遭遇した自販機の手紙を追いかける、という内容になっていて、こちらは「3日目」の出来事だった
第5章「のぞき魔」では、隣人に恋するギジン(P.O)が描かれ、隣人へヨン(ファン・スンオン)の部屋に忍び込んで「アンダー・ユア・ベッド状態」になる様子が描かれ、こちらは「2日目」の出来事になっている
そして、第6章「ろくでもない人生」では、酔っ払い(チョ・ヒョヌ)やクレーマー(キム・ミンファ)に悪態をつかれるコンビニ店員ヨンジン(ハ・ダイン)が描かれ、彼女がオンラインゲームでギジンと繋がり、チャットでへヨンの恋人チャンス(イ・ドンギュ)と繋がっていて、これが「1日目」の出来事であることがわかる
整理すると、1日目にチャンスによって殺されたヨンジンの死体を、2日目にギジンが見つけることになる
ヨンジンが高架下で見つけた死体の一部は、映画の前に起こった殺人事件のもので、ヨンジンはチャットで処分方法を伝授していたという構図になっていた
ヨンジンは同時にギジンに対しても隣人に告白しろと煽り、それがギジンのアンダー・ユア・ベッド状態に繋がっているのだが、この時点では彼女は殺されていたことになっている
同じく、1日目にマッチングアプリを利用したヒョンスがヒョンジュンに殺され、その死体が3日目のフンの目の前に落下する、という構成になっていた
時系列シャッフルになっている効果があるのかはわからないが、完全に繋がっているのではなく、「Mと殺しのドレス」と「その他の4章」は独立している
それゆえに完全一致になっていないところがあって、ある意味不完全な感じの連鎖オムニバスになっていた
映画として面白いかは微妙な感じで、そこまでテーマ性を感じないところもある
深夜のオムニバス系テレビドラマで放送していそうな内容で、配信向きの内容のように思えた
宣伝では意図的に隠されている印象があるが、どう見ても『トリハダ』と共通するストーリーがあるので、日本のテレビドラマのリメイクにオリジナル要素を加えたと予告しても良かったように思えた
いずれにせよ、個人的に嫌いではないが、オチが弱いのと、これと言った特徴がないのが難点であると思う
ある状況におけるスリラーを描いているのだが、テーマ性とか教訓というものはなかったりする
なので、あくまでも映画館で涼みたい人向けの内容なのだが、女優陣がめっちゃ綺麗なので、おじさんホイホイにはうってつけなのかもしれません
男優陣も今をときめく人たちが出ているので、そう言ったキャストのファン向けの映画だったのかな、と感じた
17年前の日本のドラマ「トラウマ」のリメイク! 17年前の日本が、今の韓国のニューノーマル!?
タイトルとポスターの絵柄だけで観ることにしたのですが、観ててこれトリハダじゃんて気付き、エンドロールで日本語で書いてました。
17年前の日本のドラマ「トラウマ」のリメイク!
17年前の日本が今の韓国のニューノーマル!?
オムニバス形式の短編集、「幽霊の出ないホラー」というコンセプトだけでなくて、話の筋や落ちまで同じエピソードもある模様。
「模様」と書いたのは15年以上前のことなので細かい部分は覚えていません。
是非「トリハダ」観てください!
もっと不条理で怖いですから!
「トリハダ」のアイディアを丸パクリして、そこに自分が追加したいメッセージ(「半地下」社会派風)を入れ込んだ感じです。
だから、最後の話だけ長くてバランスが悪い。
パンフレットのインタビューで韓国側はこのことに一切触れず、オリジナルへのリスペクトが無い。
(日本のコラムでのみ触れている。)
肝心のお話は、さすがに良くできてて面白い。
特に、第一話
どんでん返しが面白い。
そして、やっぱり7年ぶり復帰作という、「冬ソナ」チェ・ジウの存在感が凄い。
火災報知機の点検員イ・ムンシクのいやらしさ、怖さ。
第六話のコンビニ店員ロッカー、ハ・ダインの雰囲気もイイ。
わざわざ観に行く動機づけが全くないけど。
2度登場する場合あり
チャプターとあったので、ショートオムニバス形式のスリラー映画かなと思ったら違う。
最初の話は一人暮らしをする女性のマンションに点検のお知らせなど一切なく点検業者だといって男がズカズカと入る。普通個人宅に入るんだったらあんなにも自分の家に帰ってきたかのような態度が出る時点でおかしく、男は強盗が狙いだったのだろう。しかし、女の正体はまさかの。
3話目のマッチングアプリに夢中になる女性の話ではマッチングの結果ばかりに固執してしまいマッチングの数字が悪いと他男(ほか)をあたる。そもそも会ってくれた相手に失礼では?その結果1話目の…が登場する。
2話と4話はオリジナル。
2話は車椅子があんな場所に引っかかる時点でおかしいでしょ、車椅子が他の歩行者に進路を譲ったのならば安全に退避できる場所を選ぶはず。怪しい車椅子に用心せよが正解だね。
4話のピンクのラブレターは一歩間違えたら落とし物案件(笑)誰か、自販機にお手紙を落とされてました、で終わりそうな話をまるでつけていたかのように、先に自販機に仕込み手紙を読ませるようにしたところで、自分のいる場所へとうまく誘導させ、ダイビングする。うまく出来すぎ。
5話が気持ち悪い覗きの話。好きならば、まずコミュニケーションとることからはじめようよ。最終的に不法侵入してるじゃん。
6話は、ろくでもない客の対応に苛立ちを募らせるアルバイト店員の話。今どきあんな掲示板ってまだあるのか?と思いながら見たけど結果はやっぱりかというエンド。
1話と3話、5話と6話は犯人役が同じ人。
そのあたりが余計紛らわしい。
繋がりがありそうに見えるが全くなく、偶然遭遇し運命の時を迎える内容になっているから全ての話につながりがあると思わないほうが良いかもしれない。日常に溢れる些細な恐怖をショートオムニバス形式で1本の作品にしてるだけ。
フィルム・スコアがねぇ
個人的には...本作の製作者である人達のフィルム・スコア、特にCapter 2 『Do The Right Thing』では、あたしには合わなかった。あたいの嫌いな監督の一人、デビッド・リンチはドキュメンタリー映画『Making Waves: The Art of Cinematic Sound』の中でこんな事をのたまっていた。
“Films are 50 percent visual and 50 percent sound.
Sometimes sound even overplays the visual.”
それと始まりが『The Blair Witch Project』が代表するようにホラー映画につきものの主観ショットのPOVとまでは言わないにしろ、その臨場感を演出する接写感はあだとなっている。悲しいかな、女性の老化は見ている者にそれまで抱いていた頭の中のイメージをガラガラと...? ここまで言っておきながらとお思いの方には「すみません」けどこれぐらいに...
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