劇場公開日 2024年8月3日

マミーのレビュー・感想・評価

全49件中、21~40件目を表示

4.5心地よい主観的ドキュメント

2024年8月20日
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鑑賞方法:映画館

なぜかこの事件には惹かれるものがあり
個人的に調べた時期があって
作品で語られる事実は全て知っていた。
なので真新しい情報はなかったが
作品としての価値は充分に感じられた。
当時大騒ぎしたマスコミには
再びこの作品を大騒ぎして取り扱って欲しい。
後半はドキュメント作品としての
客観性が曖昧になっていく。
それで良いと思った。
監督の強い正義感が心地良かった。

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Hironori Skywslker

4.0冤罪なんてありえないと思ってました、いままで

2024年8月18日
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鑑賞方法:映画館

出来事と事実を客観的に見せ、
やった、やっていないに偏らず中立的に進行する。

それは観ている者にバイアスをかけず、
この作品を観た上での判断を任せているような、
謙虚で、誠実な作品であると感じた。

ネット記事やYouTubeで情報を拾った身としては、
やや物足りなく、インパクトに欠けるが、
検察の傲慢さとマスメディアの無責任さが、
その人とその人を取り巻く人々の人生を翻弄するのであれば、あまりにも理不尽だし、その行動に憤りと恐ろしさを感じる。

作中に登場する新聞記者はクレディビリティ云々と言っていたが、いじめっ子に告げ口をしていじめに加担するその他大勢に感じられた。

私たち1人1人が賢く誠実に生きていくことの重要性を再認識させられた作品だった。

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タケシ

3.0検証の意義

2024年8月17日
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鑑賞方法:映画館

新たな証拠や証言があるわけでなく、判決のよりどころとなる根拠に論理の穴があるということを訴える作品です。

林眞須美死刑囚の家族にフォーカスする一方で、無垢な善人であるとは描いていません。
悪びれもせず保険金詐欺を語る夫・林健治の姿にはぞっとするものがあります。
息子の語り口も、母が無実だと信じているというよりは、判決内容を鑑みると有罪とは考えられない、というようです。

素人目にも論理の穴がみえる根拠によって有罪判決がなされたことに対しては、検証がなされるべきです。
検察側の都合のよいように科学が利用されてしまったようにも感じられて、「数字は嘘をつかないが嘘つきは数字を使う」という言葉が思い起こされます。

2024年2月に再審請求が受理されたそうなので、今後の動向を見ていきたいと思います。

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moro

3.0人間はミクロにしか物を見ることができない。

2024年8月17日
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鑑賞方法:映画館

カレー事件の真相と林一家に押された悪のレッテルをしっかり分けようとして構成されているのは評価できると思うが、逆にこの映画を観て林死刑囚に対して全く同情できない自分を再認識させられる映画でもあった。そう、真面目に生きてる日の当たらない人間にとって、林一家の数々の所業は到底考えられない絶対悪であるからだ。どうやらこの映画の監督は林真須美が無実だったらどうする?この一点のみに興味があって制作したように思える。あまりにも流れがアンチ林一家なのであるが、そいつには手を加えず、一切お構いなしなのだから。正直、途中で、林健治さんの語る件に飽きてきて、もうええわ、いつまでだらだら話が続くんだよと思えてきた。まあ、こんなに真相なんかどっちでもええわと思わせる映画も珍しい。

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ちゆう

4.0客観的な真の真須美被告像が見えてこない

2024年8月17日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

「和歌山毒物カレー事件」。もうとっくに解決済の事件だと思っていた。
 当時のマスコミの過熱報道が印象的だった。林真須美容疑者の報道陣へホースで水を撒く映像で、誰しも、この女性は自分のあやまちの上塗りをしているにすぎないと感じたであろう。
 脳裏の片隅にも残っていなかった事件が呼び起こされたのは、日経新聞の一面の片隅に載っていたコラムだった。
「林家にあったヒ素と現場から検出されたヒ素が同じ鑑定結果を導き、最先端の技術(SPring-8)が事件解決の糸口をもたらした」と書かれている。だがよく読むと、ある科学者がその結論に異を唱え、本来は複数の施設で同類の実験をしなければ真偽は見定められない、と添えられていた。
 ふーん、科学ってそういうものなんだ?と思ったその日に、なぜか興味本位も手伝って、渋谷の宮益坂を昇り切った、行ったこともない映画館に足が向いていた。

 映画で異を唱えた科学者は言う。本来綿密な数量分析するべきところをパターン分析ですませてしまった。これは常識では考えられない、と。他に知らなかった事実が映像に映し出される。ヒ素混入の目撃証言も、証言した人間の見ていた位置が最初の証言と食い違っていたり、眞須美被告が、カレーの鍋のふたを開けたのはヒ素が入ってなかった鍋だったりとか。

 そして一番の疑問点は、なぜ鍋にヒ素を混入したのかという動機が見えてこないこと。
 真須美被告は周囲の人間にどう思われてたのか。人間関係はどうだったのか。保険金詐欺に加担していた夫婦として疎外されていたのか。仮に疎外されていたとして、真須美被告の恨みは存在していたのか。
 そこが描かれていないがために、動機が不明といっても、なぜか納得感が見出せない。だから、保険金詐欺を働く夫婦なのだから悪い奴にきまっている、というバイアスだけが働いてしまう。

 いくら夫や長男が、保険金詐欺とカレー事件は別ものと主張したところで、周囲の人々の言葉や風評がほとんど聞けない限り、被告側の論理の域を脱することはできない。さわらぬ神にたたりなしに対抗はできない。この周囲とのコミュニケーションが完全に欠如していること、言いかえれば、客観的な真の真須美被告像が見えてこないことが、本作の最大の弱点かな?と思わざるをえない。

 状況証拠のみ。怨恨等の動機なし。鑑定結果も不備。でも死刑確定。事件は未解決のまま、冤罪への希求は続く。その行方をただじっと静観するしかないことのもどかしさ。その思いが真須美被告の長男の語りでリフレインされ、事実は死刑判決のままだが、なぜか心情は底なしの迷宮へと誘われていく。

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ジョー

3.5そう遠くない昔の事件なのに、 状況証拠だけで死刑になるとはいかがな...

2024年8月16日
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そう遠くない昔の事件なのに、
状況証拠だけで死刑になるとはいかがなものか的なコラムを
当時読んだ覚えがあります

罪を犯した人は罰せられなければいけないし、
冤罪も許されない

私がその辺をとやかく言うのは気が引けるが、
ただひとつ、感想を述べるとしたら、
息子さん、よくこんなにきちんと育ちましたね
それだけでなんだか尊敬に値します

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jung

3.5脆弱な基盤

2024年8月15日
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Pocaris

3.5人間の弱さ

2024年8月15日
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ムラの怖さだなあ。出てくる人みな合理的な非合理という感じ。かっこよさげな英単語を出してヘラヘラっと逃げる新聞記者が一番嫌だった。

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ouosou

3.5ヤったかヤってないかは…

2024年8月14日
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知的

実際にヒ素を混入させたかどうかは別として
「死刑」と判決を出すのであれば
明確な「証拠」というものを
出さなければならないと思います

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H1DE!

4.0保険金詐欺の件ではモヤモヤするところも

2024年8月13日
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悲しい

知的

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nakadakan

4.5「眞須美は、金にならん事せんよ。」

2024年8月12日
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悲しい

難しい

いつ何で見たか忘れたけど

林眞須美さんの夫、健治さんのこの言葉を聞いて以来、

私も、犯人は林眞須美さんじゃ無いのではと思っている。

連日報道で流れる林眞須美さんの様子や

ものすごい件数の保険金詐欺をしていた事もあり

印象が良いとは言えないし

林眞須美さんが犯人であれば

警察としても都合が良いのは分かる。

でも、証言の曖昧さや、決め手に欠ける証拠の数々

そして、やはり“金にならない”という事が

どうしてもこの事件を起こす動機と結び付かない。

林眞須美さんが

犯人では無いかもしれない

という事は

今もなおどこかに

犯人が居るかもしれない

という事でもある

それで良いんだろうか。

67人が中毒症状、4人が死亡してる大事件

本当に林眞須美さんをこのまま犯人として死刑にして良いのだろうか?

三連休最終日

イメージフォーラムでは

どの回も満員御礼で売り切れ。

冤罪系のドラマなんかも増えてきたけど

まだまだこういった事例はあると思われる

そういったことも含めて

改めてこの映画を見る必要がある気がした。

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BAMBi

3.5タブーとされる話。

2024年8月12日
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1998年7月25日に起きた和歌山カレー事件のドキュメンタリー。

場内は満席⁈かと思うほどの盛況ぶり。

保険金詐欺の事をスラスラと話してしまう林容疑者の夫は、実験台になったのが自分だからか罪の意識は全くないように感じました。当たり前のようにヒ素を使って保険金をもらうという感覚に言葉を失います。

本作を見たからといって本当の事は分かりません。ドキュメンタリーなので重いと感じる場面もありました。

当時の事件の捜査等に関わった人達の歯切れの悪さも目立って、無実を訴える親族や周りの方々の願い(再審)が叶う日が来る事を願わずにはいられません。

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Yum

3.0これは司法に対する訴え?

2024年8月11日
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雨雲模様

4.0さり気なく強烈な制作意図

2024年8月11日
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怖い

興奮

林健治氏が事件のヒントになる友人を尋ねる場面にじっくりカメラが向けられるのだけど、これこそ監督の「さり気なく強烈な制作意図」ではないだろうか。それがこれまでのドキュメンタリーの名監督との違いでもある。巧妙な自己主張を織り込むことで作品を高める方を多く見てきたが、二村真弘監督のこの作品では、自らが右往左往するシークエンスはエピローグに過ぎず、この林健治氏の姿こそが強烈なメッセージだと感じた。詰まるところ、罪と悪の話なのだろう。

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flushingmainst

4.0公開に伴い得られると成功な成果は?

2024年8月11日
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悲しい

興奮

知的

僕が監督に舞台挨拶後の直接質問で投げかけた言葉

である。

それに対して監督は

言葉を選びながら、こう返答してくれた。

公開を受けて、各メディアが持っている事件関係資料の

見直しと再検証を進めてくれれば。

この答えを受け。僕はこう返答している。

それは本映画の主題以外も含めての話ですね。



我が国に限らず、世界中の至る所で公権力の暴走が

止まらない。

そして止める筈のメディアが止めようともしない。

これが今最大の問題だと僕は感じている。

だからこその本作であり各種冤罪の再審査だと◎

どこかの首長が自身を暴走老人と仰ってたが

あの方の暴走には愛があった。

だが、公権力の暴走には愛が見られない。

そう言うことだと

僕は本作の感想として書き残したい!

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tomokuni0714

3.0登場人物が全員クズ

2024年8月9日
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kenblackdog

3.0カレー事件の行方

2024年8月9日
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この間鑑賞した正義の行方と似たようなドキュメンタリー しかし地元の方たちにとってはトラウマ事件なのかインタビューに応えてくれる人の少ないこと!
当時の馬鹿デッカイ施設、鑑定マシンにはワオ!となったけど、またしても結果に反証が...
保険金詐欺って楽にお金になるので繰り返すと聞いたことがある しかし自分も地家が多い所に住んでいるのでよく分かるが、町民による炊出しのお祭り 何の得にもならないので動機が確かに謎だと思った 事件とはそういうものかもしれないが、子供や関係ない被害者が気の毒だった
しかし監督自身のアレには驚く そして正義の行方同様死刑確定後の再審は余程の新事実が出て来ない限り無理だろうと思う

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ゆう

3.5謎解きドキュメンタリー

2024年8月9日
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ヒ素を入れたのは誰か?犯人は死刑囚だが冤罪ではの構成が上手く、謎を解くための話になっている。司法制度に一石を投じるって感じではなく、始終エンターテイメントに仕上げている事が評価に繋がる。
裁判の判決が覆ることはまずないだろう。
袴田事件などと比較にならないぐらい、対象の人間が世間的に悪である。駅前で言い争うシーンが全てではないか?
誰かに責任を押し付けないと収まらない警察や検察、そして世論。そこに悪がいれば押し付けたくなる。人間の悲しい、やるせない部分を見せつけられた映画。

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ルイ

2.0で?

2024年8月9日
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冤罪か?との問題提起は出来ている。
終盤に漸く触れる対象家庭の異様と闇は興味深い。
当時の私達の下世話な群集心理が
報道と司法をも巻き込んで、
冤罪を呼び込んだのかな。
私達が好む心地良い大手紙のスッパ抜きや
冷静沈着に見える科学的根拠こそが寧ろ怪しいのね。
気を付けます。で?

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きねまっきい

4.0常に冷静さを忘れないこと

2024年8月9日
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1998年7月に起こった和歌山毒物カレー事件の検証をしたドキュメンタリーでした。地元の夏祭りで出されたカレーを食べた人たちがヒ素中毒を起こし、4人の方が亡くなったのをはじめ、多くの方が中毒になった衝撃的な事件であり、恐らく40代以上の人の多くは、今でも鮮明に記憶しているのではないかと思います。特にカレーに毒を入れたとして逮捕され、その後死刑判決が確定した林眞須美死刑囚は、連日のようにテレビや新聞、週刊誌に取り上げられました。彼女が世間の耳目を集めたのは、4人の方が亡くなり、何十人もがヒ素中毒になるという事件そのものの重大性もさることながら、自宅に取材で押し掛けた報道陣にホースで水を掛けた映像が非常に印象的だったことや、夫をはじめ複数の周囲の人にヒ素を飲ませ、保険金を詐取していたことが報道されたことが大いに影響していると思われます。

で、26年の時を経てこの事件を振り返り、裁判記録を検証したのが本作だった訳ですが、実に衝撃的な内容で、驚いてしまいました。まずは死刑判決が出た根拠となる証拠に、かなり重大な疑義が複数あるということ。

一つ目の疑義は、目撃証言がかなり曖昧で、当初隣家の1階部分から林眞須美死刑囚がカレーの鍋の蓋を開けた姿を目撃したという証言が、途中から2階から目撃したことに変わっていたこと。しかもカレーの鍋はヒ素が入っていたものと入っていないものの2つあったものの、蓋を開けていたのは毒が入っていない方の鍋だったというのだから、これが証拠として採用されること自体極めて不自然と思われました。

二つ目の疑義は、ヒ素の鑑定について。ヒ素はその産地により様々な成分が混入しているそうですが、犯行に使われたヒ素が、林家に保管されていた農薬用のヒ素と一致したという鑑定が、実は全く科学的ではないのではないかという専門家の証言が出て来ました。”SPring-8”という当時最先端の大型機器を用いて分析したヒ素でしたが、一つには産地が同じだったとしても、その類いのヒ素は汎用品であり、唯一無二のものではないとのことで、傍証になら使えるかも知れませんが、決定的な証拠として採用するには弱いのではないかと感じられました。

また、決定的に疑問なのが、死刑判決まで出た裁判でありながら、結局犯行動機が解明されなかったことも実に奇妙な点。林眞須美死刑囚の夫である林健治氏が主導して、保険金詐欺を働いていたことは、本作中でも健治氏自身が話をしていました。保険金詐欺は当然犯罪ではありますが、それがカレーにヒ素を入れる動機にはなり得ません。何せ亡くなった方に保険を掛けている訳ではないのですから。

以上、改めて本作を通じてこの歴史に残るほどの重大事件及びその裁判を振り返ってみると、林眞須美死刑囚は実は冤罪なのではないか、少なくとも裁判手続きとして、極めて問題があるのではないかと感じたところです。

全体の流れとしては、「正義の行方」と軌を一にする部分が多く、衝撃的な事件発生と、その後のセンセーショナルな報道、最新の”科学的鑑定”(「正義の行方」の時はDNA鑑定でした)による”決定的証拠”の存在など、驚くほどに両者には共通項がありました。

この2作品から得られるものがあるとすれば、センセーショナルな報道や言説を鵜呑みにせず、一定程度の理性を持って物事を見つめる冷静さを常に持つべきだろうということでしょうか。いずれにしても、非常に興味深い作品でした。

そんな訳で、本作の評価は★4とします。

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鶏