「やりきれない」このろくでもない世界で 肩幅ヒロシさんの映画レビュー(感想・評価)
やりきれない
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一度観て、一週間後再び観た。
一度で拾い切れていないと思ったから。
人間関係がやや整理され、ストーリ-に没頭して観ることができた。
汚れは汚れのまま、隠すこと無くさらけ出す韓国映画の真骨頂。
二度目の鑑賞で悲しみが増幅された。
理由の無い暴力の前で足蹴にされてもなお弱いものへの慈悲心を失わないヨンギュ。
母親のいない幼い男の子にバイト先の雑種犬に手を差し伸べる彼に対して、救いの手はどこからも現れなかった。
ただひとりを除いて。
義父は話にならないが、実母も相当ポンコツだと思う。
そんな母であっても、死して後も報われない愛を寄せるヨンギュを見るとたまらない気持ちになった。
差し込む朝日が象徴する世界へ脱出することができたのだろうか。
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