劇場公開日 2024年9月6日

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「映画らしい映画~ 集中して見れた。」熱烈 しゅま子さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5映画らしい映画~ 集中して見れた。

2024年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

単純

なんか中華系の映画観たいなという気分だったのでなんとなくこれを選んで。
俳優も知らなかったが、スポーツ系漫画好き(スラダンとかその手の)でアイドル好きの若い友人を誘ったら、ありきたりのストーリーっぽいけれどワン・イーボーイケメンだから付き合ってもいいよと。
ところが、映画あと、連れの感想は、覚えてる限り自分が映画館で観た映画の中でダントツレベルに良かったとw
お互い、ここよかったねの話をすると、大体被ってた。

やってる映画館も多くないようでしかもスクリーン小さいところもあったので、スクリーン大きいところを選んだのだが、これは映画館で見て楽しいので、映画館に行ってよかった。
映画らしい映画を見たなーという感じ。

話の展開は早いのに、凄い濃く詰まっていて、登場人物も多いので、集中して見たら、すごい力入ってた。長めなのに、中だるむこともなく。
入れたかった要素を詰め込んでると思うが、長すぎる、ここ要らない!って思うような蛇足はギリギリカットしているので、あの場面も良かったねってなる。
そんなセリフ言うか?とか、わざとらし!みたいなのが多いこの頃だが、ちゃんと見てる人に上手に想像させて、説明しなくても見てる人がスムーズに分かるように作られているし、
脇役もみんな必要な役であり、出てくる建物や店など背景も、魅力的だった。
普段知らない中国の街の風景も新鮮。
映画内のチームメンバーも本当にダンサーだったり、ダンスしてきた人だったり、手抜きなしだからこそ熱気あふれてるわけだと納得。
それにしてもダンスシーンって、迫力やかっこよさを撮るの難しそう・・・
大勢で踊ってると、近すぎると何が何だか分かりにくくなるし。下手にデジタル技術加えても嘘くさくなるだろうし。いい感じに撮るの難しいんだろうなあと思った。

主人公がダントツイケメンでカッコいいので、主人公ありきのアイドル映画になりがちに思えたが、全然そんなことなくて、メインの二人をとりまく仲間や家族、みんながあっての話なので、ワン・イーボーファンでなくてももちろん楽しめるし、連れは、もっとワン・イーボーのファンになったと言っていた。

自分はハイキューとかスラダンには詳しくないが、(大昔の人間なので)タッチとかあの手の漫画の要素をみっちり詰めて、しかしみちみち感で苦しくなることもなければ、あんなんじゃ収まりきらないよね、盛り込みすぎだし中途半端!っていう不満もない、いい具合に映画にしてるのは凄いと思う。
主人公のお母さんが滅茶美人・・・たぶん、こうするなって思ってた通りのことあって、そこはみんなを泣かせたんじゃないかな・・・
コーチ役の旧友や元妻も、語り過ぎることなく、観客の感情を動かす。

映画の後、あの人誰って気になったり、ああいうひといるよねーとか、観た後も楽しい。
それにしても、富裕層と庶民の生活の差、日本と変わんないっていうか・・・主人公がなんか切実すぎてなんでこんなかわいそうなのw 配役も違和感なかったわ。

映画作ってる人たちみんなの息が合ってこその映画。観客とも息が合う映画。
映画館で観るのおススメ。ダンスシーンも大画面で観に行く価値あるほど盛り込まれてるし。
映画の中でも、怪我したりしていたけれど、実際彼らはもっと怪我したり努力してるんだろうなあとも思った。

分かりやすい映画だったので感想多め・・・
これ、映画じゃなくていいだろ、ドラマで十分じゃん、とか、こんないい俳優使っておきながら何このへぼストーリー!とか、怒りが湧く映画も多い中、久しぶりにストレスなく観れた。その割には映画館ガラガラ過ぎで気の毒・・・(自分はお得な日に行ったからまだ多かった感じだったけれど)

しゅま子