「後半の展開が合わなかった」聖なるイチジクの種 矢吹 貴さんの映画レビュー(感想・評価)
後半の展開が合わなかった
最近観た「TATAMI」同様、イラン国家権力の横暴さを描いた作品。
反体制派デモ参加者を裁く側の父親が、仕事のストレスに加えて護身用の拳銃を紛失したことで次第に変容していくのは、まさに体制そのものをなぞっていくんだけど、いくらなんでも展開が極端だし、鬼ごっこなどで間延びしがち。
その一方で、拳銃を盗んだ奴の手口や動機等は明らかにされず、事態の悪化をエスカレートさせる様にイライラするし、感情移入できる登場人物がほとんどいない。
映画の完成度としては、TATAMIの方が断然上でした。
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