劇場公開日 2024年9月6日

「PG12ではかなり厳しいといったところ」エイリアン ロムルス yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5PG12ではかなり厳しいといったところ

2024年9月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年322本目(合計1,414本目/今月(2024年9月度)8本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。

 ※ 直前に「リゼロ~」を見てからにになりますが、憲法論的な内容がないアニメは紹介省略です。

 いちおうこちらはPG12ついているとはいえ、途中からの「生物との戦い」のシーンがPG12のレベルを完全に凌駕していて(R18ついても文句言えなさそう…。出産シーンなどありますし)、この点でついていけなくなる方が出るんじゃないかなといったところです。

 ストーリー自体は古い作品のリバイバル版か、それに準じるものであるようで、確かに一部難しい語が出てくることはあっても、ストーリーの理解「それ自体に」高い知識が求められることはまぁありません(初歩的なITの技術程度で足りるか)。

 一方、スタート位置になる架空の惑星から宇宙ステーションに移動した後は、実質的に宇宙ステーション探索シーンと「生物バトルシーン」で大半9割いっているので(ここで恋愛シーンなんていうものはない)、ちょっとこの「生物シーン」が得意不得意かでこの作品の差もある程度割れそうです。

 一方、明確に不十分かなと思ったのは字幕関係で、かなりの理解力を前提としないとわからない字幕などが多いです。この点採点対象のところでまとめて書きます。

 --------------------------------------------------------------------------------
 (減点0.3/太陽系に関して一部の語句を知らないと理解が困難)

 この映画は架空の惑星をストーリーにしています。太陽系以外の惑星は通常、恒星(星座を作る星のこと)が作るものですが、どの構成も惑星系を構成しているとは限りません(ただし、例えば、ポルックス(ふたご座)は惑星を持つことが知られています(太陽系外惑星))。

 今私たちがいる、太陽/地球の惑星系は、その「太陽」というのはその太陽系の中心のものであり、また太陽系の(太陽以外の)星の中心にあります。この考え方は太陽系外の惑星や、その惑星が属する太陽系外の新太陽系にも「太陽」という考え方が拡張されます。つまり、上記の例ではポルックスが惑星を持つなら、その惑星から見たときの「太陽」はポルックスだ、ということになります。

 また、作内では「小惑星帯」というものも登場します。太陽/地球の太陽系では、火星と木星の間にある、最小の惑星(水星や、一時期は冥王星ほか)と比較して大きさが小さいことから名づけられたものですが、もとの新太陽系の惑星のサイズが巨大すぎると、「新太陽系」において「小惑星帯」という概念を考えるときに「どのようなサイズを想定するか」という点がかなりの部分で残ります。また、太陽/地球の太陽系では、少なくとも一つの地球型惑星を持つこともあり、小惑星帯にある天体もまた岩や岩石で作られるものですが、新太陽系においてガス惑星ばかりしかない場合、「小惑星帯」という概念を適切に定義できるか?というのは結構難しいお話です。

 このあたり、もうちょっと字幕を丁寧にしても良かったのではないかな…と思います(何のことかわからず詰む方が出そう)。

 (減点0.2/PG12ではちょっと厳しい)

 いわゆる開腹シーンなどちょっとアレなシーンもありますので(ただし、モザイクなどはかからない。色彩などでごまかしているものと思います)、何も持って入らないのが正解かなといったところです。虫表現なども出ますので(まぁ、あれは「大きなG」だとも言い得ましょうが)人によってはうへぇということになるかなといったところですが、PG12に対してちょっと厳しいという「一つ違いのレーティング差」は0.2扱いです。

 ※ 映画も2時間20分ほどと極端に長くはないので、気にする方は最初から何も持ち込まないのが良いように思います。

yukispica