チャーリーのレビュー・感想・評価
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新海誠の映画のように
登場人物の思っている事をいちいち歌にしてバックに曲が流れまくる!
この映画の凄いところはチャーリーがドッグショーでやらかしてしまった時に、飼い主のダルマさんに謝る歌まで流れる所が凄かった。
畜生にそんな感情があるかどうか分からない( おい ) けど、少女の声で歌っていたからチャーリーの心情を歌っていたのは間違いない。
チャーリーの演技が日光猿軍団なみで、雪が大好きだと分かる氷の上ではしゃぐシーンや、ダルマさんが落ち込んでる時にそっと手を添えるタイミングとか、どうやって調教したのかが分からない名演技!中に人入ってないよね?インド人だったらやりかねないぞ。
近所の犬好きの女の子が可愛いけど、山岸涼子の漫画「 わたしの人形は良い人形 」 の人形にちょっと似てて怖かった。
とにかく、チャーリーをこれ以上ないくらい魅力的に撮るカメラワークはお見事で、犬なのに顔が笑っているように見えたのは自分だけではない筈。
一番感動したのは、映画の最後に流れるクレジットで「 保護犬を飼いましょう」 というメッセージを流したところは本当に動物好きなスタッフが製作したのが分かります。
保護犬って、飼い主がいなかったら殺処分されるんですよね?
保護犬は無料で貰えるんだし、ペットショップで車が買えるくらいの金払わなくて済むし、本当に動物好きなら殺される犬を救いたいと思わないのかな?
その辺どうなんでしょうか?愛犬家の皆さん?
動物好きな全ての人達にお勧めの映画です!
ダルマとチャーリーの受難の正義の旅
久しぶりに同じ映画を映画館で2回観た。とにかくチャーリー役のラブラドールの演技力がすごかった。
幼い頃に両親と妹を不幸な事故で亡くした主人公ダルマ。インドという国で子供が孤独に生きていくことがどれほど大変なのか想像もつかないけど、家族を亡くしたことを充分悲しめずに心を閉ざし、ただ生きることに必死だったのだろうと思う。
そうして誰にも頼らない、人付き合いもしない日々を繰り返すある日、悪徳ブリーダーの犬舎から脱走したチャーリーと出会う。
家具は壊す、吠えるといったラブラドールの子犬あるあるの元気いっぱいなチャーリーを最初は受け入れられないダルマ。慣れない生活のストレスでか、倒れてしまう。倒れたダルマを心配するように、必死に吠えて呼びかけるチャーリーの様子や、救急車で運ばれる後を追ってきた姿に心を動かされダルマの凍っていた心が溶け始める。
その後、ダルマがチャーリーと暮らしていくことを決め、幼い頃から好きなチャップリンの愛称にちなんでチャーリーと名付ける。
チャーリーと暮らし始め、タバコもやめたダルマが周りの人にも少しづつ心を開き始めたある日、チャーリーが血管肉腫で余命わずかと診断される。
命僅かなチャーリーに何ができるのかと悩んでいたとき、チャーリーがテレビに映る雪を見ているときに飛び跳ねて喜んでいることに気がつき、ヒマラヤを目指す旅が始まる。
と、ここまでで164分と長い映画の半分ほどを使っている。これは正直日本の映画では考えれない長さだが、冗長とも思えるシーン一つ一つに意味があり切り捨てられなかったのだと思う。というかこれは日本映画との文化の違いで切り捨てるという考え方がないのだろうし、これでも十分切り捨てているのだろうと思う。
ここからヒマラヤを目指す中でも盛りだくさんの旅が続くが、道中バイクが故障した際に助けてくれたヴァムシナダンと黒ラブのカルッパのシーンは文化の違いを鮮明に感じた。
黒ラブのカルッパにヴァムシナダンが、不倫して出て行った元妻のように俺の元からいなくなったら殺すぞ、と言ったようなことを言うシーンがあってこれは翻訳でマイルドにしても良かったのではと思ってしまった。
その後のアジリティのシーンはやや過剰というか映画としては音楽が流れてるからドッグパフォーマンスのように見えるけど、実際は無音な訳であれでスタンディングオベーションはないよねと思ってしまった。
そこから先も、ダルマの給料が未払いでお金が尽きたり、ヒマラヤ目前で地滑りで通行止めになったりとトラブル過剰ではあったが、無事にチャーリーに雪を見せることができたダルマ。チャーリーを失うことをきちんと悲しめたことで、家族を亡くしてから心を閉ざしていたダルマの人生は本当の意味でリセットされたのだと思う。
ラストにかけての展開もご都合主義ではあるけれど、映画なんだからこれぐらいいいじゃないかと言いたい。
どれだけご都合主義であってもフィクションはフィクションらしくあればいい。
血管肉腫に対しても悪徳ブリーダーでの近親交配が原因というところまで描かれていて、動物愛護をきちんと表のテーマとして扱っていたことがよかった。
インドの文化をきちんと理解できていないため、日本人的感覚ですこし暴力的に感じてしまう部分や疑問符がつくシーンはあるものの、とにかくチャーリーの演技力が素晴らしく、最高の映画。
余談かつ本編には関係ないがパンフレットがややお粗末だった。なんというか、もう少し撮影風景やオフショットを入れてチャーリーのかわいさをアピールするとか、演者のプロフィール紹介を厚くすることはできなかったのだろうか。宗教や文化を背景とした解説はありがたかったが、誰だかよくわからない人のコメントが載せられていて映画の余韻に浸るには十分な内容だったとは思えない。
うーん...好き嫌い分かれそう
チャーリーの演技はとてもうまくてすごいわって思ったけど、役者さんたちの演技は個人的にいただけなかったな。。
言語が違う分上手い下手とかはあまり感じなくなることもあるけど、今回はちょっと酷くないですかね?
そして大筋なストーリーはとてもいい話で感動できるんだと思うのですが、なんともコマ割りとか、演技なのかストーリーなのか、何かがしっくりこず内容に深みがなかったと感じてしまった。
涙もろいタイプなので感動映画はいつも、よっしゃ泣くで!!とハードル上げて挑んでもボロ泣きできるタイプなんですが今回はダメでしたね。
笑いのツボも合わず周りのマダムが笑う中、無でした。。。
酷評になってしまいましたが、病を患ったチャーリーに雪を見せたいというストーリーと、その道中で起こる思い出、最後の出産は心に響きました。
もしかしたらインド映画の得意不得意かもしれませんね。
溢れるワンコ愛とチャップリン愛
天涯孤独の無愛想マンが、1匹の犬との出会いを通して人生の悦びに気づく感動ドラマ。
前半で犬との出会いと信頼関係が築かれていく様を丁寧に描いたうえで、後半は怒涛のロードムービーに。1人と1匹の旅の果ては……
犬好きでなくても涙なしには観られない大傑作。
タイトルのチャーリーは喜劇王チャーリー・チャップリンに由来している。主人公のやさぐれ男ダルマの唯一の娯楽が、ビデオのチャップリン映画を観ることであり、そこから転じて愛犬にかの喜劇王の名前をつけるのだ。
ちなみに彼に保護される以前のその犬の名は「キートン」だったりする。
作品の冒頭でも献辞が捧げられているが、監督のチャップリン愛が溢れた作品でもある。
本作そのものが「犬の生活」のオマージュであるのは一目瞭然だが、それ以外にもチャップリン作品の引用が随所に見られる。
クライマックスの雪山の小屋は「黄金狂時代」のあの小屋だ。
ラストに救いがあって良かった
ラストが特に良かった。
子供産んだのかな?と思ったら案の定、そうだったので凄く感動しました。
3年ちょっと?しか生きられなかったチャーリーだったけど命を繋いで凄いなあと思いました。ダルマは本当に救われたと思いました。
映画の上映時間は長かったのに思ってたより長く感じなかったのは多分、脚本の構成のバランスが良かったんだと思います。
前にRRRというインド映画を観た時もそう思いましたが、インド映画は上映時間が長い割にはそこまで体感長く感じないので不思議な映画だなあと思いました。
今度は別のインド映画も見て見たいなあと思っちゃいました。
ペットを飼ったことがある人には間違いなく心に刺さる
基本的には動物愛を感じる素敵な作品でした。
インド映画ならではのテンションの上がる歌詞を含めた音楽の使い方はとても良かったです。
悲しいシーンも、怒りたくなるシーンも、幸せなシーンも、動物を飼ったり生活したことのある人にはとてもわかるし、チャーリーの演技がとにかく素晴らしかった。3時間もあればそりゃ感情移入しちゃうよ。
中盤まで面白かっただけに後半もう少しシンプルにしてくれたら尚良かったと思う。
ペットから日常で沢山のものを貰っている事をわかっているようでわかっていないのかもしれません。別れの時になって、もっとこうしてあげれば良かったと思う事にキリはないけれど、きっとペットはそんな事より飼い主さんを好きで、ただ長い時間ずっと傍にいたいだけなんだと思う。
感動目的で期待して観たのですが、何故か後半の興醒めしてしまうシーンのせいか、泣けませんでした。NPOの人達の対応、重病中での激しい運動、確認不足過ぎるドッグショー、重病中の妊娠・山奥での出産(1匹)・・・
他人から見た「それは可哀想だ!」なんて、とやかく言うものでもないし、当人たちが満足している事が一番大事だけどね。
犬の演技がよい
自分を閉ざしている間は、ダルマは苦しくなかった。自分1人のために毎日を過ごしている日々は苦しくないがいつもイライラしていた。チャーリーを愛して愛を知り、チャーリーに雪を見せるため旅立った。旅の途中、いろいろな経験をへて世界の美しさと苦しさを知る。見ず知らずの人から受ける親切。それは自分を閉ざしていた時代には見えなかったこと。やがてチャーリーは死ぬが子供を残し物語はつづく…。
こういう話は人間だとウザくなるけど、犬だがら美しい。人と犬、互いに無償の愛が尊い。犬の演技も良くてしっかり喜怒哀楽をだしている。 人と犬、1人ではありふれた存在が繋がると特別な関係が生まれる。出会いの尊さを感じた。
旅に出よ、自分を開いて世界の美しさと苦しみを受け入れよ。愛せよ。
これがこの映画の俺なりの要約。
星4.2 いい映画だけど、そこそこご都合主義だった。インド映画ってちょっとそういうところあるよね。
犬と共に北を目指すロードムービー、ちょっと長いけど犬好きにはどう映るのだろうか?
2024.7.4 字幕 MOVIX京都
2022年のインド映画(164分、G)
悪質ブリーダーの元を逃げ出したラブラドールの野良犬と関わることになった地元の嫌われ者を描いた動物映画
監督&脚本はキランラージ・K
原題の『777 Charlie』は、野良犬の登録番号と名前を意味する言葉
物語の舞台は、インド南部のチンマヤ団地
そこには、なんでも一人でこなし、余計なことをしない堅物のダルマ(ラクシット・シエッティ)という男が住んでいた
彼は、他人と交流を持たず、神様も信じない男で、唯一の心の拠り所がチャーリー・チャップリンの映画を観ることだった
ある日、彼の住む団地に一匹のラブラドールの野良犬がやってきた
犬は悪質なブリーダー(Abhijit Mahesh)によって近親配合されたメスで、ダルマの住む近くのゴミ箱を漁り始めていた
ダルマは近所のイドゥーリ屋で食事を買うのだが、そこの店員(Bhargavi Narayan)は注文が2つなのに、いつも1つおまけをしてくれていた
彼はそういった施しを極端に嫌い、いつもその1枚を捨てていて、犬はそれを食べて飢えを凌ぐことになった
犬は餌を与えてもらっていると感じ、それからダルマにまとわりつくようになった
そんなある日、団地住人のヴィッキー(Dhabraj Shivkmar)が犬をバイクで轢いてしまう
彼らは犬を無視し、居た堪れなくなったダルマは、獣医アシュウィン(ラージ・B・シェッティ)の元へ送り届ける
何度も「飼い主ではない」と告げるものの、アシュウィンは「次の飼い主が現れるまで預かってくれ」と押し切ってくるのである
ダルマが犬を飼っていることはやがてバレ始め、中でも少女アドリカ(Sharvari)は犬と親しくなっていく
だが、団地はペット禁止になっていて、さらにダルマが犬を虐待しているのではないかとの通報を受けて、動物愛護団体が調査にくることになった
団体職員のデーヴィカ(サンギータ・シュリンゲーリ)は不審に思い、犬に発信機をつけて彼らを追うことになった
ダルマは犬を登録する際に名前を決めかねていたが、犬がチャーリー・チャップリンの壁細工を壊したことをきっかけに、犬をチャーリーと呼ぶことに決めた
体調を崩したことで、アシュウィンの元を再度訪れることになるのだが、彼は悪質なブリーダーが近親相姦をさせて犬を生産している現状を説明し、そう言った環境で育った犬は寿命が短いという
そこでダルマはチャーリーに何かしてやれないかと思い、彼女が雪に興味を持っていたことを思い出して、雪山へと向かおうと考えるのである
映画は、インド南部からカシミールに向けて移動するロードムービーになっていて、それを虐待の延長線上だと誤解するデーヴィカが追う流れを汲んでいる
そんな中で、今時な感じで新聞記事になったり、地元民や自然災害で出動している軍隊の助けを借りて、北へと向かっていく様子が描かれていく
物語の終着点はほぼ予想できるものだが、それでも感動できるところに普遍的なものがあるのかな、と感じた
いずれにせよ、約3時間あって、着地点が見えているので、思った以上に体感は長い
インターバルの文字が出て、あと半分あるの?という感じになるのだが、もう少し上手くまとめても良いような気がする
後半ではドッグショーに参加することになるのだが、チケットを見て参加証か入場券かがわからなかったのはタミル語だったからと理解するしかない
この一連のシーンは結構なあざとさがあるのだが、映画的な盛り上がりのシーンにもなっているので欠かせない存在なのかもしれません
オルゴールがなぜか「ラピュタ」だったが、「フランダースの犬」だったら観客全員が号泣していたのかな、と感じた
やっぱりBGMは歌!!
思いがけず飼うことになったワンちゃんとの心の絆が生まれてゆくハートフルな映画かな、と思いましたがそれだけではありませんでした!
最初は飼う気なんて無かったのに、次第に「俺の犬だ」と周囲にも宣言し、
やがてはワンちゃん、いやチャーリーに「お前は俺を愛しているか?」「俺はお前を愛している」と真顔で伝え、チャーリーもしっかり抱っこされに甘えにくる。。
すぐ前肢でちょんちょんってしながらこちらを上目遣いで見て〜〜〜それは反則やん〜〜そんなんされたらそりゃ飼ってしまうわ~~とチャーリーの可愛さと、次第にチャーリーが望むモノを揃えてあげたりと、主人公の行動や気持ちが変わっていく様子が良かったです!
でもそういった心情変化とかの際に、RRRのような歌が流れ、歌詞には現状の説明が書かれている。。主人公本人は1ミリも歌いませんから別にミュージカルでは無い(と思う)のですが、何度も歌で説明が為される不思議な手法。RRRだけかと思ったらこちらでも、でした!
チャーリーがまさか2代目に続くとは予想してなかったし、主人公の新しい生き方・活動もそこまでいくとは予想してなかったです。
主人公がすっかり愛犬家になったことは微笑ましくて良いエピソードなんですが、チャーリーの病気の原因が可哀想でした。悪徳ブリーダー問題が早期に解決することを祈るばかりです。
可愛い犬よ・・好きだあ
悪徳野郎から逃げた犬よ。貴方は立派だ。 何故777がつくのかわからないけど・・結果的に犯罪がばれて多くの犬が救われたのは喜ばしい。
偏屈な男も少し可愛い犬のお陰で救われただろうな。
結構泣ける話でした。
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