劇場公開日 2025年2月14日

「わがままサイコー!!」劇場版 トリリオンゲーム おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0わがままサイコー!!

2025年2月16日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

2023年にテレビドラマとして放送された「トリリオンゲーム」の劇場版。テレビドラマが楽しかったので、劇場版にも興味をもって公開2日目に鑑賞してきました。

ストーリーは、ハッタリと大胆なアイデアが持ち味のハルと気弱な天才エンジニアのガクが、1兆ドルを稼いでこの世の全てを手に入れるために起業し、大きな成功を収めたトリリオンゲーム社が、今度はカジノリゾート開発に挑み、世界一のカジノ王・ウルフに提携を持ちかけ、首尾よく開業へとこぎつけるが、その裏ではウルフによる陰謀が進行しており、ハルとガクは窮地に立たされていくというもの。

テレビドラマ同様、ハッタリとアイデアとITスキルを駆使した騙し合いで、ピンチをチャンスに変えてのし上がっていくハルとガクの二人三脚の物語が、最高におもしろいです。その中で描かれる二人の厚い信頼関係も爽やかに沁みてきます。

今回はカジノ建設を目論むIRリゾートプロジェクトをめぐり、二転三転するストーリーが最後まで楽しませてくれます。前半は反対住民の理解を得て着工に至るまで、後半はカジノ開業後に本性を露わにするウルフとの対立と、メリハリのあるわかりやすい構成になっています。そして、終盤で描く伏線回収と大逆転劇がとにかく痛快です。

ここ一番の大勝負に絶対負けることがなく、ご都合主義満載のストーリーにも見えますが、ハルの緻密な計算とそれを成功に導く行動力、ガクを初めとする強力なサポートなどが、”ハルならやり遂げるんじゃないか”という期待を感じさせ、展開に違和感を抱かせません。ガクと同じく観客も、ハルに期待と信頼を寄せているんでしょうね。ある意味、ハルの最大の魅力は、この”人たらし”とも言える人柄なのかもしれません。

さて、二人のわがままはまだまだ大きく膨らんでいきそうです。本作の興行成績しだいでは次回作やドラマの新シリーズも期待できるのではないでしょうか。ハルとガクには、このまま大気圏さえ突破するようなわがままを見せてほしいものです。

キャストは、目黒蓮さん、佐野勇斗さん、今田美桜さん、福本莉子さん、吉川晃司さん、國村隼さんらテレビドラマ版メンバーに加え、石橋凌さん、シシド・カフカさん、田辺誠一さんらが顔を並べます。ドラマ当初は、キャラと演技がマッチせず、観ているこちらがこそばゆい思いを抱いた目黒ハルですが、それもすっかり見慣れ、キャラとしてもしっかり定着していたように思います。対峙する石橋ウルフも憎々しげでよかったです。

おじゃる