「Never Say Die」トランスフォーマー ONE ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Never Say Die
人間ドラマ全排除でトランスフォーマーの物語に極振りにしたお子様ランチを提供されたみたいでテンション爆上がりでの鑑賞。
地下でエネルゴンを集めるために働いているオライオンパックスとD-16、労働者を指揮するリーダー格のエリータ-1、地下50階にいるB-127が順を追って集まり、自身がトランスフォームできない理由だったりの真実が明らかになっていくという物語で、敵としてぶつかっていたオプティマスプライムとメガトロンの若かりし頃のお話という点でも綺麗にまとまっていて面白かったです。
お調子者のオライオンパックスと生真面目なDがやっかみながらもワイワイしているところは友情が感じられてとても良いですし、レースに参加しようとして無茶したりと振り回し振り回されと2人の関係性をみっちり描いてくれて楽しかったです。
アクションは目まぐるしく駆け回るカメラワークで何やってるのか分からないくらいの暴れっぷりで通常形態からトランスフォームして敵を薙ぎ倒していく爽快感はとても素晴らしく、かつてのベイ味を感じさせるハチャメチャさは懐かしくもあり異端でもありで良かったです。
トランスフォームに慣れていなくて構造がしっちゃかめっちゃかになっているところも愛らしくて最高です。
めっちゃ強い力を得たビーが面白いくらい喋りながら蹴散らしていくのが面白いですし、ザックザック切っていきますし、口は止まらないしでコメディ色をほとんど受け取っていて好きでした。
実写シリーズでは声が奪われて喋れないんですから本人相当大変だよなと思いました。というか寝言の方がうるさいってどういう構造してるんだ笑
トランスフォームの力を手に入れてからそれぞれの考えがはっきりして決別していく流れは残酷でしたが、後々の物語に繋がっていくんだなと納得できるものもありました。
Dがパックスの手を放したところは今作のドラマ部分での1番の見応えのあるシーンだと思います。出会いを含めた過去の回想もあるからこそこのシーンのキツさは中々のものだと思いました。
オライオンパックスがマトリクスを授かってオプティマスプライムになって地上へ駆け上がっていく姿がカッコ良すぎて痺れました。
そこからオプティマスプライムvsメガトロン戦が始まるんですからとっても激アツです。
オプティマスプライムとメガトロンがそれぞれの道を行くというところでスパッと終わるのも1本の映画としての完成度が高く、シリーズファンは細かいところで楽しめて、新規ファンは映像の迫力やキャラの魅力に惹かれてシリーズの沼へ。理想的な作品でした。
最後走り出すオプティマスプライムたちのカッコ良さはまた格別です。
吹替はほぼ本職なので安心感満載です。
これだけ爽やかな声を発していたオプティマスプライムが仰々しくイカつい声(超褒め言葉)や態度になっていくんだと思うとその中間も絶対面白いだろうなと声優陣のパワーをまじまじと見せられました。
吉岡里帆さんは声優大怪獣だらけの中では少しパワー不足を感じましたが、後半はそこまで違和感を感じなかったのはお見事だなと思いました。
流れ的には続編も作れそうですし、トランスフォーマーブランドの強みを改めて感じさせられました。
どこまでも追いかけていくんでなんぼでも作ってくださいな〜。
鑑賞日 9/20
鑑賞時間 9:20〜11:20
座席 M-21