「爽やかな余韻を残す」ツイスターズ REXさんの映画レビュー(感想・評価)
爽やかな余韻を残す
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街に被害をもたらす巨大竜巻の群発と、それを追うストームチェイサーを描く「ツイスター」の正統な続編。
今回は世代が変わり登場キャラクターは刷新され、ストーリーの継続展開はないけれど、世界線は一緒で、ライバルチームの存在、男女の関係を超えた仲間意識など、前作との共通項もある。
竜巻を恐れているのにその威力や美しさに魅入られる気象学者ケイト。竜巻を発生させないのではなく、「手懐ける」ことに重心を置く姿勢が現実的で好ましい。ラスト、巨大竜巻の中で、運命のようにハンドルから手を離して膝に添えたのが印象的。
人々を苦しめる竜巻を楽しんで追っかけるという、一見不謹慎なお祭り野郎のタイラーチームが、実はVチューバーとしての売り上げを被災した人たちに寄付しているのがよかった。
自然現象を解決できないうちは、それをエンタメに変え、お金を貰えるところから貰い、困窮者に回すというwinwinなシステムがアメリカらしい。
それに反して、更地になった土地を購入して転売するというショックドクトリン的な手法をとるケイトの同僚。どちらがより効率的に被災者を助けることになるのか、考えさせられる一面も。
ディザスタームービーらしく大型竜巻の迫力に興奮させられ、ドローンやドリル付き改造車など、趣向を凝らしたアナログチックな道具と、最新のテクノロジーを駆使した追跡方法も楽しめる。
鑑賞後なぜか爽やかな風が吹き抜ける映画でした。
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