「※ただしイケメンに限る」ツイスターズ うぐいすさんの映画レビュー(感想・評価)
※ただしイケメンに限る
研究のため、配信の撮れ高のため、広野で竜巻を追う二つのグループに属する人々が、自然に対する人間の無力さに文字通り直面する中で選択を迫られる物語。
前作よりもメインキャラの年代が若いせいか、ディザスター映画というよりはアドベンチャー映画や青春映画っぽいストーリーだった。前作との直接の繋がりは無く、前作のキャラクター達のように竜巻に自分から向かっていく生業の人がいる、という点が飲み込めれば十分である。
ケイトと反対勢力にいるタイラーは何かと彼女について回る。物珍しさ、シンパシー、気象予測の才を持つライバル…等々の動機はあれど、気になる女子にちょっかいをかけずにいられない男子そのものである。ニヤニヤするべきポイントだったのかもしれないが、どこにでも当たり前のように唐突に現れるので怖かった(笑)。「感じたら追え」が許されるのは竜巻と「※ただしイケメンに限る」ので注意が必要だ。
本作に限らず、ひと昔ふた昔前の作品に比べると、才能と熱意のある人物が体制にぶつかった時に、硬直した組織を動かす展開よりも独立に向かう展開が多いのは時代を反映しているのだろうか。
映像・ストーリー共に、王道の安定感も工夫も手間も予算も今っぽさも感じられる作品であり、大作を観たという実感も得られた。しかし贅沢なことに、纏まりが良過ぎて突き抜けたポイントが見つからなかったのが残念だった。
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