「絶対安全な映画」ツイスターズ 文字読みさんの映画レビュー(感想・評価)
絶対安全な映画
2024年。リー・アイザック・チョン監督。竜巻を「かいならす」ことを目標とした大学時代に仲間を失った女性主人公は自責の念にさいなまれている。数年後、かつての仲間に誘われる形でもう一度竜巻と向き合うことになるが、そこには粗野な竜巻マニアの集団がいて、、、という話。
過去を清算して新しい一歩を踏み出すシンプルな成長物語。巨大な猛威を振るう「敵」は倒すにはもってこいだし、自然災害なので誰も傷つかない。資本に対して人間の誠意が優位に立つのもわかりやすい。第一印象が悪い人間は知れば知るほどいい人だとわかってくる(逆もまた真)。生まれるべくして恋も生まれている(がキスさえしない)。正統派美女と典型的な西部の男。。。物語内では何人もが犠牲になり、主人公の危機もあるけれども、映画自体はなんと「安全」でわかりやすいことか。それが悪いわけではないけれども、すべてが収まるところに収まっているよりはどこかに独特な、いびつな、おかしなところがあったらもっとよかったのに。
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