「短いのにぎゅっと詰まってる」りりかの星 ヒサシ51さんの映画レビュー(感想・評価)
短いのにぎゅっと詰まってる
映画に限った話ではないが、鑑賞者の想像力に訴える作品がいい作品だと考えている。28分でサイレント。ストーリーはそれほど難解ではなく、簡潔だった。全体として、描きすぎていないから、その穴埋めを観る者自身が行って、作品は完成する。とにかく、もえさんの「踊り」。「踊り」がうまいかヘタかで話そのものが変わってしまう。これが良かったので、見終わった瞬間、清々しい気持ちになれたし、私は元が取れたと思った。限られた時間の中で「父と娘」、「好きと嫌い」、「私と公」、「事前と事後」など対立する概念や関係性が織り込まれている。ストーリーは簡潔でも奥行きのある内容になっていると思った。なかなか素敵で出来のいい作品。
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