ジガルタンダ・ダブルXのレビュー・感想・評価
全37件中、21~37件目を表示
パパイヤ風イーストウッド✖ジョニデ=痛快タミルアクション!
2022年10月に「RRR」、2023年9月に「燃えあがる女性記者たち」、そして今年9月は本作「ジガルタンダ・ダブルX」と、何故か3年連続でこの時期にインド映画を観てますね。まあ観る時期と内容には一切関係ないんですが、どの作品も極めて印象深いものでした。敢えて共通項を探すとすれば、歴史や社会問題、政治、民主主義と言った骨太のテーマを、色んな角度から照らしている作品だったということでしょうか。
そしてドキュメンタリー映画だった「燃えあがる女性記者」は別として、大ヒットした「RRR」も本作も、そうした骨太のテーマを一大エンタメ作品に仕上げていたのは流石と言うしかありません。両作品とも、テンポの良いストーリー運び、息を呑むアクションシーン、複雑な感情を交えた男同士の友情と言ったエンタメ作品に欠かせない万国共通の手法に加えて、インド映画伝統のダンスミュージカルシーンや、動物さんたちの活躍など、インド特有のローカル色も織り交ぜて、本当に面白い作品を堪能することが出来ました。
そして本作独自の特徴と言えば、クリント・イーストウッドの「荒野の用心棒」が物語の鍵になっていること。勿論イーストウッド自身は出演していませんが、彼そっくりに模したキャラクターが登場。最初はB級色全開だなあと思ったものの、これが大詰めになって伏線回収されてビックリ。感動巨編を形成する重要な要素に仕上げていくんだから、御見それしましたとしか言いようがありませんでした。
一方で「RRR」との大きな違いがあるという気も。「RRR」は、イギリスの植民地下でイギリス側の”悪者”と闘う話であり、まさにインド独立を描いた映画でありながら、国父マハトマ・ガンジー的な人物も理念も一切描かれない作品でした。対する本作は、1970年代中盤の話であり、インドが独立して30年近く経過した時代を舞台にしていましたが、”悪者”であるラトナ警視に立ち向かった”ジガルタンダ極悪連合”のボス・シーザーを中心とする部族の人達は、文字通り”無抵抗不服従”を貫いて殺されてしまいます。そういう意味では、まさにハマトマ・ガンジーの化身がシーザーであり、両作品は、本質的な部分というか、哲学の部分で対極にあるんじゃないかと思ったところで、その点非常に興味深かったです。
最後に俳優陣について。初見の俳優陣も非常に面白く、主役のシーザーは、イーストウッドに憧れるという設定でしたが、その風体はイーストウッドではなくパパイヤ鈴木さんそのもの。そんなシーザー役のラーガバー・ローレンスが、なんとダンス振付師出身と言うのだからまさにパパイヤさん!
そして一方の主役であるレイ監督ことキルバイは、キルバイとして登場した時は冴えない感じでしたが、偽の映画監督としてシーザーの前に出てメガネを掛けると、途端にジョニー・デップそっくりになったのでこれまた笑ってしまいました。
両主演とも、ダンスで魅せつつも感情表現豊かな演技も見事で、知らない俳優でしたけど中盤以降グイグイと物語に引き込まれていきました。
そんな訳で、本作の評価は★5とします。
イーストウッド愛
3時間、濃密な映画体験
歌って踊って、アクションあり笑いあり涙ありのTHEインド映画
出てくる俳優もパパイヤ鈴木みたいな濃い男達なので、国民性もあるけれど、日本のイケメン文化では一生作れないテイストです! オワリ
ちょっと残念
レビューで期待しすぎたかな。インド映画が長いのは毎度の覚悟の上だったが、ストーリーに期待してしまった。が、最初の30分は展開早い上にシーンがコロコロ変わり全く話が見えない。2時間かけてやっと繋がっていく。
ラストになんか感動を期待してみたが特に泣けるわけでもなかった。終わってみれば耐えた3時間だった。
作りは相変わらず素晴らしかったです。
一風変わった映画。一見の価値あり。
インド製作映画は、ほとんど鑑賞した事がないし、観る気も起こらない。高評価のレビューも多く、また私が映画鑑賞の目安としている「週刊文春」の映画評で褒められているから、鑑賞してみた。
上映時間が3時間に迫る映画で、後半怒涛の展開で終幕するとレビューに書いてあった。まさしくその通りで、終盤1時間はB級ギャング映画から、映画の質が明らかに変わってしまい、政官癒着を告発し、映画讃歌をも訴える作品になっている。何とも不思議な映画だ。一見の価値はある。見て欲しい。
インドの娯楽映画では、脈絡もなく突然ミュージカル場面が挿入されると聞いている。確かにこの映画にも何回か出てくる。ところが後半場面のミュージカル場面は人間の生命を喚起するものになっていて、感動を誘う。不思議な映画だ。
また、付随する音楽も途中から上質な音楽に転換し、これも良い。クリント・イーストウッド主演の「荒野の用心棒」のオマージュも有って、これも良い。本当に不思議な映画であった。この続編も製作されるかも。
RRR以来の衝撃。ヤバいものを見てしまった感満点
評判のよさを聞いて観てきましたが……
RRR以降、インド映画は積極的に観てきましたが、見応えのある作品もあれば、期待に届かないものもありました。が、本作は久々に「もの凄いものを観せられた」というのが本音の感想。
序盤はそれなり戸惑うこともありましたが、中盤から物語が盛り上がり「どう収集つけるんだ?」と唸りながら、終盤は凄すぎるとしか言いようがない展開+終わり方。
「サユリ」に「侍タイムスリッパー」「熱烈」と続いて本作と9月は年間ベスト級を何本も観るすごい月でした。
こんな話だと思わなかった、すごい
鑑賞直前に続編だと気づいたが、前作を観ないまま鑑賞することにした。だって上映回数が少なくなって、もう終わってしまいそうな雰囲気を感じたから。同じように感じた人が多いのか、座席はほぼ満席。
殺そうとして近づいた人間の魅力にやられていくという、潜入捜査ものに近い。登場人物の見分け方が大変なのと、話の展開が遅くてわかりづらいこともあって、若干退屈したのは確か。でも、後半シーザーの男っぷりにしびれる展開が待っている。こんな話だったのか。ちょっとすごいぞ、これ。設定を1970年代にしていることに意味はあるんだろうか?こんな森と部族が滅ぼされていった過去が本当にあるのかもしれない。
クリント・イーストウッドの登場の仕方とかも悪くない。映画内で映画を作る話なのだが、撮影しながらインターミッションを入れるタイミングを指示したりするのが面白い。やはりインド映画は長いからインターミッションありきなんだな。
最後にさらっと続編の予告してるのも驚いた。それなりに楽しみにしていよう。
まさかこんな展開の映画だったとは!
新人警察官が映画好きのギャングのボスの元に映画監督として潜入する話。
まあ、そんな映画だと思って観に行きました。
前半から中盤まではだいたいそんな話で、正直そんなに盛り上がらない。
それが中盤からの展開が熱い熱い!
まさかこんな映画だったとは!
最後の展開に結構、鼻をグズグズさせているお客さんがいました。
マイボーイ
舞台は1970年代の南インドで、悪と化した政治や差別など社会批判も交えてクライマックスは本当に胸が熱くなる展開でした涙
後半の勢いが凄い!
仕事終わりの3時間映画と言うこともあって自分との戦いになるかと思いましたが、予想外の展開とシーザーのキレッキレのダンスもたっぷり楽しめて、インド映画の世界に浸りました🕺💃
自作に続く…⁈
部族の誇りを忘れない太鼓
最初の2時間はさっぱり分かりませんでした。
2023年の作品であるが、画質が…。良く言えば1970年代の画質に合わせたであるが、映画内の上映作品は低画質は分かるが、全編はキツイよ。
でもラスト1時間の怒涛の展開には完全に脱帽です。部族の誇りを決して忘れず、最後まで無言の抗議で太鼓を乱れ打つ姿に、心を打たれる。
でも悪徳警官はよくあるが、まさかね。
エンドクレジットで「✖︎✖︎✖︎」。
インド映画すげえっ!
RRRがめちゃくちゃ面白かったからインド映画の見方すごく変わったんだけど、今回のダブルXでまた頭ぶん殴られた感じ。見終わった後の情緒、まるで逆、RRRと。
シーザーの最後の言葉のあたりはもう号泣でした。
深い、深すぎる。正義とは?考えると情緒ぐっちゃぐちゃになる映画です。
立派な人の話は誰も観ない
各シーンが過剰な熱量で描かれ、物語は次々と表情を変えつつ予想もしなかった方向へ奥行きを広げてゆき、すべての場面とエピソードに意味があったことに気づいて、ラストはこうなるしかない!という地点に着地する。また、本作は映画の映画になっているが、それだけでなく、なんと映画を武器に戦い、さらにインド映画的要素に重要な意味をもたせ、最後には映画で勝利するという、超離れワザの脚本。 序盤で、ギャングと警察にイーストウッドを絡めたバイオレントなコメディ?と思っていたら完全に足下をすくわれて、終盤はもう滂沱滂沱である。RRRやバーフバリ、あるいはそれ以上の大傑作!
これでPG12?ってほど暴力度高めだし、極悪シーザー役の人はパパイヤ鈴木似(パパイヤ同様もとは振付師らしい)だけど、何にもない移動のシーンでも音楽とリズムが刻まれていて、3時間近い長尺なのにまったく飽きることがない。鑑賞後はポスターのキャッチ「お前が芸術を選ぶのではない、芸術がお前を選ぶのだ」にまた泣けるよ、マイボーイ!
残念なのは公開規模が非常に小さいこと、前作ジガルタンダを見逃していること、前作から今作までは9年空いているので予告された次作トリプルXがいつになるのか、ということ…(ついでに、郊外のシネコンながら少し変わった作品も上映していたMOVIX三郷がもうじき閉館で、また残念)。しかし、ホントにすごいものを観た。個人的には今年のベスト確定だと思う。
50年前のインドの史実なのかも
1970年代のインド南部タミル地方で、小心者のキルバイは殺人事件の現場に遭遇し、血を見て気を失ってる時に犯人に凶器を手に持たされ濡れ衣で現行犯逮捕され投獄された。刑務所で警官になりたいものたちが4人集められ、警官になる条件は、警察の都合の悪い人を排除する事で、キルバイはギャングのボス・シーザーの暗殺を命じられた。映画が大好きなシーザーに近づくため、キルバイは映画監督のオーディションに挑み、シーザーを主演にした映画の監督に合格した。シーザーの映画を撮影する事になったキルバイだが、象牙を狙う森の悪党たちに立ち向かうため、警官に協力する事になり・・・さてどうなる、という話。
インド映画らしくないラストで悲しかった。
1970年代にはまだまだこんな裏で汚職まがいの良くないことが起きていたのだろう。
出世のためなら自分に都合の悪い善良な人、動植物を排除していく政治家、そんなバックの庇護を得てか、平気で民衆に銃を向ける警官、象牙のためだけに象を殺す悪党たち。フィクションとは言いながら、50年くらい前のインドで実際に有った事だろうと思った。
いつもの絶対負けないスーパーヒーローではなかったが、そこそこカッコよかったシーザー、美女のヒロインは・・・居なかったのが残念だけど。
これはこれで面白かった。
クリント・イーストウッドとサタジット・レイ
2024年9月8日
映画 #ジガルタンダ・ダブルX (2023年)鑑賞
身に覚えのない殺人で逮捕された新人警察官が、復職の条件としてギャングの暗殺を命じられ、映画監督として彼に近づく
迫力半端ないし、本当に最近のインド映画はハズレがないですね
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
ギャング映画で泣きましたよ、ええ。
【2024/06/09✩⃛初回観賞】 評価:4.7
【2024/09/16✩⃛2度目観賞】 評価:4.7 ➡︎ 4.5
インド映画好きさんたちが催したみんなでジガルタンダダブルXの劇場鑑賞か〜ら〜の感想述べる会にお声掛け頂き参加。
いや〜楽しかった✨
映画そのものは2度目鑑賞だから初見のときよりも(当たり前だけど)細かいところにまで見られたし、その後の感想会では本作品にとどまらず様々な映画をご覧になられてる方々の集まりだったためインド映画、いやいや全然関係ないホラー作品にまで話題は飛び火してまたしても観たい映画が一気に増えちゃったよ!
シネ・リーブル池袋では上映後の拍手は起きず。
危うくパチパチしちゃいそぉだったわよww
前回レビューにも書いてるけど、是非ともトリプルXの製作を!!
°====°=====°=====°=====°====°====°=====°=====°=====°====°
ひと昔前なら先回りして号泣しちゃうほど涙脆かったはずの自分が最近だとどんな映画を観ても全然涙が出なくなってしまったことに気が付いてしまった…。
そしたらオススメされたのがまさかのインドのギャング映画『ジガルタンダXX』。いやいや、ギャング映画で泣くとかあるのかな?と半信半疑で泣きたい女の泣けるかチャレンジ🍀
【結果】泣いた!泣いたよ!!
ギャング映画だと聞いていたからそのつもりで観てたけど、途中からは心入れ替えた男の話に切り替わり、『あ〜こんな感じでほっこり終わるのか〜』と少し気が緩んだところで驚きのトンデモネー展開に❗️
悲しくて恐ろしくて痛々しくて。
でもあるんだよね、インドにはまだまだこーゆーノリが。リアルに。
苦しくて悲しくて涙が出てきたけど、だんだんと大きな感謝の気持ちへの涙に変わっていった。
終わり方、ジガルタンダXXXに続く作りになってたね💜楽しみに待ってます😊
映画について箇条書き👇
・残念ながら一作目の『ジガルタンダ』は劇場で観られず…。でも気になるから1,000円でスペースボックスで観るぞ💕
・ジガルタンダってなんぞやと思ったら日本で言うところの『山口組』とかそんな感じね。
・上映後には拍手👏ほぉ!そーゆー文化!
・サリー着て鑑賞してた女性いた。あたしも今度やりたい(←もはや映画関係ないww)
全37件中、21~37件目を表示