「金魚鉢の中で」心平、 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
金魚鉢の中で
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口は悪いが、兄も父も絶対に見捨てないいちごちゃんが健気だった。
それにしても、全体的に見せ方が上手くない。
HPで知ってはいるが、家に集うまで3人が家族であるという明確な描写が皆無。
手元のカットがなく、カレーの場面だけでも何を押し付けあっていて何の書類を渡したのか分からず。
(なのにエロ本だけはしっかり映す)
カット割りも、冗長で間延びしているところが散見された。
誤解であるパターンが多い中で、本作の心平はしっかり窃盗を働いていた。
不起訴で済んだのは、知的障害が理由の大半だろう。
穿った見方になってしまうが、“軽度の”知的障害というのは作劇上とても便利だなぁと感じる。
まともな会話も変な行動も、理解してたりしてなかったりも、都合よく書き分けられるから。
震災後の福島という舞台も含めて、メッセージがあるというより家族ドラマの素材に過ぎなかった。
雰囲気は嫌いじゃないし、いちごのキャラがリアルかつ応援したくなるものなのは良かった。
しかしイマイチすっきりしない。
終盤の海辺はいいシーンだが、一平からすれば娘までおかしくなったように見えそうで。笑
『天穂のサクナヒメ』を観てると、機械化が進んだとはいえ田圃の復活は簡単ではないと感じるし。
奥野瑛太はじめ、演技は総じて良かった。
上映前に一瞬だけ監督の登壇があったが、作品への想いとかでなく「口コミで広げて」だけで残念…
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