ナミビアの砂漠のレビュー・感想・評価
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夜明けのすべて
「サマーフィルムにのって」で認識して「愛なのに」で虜になった河合優実サマ。いまやドラマでもバリバリご活躍されて嬉しいやら少し寂しいやら苦笑
「あんのこと」に続いて難しい役どころ。というか「そろそろ少し纏めて休んでは如何?」と思う位に際際なキャラクターを演じる事が多いですよね。そこが素敵とも言えるのですが、ガス抜きもしっかりして頂きたいと思う次第でございます(何様?笑)
映画本筋の物語よりも「脱毛」に関するアレコレがずっと頭の片隅から離れない作品。なんならずっとその会話メインで展開してくれてたらめっちゃ好きだったかも笑 それじゃあ何も纏まらないでしょうけども。ファンタジーな男子が二人出てきますが、後々思ったのが「この作品の視点てずっとカナの心象風景なのかな?」という点。そうするとなんだか奇妙な人物像や展開の繋がりなんかも彼女の"脳内"と捉えられなくもないわけで。そんな感じで、観た時の感想と日々思い出して出てくる感想が変わっていく"自分の脳内映画"として楽しめる側面もあるのかもしれません。わかりませんけども笑笑笑 インディーズ映画調なので取っ付き難さはありますが、触れて、考えてみるのも一興だと思える作品でした。
タイトルなし
河合優実が素晴らしい俳優という事。cmで歌も歌っていますが下手でホッとする。投手休んでる大谷翔平ぐらい「良かった。この人も人間なんだ。無理な事あるんだ」って感じる。
最近ずっと共感できて理解しやすい恋愛もの、青春ものの邦画しか存在しないようなので、
なんだか理解しきれないけどわかるような気がする、器の大きい、規格外の表現、つまりTVではなく「芸術」、「映画」らしい映画
がまだ完成できた事を幸運に思うべきかも。濱口竜介と三宅唱に並べていい程度には才能がある監督だと思うし、こういう作品が海外の賞に関係なくホイホイ形になるような邦画界であってほしい。
じゃないと地味に「日本で、映画が映画じゃなくなってる」
映画じゃないなら作らなくていい。
邦画が死にかけてるからなあ。
まあよくわからなかったけど。
女の子の日常って、本人が思ってるほど面白くないんだよなあ。生き物って大変。
わかる人にはわかる系
揶揄するわけではなくて、印象としてはそんな感じ。脚本も演者も良かったと思う。カメラワークだけが自分の好みではなかった。かまってちゃんというよりは、境界性パーソナリティ障害の話ではあると思うけど、隣人や自分に心当たりがあると心がえぐられるような感覚だった。今も昔も実は身近にある話なのではないかなと思った。
若さ
40代も半ばを過ぎた私からすると、何で寛一郎と別れるの、もったいないって思うんだけど、よくよく思い出したら、私にもあのような事があったような。
終盤の不安定さも、あそこまでじゃないにしてもあったような。
河合優実と金子大地は似合いすぎなの。素敵💕って思っちゃうもんね。
付き合い始めが盛り上がったカップルこそ、ああなりがち。
父親に対する気持ちがあるからこそ、何かあの写真の事許せなくて辛くなってしまったのか。
それにしても、ボーっとしていらん事言ってしまった内容が真意で笑えた。
トイレのシーンはおばちゃんには全く理解不能や。
冒頭のシーンは何か分かるな。あるよ、ああいう時。
トップレスのシーンはいらんかった。そういうの求めてないの。
現在地。
何故このタイトル?というのは謎だったが、主人公が見ていたあるモノからとったものだった。
自分から遠くにあるモノ、彼岸にあるモノは客観視できるし、他人事だけど。近くにある、此岸にあるモノは自分事となり、突き放して考えられない。
主人公のカナは刹那的に今を生きる若者だ。出自が一般的な日本人と異なることもあってか、自身の内に秘める物事が多いのか。そして、内と外の解離があるためか、感情のコントロールが不良であり、それが言語的・身体的表現となって、身近な他者である交際相手、パートナーに向かってしまう。彼女にとっては日常なのかもしれないが、パートナーだったらと思うと堪らないし、私なら耐えられない。しかし、本作のパートナー(達)は、そんな彼女の振る舞いを受け入れ、日々を過ごしている。
どんな人にも相応しい人がいるものだ、と言われればそれまでだが、本当にそうなのか。一人になる不安から、色んな言葉を飲みこんでいるだけなのか。若くルックスも魅力的な異性の魅力に抗えないだけなのか。
若さや外見はいずれ劣化する。そのとき、彼ら・彼女らは何を思い、どのような選択をするのだろうか。どこにも辿り着かない、日本の現在地を切り取った物語だった。
河合優実ありき
ナミビアの砂漠の意味。
俳優の魅力だけでは良い映画にはならない… 主人公のカナの精神状態が...
クソ男
ハリウッドの今年の顔はグレン・パウエルだが、日本は河合優実
世間に関心が無く、もちろん選挙など行ったこともない(だろう)主人公
最初の彼氏(寛一郎)は優しくて料理もする、一見問題ない男
しかし、ある告白をするのだが、男から見ると、しなくていい告白で、ある意味、バカな男の稚拙な計算が見え隠れして、個人的には不快(未熟)な男
対する、金子大地演じる第二の男は、寛一郎より不快だったので、河合優実にボコられ暴言を吐かれているシーンは個人的には拍手喝采だった ヤッチマイナ~!!(゚∀゚)!!
寛一郎はただのバカ男だが、金子大地は学歴もあり家柄も悪くない、見た目も爽やか風(服の趣味はキライだけど…)、それなりにモテてきた人生なんだろうが、致命的に中身がない!
そんなところを主人公は見えているので、あんな行動を…
演出が独特で、物語も特に動かないのだが、最後までみせる監督の力量は素晴らしかったのではないでしょうか!? オワリ!
映画観てなんになる!←今年1番のお前が言うな
2024年映画館鑑賞90作品目
9月23日(月)フォーラム盛岡
会員デイ1200円
監督と脚本は『21世紀の女の子「回転てん子とどりーむ母ちゃん」』の山中瑶子
メンヘラ女が優しいだけの男じゃ飽き足らず気の強い男に乗り換える話
主人公に共感できないと楽しめない
主人公になったつもりで観る
こういう人はこの作品の鑑賞にあまり向いていない
脚本が完全に破綻している
脚本を1番に重要視している日本映画の父がこれを観たらショックで卒倒するかもしれない
とはいえ主人公がメンヘラなんだから自ずと脚本もそうなる
脚本は酷いが決して飽きることはなかった
見応え充分
河合優実の表現力が素晴らしい
それを引き出した山中監督の演出力も凄いのか
河合優実のその時々の様々な表情が良い
映画ではなく彼女の写真集を観たと思えば良いのか
鼻ピアスを入れたり
階段から転げ落ちて車椅子生活になったり
ちょくちょくハヤシと取っ組み合いの喧嘩をしたり
やりたい放題
弁当いらんかねーなんてアレみうらじゅんが「これ絶対に入ってるよね」って言いそうなやつ
オッパイも披露するなど世の男性に朗報も
趣里や伊藤沙莉と違い必然性はあったしベッドだから自然である
上半身裸パンツ一丁で寝たいものである
「クリエイターなんだから自分で考えろ」ってやつも好き
結局ラストは突然にやってくる
これもまた映画的
これをコメディーとして捉えると胸にストンと落ちる
チャップリンを言っている
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが ロングショットで見れば喜劇だ」と
配役
脱毛エステのスタッフのカナに河合優実
カナの浮気相手でクリエイターのハヤシに金子大地
カナの彼氏で不動産屋のホンダに寛一郎
カナの友人のイチカに新谷ゆづみ
カナの隣人の遠山ひかりに唐田えりか
精神科医の東高明に中島歩
心理カウンセラーの葉山依に渋谷采郁
カナの職場の先輩に吉田茜に澁谷麻美
カナの職場の新入りこ瀬尾若菜に倉田萌衣
ハヤシの大学時代の友人で官僚の三重野に伊島空
ハヤシの父の林恒一郎に堀部圭亮
ハヤシの母の林茉莉に渡辺真起子
ハヤシの知り合いの妊婦に高田静流
ハヤシの知り合いのカナコに空美
彫師に豊満亮
たぶん名作だ
怖い、ウザイ、キモい、めんどくさい、かわいい。
Z世代の女性を繊細に描きながら、それ以外の幅広い層にも共感を抱かせる強い力を持った映画
演出、撮影、照明、録音、音楽、演出すべてにおいてレベルが高い。俳優陣、特に河合優実の素晴らしさは言わずもがな。
特に録音、音響の素晴らしさが映画を成り立たせていた。この映画、意外と主人公のセリフが少ない。それでも観客に主人公の心理が伝わるのは、河合優実の計算された声色や身体表現、そして音響設計。冒頭の喫茶店のシーンから環境音の大きさで主人公の意識の向きを分かりやすく表現しているが、そういった音響による主人公の心理描写は全編に渡って細かく設計されていた。
ドキュメンタリー的な絵作りなので、照明が難しかったはずだが存在を隠しながら素晴らしい仕事をしていた。撮影も良い。冒頭のズーム、中盤の手持ちでのズーム、真後ろから撮る側転、寝転んだ河合のクローズアップ、焚き火で踊る幻想的なシーン、唐突なワイプ、テーブルを挟んだ2人の中盤とラストの対比など、素晴らしいショットの目白押しだった。
河合優実に頼り切ったようにも見える演出だが、強い信頼関係で築き上げた演出プランだったはず。河合優実が手足を動かすだけで素晴らしい絵になっていた。
Z世代の女性を繊細に描きながら、それ以外の幅広い層にも共感を抱かせる強い力を持った映画だと思う。
多様性ということで
生にしがみつくな、生に居座れ
21歳のカナ。彼女の生い立ちは、なんとなくぼかされている。
でも、彼女がなぜ平常心が保てないかは、うすうすわかってくる。
河合優実のミステリアスなムードが冴える。
貧困、少子化の日本を憂うカナは、自分にもふりかかる状況に、ひとこと「生存」が大事とたかをくくる。
ふたりの男の間を揺れ動きながらも、表の優しさには長けているふたりに、なぜか満足できない。
悪態、暴力、そして心の病。
この世は生きにくい。生きにくいからこそ、ただ生きることを選択する彼女。
「今日は何もしなかった。とんでもない言いぐさだ。あなたは生きてきたではないか」
モンテーニュは言っている。カナへの行動を後押し言葉だ。
ナミビアの砂漠で、オアシスで生きながらえる、馬のような動物の映像。
生にしがみつくな、生に居座れ。
広大な砂漠の映像は、そう語っているように見えた。
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