劇場公開日 2024年9月6日

ナミビアの砂漠のレビュー・感想・評価

全193件中、21~40件目を表示

4.0よくわかんないけど確かにナミビアの砂漠。

2024年10月20日
iPhoneアプリから投稿

好きな映画ではなかった。
でも悪い映画ではないと思う。

まず絵がいい。
正直あまり共感できるところのない登場人物たちなんだけど、なんか見入ってしまう。
河合優実はもちろん魅力あるんたけど、だからって誰が撮ってもこうなるわけじゃないだろうし。
やっぱりこの監督才能あるんでしょう。
なんかこう、わかってないなーと思うとこが一つもなかったので、きっと頭もすごくいいんだと思う。

しかしなー、残念ながらキャラクターや描いてる世界が好きじゃなかった。
自分と重なるところがなくて、興味も向かない方面という気がした。
唐田えりかだけ良かったかな。
とりあえずあの男のチョビ髭は嫌だった。
あーこの髭剃っちまいてー!とずっと思ってたわ(笑)。
もう一人の男は髪切れよって。ウザいし。

どうもその男どもの、あの辺が悪い(髭とか髪とかではなくて笑)、ていうのが観賞後の盛り上がりポイントの一つっぽいんだけど、自分はそんないいとも悪いとも思わなかった。
その辺にいる普通の男なんてこんなもんでしょ。
まあその、こんなもん、が時に我慢できないというのもわからんではないが。
でもその辺の普通の女だって、そういうこんなもん的なとこあると思うしね。
ていうかこういう人たちと接触ないので正直よく知らない(汗)。

結局言いたいことはわかるようなわからないようなだったけど、エンドロールの後に映る、インパラみたいなのが水飲んでるシーンは妙に説得力があった。
うまく説明はできないんだけど、この映画を絶妙に総括してるようなとこがあって、その辺のセンスも只者じゃないなーという気がした。

あとなんか精神科の治療が微妙に絡んでくるんだけど、色んな人のレビュー読んでて、それに割とみんな肯定的なのが不思議。
かなりリアルにインチキ臭くない?
あの男性医師のいい加減な感じはもちろんだけど、女性カウンセラーの、質問に答えず全部患者への問いかけにもどしてしまう、いかにもな感じとか、イライラしたけどね。
「どうしてロリコンを例に出したのですか?」ていう逆問いに「アンタそれこっちの質問に答えてねえだろ」とか言ってやって欲しかったけどなー!
ただこれもやっぱり、その辺の普通の精神科なんてそんなもんだろ、という気がする。

てな感じで、書いてるとなんか煮え切らないようなことしか出てこないんだけど、悪い映画、スカスカの映画、つまらない映画、ではないんだよね。
でもなんかモヤモヤして、ああでもない、こうでもないと考えてしまう。
そのはけ口としてこうしてレビューを投稿する次第です。
皆さんそんな感じなんですかね?
カンヌの受賞も、このモヤモヤ感に賞上げましょう!て感じだったのかな?

ひとつ思ったのは、自分中の理想というか願いというか、そういう真面目な思いが前面に出てくる場面が全然ないなあということ。
ちょっとでもあればよかったのに。
結局アンタ何がしたいの?どうなりたいの?って度合いが強すぎて。
いや彼女なりに前面に出してんのか・・・?
でなくてそういうのが見つからないってことなのか?
・・・結局モヤモヤする。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
sokenbitea

3.5河合優実で持ってる作品

2024年10月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

 映画の冒頭、友人の自死を聞かされても他人事のような表情のカナに、一体この子の思考はどうなってるんだ?と少し驚かされてしまった。
 その後、彼女は友人とホストクラブへ行き、自称クリエイターのハヤシとデートをして、酔って帰宅をすると同棲中の恋人ホンダに介抱される。何とも奔放なカナの日常が綴られ、よく言えば何事にも捕らわれない自由人、悪く言えば自分自身というものを持たない今時の少女といった印象を持った。好きか嫌いかという問題は別にして、この何とも掴みどころがない存在は、この映画をとても魅力的な物にしていることは確かである。

 カナを演じるのは、昨今活躍が目覚ましい河合優実。彼女のドアップの映画のポスターが示す通り、全編出ずっぱりの熱演を見せている。正に彼女の存在感で持っているような作品ではないかと思う。

 ただ、カナに感情移入できるかどうかと言えば、自分には出来なかった。どちらかと言うと、客観的に彼女の生き方を観察した…というのが正直な所である。

 カナが今のような暮らしを送っている理由、彼女という人間を形成するバックボーンは、劇中に幾つかヒントが散りばめられている。例えば、妊娠中のエコー写真、終盤から登場するカウンセラーへの告白等から色々と考察はできる。しかし、いかんせん詳しい所までは分からず、そこは想像で補完するしかない。そこが分かれば彼女の苦しみや怒りといったものにも共感することが出来たのだろうが、残念ながらそれは出来なかった。
 ただ、こうした孤独な若者がこの世のどこかに存在するのかもしれない…と、そんな思いを巡らすのみであった。

 尚、カナは境界性パーソナリティー障害なのではないか…とも思った。ただ、そうするとこれは病気についての映画になってしまうわけで、それは少し捉え方として間違っているような気もした。本作はあくまでカナという女性のパーソナリティの部分をテーマにしていると捉えるのが筋だろう。

 劇中には幾つか目を見張るような演出も見られる。
 例えば、タイトルインサートのタイミングは「愛のむきだし」を連想させられたりもしたが、中々斬新で面白いと思った。
 また、冒頭のカフェのシーンにおける周囲の騒音、後半の隣室から漏れてくる英会話のリスニング音等、音響演出も中々凝っている。

 一方、時々カメラがズームされるが、これについては余り感心しなかった。唯一、カナのスマホに映るナミビアの砂漠の動画にズームするカットは技ありに思えたが、それ以外は余り意図が感じられない。全体のリアリティ重視なトーンにも合ってないような気がした。
 また、終盤から幾つかシュールなシーンが登場してくるが、これもそれまでのトーンを考えると違和感を覚える。カナの不安的な精神状態を表したものなのだろうが、もう少し抑制しても良かったのではないか。
 更に、ホンダやハヤシといった男たちの造形が陳腐過ぎるのもどうかと思う。ダメ男を描くにしても、もう少し深みが欲しい。ホンダに至ってはほとんどコメディかと思うほどであった。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ありの

3.0現代社会を上手く描写している

2024年10月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

平凡で退屈な毎日を過ごす21歳女性の日常生活を描いたヒューマンドラマ。窮屈な現代社会で苦悩する若者の姿を上手く描写している。
主演を演じるのは、注目の若手実力派女優・河合優実。最初から最後まで彼女の世界を堪能できる作品であり彼女の魅力に引き付けられる作品です。

2024-171

コメントする (0件)
共感した! 4件)
隣組

4.5日本語字幕付き上映の回をあえて選んで鑑賞してきました。 主人公 2...

2024年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

幸せ

日本語字幕付き上映の回をあえて選んで鑑賞してきました。

主人公 21歳女子が、けだるく過ごす様子。
誰と接するにも、どこか上の空な感じ。友人との女子トークも、彼氏とも、職場でも。
受け流したり、揉めたり、縁遠くなったり、
静かなのは、ナミビアの砂漠のライヴ中継をスマホ画面で観ている時だけ。

相手を察するとか、遠慮とかではなく、
むしろ、生き抜くことが目標、とか。

同棲彼氏と日々のように大喧嘩する様子が、徐々にルーティンの体操劇のように見えてきたり。
母からのビデオ電話には愛想で受け流したり。

おそらく、目線を変えて再び見直したら、さらに気づきがあるような。
荒涼さと滑稽さと、じわじわ来ています。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
woodstock

4.0河合優実劇場✨✨✨

2024年10月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

何時間でも観ていられる。
若い時を思い出したり出さなかったり。
映画と関係無いのに『あんな事あったよな〜』っていつぶりに思い出したのかもわからないようなエピソードが次から次へと蘇り……この映画には自分の過去にアクセスするためのトリガーとなる何かがあるにみたい。
余計なことがアレコレよぎり過ぎて決して映画に没入はできないんだけど、でもなんか自分のコレまでの人生の振り返りを映画の伴走とともに完走した不思議な気分。
忘れた頃にまたコレ観たいなー。

ホンダ、うちに嫁に来てくれ。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
らまんば

4.0河合優実を堪能する

2024年10月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

はあ~カナから目が離せないです。ホンダもハヤシも優しい、、キャンプで居場所が無く間がもたない感じとてもリアルです。そういう事あるある。スッキリはしませんが河合優実さんを堪能しました。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ささき

2.5ミイラ取りが。

2024年10月15日
スマートフォンから投稿

単純

砂漠に迷い込んだのか、砂漠の中で水源を見つけて生き延びたのか。愚か者が愚か者との生活を選び破滅していくようでいて、その心地良さに浸っているようにも見える。
喧嘩もセックスも最後には腹が減る。

強くとも弱くとも、70億人それぞれに「しっくりくる」場所がある。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
や

2.0まったく理解不能でした

2024年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

最初から最後まで誰にも感情移入できませんでした。

わけのわからない主人公はもちろん、その周りの男たちも「そんな奴いる?」って感じで。

たぶん、こういう作品に胸を打たれる人が少なくないんだろうなと思いながら、胸を打たれる人でなくて良かったと思うしかないです。

カウンセラーの女性って、「悪は存在しない」のお一人だと思うんですけど、あの演技は正解なんですか?

監督とか脚本書いた人とか、演技やってない人がカメオ的に出てるのかと思うほどなんですが。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
バビ

4.0色々とわからなけど

2024年10月13日
PCから投稿

まあ疲れる関係だなあ、とか、こういう男いるよな、とかそういうところがじわじわ来る感じ。わかる人にはびしっとくる味わい深い映画だとは思う。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
khapphom

1.0ダメでした

2024年10月12日
スマートフォンから投稿

残念ながら何も良いところはなかったです。
主人公の微妙なバックグラウンドがどう影響したのか…
それがわからないと意味不明な作品。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
にんにん

3.0听不懂。

2024年10月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

映画のタイトルは、こっちだったのでは?と思うほどに、どこに何が込められているのか、わからんかった。
「今時の若者は、よーわからん」で思考停止してはいけない、という本能により、作品を遡ってコンテクストや記号などを探る。そして色んな人が色んなことを言ってることも、一旦さらっておく。ただし、わからん。
その結果、考え尽くして、わからんで良いのではと思い始める。
隣の話に聞き耳を立てるとか、友達を置いてお店を先に出る、浮気する、墨を入れてるとこ見て鼻血を出す、中絶をきっかけに病む、暴れ癖がエスカレート・・・そもそもナミビアってどこやねん!
ついモトネタを探ってしまうけど、やることなすこと明確な理由なんてないんだろう(おじさんの知識で、微かに付合するのはカサヴェテスのこわれゆく女ぐらい)。
わからんに、こんなにつき合わされたのか?と思うと少し悔しいけど、わからんで良いようにも思うし、作品を観続けられたということは、結果的に自分にとっては魅力があったということなんだと思う。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。

3.0邦画の退屈を煮詰めた作品…

2024年10月9日
iPhoneアプリから投稿

かなり久しぶりに、上映前半で退室しようかと思いました笑

全く情報無し&河合優実(全く他作品を未観賞)が良いらしい…で見に行きましたが、非常に退屈でした。
うーーん、吉高由里子の「蛇とピアス」同様のバストトップ見せれば一流の仲間入りルート行けるっしょ感が…容姿は石原さとみ&上戸彩のMIXしたようなオリエンタル美人で目の保養には良いのですが。

ミニシアター作品を見に行くのが好きな方は、全く問題ない作品だと思います。是非、ご鑑賞ください。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
白長須鯨

3.0深く観れば考えさせられる映画

2024年10月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

まず表面的に観てしまうとどうしようもない女性が自分勝手に振る舞い周りを困らせている。
良くこんな人とまだ一緒にいたいと思うよな。と思わせる男性2人。
だが、冒頭カフェシーンから所々良くわからない演出が混じっている。そこを捉えることにより深みが出て面白い作品だと感じるのであろう...。多分。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
ニックネーム

2.0撮りたい映画になってはいるが

2024年10月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

見たい映画ではなかった。前知識なく、道に迷い、前の映画に間に合わず。たまたま、次の映画を見に来た人が三人いて、その次の映画にするとお腹が空くので見た作品です。
誰かが死ぬのではないかとハラハラした。
最後笑いながら、食事をするシーンで終わって安堵。世界観が面白いと言えば面白いが心が晴れる作品ではない。お金を払って見たい作品ではなかった。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
おいおい

4.5劇場で体験したい新しい感性

2024年10月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

笑える

知的

新鮮な会話劇と感性を存分に味わえた傑作だった。硬派な社会派作品であり、先鋭的なアート映画でもあるが、随所のユーモアは誰もが楽しめる。

正直、前半はダルい面もある。でも、後半はどんどん面白くなってきて、前半のダルさが意味を持ってくる。

主人公のカナは正直で奔放で、ときに恋人を叩き、物を投げつけ、粗暴な言葉を吐く。ぱっと見はヤバい女だが、考えてみれば多くの男性がやっていることと同じだ。男性なら「しょうがねえなあ」と大目に見られるのに、女性だとメンヘラのレッテルを貼られてしまう。

本作の背景やセリフで描かれる、風俗、エステ、容姿の評価、整形、中絶、DV。全て男性優位社会を基盤として出来上がっている。そんな世間と自分をカナは透徹した視点で見つめている。恋人を叩きまくっている最中も、もう一人の自分が冷静にそれを見ている。

反抗と諦観の狭間で苦しむカナは、普遍的な女性像ではないか。彼女に共感する観客は世代を問わず多いと思う。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
パンダ

5.0新感覚の映像に釘付け

2024年10月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

河合優実!金子大地!寛一郎!すごい3人👏
天才奇才の、山中瑶子監督の世界を見事に演じきっていて癖になる仕上がり。
カナが魅力的すぎる
今までこんな邦画見たことない

コメントする (0件)
共感した! 4件)
おじゃ

2.5女性監督の良さ悪さ

2024年10月6日
スマートフォンから投稿

笑える

楽しい

興奮

このご時世に性別を踏まえるのも適切でない自覚はありつつ、女性監督らしい作品を観たなあという印象でした。有名どころの名前を挙げさせていただくと、西川監督、河瀬監督、またエンタメ大作のラストマイルの塚原監督であっても同じことを感じるのですが、メッセージありきの画作りがちょっと過剰かつそのメッセージ自体は集中して画面を見て頭を回している私にとっては凡庸と感じる部分が多いです。ただし、その一方で恐らく監督がそんなに深く考えていないであろう部分で物凄く印象なシーンや役者さんの演技を見る機会が多く、この映画に関しても例に漏れずという感じでした。これは決して悪く言っているわけでなく、すぐ忘れる大作を見るくらいなら、一瞬でも忘れられない瞬間を見ることが映画だと思うので私は女性監督の作品というだけで価値があると思っています。すいません、全体としては好みの作品ではありませんでした。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
レッドベイル

3.0もっとパンクでよかった

2024年10月5日
PCから投稿

良くも悪くも、ずっと居心地が悪かった

コメントする (0件)
共感した! 2件)
JYARI

4.0壊れていく

2024年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2024年。山中瑶子監督。仕事も順調で優しい彼氏もいる21歳の女性主人公。しかし、やりたいことがあるわけでもなく、人の欠点や社会の理不尽さはやたらと目についてしまい、満たされない日々を送っている。そんな中、彼氏とは別の男に徐々に惹かれていき、、、という話。
後半に精神科医やカウンセラーが出てくるように、徐々に壊れていく主人公(壊れていくことを自覚していく主人公)を描いている。恐ろしいのは、特にきっかけがなくても、普通に生きているだけで人は壊れていくという筋で展開していくこと。カウンセラーにも指摘されるように、主人公は内面化した理想を相手にぶつけ、自分にもぶつけて壊れていく。
そんな主人公が時々スマホで呆然と眺めているのが「ナミビアの砂漠」の水飲み場に集まる動物たちのようだ。生きづらい人間の世界と対比されているのは間違いない。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
文字読み

4.5大共感

2024年10月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

カナと同種の人間すぎて、前半の壊れる前のカナのシーンは、なんだか自分も落ちうる地獄を観ているようなしんどさがあったが
一度壊れてしまった方が、映画の世界にぐんぐん入っていけてある種の心地よさと、笑ってしまう感じでこの映画のことが愛おしくってしかたない。ってなりカナとどこまでも落ちていけるような気持ちになった。
映画はカナとゆうどこにでもいる女の子が緩やかな放物線を描きながら落ちる、そして緩やかな回復の間口に立ったところで終わる回復の映画だと思った。
タイトルにあるナミビアの砂漠の様に(映画のタイトルで私もずっと観てたあのライブ配信チャンネルじゃんって思っていたけど、そのものずばりだった。このチョイスもなんだがすごく現代的だなと思った)傷つき、動けなくなった人も、砂漠の水溜りに集まって休んで癒される野生動物の様に逞しさをもって生きていけるよ。と背中を押してくれる作品だ。

カナは暴力も振るうし、口も悪いし、無気力だし、優しい彼氏も大事にできないし、ほんとうに褒められた人間じゃないけど
だからこそめちゃくちゃに共感してしまった。
河合優実ちゃんは主演3本目かなと思うけど、彼女の歩き方、ものの食べ方まで作りこむようなその人にしか見えない演技力の高さが遺憾無く発揮されてるのもファンとしては嬉しい。

ハヤシの何喋ってもムカつく感じとかも、なんかいそう〜こんなやつ〜〜〜って思ってすごかった。
他人から見ると絶対優しくて大事にしてくれて、浮気もしない(?)ホンダの方が絶対に良いんだけど

自分を大事にできていない人間は、自分を大事にしてくれる人とは付き合えなくって、だからこそハヤシに対しては感情をぶつけられるし、喧嘩ができるのも分かる気がした。

ホンダの風俗行っちゃったくだりも、子供を降ろした嘘(ここもほんと酷い)のとこもホンダの純粋さゆえのおかしみがあって好きなシーン。

カナのキャッチに罵られてキレるのも、会ったこともない女性が降ろしたかもしれない子供について怒りを爆発させるのも、私としてはめちゃくちゃわかる〜
知らない女だとしても、自分もなりうる最悪なことを目の前の男が原因の一旦を担ってて、忘れてたわとか言ってたらね、最悪じゃんね。
ぶん殴りたいよ分かる。何がクリエイティブだよ?悪影響振り撒くなよな。
その怒りもカナ自体が破綻してるから、説教くさくない純粋な怒りとして映画に存在するのがいい。

濱口監督組の俳優がいっぱい出ていたけど
どの役者さんも、最高の働きをしていてめちゃくちゃ良かったなぁ

特にクズ界の新生だと思ってる(もちろん役として)中島歩のとこは声出して笑いそうだった…何?あのエジプト背景。

カウンセリングのシーンも良かったし、唐田さんの理解してくれる他者としての存在感とかよかったなぁ…
焚き火のシーンは邦画界に残る名シーンだと思った。

ハヤシと取っ組み合いしても、普通に買い物言ったり、でもそのあとボコボコに殴ったり
そんで脳内世界に飛んで、あーなんか疲れたな〜ってなんなの、この映画はすごい最高だった。
エンディングも良い。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
madu