ナミビアの砂漠のレビュー・感想・評価
全251件中、121~140件目を表示
ナミビアの砂漠
新進気鋭の山中監督と河合優実さんのお二人の現代の日本に対する思いが込められていた映画だと思いました。平べったいストーリーではなく、少し難しい、そして色々なことを考えさせられる映画でした。
シーンひとつひとつが計算されたものでどれも無駄なものはないのだろうな、とは思いましたが、少し難しかった、というのが正直な感想です。けれど、既成概念を超えた新しい映画作りをされた出演者、スタッフの皆さんの努力に対して尊敬します。
そして主演の河合優実さん。スクリーンの中にカナ本人がいるような、映画の中のカナを見て、河合さんのファンをやめようか…と思う位、カナになって演じていて、素晴らしいものでした!
上映前にジャパンプレミアの舞台挨拶で見た河合さんは、ルージュの赤、黒のブラウスとパンツ、金のペンダントはとても素敵で今までとは異なって別人のようで驚きましたが、あえて、これから我々がスクリーンで見るカナとは違う感じにされていたのだろうな、私とカナは別の人格なんだ!と訴えているように思いました。
そういったちょっとしたところを演じることができる河合優実さんは、本当に素晴らしいです!
そんな河合さんに、(かぞかぞ風に両手を開げて)河合優実さん、万歳!
河合優実さん、山中さんの映画に出るという夢が実現できて良かったですね!本当におめでとうございました!
次の夢は何ですか?その夢が実現することを祈ると同時に、私は変わらず河合さんを応援しています!
いつまでも良い映画を作って行ってくださいね!
作り手の手の上で転がされる作品。
作り手の手の上で転がされる作品。作り手が観客に感じさせたいことを、すっかり感じてしまっている。
皮肉に満ちた作品だなと感じた。
河合優実さんの演技の力で色んな感情がごちゃ混ぜになりながら鑑賞させられた。
ちょっとした一言で登場人物のキャラクターを伝えることがとても質が高いと感じた。
時代の雰囲気を感じる映画か
単に若いときの不安だけでなく、時代の閉塞感もあっての、とか、私のような年寄りは考えてしまいがちだが、それもそんなんじゃないと主人公に一蹴されそうな、しかし、だからといって脈絡のある話もない、何かしらを感じるべき映画だろうか。意思を持てば何かとぶつかり、意思をなくしてもやり甲斐のないことばかり、どこに向けて感情を示すかも定まらぬイライラが募るばかり、カウンセリングしても解決策などない、そういう今の時代そのものの持つ虚無感、徒労感は若い人ばかりでもないだろう。それを若い俳優たちが頑張って表現していた。
絵に魅力が無いことが味の映画と言う以外にない。 特に後半の部屋の中...
絵に魅力が無いことが味の映画と言う以外にない。
特に後半の部屋の中での回転シーンのカメラはどうにかならなかったのかな?
撮影スタッフの力量なんでしょうか?
シナリオ的には、メンヘラであることを肯定され(ハッキリ描かれ)ちゃうと、もうその後は何があってもそういう人ということになってしまう。
また男性キャラの掘り下げや描き方が浅いように感じられた。
主人公目線で主人公の考え方を読み取る映画なんだとは思うけど、だったら若い女性が共感するのかが男としてはわからなかったことが残念。
無下には出来ない映画
分かる様で分からない。
カナの素直でありながらも、奔放で、病んでいる感覚。そして、いまを生きる感覚。そこへの鋭さは分かる。
納得のいかない事には反発するしかない、その素直な表現は羨ましくもある。
けど、あまりの社会性の欠如に共感出来ない僕は、もうおじさんなんだろうな。
彼女に振り回される男達が可笑しかった。
不登校児に学校へ行かなくてもいいとしか言わないような映画
主人公は無気力に刹那的に生きている、渋谷や新宿の繁華街に行けば24時間365日いつでも見つけられるような女だ。(劇中ではバカ〇〇〇と言われていた)。
彼女は、喫茶店で待ち合わせした友達に元クラスメートが自殺したと言われても誰かピンと来ないし、その友達の話も5分と経たずに興味がなくなる。
元気のない友達を気遣ったのかと思えばホストクラブに連れていき、それすらも浮気相手と会うまでの時間つぶし。深夜に浮気相手と別れると、同棲する彼氏の元にタクシーで帰る。
同棲する彼氏は酔いつぶれている主人公を健気に介抱したり、自炊して総菜を作り置きするなど、とても真面目なようだ。しかし、主人公は彼氏の手料理ではなく冷凍庫のアイスを食べる。人のやさしさを理解できない。
そんな彼氏を何も言わずに捨てて浮気相手と即同棲。案の定うまくいかず毎日取っ組み合いの喧嘩するうえ、新しい彼氏の夢も馬鹿にする。
何かのきっかけで受診した心療内科では、自分のことが知りたいと言って医師に病名をつけてもらおうとする。自分自身のことさえも誰かに決めてもらった病名で理解しようとする。
その後、紹介してもらった女性カウンセラーをアポなしで訪問し、プライベートな付き合いを求めて事務的に拒否され、傷つく。依存体質。
主人公は終盤で、「その気持ちわかるよって言われるの実は好きでしょ?」的なことを隣人の唐田えりに言われる。この映画が目指しているのはこの映画における唐田えり、つまり自分を無責任に肯定してくれる遠い存在なのかな、と思った。
—————————
公式サイトを見た時は、何も考えてない女子大生がガンジス川に行くような映画と予想していた。そして、いい意味でそれを裏切って欲しいとも考えていた。
予想は裏切られた。約2時間強もの間、糞メンヘラの生態を見せられる。延々と精神の幼い共依存カップルの日常が流れ、主人公は成長どころか悪化していく。
自己愛が強いのに自分のやりたいことはない、そのくせそれを”他人から”認めて欲しい。くたばれ糞メンヘラと思いながら見た。
もし隣人が男だったなら、この主人公はクリエイター彼氏を捨て喜んで股を開くだろう。そして男漁りができなくなるまで同じことを繰り返し、最後は自殺もしくは理解ある彼君と子供を地獄への道連れにするだろう。
人生においてこんな時期があるのはわかる。しかし積極的に肯定するのは違う。自己責任という意味ではなく、自分の人生を幸せにできるのは自分だけだ。
河合優実さんを見に行くだけの映画
低予算映画なのだと思いますが、日常の様子がだらだらと進行して、時々、展開するのですが、それもたいした必然性が感じられない、だらだらとして映像が続きます。眠くなるのですが、なぜか音が大きいので眠れません。
河合優実さん演じるカナが次第に精神を病んで行く様子はなかなかですが、とてもプロとは思えないような台詞棒読みの方も目に付きます。
ナミビアの砂漠は、何かを象徴しているのでしょうが、この映画からは伝わりません。
その意味で河合優実さんを見に行くだけの映画です。
今に配信で安く見ることができます。1000円以上のお金を払って映画館で見る価値はありません。
女心と秋の空
河合優実さんファン以外だと苦痛なほどダラダラ感な映画なのだが、それが監督が描きたかったものなのだろう。
共感するのはほぼ無理だが、場面場面では心の響く言葉があるから達が悪く、何故か見て良かったと思えてくる。
テーマが迷走している
説明は野暮だとも思うタイプなのだが前半の三分の二ぐらいがどういうことか分からない。何かを食べていても何か汚い気がして、気持ち悪くなってしまった。
残りの三分の一でなぜか作風まで変わって、やっと半分ぐらいは理解できてくるが、躁鬱とか双極性障害とどう付き合うかの作品に変わってしまった気がした。
・ホンダが酔っ払って帰ってきたカナにピルを飲ませていたが、浮気を認めていたということ?
・風俗に行った事を謝られて出てったってこと?カナはもっと遊び歩いていたでしょ?冷蔵庫をなんで持ってったの?同居してたのをハヤシも気付くのでは?
・引っ越した部屋が引っ越し先なのかしばらく分からない
・ベッドの中で「一度別れてまた会って」からの同居は意味が分からない。ホンダとのことを言ってたのか?
・遊び人だったと思われるハヤシが理不尽な暴力を振るわれても離れないのはなぜ
・カナも子供をおろしたの?嘘なのかまったく分からないし、見つけた写真と混同して困惑する
・急な鼻輪のリングに動揺を隠せない
・隣人?は隣の部屋にいたの?洗濯物を干そうとしてしゃがんで隠れたので正面に住んでいるのかと思ったけど‥
・あのバーベキューは何?元カノばかりいてハヤシの両親もいたってこと?
・濡れ場?はキス程度で脱がしたのが関係の無い着替えのシーンのみで、その意味はいったいなんだったのか。個人的には無くてよかったが、脱ぐならば複数箇所必要だったのでは、と。
などなど疑問ばかり残った。
他の方のレビューではずばりと内容説明をされてる方も多いですが、本編のみで理解できるところは少なかったのでは。「根深い男社会への不服を全身で表すカナ」ともあったのだが、そうは思わずむしろかなり男を利用していたように見えた。
男尊女卑をテーマにしてるとしたらテーマとして20年遅いかもだし、それは感じなかった。そもそも脱毛店は女性しかできないだろうし。
あと、タイトルと関連してそうなところは箱庭しか分からなかった。
映画を見たって意味ない?
観賞してから時間が経ってしまいました。
頭の中で感想がうまくまとめられません。まあ、相性が悪い作品はありますよ。
砂漠の(人工的に設置された)水場に集まる野生動物を、Webカメラで眺めるわけです。それには意味がないかも知れないし、何か発見があるかも知れないし、すごく感心する事があるかも知れない。もちろん、肉食動物が草食動物を残酷にも襲いかかっていても、向う側に干渉することは出来ない。それでも、野生動物は演技が出来ないので、時間を捨てても目に入れる意義があるというものです。
人ごみの中から、面白そうな個体を見つけて観察します。運が良いことに、他の個体とは違って特徴的な行動をとります。どうやらメスのようで、周りのオスの行動に干渉を与えます。オスは割りと普通そうなので、そのメスによって普段は見られな反応を見せます。このため、いつまで見ていても飽きません。
しかし、そのメスの個体が動物プロダクションで良く訓練されてて、行動が台本に沿ったものであったらどうでしょう。自分としてはちょっとがっかりです。某テレビ局の行動を観察するバラエティー番組や、お年寄りをおちょくる番組も大嫌いです。
若くて、普通よりも社会的立場が弱い女性に対して、多くは男性が感心できない行動をとってしまっているのは理解できますし、反省すべきでしょう。それでも、主人公はあくまでも台本に沿って行動しているし、Webカメラと違い365/24ずっとさらけ出しているわけではありません。何か興ざめしてしまうのですよ。
彼女は半分くらいの時間はいらいらしているけれど、怒っても泣くことはないし、笑うこともない。服装に変化をつけないし、食事の内容に変化もつけない、音楽も聴いてないし、テレビでドラマを見て生き抜きもしない。あのピアスも、あれだけ出てくるとおかしいです。
たとえ精神疾患があったとしても、行動には何らかの原因があるわけです。認知症のかたは、『徘徊』しているわけではなく自分の現状を認知出来なくて困っているわけだし、統合失調症の陽性症状であれば、例えば幻覚に対する反応としておかしな行動をとっているのです。彼女はそういった実存感がなく、仕込み人に見えてしまいます。
河合優実さんの演技は素晴らしいの一言です。『あんのこと』も見ていますが、ベランダに出るとおんなじ行動をとるのかと心配でした。
最後に、むやみに喫煙者が出てくる映画はダメだなぁと、いつも思っています。喫煙する必要は、脚本上も無いと思います。カナのみが喫煙者であれば分かるけど、ハヤシ家の人々は吸わなくていいでしょう。そこら辺も実存感のなさに反映されていると思いました。
なにもない(虚無感)
主人公カナは、何に対しても情熱を持てず、恋愛もただの暇つぶし。
同棲している恋人ホンダにひたすら尽くされるも、
クリエイターであるハヤシと関係を深めていき、
ホンダの存在を重荷に感じ、離れていく。。。
といった展開だったのだが、この映画を観てから、
レビューを書き出すまでに一週間かかった。
今どきに若者を描いているのだが、おっさんには共感しがたく。
言いたいことが分かるような、分らんようなモヤモヤした感。
ストーリーの進行はゆるゆる。
映画のタイトルが出たのは開始1時間近く経ってからかな。
この意味合いはちょっとナゾのまま。
感想があまり出てこない、ただただ長い、と感じる映画でした。
それにしても、主人公カナを演じた、河合優実さん。
彼女見たさに映画館に足を運んだのだが、無気力さ、脱力感、
そして自分勝手さ、彼氏との喧嘩、よくもまあこれほど上手に演じるものだ。
6月に観た「あんのこと」もすごいと思ったが、この作品もすごいわ。
タイトルの「ナミビアの砂漠」、調べてみた。
ナミビア共和国、通称ナミビアにあるナミブ砂漠。
「なにもにない」という意味があるらしい。
ということは・・・
「なにもない国のなにもない砂漠」
これが現代の日本を描写している、若者の気持ちを描写している、
そしてこの映画のことなのかな。
河合優美の個性、演技力だけが取り柄の映画。
今風の若者 の生態を描く映画だと思うが、私には全く退屈だった。タイトル通り、河合優美に全部頼りの映画だった。
タイトルの「ナミビアの砂漠」は、主人公の心象を表していると思うが、最後の場面が、その砂漠でのオアシスで終わっていることから、未来に希望が持てると言っているのだろうか。
現代の若者が自分の希望探しとジレンマに悩む物語
主人公ナミがただ生活する為に、周りに染まっているようでありが、何処かに今の生活、環境に満足できす、どんどん自分の感情をあわらし、行動しつあく様はある意味破天荒であり無責任のようにみえるが、その様に出来る事か羨ましいと感じた、
最後にナミが微笑むようなしぐさは、過去は教訓にこれからを大切にする事のメッセージに見えた。
私には向いてないことが分かった
河合優実が見たくて鑑賞。ただ、繰り返されるカナとハヤシの乱闘に、またかよ~と思う。これは良くない方の河合優実の映画。こんなヤバい人と、よく一緒にいられるね。
本作を観て分かったことは、私にはこの手の映画は向いていないと言うこと。河合の映画でも、「愛なのに」や「あんのこと」みたいな分かりやすい映画を選ぶようにします。
なんだコレ?って思ったんだけど…
終わった瞬間、隣の女性が「え、これで終わり?」って、つぶやいて。そーだよねーって共感しながら席を立ったけど、後からジワジワ思い出す。あのセリフ、なんだったんだろう。あれ、どういうことだったんだろうって。
浮いてるセリフがあって、その浮き加減が、時代の、現実の違和感を象徴している感じ。「お互い高めあう関係」「わかってるって言われたい」しよっ中聞くようなセリフなのに、こんなに変なセリフだったっけ?って。
物わかりの良さそうな彼氏の親が、あなたみたいな人に私たちは拒否感ないからね、っていう姿勢のイタさも、たぶん自分もやってるよなーって、そこついてこないでよって(笑)
カナみたいな女、絶対嫌だと思いながら、愛おしくもなる。最後までハヤシと別れなかったのは意外で、そこに人間の希望があるのかなあって思いました。
なんでもいいってわけじゃない
予告編で特に興味が沸いたわけでもなく、ただ河合優実さん主演というだけで、あまり期待はしてなかった。
金子大地さんとは『サマーフィルムにのって』以来の共演なのかなぁ?すごく感慨深いものがありつつも、カナ嫌い。
自分は現在進行形で浮気しときながら相手は許さんとか、身勝手で暴力的なところとか苦手、途中からしんどくなった。
河合さんだから観れたけど、違う人なら無理だった。別の人主演ならそもそも観てもないと思うのだけど。
『あんのこと』が強すぎたから、余計に落差が激しい。
ベランダに行くたびに、また落ちやしないかハラハラ。
期待度◎鑑賞後の満足度◎ 面白い。も一回観たいくらい。現代の若者像を描いた映画ながら、人間て実はお互い“听不懂(言ってること分かんない)”の中で生活している事をそれとなく指摘してるんだよね。
※2024.09.15. 2回目の鑑賞。《TOHOシネマズ橿原》
①若い頃(1980年代に20代台)は「新人類」世代と呼ばれた私たち世代も、今の若い子たちからしたら立派な旧人類なんだろうな。
“男社会”どっぷりで育ち過ごしてきた身としては、本作に登場する男(の子?)達の軟弱ぶりに呆れてしまうが、それよりも(職場や恋人の親の前ではそれなりに常識的に振る舞いながら)同棲相手には対等以上に物を言い振る舞うカナの姿にいつの間にか惹き付けられてゆく。
②冒頭、今の子らしく片時もスマホを放さないカナだが、呼び出された女友達に打ち明け話を聞かされている間、目を丸くして聞いてる振りをしながら実は全く聞いていない(興味がない)河合優美の表情が先ず面白い。
③子供の頃や少年の頃は、自分が大きくなったら(大人になったら)少しは良い世の中になるだろうな、と全く根拠のない期待を持っていたけれど、50年くらいでは人間変わりませんな(まあ、自分も世の中良くするようなことしてこなかったので偉そうなこと言えませんが)。
ただ男女関係は確かに変わってきたように思う。
男はどうしても優位に立つために男の武器を使い勝ち(乱暴な振る舞いとか、力による乱暴とか、大声やドスの訊いた声で相手が話すことを遮るとか)。
本作の男達も例に漏れず同じような振る舞いをするけれど直ぐに謝る。
それは良いことだと思うけれども(自分が悪いのに謝れない人間はダメね)、直ぐ謝るくらいならしない方がよいのに、と思いつつ、「男社会」というのは実は本性は臆病で軟弱な“男”という生物が自分達を守るために作り上げたものなんじゃないかとも思ってしまう。
④
さて、ちょっと飛んで、題名の『ナミビアの砂漠』について。意味の取りにくい題名。
勿論、話の中身は砂漠の話ではないから、何かを暗喩していることは間違いない。
単純に「ナミビアの砂漠」というと「ナミブ砂漠」のこと指すけれども、「ナミブ」というは現地語で“何もない”という意味らしい。
現代という時代には「確かなものは」何もない、ということだろうか。
若者たちは、ポジティブな希望を見出せずに、《働かなくなる》世界的現状を映し出した映画
非常に言いたいことが、分かりにくい映画でしたが、
若者は敏感だから、成人した大人たちより、
もっと切実に不安を感じて希望を失っている。
コロナ(パンデミック)
ウクライナ戦争、
環境問題(地球温暖化)
日本なら《地震=南海トラフに、スコールのような大雨)
カナは大声で叫ぶ。
「日本なんか、少子化と貧困で、絶滅するんだよ!!」
世界的に若者は働かなくなっているそうだ。
事実2人目の同棲相手のハヤシ(金子大地)も仕事を辞めてるし、
カナ(河合優実)も、美容脱毛エステサロンを首になる。
美容脱毛なんて、一生続けたって脱毛は終わらない・・・そう
客に本当の事を言ったせいだ。
決して楽しい映画では無い。
カナは恋人と暮らしていたって、心は満たされていない。
今の時代、自分以外を愛する事は可能だろうか?
自分さえ愛せない若者も多い。
そんな自分に子供が育てられる訳がない。
自分に絶望してるのかもしれない。
ハヤシがパソコンの手を止めず、
「お腹が空いた!!」というカナに、
「映画でも観てて!!」とハヤシが言う。
「えーっ、映画なんか観ても意味ないし・・」
これが山中監督の本音だとしたら、
本音というか「映画なんかで空腹は満たされない」
これは現実で真理だから、
笑ってしまった。
満たされず苛立ちを募らせたカナは攻撃的になり、
ハヤシの言葉尻を捉えて難癖をつけ、暴力を振るった。
(女性からのDV・・多いらしい)
山中瑤子監督の脚本は、刺激的で性的な会話が多い。
ホンダ(筧一郎)が札幌に出張。
「ススキノの風俗に誘われたら行く?」
カナがカマをかける。
「絶対に行かない」と誓ったのに、
「ごめんなさい、上司の誘いを断れなくて風俗に行きました」
「気持ち悪くて出来なかった。勃たなかった」
「気持ち悪いって失礼でしょ!!」
確かに、カナはすぐ切れる。
ホンダ(筧一郎)が、なぜに泣いてカナに謝るほど低姿勢なのか?
家事全般を受け持ち、飲んで帰り吐いたら甲斐甲斐しく世話を焼き、
労いの言葉をかける。
(これが今の若者?)
河合優実はとても頑張って良い演技を見せていた。
美しく魅力的だった。
しかし河合が演じた《カナ》という人物に、共感するのは困難だった。
人物の背景が判然としない。
カナの母親は中国から日本の大学に留学して、そこで日本人と結婚して、
カナを産み、今は親族一同と賑やかに中国で暮らしているらしい。
ビデオトークが中国からカナに掛かってくる。
すごく楽しそうに画面の向こうは盛り上がっている。
「ママを出して‼️」と頼んでも、カナはニーハオとあと一つくらいしか
中国語が話せない。
これもカナのイライラの原因ではないのか?
愛に飢えている。
ハヤシにも、ホンダにも満たされない渇望。
カナが動画サイトで見ている「ナミビアの砂漠の水飲み場」
カナは乾いているの?
カナは早く言えば、両親に捨てられた娘なのかな?
ラストのナミビアの水飲み場で水を飲む動物たち方が
幸せそうに見えるんだろう、カナには。
しかしカナは分岐点に立っている。
そうやって無自覚に若さを消費してたら、ヤバいよ。
(いつまでも若くも美しくも、居られない・・・)
ティンプトン
鼻ピアスの女
料理好きの男
浮気する女
ロン毛の男
タバコ吸う女
風◯行って謝る男
勝手に出ていく女
結構頭のいい男
物を投げる女
家で仕事する男
殴る女
二人で小をする男女
タトウーを入れる男
中絶した女
中絶をさせた男
階段から落ちる女
道路で泣く男
嘘のつけない女
元カレの作ったハンバーグを食べる男女
イマイチティンプトンでした
ちなみに、ナミビアの砂漠のオアシスはYouTube で見れました!
全251件中、121~140件目を表示