ナミビアの砂漠のレビュー・感想・評価
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見事でした
河合優実若いのにここまで人に嫌われる演技ができる技術と精神力、これは良い女優が出てきましたね。現実世界では略奪愛というのが好みじゃないので、奪った方の男は半身不随になったカナを一生面倒見るんだねケケケ、と思ったけどそんな単純な話ではなかった。私は人生は安全で安心できるものであってほしいから、毎日がこんなにガタガタしている生活は信じられないけど、これこそが生きてる実感と考える人もいるんだなと、勉強になりました。すごく偏見で言語での表現力が極度に低い社会の最低層に住んでるような人たちって言いたいことが暴力での表現になってしまうことが多そうだなと思っていたので、最下層ではなさそうなハヤシがそれに付き合う理由は何なのかしらと思ったけど、まあこれは私の偏見なので、趣味というかこれこそが恋愛と思う人も一定数いるのかなーというぼんやりとした結論で見終わりました。監督が本当は何を言いたいのか分からなかったけど、じゃあそれを克明に説明されたら目も当てられない駄作になってただろうからこれでいいと思います。日本映画やドラマをあまり見ないけどきっとこの出演者たち人気の若手俳優たちなのでしょう。だとしたらアイドル映画を見に来た観客たちはポカンだったろうなと思います。その点でもこの監督は勇気がある、がんばってほしいです。
途中で観るのを止めました
「映画なんか見て何になるんだよ!」
明らかに男社会へのレジスタンスなんだろうと感じた。
脱毛サロンで働くつう事が男性社会へのレジスタンスの様に感じた。「脱毛して女性は女を磨く」って事。
髭面男と長髪の家庭的な偽善男。
謝りながら暴力を振るう。
家事をしながら、浮気を平気でする。しかも、平然と正直に告白する。
彼女が最初に会う女友達。彼女との関係が僕には
「L」の関係に見えた。
それだけ、この女性(物理的な女性主人公)は男性的なんだと思う。
もちろん、こう言った女性は世界にはいない。そして、実は日本にはほとんどいない。
映画の初頭に男性が薬を飲ませる場面があったと記憶する。非常に音声が聞きづらいのだが、
「はい、ピル飲んで」と聞こえる。
僕の結論としては、女性が男性化する上に「ピル」を飲んで避妊する。つまり、絶滅危惧種種大和民族は世界からあと少しで消えてなくなる。
その読み方が正しければ、日本の未来を先取りした映画だと思うし、世界もいずれそうなる運命ゆえ、ベルリン辺りで評価されるたのだと感じる。
傑作だと思うが、いずれこの女性監督も毒されるのだろうね。
因みにナミビアの首都は「ウィントフーク」で、僕のガキの頃は植民地で南アフリカ共和国と同じアパルトヘイトをとっていた。もちろん、今でも貧困なイギリス連邦の国で、宗主国に左右される国である。
ロリ○○じゃなくてペド○○○○で、男はそう言った妄想を持って生きている。間違いない。
簡単に言えば、日本の少子高齢社会は
「PLAN7○」なんかじゃ解決できないって事だ。
追記
最後に登場する動物はオリックスだが、愛のないAIに聞くと、絶滅危惧種ではないそうだ。
追記
「ちんぷとん」とは「ちんぷんかんぷん」の事だろう。そうだから、「映画なんか見てどうするんだ」となる。
やや退屈な部分もあるがおススメ作品。
今年63本目(合計1,605本目/今月(2025年2月度)26本目)。
前々から見たかったのですが、極端に変な時間にしか置かれておらず、12時という良い時間があったので見に行ってきました。
20歳か21歳だったかの女性の方視点の映画で、ストーリー上の起伏は若干あるものの、それほど大きな変化はないし、ましてやアクション映画でもないので、ここは好き好みあるのかな、と思います。
ただ、ストーリー全体を通して、個人の幸せ(幸福追求権)はどうしていくか、という若干ながら憲法論的な部分も感じられ見ていてよかったかなというところです。
難をあげると、登場人物は少ないものの「当該人物視点でのシーン」が頻繁とは言わないもののいきなり切り替わるので、若干ここがわかりにくいかな、といったところでしょうか。
採点上特に気になる点までないのでフルスコアにしています。
少し前の作品ですが今でも放映している上映館もあるし、ここでもレビュー数200以上と比較的多くの方に見られている本作はおススメ以上かな、といったところです。
入り込めたわけではないけど時々ハッとする
世代が違いすぎるのか、全体としては入り込める感じではなかった。そもそもなぜそこまで不機嫌なのか、なぜ暴力なのか。正直に言うと,主人公の河合優美の鼻ピアスが受け付けられないのかも。せっかく可愛いのに(笑)
後半になって,少しずつ理解が進んだ。裕福な男の家族に会うシーンの彼女の表情は良かった。そして精神科医の前で箱にはの砂をりかき混ぜ,真ん中に木を1本おくシーンはドキッとした。
社会への、周囲への、自分への思いなど言葉にできないアレコレを抱えて生きていく。河合優美の演技は良かった。
現代ティンプトン砂漠
2020年代の今を生きる若者像…という触れ込みだが、いつどの時代だって同じ。必ずいる。
人生に夢や希望も無く、不満や鬱憤ややり場の無い苛立ちや焦燥を抱えながら、毎日をただ無気力に生きる若者。
各時代、焦点が当てられた主人公。息が詰まりそうな現状から何を見出だしていくか…?
この主人公像はなかなかに共感しづらいと言うか、好きになれないタイプ。
21歳のカナ。脱毛サロンの仕事はそつなくこなしているが、全ての事に心ここに在らず。それは人間関係でも。
家賃を全額負担してくれる献身的な恋人ホンダと同棲しているが、彼との暮らしにも飽き飽き。
ある時映像クリエイターのハヤシと出会う。ホンダが仕事の出張先で風俗に行った事を理由に一方的に別れ、ハヤシと暮らし始める。
自信家のハヤシとの新しい暮らしに刺激を求めていたが…。
ホンダは猛省。別に風俗に行った事が許せなかったという訳ではないが、ただ彼に飽き飽きしていたから。男から寄られると嫌がるタイプ…?
しかし相手が素っ気ないと、今度はかまってちゃん。ハヤシとは最初は良好だったが、仕事優先の彼と次第にぎくしゃく。ハヤシの過去をほじくり、終いには取っ組み合いの大喧嘩。
常に気だるそうな表情、言動。現代若者が命より大事なスマホは片時も手離さない。
「夜ご飯何食べたい?」「お土産何がいい?」…それらに対する返答は「何でもいい」。それが一番困る。…まあ、自分も人の事は言えないけど。
無気力に見えて感情の変化は激しい。変な所に突っ掛かってくる。
鼻で笑う事もしばしば。脱毛サロンの客に失礼発言でクビ。悪びれる様子はナシ。
喫煙や飲酒も多い。
挙げ句の果てに鼻ピアス…!
浮気、悪態や問題行動多々、自己チューワガママ、掴み所や何を考えているかも分からず、とにかくただ一言。面倒臭い!
近くに居たら絶対イヤ。あまり関わりたくない。
だけど不思議な事に、傍観するならば何故か痛快。人は普段は世の中ルールを守って真面目に生きているが、何処か心の中に、これほど傍若無人に振る舞いたいという願望もあったり…?
それを体現。好きにも嫌いにもなれる人物像を魅力的にも。
“2024年の顔”河合優実の圧倒的大存在感とリアルナチュラル名演。
圧巻であり、今彼女を推して何を魅せられるか。
それを引き出し、自身の体験(世の中への鬱憤や無気力だった青春時代)も込めて。
『あみこ』はまだ未見だが、長編第1作でこの才と作家性。山中瑶子、恐るべし逸材現る…!
新鋭27歳と大ブレイク24歳。若いパワーが日本映画を席巻。
山中瑶子監督や河合優実の才を見るには満点。
が、面白かったか良かったか、自分に合ったかと問われたら…。
正直、主人公が何をしたかったのか、何を描きたかったのか。それを明確にするのではなく、今と現代若者をリアルに切り取った作風なんだろうけど、退屈や140分近い長さも感じてしまった。
本作に限った事ではないが、退屈そうにしている主人公ほど退屈な作品はない。
“ナミビアの砂漠”というタイトルも別にそこが舞台になるどころか、主人公が目指している憧れの地でもない。
寒暖の差が激しいが、美しい地でもある。それが主人公の心情とリンクなだけ。
主人公像同様、好きにもなれる点もあれば苦手な点も…。
私にはちと“ティンプトン”だったかな…。
一本の木
「わからない」の一言に
いいようのない虚しさが湧く
それが彼女を表す言葉なんだとかんじた
母との会話がわからない
父のことがわからない
家族というものがわからない
友達が、仲間が、
相手の気持ちが
わからない
夢も愛もわからない
そんな自分が何よりもわからない
持て余した渇き、飢え、諦め、やり場のなさが
暴力や汚い言葉になって彼女から噴出する
自由奔放を貫く姿をみて
通り過ぎながら
痛快、クール、羨ましいと?
彼女は自分の映り方が「わからない」
差し出された木陰や水を乱暴に払いのける自分も
どうしていいか「わからない」
そしてそのもどかしさは
まわりにはなかなか〝わからない〟まま
病の枠の中へ
だけど彼女の本心はひっそりと
砂漠の真ん中に一本の木を置き代弁する
いかされない無邪気な彼女の心や
似たような誰かが
その木を求めているという事実に
小さな希望を繋いで
いつか実感できるしあわせとして
救われてほしい
修正済み
河合さんの自然な演技が魅力的でした
駄作
二股かけてた性格の悪い女がひたすら荒ぶってぶちぎれてそのまま意味不明に終わるだけの駄作。
ダラダラ意味のないシーンも多く、無駄なシーン省いたらかなり短くできそうな映画。
これがリアルとか言ってる人いたけどそりゃ探せばいるだろうけどこんな人ごく少数だし、ごく少数の人のリアルを映画にして日本映画得意の伝えたいこともそれぞれで考えて的な意味不明な逃げの終わらせ方だし終わってる。
こんな駄作映画で注目されてる女優さんが無駄に脱がされて不憫でしかない。
どなたかも書かれてたけどこんな映画が評価されるようじゃ本当に日本の映画界は終わってる。
昔から洋画には敵わないと言われてたけどこれが評価されるようじゃその意味が良く分かる。
これはうちのことではないか。
リアル
一つ二つ三つと積み上げてきた楽しい記憶、幸せな時間が、ある一つの言動で、あるいはカナが過去の苦い記憶を呼び覚ますことによって、砂上の楼閣が崩れ落ちるようにすべてが台無しになってしまう。そういう意味ではハヤシ君がいくら気を遣っても言葉選びをしても無駄なのかもしれない。
カナが声を荒げハヤシ君に飛びかかる場面では思わず顔を背けてしまった。彼は何とかコトを穏便に納めたいと思うのだがカナの壊れた心はそう簡単には治らない。結局彼は応戦することになる。掴み合い、叩き合い、蹴り合い、罵声の浴びせ合い。
この映画について、逞しく強かに、そして奔放に生きる若い女性カナの生きざま、そしてカナの怒りは男性の横暴など、社会の矛盾に対するものなのだとする捉え方もある。
しかし僕はカナの言動に、彼女の精神的な問題、欠陥というものを感じる。その観点で見ると実にリアルな描写が続く。そのリアリティーこそ、この映画の凄さだと思う。彼女の言動にはアダルトチルドレン、双極性障害、境界性人格障害、ASD、いろいろ疾患名が思い浮かぶがそんなレッテルなんてどうでも良い。
いつの日にか、カナに平穏な感情、そしてそこから生まれる平穏な生活が訪れるのだろうか。それは社会の変革ということよりも、カナの内なる問題なのである。
孤独と繋がりをめぐる現代の寓話
物語は、21歳のカナ(河合優実)が、優しいが退屈な恋人ホンダ(寛一郎)との関係に飽き足らず、自信家で刺激的なクリエイター・ハヤシ(金子大地)との新たな関係に踏み出す姿を描いています。しかし、新しい生活を始めたカナは、次第に自分自身や社会との摩擦に直面し、内面的な葛藤を深めていく。
カナのキャラクターは、一見すると無軌道で自己中心的に映るが、その行動の背後には現代社会に対する深い疎外感や孤独感が潜んでいる。彼女がスマートフォンでナミビアの砂漠のライブ映像を眺めるシーンは、現実世界からの逃避や、自分の存在意義を模索する姿を象徴しているように感じられた。
また、カナが関係を持つ二人の男性、ホンダとハヤシは、それぞれ異なる価値観や生き方を象徴している。ホンダは安定と優しさを提供するが、カナにとっては退屈であり、ハヤシは刺激と創造性をもたらすものの、自己中心的でカナの本質を理解出来ない。この対比は、カナが求めるものが単なる安定や刺激ではなく、自己の存在意義や真の理解を求めていることを示唆しいる。
さらに、映画の終盤で明らかになる、「双極性障害」カナの精神的な崩壊やカウンセリングのシーンは、現代社会における若者のメンタルヘルスの問題や、自己認識の難しさを浮き彫りにしている。カナの行動や激しい感情の揺れ動きは、観客にとって理解し難い部分もあるが、それこそが現代の若者が抱える複雑な心情をリアルに表現していると言える。
河合優実の演技は、カナの複雑な内面を見事に体現しており、その存在感は圧巻。彼女の表情や仕草、視線の一つ一つがカナの心の動きを繊細に伝え、観客を物語の深部へと引き込む。また、山中瑶子監督の独特の映像美や演出も、作品全体の雰囲気を高め、観る者に強烈な印象を残す。
現代社会に生きる若者の孤独や葛藤、自己探求の旅を描いた秀逸な作品。観る者に多くの問いを投げかけ、深い余韻を残すこの映画を27歳の山中瑶子、23歳の河合優実という若き才能が描いたことに驚かせられる。
今後も大いに期待を抱かせられた。
蛇足だがカナのイマジナリーフレンド役として、唐子えりかが端役で好演している。過去に色々あってブランクを余儀なくされたが才能ある女優なので今後の活躍を期待したい。
この映画は河合優実じゃないと無理
鼻ピアスはペケ
21のエスティシャンの女性がロングヘアの不動産会社に
勤める男性と同棲している。
男性が、細々と家の中のことや食事作りをこまめにして
くれている。
しかし、このカナという女性、他の男とも付き合う
二股女だった。この男と会う時は、天真爛漫にはしゃぎながら笑顔で過ごす。
男が住んでいる男性と別れて自分と暮らそうと言う。
同棲の男性の旅先での風俗通いの告白を聞いて直ぐ後、
出て来たらしい。
男と新しいアパートに住み新生活を始める。
女性は、仕事とオフの時と表情がガラリと変わる。
男についてタトゥーの店に行ったり、
男の知り合いたちが集まるキャンプに参加したり。
カナは鼻ピアスを施した。
私見ながら、鼻周りのピアス下品にしか見えない。
カナのは、牛のと同じ。家畜か?
男と家にいると男は、パソコンに向かってばかりで、
カナにかまってくれない。
二人の生活を楽しみにしていたカナは当てが外れたか、
暴れて男に挑みかかる。
男は、抗おうとするな、とか何とか言うが、
そんな言葉、普通出ないだろ。
家を飛び出したカナが石段で転がり落ち、
首や足にケガ。優しくしてくれる男。
可愛いオレンジ色のワンピでオシャレしてデート❤️
なぜかの都庁前を歩いていると男に声かけて来る
三重野というエリートが。
ケガが治り仕事復帰したカナだが、
正しいことだけどここで言っちゃいけない言葉を吐く。
見事クビとなる。
前の男性が待ち伏せして追い縋って来るが相手にしない。
しかし、男に以前のようにまたくってかかる。
自発的なのか誰かに言われたかわからないが、
精神科受診するが、あいかわらず。
男と部屋で取っ組み合いする物音で察しているのか、
隣室の遠山という女性、意味深な顔つき。
夢も見る。
カナに中国の親戚からの電話あり。
こんにちは、と、わからない、だけ繰り返すカナ。
ラスト、いよいよサッパリ諦めたような表情の男、
と言われるなぁ〜と待ち受けるカナの表情。
エンドロールの後に、タイトルの
ナミビアの砂漠だろうか?
ロバに似た数頭の動物がオアシスに水を求めてやって来る
カナが、自分の居場所オアシスを求めてやって来るロバみたいな動物なのだろうか。
精神が病気になってしまったのだろうか。
wowowでえらい薦めていたけど、
わがまま身勝手な女性にしか映らなかった。
理解を深めたい
河合優実さんは最近話題の女優さんですね
いろんな作品に出演なさってます
前置きしておきますが、河合優実さんは好きです
私は若い方の考え方とかいまいち分かりませんので、今作品はいろいろと謎が残った感じです
カナという20代の若い女性が仕事や恋愛においてテキトーに流しながら生きてて、独特な雰囲気を醸し出してるという演技なのでしょうか
その女性が前の彼氏を捨てて新しい彼氏と暮らすも、だんだん気性が激しくなり訳が分からないことを言ったり、暴れたり
それが躁鬱ということなのでしょうか
今の若い方たちにそういう方が増えてるのか、若い方たちなら共感ポイントがあるのでしょうか
河合優実さんは 完全に脱ぎ損ではないでしょうか
女優さんが脱いで「体当たりな演技」と称賛される場合、脱いだことでその意味をなす場合だと思います
ただの着替えで脱いだだけでは「はて?」「いりますか?今の」脱いだことで河合優実さんが体張ってましたとは到底語れませんし、
河合さん、称賛されるために脱ぐタイミングは、そこではなかったと思います
河合さんが非常に素晴らしく、監督の独特な演出も個人的には嫌いじゃな...
4ヶ月ロングランのわけ
流石に行かなくちゃとサービスデーと仕事の合間がぴたりとハマったのがユーロスペース。あんまり良い思い出がないから警戒はしていたのですが…案の定、後ろのおじさんが席を蹴る系と持ち込みのお菓子の袋カサカサ音させ系のダブルコンボでわたしの137分が終わりました。途中で後ろ向いてお菓子分けて貰えばよかったかな?って思ってる間にやっとタイトル出た(笑)。
というわけで、周りのことが気にできず自分勝手なタチの悪いオッサンが全く出てこない若者の若者による若者のためのこの映画ですが、実はカナの自暴自棄や心の不調の原因は「父親はクソ野郎で死ぬべきだが、父親以前に1人の人間として接しないといけないし、許してあげるべきだと思う」という言葉に集約された、毒親であるオッサン、つまり父親へのトラウマなのかも?と思ったり。愛情は欲しいけど与えることは苦手で、他人の所有物にはなりたくないのに独占欲はある、みたいな感情のチグハグさも幼年期に負った心の傷(愛されなかった/愛され過ぎた/異常な愛情だった等)が原因なのではないかと。自分もなかなかの家庭環境だったので今だにお酒を飲んで声を荒げる人が本当に嫌いで理解できませんし、女に手を挙げる男も男に手をあげる女もとても苦手です。なので、後半のシーンはずっと顔を引き攣らせながら観てましたけど、山中遙子監督の言う
「生きている過程、その延長に映画を作れたらいい」
「映画は社会を映す鏡だから、映画で描かれていないと、社会に存在しないということになってしまう」
という意図はとてもよく反映されていたと思います。全ての若者が自暴自棄なわけではありませんが、10年後や20年後、下手すると2.3年後の自分すらイメージせずに今を生きている人がとても多い気がしますし、彼らの示す優しさとか思いやりはどこかで借りてきたような薄っぺらさを感じてしまうこともしばしばです。むしろそれがあるのはまだ良くて、自分さえ良ければ良いという行動をする人が増えてきたような風潮をよく捉えている描写がたくさん。でもこれってつまり、彼らの親の世代が子供に対して薄っぺらかったりどこか歪んだ愛情しか注いでこなかった因果応報だったりするのかもしれません。世代を超えたブーメランってやつですね。特に共感を拒むようなカナの行動や態度、言葉遣いに、子供を正しく(正しいって何?)育てることの難しさを痛感せざるを得ませんでしたね。知らんけど。彼氏のハヤシなんて親の理想に潰された感じがめちゃくちゃリアルでしたし。
とにかくギチギチだった戦中戦後を生き延びた世代が未来ある若者がお腹いっぱい食べれて楽しく自分らしく生きていける世界を作ってくれたのに、それをいとも簡単にぶっ壊したベビーブーマーの世代は今後日本がなくなっていく原因として語り継がれていくに違いありません。日本と語り継ぐ日本人とそもそも日本語が残っていればですけどね。
いやあいい映画だったな!みたいな気持ちにはなりませんが、河合優実の憑依系の表現力と体当たりの演技(必然性のないシーンを監督が敢えて入れた意図とは?)と死んだ魚の目には長すぎるカットを飽きさせず見せてしまう迫力を感じました。にしても宇垣美里さんがあたらしいテレビのコンテンツアワードでこの作品を上げてたのは中居正広問題が明るみになっているだけに意味深。「お前みたいなもんが作ったもんは毒だろう」ってね。
なんだか取り留めのないレビューになってしまったけど
なんだか取り留めのない映画なんだよたぶんね。
毒親、ダメ彼、ダメ彼女、ダメ旦那、ダメ嫁経験者(もしくは継続中)は強烈なフラッシュバックにフラフラするかもね。
それではハバナイスムービー!
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