ナミビアの砂漠のレビュー・感想・評価
全348件中、201~220件目を表示
愛と平和
主人公は21歳。
大学から日本にっていう割には(退学?それとも短大?)脱毛サロンで働いてるし仕事もいきなり辞める。
不動産屋で働く面倒見のいい彼氏が居るのにそれっぽいクリエイティブ男と浮気し、彼氏の風俗利用を上手い言い訳に使って別れも告げず出て行き同棲を始める。
自分の20-25歳までの話を映像化されてるのかと思うくらい心当たりのある行動ばかり映る。
私を自己紹介するときはナミビアの砂漠の円盤を渡せば良いのかと思うほどにボーダーで突発的な行動の繰り返しをして今に至るため、本作の主人公の行動が痛いくらいに分かるし、観るのがキツかったです。
兎に角、後のことを一切考えない感情的で自己肯定感は低いのにプライドの高い女の生活。
多分もともとボーダー(境界性人格性障害)気味だったのが、クリエイティブ男と一緒になることで悪化したようにみえた。
こういう女はおんぶに抱っこに肩車してくれる男、つまり理解ある彼君( )と一緒にならないと。
まあ付き合うって決まった時に自分の書いた絵をタトゥーにしてくれる男もなかなかイカれてて素敵なんですが。
突然現れたランニングマシン。
その後からの部屋のシーン、家具と部屋の配置が喧嘩前と鏡写しに逆になっていたがこれは何故?どういう意図なの?私に分かりませんでした。
攻めている
攻めの姿勢が強い。主人公の女の子は、とんでもなく自分本位で他者のためにほぼ何もしない。バイトは普通に勤務する。二人の彼氏が、二人とも彼女にへりくだっていて、ますます増長している。特に最初の彼はかっこいいのにまるで相手にされていなくて浮気される。ホストクラブにも気軽に通う。今の子はそうなのだろうか。
あんな短気で怒ることに一切のためらいのないタイプの女性は、実は自分も前に交際したことがあり、本当に地獄だ。それ以来、恋愛に期待する気持ちがない。怒りっぽくない人が一番だ。しかし実際に付き合っている最中はそんなふうに冷静に思えずなんとか関係を壊さないように取り繕って、なだめたりして、共依存のようだった。そのうち怒ることに慣れてきて、またかとしか思わなくなる。
常に何か事件が起こりそうな雰囲気を感じてハラハラしていたのだけど、特に何も起こらない。バイト中に当てるレーザーで、絶対にひどい火傷をさせるはずだと思っていたら、何もなかった。主人公があまりに性格が悪くて最後にはひどい報いを受けるだろうと思ったら何もない。中国人の血筋であることが明らかになったくらいだ。
二人目の彼は、あんな環境でよく作業ができるものだ。自分ならすごく嫌だ。
タイトルなし
一人よがりすぎて未完成。女性の描き方が斬新なのはわかるし、砂漠の絵もいい。後半だいぶ良くなってくるけど、最初は、主人公の暴力にも辟易する。女性だからといって暴力をふるっていいわけではない。構造的暴力があることはわかるし、最初の男が優しそうでいてパターナリスティックなのだろうと予想はつかないわけではないけど、あまりに説明不足でわからない。不機嫌すぎる理由も少しずつはわかるにせよ、視聴者の共感を呼ばない。そんなものは最初から期待してないのかもしれないけど。精神疾患の話が出てくるあたりからは私小説っぽい。金子との取っ組み合いの喧嘩シーンはいい。箱庭療法の砂をザラザラかき回すとかあまりなくてすごい。まきこさんのいやらしさ。入墨のシーン(金子の甘さが際立つ)、エステへのクールな切れ方、エステシーンの描き方、暴力シーンを見るランニング、細部はクリエイティブ。
よく分からなかった
ユナイテッドシネマ浦和にて鑑賞🎥
カンヌで評判だったし、予告編は面白そうだったし、河合優実主演だったから観に行ったが、女1人・男2人の言動には全く共感できず、自分には「何これ?映画」だった (^^;
カナ(河合優実)は自由奔放に行動しているように見えるが、何を目的に生きようとしているのか分からない。同棲している男=ホンダ(寛一郎)の札幌出張を境に、クリエイター男=ハヤシ(金子大地)の部屋に突然引っ越す。この男2人も何を目的に生きようとしているのか分からないが、カナに振り回され、カナの心身をも痛めつけるような展開も???
序盤でカナが女友達と喫茶店で「二人の共通の女友達が亡くなった」という会話をしているのに、隣席でノーパンしゃぶしゃぶの話なんかを上かぶせしてくる作り方には、監督の如何なる意図があるのか?
それ以外にも「トイレ一緒にする場面」・「背骨数える場面」など変わった風景が散見された。「喧嘩風景からルームランナー場面クローズアップ切り替えシーン」は「映画的」と言えるのかも知れない。
この映画で一番訴えたかったのは、カナが言う「日本は少子化と貧困で終わっていくので、目標は“生存”です!」ということだったのだろうか🤔
この映画、河合優実の演技が突き抜けた感はあったものの、自分には(劇中で出て来る)中国語「ティンプトン」(=日本語「分からない」)であった💦
<映倫No.124481>
個人的には不発だった
河合優美劇場。もしくはエリカ様再来か?!
まず昼間に観に行く映画ではないので、観に行く時間はぜひ考えて欲しい。午前中に見たらその日一日、落ちます。
なんかフランス映画的な冗長さを演出してるシーンが多くって、「もういいもういい」と何度も思ったことか。
最初彼も次の彼も存分に沼らせるけど、私が男ならこんな暴力女は嫌だ。2番目の彼は「もう無理」と言いながら、根気よく一緒に居続けるのが謎だった。その後、濃厚なエロでもあれば、エロ→バイオレンス→エロ、、、になって沼る理由もわかるんだが。
ご飯も作らないわ、仕事もしないわ、特技は見た目とアレですと言わんばかりのゆみちゃん。しかして、中国人ハーフ設定いりますか?意味ありましたか?
監督の「察して」要素が気持ち悪い映画でした。
何をじゃ。
しかしこの映画を雑誌やWebで紹介するライターの下手くそなことよ。「無気力な若者の〜」とかそんなんじゃないっしょ。ゆみさまの裸にうっとりして、若いっていいなーと思うだけでした。
正直に生きることは辛い
河合優美演じる主人公の危うい行動にドキドキしながら、目が離せなくなる。それほど劇的なことが起こるわけでもないのに、130分以上の時間が退屈しない。
それは、もちろん、河合優美の魅力によるところが大きいのだと思う。
主人公の目線であるはずなのに、必ずしも主人公に(だけ)共感するわけではなく、主人公とその周りの人、一人ひとりの言動に、チクチクと心が痛む。
決して、観ていて心地よい作品ではない。
「当たり前」に生きることの、なんと困難なことか!
毎日、朝、決まった時間に起きて、朝ごはんを食べ、会社に行く。自分の気持ちに正直に生きていたら、こんなふうに、規則正しく、周りの人を傷つけず、平和に過ごすことなんて、できるはずがない。
自分に正直でいようと思いつつ、社会の中で生きていくために仮面を被る、その狭間に私たちは生きている。
生きることは辛い。それを真摯に見せてくれる作品だからこそ、救いがなく、どこにも辿り着かないもどかしさがある。
他の方も評しているように、唯一の救いは、「キャンプだホイ」の場面ですね、やっぱり。
賛否両論喧しいでしょうね
私は楽しく鑑賞出来ました。
カナの日常を手持ちカメラで淡々と追い駆けまわす…面白いけど2時間ずっとコレは辛いなと思っていたら、後半カナがメンタルに不調を来しはじめてからそれなりに物語に躍動感が生まれて来て引き込まれました。
音の使い方が面白いですね。
カナの心情に呼応して音量のバランスが崩れていく感じは、シンプルな仕掛けですけどとても効果的だと思います。
監督さんはまだ20代とお若い方なのだとか。
若く、怖いもの知らずでないとこんな乱暴な撮り方は出来ないでしょう。
この才能が次にどんな手を繰り出してくるかとても興味があります。
カナと同世代の若者はこの映画をどう観るのでしょうか。
劇場ではあまり若い観客を見かけることはありませんでした。
20代前半の若者たちが、カナの生き方にリアルを感じるのかどうか気になりました。
このみでない
全体的に好みでない。スタンダードサイズでズームなど使用する序盤の昭和感や説明の少ない演出と展開は観客・モンタージュを信頼する老練さも感じたが語られる中身に共感が得られないまま時間だけが過ぎる。河合優実ウォッチャーのマタゾウにおいてもカナが魅力的に見えない。あのカナのどこに二人は惹かれたのか。寛一郎が昼間から「わかれうた」を実演するほどいい女か?ススキノ話を描写しておいてわかれうたが来ると寛一郎のバカさ加減が目立つだけでカナ側がどういうやつなのか伝わらない。そこそこの家庭でそれなりの教育を受けた金子大地がどこでどうしてカナと出会ったのか、なぜ我慢しても続けようとするかなど理解できない。一体この話は新しいのだろうか。男女の関係性が変わっただけで話は藤田敏八?階段落ちもスタントダブルが丸わかり。
良かったところは中島歩と唐田えりかの出方、カウンセラーの女の滑舌の悪さ。あとカナの着替え(ポッ)。
勝手な推測だが監督がまだ若すぎる気がする。誰か脚本段階で大人入れたらどうなのか。
昨年の陽子の〇〇Kmといいこれといい、海外の映画祭で評価される邦画がまたしても合わない。もうやめようかな。仕事の範囲を無限に拡張していく河合優実のウォッチャーは継続するケロ。
リアルな人生を見た気分
リアルな人生を見た気分にはなって、面白かったのだけど、他人に勧められるかというと少し微妙
河合優実さんはじめとする俳優陣は、ほんとにいい演技で、リアリティも感じられたのだけど、そのリアリティを見たかったというと(あくまで個人的には)あまり見たいものではなかったかなぁという感想
今っぽい
今後の期待もありつつ、この先大丈夫か?と不安も感じる映画でした
おおかたのレビューの通り、河合優実さんでなかったらこの映画は成り立っていないと思いました。ほかの女優さんで誰だったらこの役に当てはまるか、映画を観ながら考えていましたが思い当たりませんでした。人気どころの若手女優が主演するような映画ではないし、河合優実さんほど注目されてはいないほかの新鋭の個性派女優では、カンヌ映画祭で賞は取れても、日本の商業ベースの映画として注目されることはなかったのではないでしょうか。
映画の難しい技術論は全然わからないですが、私自身は観ていてそんなに面白いとは思わないながら、粗削りだけれども何か心に残る映画ではありました。なので山中遥子監督の次回作に期待しつつも、素人観客を無視した自己満足の全然つまらない映画の方に行ってしまうのではないかという若干の不安も感じました。
実はこの不安は河合優実さんについても感じていて、今年ブレイクした女性タレントの1位に名前があがったりしていますけれど、彼女が万人受けするタイプの女優さんになるとは思えなくて、今後、尖ったへんてこな作品ばかりに出たり、すごい演技力だと持ち上げられて、その気になって変な方向に行ってしまわないか、この映画を観ながらちょっと不安を感じてしまいました。
映画を観る意味
山中監督が、河合優実と出会うことで生まれた作品。脚本も監督オリジナル。そんな中、とあるシーンで、「映画なんか観ても意味ないし」というカナのセリフが出てくる。
それが衝撃的で、監督はどんな思いでこのセリフを語らせたのか聞きたいと思っていたら、本日の上映後の舞台挨拶で、監督自ら「(カナのセリフとして)自然と出てきた」と語られていた。また「カナにそう言わせたからには、映画を観る意味について考えなくては…」として、「人生で実際に出会える人は、おそらく数百人くらいだと思うけれど、映画は、多様な作品を観ることで、人生において出会うことのない人たちと出会えるということに意味があるのではと思うようになった」とも述べられていた。
本作のカナや、元彼のホンダ、今彼のハヤシは、まさに出会うことのない人たちにも見えるし、そこかしこにいるあの人や、もっというと自分自身にすら見える。
そして、そう思える自分は、その出会いを必要としているし、もっというと楽しみや喜びも感じているのだが、今のカナにはそのキャパシティがないのだろう。「少子化と貧困の中、目標は生存」という時代のせいもあるだろうが、そもそもまだ21歳。自分の好き嫌いすら模索中の時期だ。
側から見れば、元彼のホンダの分別ある態度やカナを思う気持ちの深さや責任感に対し、今彼のハヤシの薄ら寒いセリフや、持てる者の幼稚な全能感をもとにした自己中行動に「おいおい、そっちで大丈夫?」と言いたくなるが、カナだってなんでホンダよりハヤシなのか、うまく言えないのだろう。
ただ、自覚的ではないにせよ、鼻ピとイルカのタトゥで互いを束縛しあう関係になったことに関しては、カナもハヤシも互いに誠実(と言っていいかは不明だが)で、どんなに取っ組み合いのケンカをしても、罵り合っても、家を飛び出しても、ちゃんと戻ってくるし、何なら、ぶつかり合いながら、少しずつ新たな関係を築きあげていく様子が描かれる。
とりわけ、ラストでは、元彼が作ったハンバーグを2人で食べながら、「わからない」ことを認められる(マイナスをさらけ出して笑いあえる)関係になったことが象徴的に描かれて、ほんのり明るい気持ちになれた。
とまぁ、自分は年も重ねてきたので、ちょっと主人公たちに対して、上から目線な見方をしてはいるが、主人公自身が持っている自己中な感覚や、他者との関係の中で届いてこない言葉や態度に急に冷めてしまって感じる孤独感とか、打算的な思考回路とか、正直言って全然今もある。
そうしたことを映画を観ながら考えられたのは、スタンダードサイズ画面が持つホームビデオ感が、主観と客観の行きつ戻りつにピッタリだったからだと思う。カウンセラーとのやりとりの後、自分を一歩引いて認知できるようになったカナのイメージシーンの挿入などの演出もよかった。
それにしても、カウンセラーの問い返し(「なぜロリコンを例に出したのか」と「なぜ怖いと感じるのか」)は、自分にも刺さった。自分を知る糸口って、こういう問いの立て方にあるんだなぁと感心した。
また、隣人役としての唐田えりかの登場と、彼女が語るセリフの重みが、彼女主演の「朝がくるとむなしくなる」に重なって沁みた。映画として、とてもいいアクセントになっていたと思う。
ちなみに、タイトルの「ナミビアの砂漠」についてだが、最古の砂漠と言われていて、情報や物質が有り余る現代の東京と対極のようでありながら、実は人口の水飲み場を作ってそこに定点カメラを置いて、YouTubeで収益化をはかっているという。(山中監督談)
対極にあるように見えて、見方を変えると思わぬ共通点が見えてきたり、実は境界なんてあやふやだったりというのは、自分自身の主観と客観を行き来させられたこの作品のタイトルとして、お見事だと思った。
ナミビアの砂漠
新進気鋭の山中監督と河合優実さんのお二人の現代の日本に対する思いが込められていた映画だと思いました。平べったいストーリーではなく、少し難しい、そして色々なことを考えさせられる映画でした。
シーンひとつひとつが計算されたものでどれも無駄なものはないのだろうな、とは思いましたが、少し難しかった、というのが正直な感想です。けれど、既成概念を超えた新しい映画作りをされた出演者、スタッフの皆さんの努力に対して尊敬します。
そして主演の河合優実さん。スクリーンの中にカナ本人がいるような、映画の中のカナを見て、河合さんのファンをやめようか…と思う位、カナになって演じていて、素晴らしいものでした!
上映前にジャパンプレミアの舞台挨拶で見た河合さんは、ルージュの赤、黒のブラウスとパンツ、金のペンダントはとても素敵で今までとは異なって別人のようで驚きましたが、あえて、これから我々がスクリーンで見るカナとは違う感じにされていたのだろうな、私とカナは別の人格なんだ!と訴えているように思いました。
そういったちょっとしたところを演じることができる河合優実さんは、本当に素晴らしいです!
そんな河合さんに、(かぞかぞ風に両手を開げて)河合優実さん、万歳!
河合優実さん、山中さんの映画に出るという夢が実現できて良かったですね!本当におめでとうございました!
次の夢は何ですか?その夢が実現することを祈ると同時に、私は変わらず河合さんを応援しています!
いつまでも良い映画を作って行ってくださいね!
作り手の手の上で転がされる作品。
時代の雰囲気を感じる映画か
全348件中、201~220件目を表示