ナミビアの砂漠のレビュー・感想・評価
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今時の若者はこんな感じなの??
河合優美の無気力な感じ、口をわずかに開けてるのがそれっぽくて良い。そして体当たり演技に拍手。
まじめな彼からチャラい彼にシフトチェンジ。まあ若さ故か分からんくもないが、2人と関係続けてた方が安定してた気がする。
しかし、彼女のあまりの傍若無人さに度肝抜かれる。
なかなかストレスな展開と長々しさでちょっとキツかった。
大熱演‼️
「ナミビアの砂漠」というタイトルは、ナミビアの砂漠の荒涼とした風景、たまにオアシスがある、でも安心してると天敵に襲われるよ、みたいな事象がヒロイン・カナの心情風景を表してるんじゃないでしょうか⁉️同棲している恋人ホンダとの関係に満足できず、クリエイターのハヤシと関係を深めるも、仕事をクビ、ハヤシの意外な過去を知り、うつ病を患う・・・‼️言いたいことをグサグサと言い、感情が爆発して暴力的になる‼️そんなカナのライフスタイルが一種のドキュメンタリー・タッチで描かれており、しかも主演の河合優実ちゃんが体当たりの熱演で、137分の上映時間を飽きることなく魅せてくれました‼️河合優実ちゃんは「あんのこと」や今作を観ていると将来が楽しみな女優さんですね‼️そしてヒロインのご近所さんで出演されてる唐田えりかさんも短い登場時間ながら印象的で、「3年後にはみんな忘れてる、どうせ100年後には死んでるんだから」というセリフがいろんな意味で意味深・・・‼️
結局、男は我慢するしか無いのよ。。
この映画が「男社会に不満を持つ女の子の映画」にはまったく見えなかった。
見に行く前にネットでチラッと見かけた紹介文にそんな文言があった。
見たうえで私なりに説明すると、今どきな自由奔放な若い女の子が彼氏を乗り換える中で少しずつ心を病んでいく話。
たしかに男目線での彼女の描写を見られたけど、河合優実が演じる彼女が逆に男に依存しているように思えた。
男女平等というよりは、何があっても男は女性を守るべきなんだと訴えているように見えたかな。。
結局、男は我慢するしか無いのよ。。
自分の感情を我慢して我慢して生きていくしかない。。
理不尽に感じるけど、これが現実なのよね。
悲しいけど、年を取ると強く感じます。。
男目線で、こんな事を考えながら見た映画でした。
それと、河合優実を見るという点では楽しめた。
いつもの彼女な感じの演技でしたけど。。
『あんのこと』も見に行ったけど、彼女は少し陰のある役が多いですね。
河合優実の映画は結構見ている。
キッカケは『少女は卒業しない』から。。
ただこの映画を見たのは河合優実が理由では無かった。
サブスクで見た『アルプススタンドのはしの方』に出てた小野莉奈ちゃんが出てたから。
小野莉奈を見るために見に行った映画に河合優実が出ていたのである。
調べてみると、この前後に映画館で見ていた『線は、僕を描く』『ある男』『ひとりぼっちじゃない』にも出ていた。
最初の二つはどこに出ていたか分からなかった。。
そしたらあれよあれよという間にテレビにも出始め、不適切にもほどがある!でブレイク。
ふてほどのように明るい役をもっと見てみたいと思う。。
そして今回は『ひとりぼっちじゃない』に続いてすべてをさらけ出しての演技。
この辺は興行を考えて監督が望むんだろうけどね。
他にも気になる女優さんが3人出ていた。
一人目は、『異世界居酒屋のぶ』に出ているエーファちゃん役の新谷ゆづみ。
『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』を映画館で見てから彼女の存在を認識。
二人目は、『悪は存在しない』に出ていた渋谷采郁。
名前までは憶えていなかったが話し方で気づきました。同じ話し方だった。
三人目は、唐戸えりか。
東出昌大の結婚発表があったけど頑張ってほしい。。
ある程度の本数を映画館で見ていると、いま旬の女優さんが分かってくる。
ブレイク間際の人はたて続けに映画が出てくる事が多い。
そんな見方をしながら日本映画を応援しています。
近年の日本映画で最高の成果のひとつ。
これはまあとにかく俳優の動かし方と編集とサウンドスフィアがあざやかにリズムを作りだしていて、それが物語内容から独立した独自の文体を生んでいる。すばらしい才能で、近年あれこれ現れた日本の若手監督を、まったくかすませてしまった名篇。濱口竜介に匹敵する作り手が、こんなにあっさり登場したのは驚きです。
物語自体は、この10年で無数につくられた「東京の片隅に生きる孤独な若い女が人生に衝突する話」を臆面なく踏襲していて、だからこれを見るときは、律儀に物語を追ってはいけないのです。カメラの動き、俳優の視線、そこへフレーム外からしのびこませる音環境の構築、そして何よりもショットからショットへの新しい切りかえの感覚に、注目してください。
主演の河合優美も、たいへん見事。もともと今の日本語は、とくに若い人の間では口先でぼそぼそっと勢いなく話す発声で、そのままでは映画にもドラマにもなりづらい。それを逆手にとって、しっかりとリアリティを与えていることにひどく感心した。
もっとも男優たちは正直大したことがないので、濱口竜介監督のような独自の演技指導メソッドがあったわけではなく、監督と女優のケミストリーによるものかもしれない。
そして終盤にいたって物語を回収しはじめると、やや脚本の弱さが表れてしまう。「登場人物が狂気におちいる」って要するに夢オチの別形態だからね、うまく着地させるのは至難の業なのです。それでも同種の物語上の特徴をもった凡百の作品にくらべて、脚本上のキズをはるかに巧くカバーしているとは言えるかもしれない。カンヌでもここは審査員の間で議論になったはずだけど、やはり作品全体を支配する清新さ・巧みさを見逃すわけにはいかないと結論づけたのだと思う。そしてそれは炯眼だった。
この作品は、「映画が国外で高く評価されるには2つの特徴を持っていなければならない」という教訓にもなっている。つまり「他の誰にも似ていない」と「作り手が生きる地域・社会の現実にしっかり根を張って思考している」のふたつ。日本で映画と映像に仕事でかかわるすべての人はここをよくよく見てほしい。
いずれにしても、これは濱口・三宅の二人と並んで、ここ5年くらいで作られたすべての日本映画の中で最大の成果のひとつであることには疑いありません。ぜひ劇場で目撃して、その成功によってこの監督に次回作を作らせてあげてください。
全編を通じて漠然とした本作の中で、唯一浮かんできたのが「葛藤感」。山中監督の私小説に長々付き合わされている気分でした。
正直に告白すると、「ぶっきらぼうな女性」を主人公とする映画になぜか惹かれる傾向がある。山中瑶子監督による本格的な長編第1作にして今年のカンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞に輝く本作は、まさにそんな系譜に連なる作品です。
●ストーリー
東京。とある駅前の全景を捉えたカメラは、首元に日焼け止めを塗りながら、デッキを歩く1人の女性にズームインしていきます。抜群のスタイルなのにどこかアンバランスな身体性がまずは目を惹きます。白い長袖シャツに短いスカート姿、帽子をかぶった彼女は、階段を下りて喫煙所へ。スマートフォンをいじりながら笑った後、上品とは言えない歩き方で別の場所へと移動していくのです。
21歳のカナ(河合優実)は将来についてはっきりした夢や希望はないらしく、考えるのはあまりにも退屈で、自分が人生に何を求めているのかさえわかりません。ただ脱毛サロンで働くカナは、仕事を淡々とこなし、周囲とも無難に付き合う世知はありました。
でも何に対しても情熱を持てず、恋愛ですらただの暇つぶしに過ぎなかったのです。気まぐれな猫のように、フワフワと生きているカナは、気の向くままに快楽を求めてさまよっていました。
同棲している恋人ホンダは家賃を払ったり料理を作ったりして彼女を喜ばせようとします。でもカナは自信家のクリエイター、ハヤシ(金子大地)との関係を深めていくうちに、ホンダのことを退屈に感じ始めるようになるのです。
それでもホンダは、ハヤシと会って泥酔し深夜に帰宅したカナを何も聞かずに介抱してくれるマメで優しい男でしたが、カナはあっさりとハヤシに乗り換えてしまいます。しかしハヤシと意気揚々と同せいを始めるや、かまってちゃんぶりを発揮。カナ最優先ではないハヤシに無理難題をふっかけます。
もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのでしょうか?
●解説
河合優実が演じた美容脱毛サロンで働く21歳のカナ。
世間や人生に退屈し、やり場のない感情を持て余したまま生きています。喫煙所から移動した先のカフェで、親友から2人も知るかつてのクラスメートが自殺したという話を聞いてさすがに顔色を変えるカナでした。でもどこか話に入りこめず、人ごとに思え、近くの男性たちの「ノーパンしゃぶしゃぶ」の話題の方がどうしても耳に入ってくるのです。 真剣に聞くべき言葉とどうでもいい言葉の区別がつかないという、そんな心境を表す演出と、河合の自然体の演技が見事です。続けてホストクラブ、公園、タクシー、自宅。日中から夜、朝にかけて約17分間、カナの生活が垣間見える一連の場面展開で、ただならぬ作品と感じられるはずです。
但しそんなカナに対して、共感できる人が半分、迷惑なヤツと反発する人が半分ではないでしょうか。自分に素直、気ままたが根はまじめ。いやいや。自分勝手で気まぐれ、チヤホヤされるのをいいことにやりたい放題、しかも無気力。今を生きる若者たちの、心情のリアルがありそうです。
映画もカナと一緒にたゆたうように進み、生活の断片をつなぎ合わせてカナの肖像を描きだします。友人の死をぼんやりと受け止め、ホストクラブではしゃぎ、ホンダやハヤシに甘えてみる。毛色の違うハヤシの家族や友人たちの間で所在なげにたたずむ。映画の後半、ハヤシとの歯車がかみ合わなくなると、取っ組み合いのケンカをしては仲直りを繰り返します。
混迷と混乱が深まって、カナがカウンセリングで自分を知ろうと試みると、映画はリアリズムからも浮いてゆく。脳内を映し出したようなシュールな映像や、ファンタジー調の場面まで入り交じるのです。
ところで本作はもさまざまな表情でたたずみ、感情を出し入れする河合を得て、何にも似ていない映画となりました。
河合は、意地悪で、平気でウソをつき、いわゆる「かまってちゃん」でもあるカナの輪郭を、生い立ちをきめて浮かび上がらせていきます。口々だるそうに生きながら、時に怒りを爆発させるカナ。その瞬間に河合が見せる、形容しがたい目の表情。子供のように歩き、不意に側転をする彼女の身体が作品を躍動させ、引きで撮っても寄りで撮っても映画的な俳優、河合の魅力が全編にあふれています。これほど、作品ごとに全く異なる顔を見せてくれる俳優はまれでしょう。
●感想
ただとんでもない女性を描いただけの物語ではありません。何が彼らをそうさせるのか。現代、心のオアシスを求めるのは誰しも同じではないでしょうか。そんな想像力が働いたなら、大切な1本になるはずです。
映画の後半、カナは別の女性(カウンセラー)と今度は静かな部屋で対面し、「心の中だけなら何を思うのも自由だ」と諭されます。そして親から受けたトラウマについて聞かれたカナは、父親から激しい叱責を受け続けてきたことを告白します。
全編を通じて漠然とした本作の中で、このカウセリングのシーンが核心ではないかと思います。脚本も担当した山中監督にとって、おそらくカナは自分自身を投映したものであり、山中監督もカナ同様に父親への強いトラウマを抱えていることが、本作のモチベーションになっているのではないでしょうか。結局両親のどちらかにトラウマを抱えている人は、潜在意識に愛情欠乏症を抱えており、ついつい「かまってちゃん」になりやすいのです。そういう人は、自分史を振り返り、自らがいかに多くの人から愛されてきたのか内観してみない限り、「愛されていない」という葛藤から抜け出せません。
まるで砂漠のなかで水を求めるかのような「葛藤感」が、本作のタイトルに込められた意味なんだろうと思います。そして突如登場するエンドロールのナミビアの砂漠にあるオアシスで、水を美味そうに飲み続けるオリックスのシーンの意味も同じなんだろうと思うのです。どうせなら何かに満たされるカナを描いて欲しかったですね。
よくも悪くも何じゃこりゃあ(ジーパン刑事風(笑))と法則見つけちゃったりして😋
最後までダラダラと続く作品なのに、1回も寝落ちしなかったという、摩訶不思議な作品でした🧐
いろんな感情も沸き起こりました😏
何故かずっと見続けたくなる河合優実の女優力は圧巻だなとか😌
町田のこの場所や、タバコ吸っているあそこは月に何回か通るので、上手くタイミング合えば、遭遇したんじゃね?とか😁
喧嘩するほど仲がいいっていうのはこういう事なのか?とか🤔
この人、今、ホットな東出君の本性を暴き出した元凶の人なんじゃね?って思ってエンドロール見たら、やっぱりそうじゃんとか🤣
ただでさえ、鼻ピアス付けた人は面倒くさいイメージがあるんだから、映画ではイメージよく見せなきゃダメでしょって思うのに、逆に今の十倍くらい面倒くせぇなって思えちゃったし😮💨
人に迷惑かけたくないって言うなら、鼻ピアスしている時点で、他人に嫌な思いさせて迷惑かけているんだからまずはそれ外せ、って突っ込みたくなるシチューエーションは今までに何回もあったぞとか😒
でも、言っている事とやっている事が違うって言うのは自分にも心当たりはあって、人の事をとやかく言う資格はないよなとか(^^ゞ
そうそう、間違ってもおっぱい目当てでこの作品観たわけではありません😅
むしろ、どうせ、ギリギリのところの下着姿が長々続くんだろうよって油断していたら、まさかのポロンで口あんぐり状態でした(✽ ゚д゚ ✽)
江口のりこと言い、今後は、主役が演技派の女優さんで、監督と脚本が同じ人の作品は、主演女優のポロリがあるって期待しちゃうじゃないですか(笑)
情緒不安定な女の日常
脱毛エステで働く21歳のカナは、将来の夢もなく、何に対しても情熱を持てず、恋愛も暇つぶしだった。同棲している恋人ホンダは家賃を払い、料理を作り、彼女に喜んでもらおうとしてたが、ホンダが風俗へ行った事をきっかけにホンダの家を出て、クリエイターのハヤシとの関係を深めていき・・・さてどうなる、という話。
河合優実目当てで鑑賞した。
ずっと河合優実を追っかけてる作品で、ナミビアは出てこないし、砂漠も出てこない。テレビでナビブ砂漠らしい所の映像が映るだけ。題はどういう意味だったのだろう?
こんな自己中で家事もしない情緒不安定な女と同棲して何が良いのだろう?
セッ○スがすごく良いのだろうか?
カナ役の河合優実は手脚が長くてスタイル抜群で、本作では美しい裸体も見せてくれ、素晴らしかった。
もし、主演が彼女じゃ無かったら観続けられたかどうか。
それくらい、ストーリーもあるのかないのかわからんし、ほとんど彼女ばかり写ってた作品だった。
それと、短かったが、唐田えりかが観れて良かった。
たんたんとした映画
起承転結が少し弱めだが、優しい男から自信家の男へとリアルな女の子の感情が描かれている。中国人ハーフの設定を河合優実が演じるというのは他の女優では描けない味が出ている。躁鬱の発症はパートナーからすればハズレくじのようだが、即座に縁を切れないのもリアル。
言いたいことはわかるが 俺はなにを見せられてんだろう 長時間 感がデカい
時代の寵児に近い 女優河合優実 ✖️ 新鋭 若手天才監督
まさに 2020年台の若者
わかる わかる 全ての 描写理解できたし 難しいとこは一つもない
確かに 今の若い方 は 冷めてるし つまんな〜い 世代 金とか出世より 私生活優先
実は パソコン💻上手で切り替え早くて 優秀な人も多い のだ❗️
河合優実さん役の無気力自分勝手感
優しい寛一郎さん役から 刺激的で面白い 金子大地さん役へ 切り替え
は納得❗️今の価値観ではね。若さの特権
有料🈶パンフはデザインは良いのだけど 文字が読みにくい
だが コラム3本には 大事な事 書いてあった。
河合優実さんの 脱力感
だらしないけど この映画は裁きを下してはいない 確かに。
今時の若者 理解しました。
でも 何だか 映像進行も 少し🤏緩いんだよね。冗長まではいかないけど
全ての画面ストーリー理解できたけども 何だか 進行が緩くて 何だかな
それと 心療内科はともかく カウンセリングは金持ちでないと無理だし
このような性格の方は あんまり 躁うつ は当てはまんねぇ 気がした。そもそも 仕事🆚の構図が前提だと経験則上思う
タイトルが中途半端な時に出たのと ランニングマシンは 申し訳ない❓ナゾ❓でした
ナミビア🇳🇦の砂漠とは 何か 是非本作観て理解して❗️映像と出来れば有料パンフ🈶のコラム群で わかります。
俺的に 一番共感できたのは 寛一郎さんの演じる ホンダの優しさ 愚直さでした。
河合優実さんは 体を張って熱演❗️俺もケツの脱毛はすぐにでもしたいが 鼻ピアスは ハナクソほじりにくいから遠慮しときます。 誰でもわかる 今時の若者 でも 普通すぎて遅くて『俺は何観てるんだろう』感で長く感じました。名画座的とも言います
河合優実の存在感だけが心に残る
一人の女性の日常が延々と映し出される序盤の展開からは、一体何の話なのかがさっぱり分からない。
彼女は、同居している男性とは別の男性とも付き合っているのだが、花束を持って酔いつぶれて帰ってきた彼女にピルを飲ませているところを見ると、同居している男性は、彼女が浮気していることを容認しているのだろうか?
しかも、出張先で風俗に行ったことを、自ら彼女に告白して謝罪するなど、この男性、人が良すぎるのか、間が抜けているのかよく分からない。
と、映画が始まってしばらく経ったこの時点で、ようやくタイトルが表示されるのだが、後になって考えると、ここまでの長いプロローグは、別に必要なかったのではないかとも思えてしまった。
ここから、彼女は同居していた男性と別れて、浮気相手だった男性との同居を始めるのだが、別れた理由が彼の告白なら、まさに「正直者が馬鹿を見る」展開だし、浮気相手が「別れてほしい」と言っていたのはどういうことだったのだろうと、釈然としない気持ちになる。
やがて、仕事に打ち込みたい彼と、かまってもらいたい彼女という、いかにも有りがちな理由から喧嘩になって、階段から転がり落ちた彼女が車椅子生活になったり、彼の荷物の中から胎児のエコー画像を見つけた彼女が、彼に詰め寄って暴力を振るいだしたりと、2人の仲は険悪になっていくのだが、ここに至っても、なかなか何の話なのかが見えてこない。
そうこうしているうちに、彼女が「躁うつ」やら「双極性障害」やらを患っていることが分かり、カウンセリングを受けるようになるのだが、ようやく、ここで、この映画は、心を病まずにはいられない現代の若者の「生きづらさ」を描いているのかもしれないということに気付いてくる。
ただし、それからも、彼女が、ランニングマシンで走りながら、喧嘩している自分たちをモニターしていたり、森の中で焚き火をしながら、隣人の女性から、パンダアリやらウミネコやらの話を聞いたりと、夢なのか現実なのかが分からないようなエピソードが続いて、狐につままれたような気分になる。
タイトルになっている「ナミビアの砂漠」のライブ映像が何を意味しているのかも分からずじまいで、結局、最後まで、何の話なのかを理解することができなかった。
いかにも意味ありげなヒントだけを提示しておいて、答えの方は勝手に考えてくださいというスタンスの映画は、やはり、どうしても好きになれない。
「ダルい」ということ
非常に、非常に作家性に溢れた作品。エンタメという側面では、河合優実の良さと各カットの迫力や独創性に重点が置かれているが故に、観客にとってリズムを生みやすいプロットの動きが欠けているという構図で、実際近くの席の何人かの方は退屈したのか途中で退室していました笑。誰もが明快に楽しめる映画ではないと言うのは一つ留意すべきところ。そこを前提に、この映画が何を語ろうとしていたんだろう?と言うのを自分なりに推測してみます。
やる気なく仕事に臨み、気怠く煙草を吸い、酒を飲み、男を乗り換え、そのクセ今彼の家族とのデイキャン前には「ちゃんとしてないって見られたくない」と妙に真っ当なことを言い出すカナ。彼女の表情でとても印象的なのは「ダルそう」な顔。薄い共感、決めつけ、ホストの呼び込み。それに限らず、カナは基本的に自分の周りで起こるあらゆることに「ダルい」リアクションを取っているように見えました。
安易な推測かもしれませんが、もしもこの映画が、一言で括れば現代の生きづらさを描くものなのであれば、「ダルい」と言う言葉が表しているのかなと思います。「ダル絡み」とか、「ダルい奴」って表現、新しい言葉では決してないのですが、現代的な表現なのかもな、って思う時がよくあります。SNS、メディア、会社、友達、家族etc...色んな人が色んなことを言っており、「まぁ別にいいんだけど」という、強烈な感情ではないけれど生ぬるい不快感がある。それに対して少なくとも外向きは相手を不快にさせないような言動をしなければいけない。その積み重ねで、病名がつくことになってしまった話のように思えました。
(病名といっても、今の時代「なんだか不安定だけど人間の浮き沈みの中では普通にある状態」と「病名がつく深刻な状態」との間はそんなに離れていないように思います。私の知り合い周りを見ていても、あー病気にかかってたの?ってケースは多いです。そして、少し社会生活を離れたとしても、特に重くない場合はやがて普通に戻ってくる。そういうものが当たり前に存在するのがある意味現代なのかもしれません)
カナは、仕事もしてないんだから診断書なんて必要ないでしょ、という担当医に対して「私は私のことをちゃんと知りたい」と言います。サラッと流されていましたが、この映画で私がとても意味性を感じた言葉でした。
これはいいの?悪いの?私って今どんな感じ?という、内省的な問いの意味のなさと、それに対するフラストレーションを感じたような気がします。全ては「いや現実問題こうするしかないじゃん」という表の合理性、「まぁホストでも行ってパーっとやろうや」という裏の欲望に収斂される。その二律乖離が激しい世の中なんじゃないかな、って少し思います。世の中的に「やっちゃいけないこと」が増える一方で、人間の欲望の捌け口ってぜんぜん減ってないように思えますし。
なんだか名前をつけづらいけど、それでもなんだか気に入らない。ふざけんなよ!という思いは心の中に沸々とずっと残っている。それが、カナにおいては暴力として表出したのかなと。
そして役者論としては、そんな既存のプロットに当てはまらない役柄を演じ切る河合優実の力量たるや!という話につきます。不安定なんだけど、何らかの誠実さも確かに感じられ、そして可愛げがある。こんなに可愛く狂っていく人いませんよね笑 見応え、迫力、十分に感じました。
とはいえ、冒頭にも言いましたが、やはり受け手を選ぶ作品であることは確かなのかなと。こんな意味ありげな書き方をしてしまいましたが「わからん」「つまらん」「意味不明」で切り捨てちゃってもいいような。なんだかよく分からないものを言語化する映画体験を求める人は一見の価値ありかな。スッキリとした読後感で「ここがよかったね」を語りたい人には全然おすすめできないです笑。前者に該当する人は見てみてください。
私小説
な映画って、主人公にどれだけ共感や感情移入できるかが勝負だと思うです。
河合優実さんは、卓越した個性と演技力で、直近No.1なのですが、稀有の個性のため、鑑賞者が感情移入し辛く、ああ優実がな、他人になっちゃうとこが惜しいです。
演出何でしょうが、もう少しこちら側に来て欲しい。暴れている時は、泣かなくて良いから涙して欲しい。
あと、私見ですがPMSが敢えて語られていない気がします。でないとハヤシくんの我慢が理解できないと思うのですが、連れには其処は関係なくない?と言われました。一瞬サニタリーポーチのシーンがあった気がするのですが…
河井優実の演技に引き込まれた
ナミビア砂漠との関係は、いつ出てくるのだろうとずっと考えさせさせる。
タイトルの付け方が上手いですね。
河合優実の演技は自由で、夢中になって見ちゃいます。注目の俳優さんです。
一番共感できたのが、女友達の話を上の空になっちゃうところ。
ノーパンしゃぶしゃぶの話されたら、そりゃ私も気になる。
女子が知らない男だけの世界。
そうなんだーと話合わせて聞きながら上の空‥
音声が急にクローズアップされて小憎い感じです。あーあの感じ、
女子トークつまらないな‥と感じること、最近多くて。あぁわかるなあ。
夜の世界は圧倒的に男性が楽しむものばかり。
最初の彼が風俗に行き謝って、そのあと浮気相手のところに走ってくシーンが
自由な感じがしました。まるで野生動物が草原を走ってるみたいに。
本当に自由なら、理由なしに行けちゃうのでしょう。
2人の男性宅、生活が垣間見えるのですが
暮らしが男性の仕事や趣味で変わっていきます。
違いが面白いなーと思いました。
身の回りの世話をしてくれる彼といたほうが、良かったのかもしれないですね。
2番目の彼は仕事ばかりで相手もしない。
これもリアルで、イマドキの仕事事情もよく描写してる。
彼女の言動がどんどんおかしくなっていくところ
まるでドキュメンタリーのような妙なリアルさがあります。
暴力的な理由は謎でした。
現実の私たちも考えてることなんて、天気のようにコロコロ変わっていきます。
野生動物を観察するかのように、観客を引き込もうとしてるのかもしれない。
不思議と印象深い映画でした。
河合優実さんの演技はやっぱりすごい!
予告でちょっと気になってて河合優実さんが出演されるので鑑賞!
世の中も、人生も全部つまらない
やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ
優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく
もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのだろうか・・・?
というのがあらすじ!
個人的にドキュメンタリーを見てる気分でした!
やっぱり河合優実さんの演技はすごいですね!
引き込まれるし見入ってしまいました…
ふてほどから名前を知ったのですが河合優実の演技はやっぱり好き!
男性2人はカナに振り回されてましたね笑
ちょっと2人の発する発言がいろいろ理解しがたい
2人でいたら高めあえるとかその他もろもろ
あと2人の乱闘シーンがすごい…
呆気に取られました笑
自分の居場所は見つけられたのかな?
最後の笑顔はこれからもこんな感じでやっていくってことなのかな🤔
そこが気になりました!
理解するには何回か観なきゃいけない映画だと個人的に思いました…
それに感想を書くには少し難しい…
でも映画を観れてよかったです!
ありがとうございました😊
ストレスが溜まり続けた
現在大ブレイク中の河合優実。俺的には推しヒロインランキングにはまだ入れてはいないものの、稀有な空気を持つ女優だと感じており注目はしている。 “あんのこと”でもその存在感を放っていた彼女の主演作ということで、また他とひと味違う何かを見せてくれるのではないかと期待して観賞。
が、しかし・・・
【物語】
カナ(河合優実)はエステ脱毛の施術を仕事とする21歳。特別な生き甲斐も持たずに漫然と過ごす日々。同棲しているホンダ(寛一郎)はカナを大事にしており、特に不満があるわけでもないが、すでに彼との生活も刺激の無いものになっていた。
そんなある日、たまたま繁華街で出会った映像クリエイター、ハヤシ(金子大地)に新たな刺激を求める。 ホンダの留守中に彼と暮らす部屋から自分の家財と共に突然姿を消し、ハヤシと暮らし始める。新生活に心躍らせたのもつかの間、徐々にささいなことが原因の衝突が増えて行く。
【感想】
最初に書いてしまうが、今年観た75作中で一番楽しめなかった。
感受性も、洞察力も凡庸な俺なので、映画観賞本数が増えても作品の理解力あまり磨かれないが、これまでの映画体験で感じることが1つある。「すごく面白い」と思える作品は冒頭の5分で物語や主人公の設定、置かれた状況がスンナリとクリアに頭に入る。中には序盤は謎だらけで後半面白くなる作品も無くはないが、俺が“傑作!”と思う作品は例外なく、スンナリ作品に入れたように思う。
で、この作品だが、全く分からなかった。
まず最初の5分でストレスを感じ、中盤から終盤でストレスが解消することを願いながら、一生懸命観続けたが最後までストレスは増すばかりだった。
残り30分くらいになると「早く終わらないかな」ということばかり思っていた。
主人公の状況や性質はそれでも徐々に分かって来るのだが、共感できるところは皆無と言って良い。ホンダやハヤシが気の毒になるばかりで、カナを応援する気には最後までなれなかった。
ストーリー的にも?
あらすじを書こうとして良く分かった、書くことが無い。
「お前にはこれが分るかな?」と試されている系の作品。
申し訳ありません、私には一切理解できませんでした!
とにかく、俺は観賞を勧めできない。
今年初の☆1
やべえ女に恋してしまった
日常系のドラマだけで、137分はキツイ。河合優実を筆頭に演技力ある役者の演技が劇伴もなしで続くから眠くもならない。
カナは、同級生の自殺した話も退屈してしまうような共感力のない女。ロン毛イケメン男と同棲していながらも、自称クリエーターのおぼっちゃま男と浮気してしまう。
ナミビアの砂漠は、若者にとって生きづらい日本の暗喩だとすれば、草食動物がやってくるオアシスはどこのことをいっているのか。ただ、オアシスで長く休息をしていると肉食動物に襲われる危険性も増す。
勢いで同棲してしまった相手が、やべえ女だった。そんな物語でございますが、やたらと演技とショットがいい。わたくし的には退屈でございますが、見る人が見ると評価される作品なのでございましょう。
唐田えりかは横顔ショットだけで、シーンを支配する力がある。この人もただものではない。
河合優実を浴びる濃密な時間
通常スクリーンで鑑賞。
すごいもんを観た。紙ストローに不満を漏らす。気怠げに紫煙を吐く。ピアスを開けて不安定な鼻から血を流す。彼氏に掴み掛かり蹴りを見舞う。フッと笑う。スクリーンに映る河合優実の一挙一動から目が離せなかった。河合優実と云う俳優のすごさに魅せられる濃密な時間である。まさに河合優実劇場!
カナは、正直出会いたくないタイプの人だなと思った。何故そう思ったのかを突き詰めると、指摘して欲しくないと内心思っている自分の部分を、グサグサと容赦無く鋭い言葉のナイフで刺して来るからじゃないかな、と…。クレイジーな女だなと感じたが、結構正しいことを言っているのかもしれない。
何をしたいか分からないし、何を欲しているのかもはっきりしない。様様な社会問題のおかげで未来も希望もあったもんじゃない。そんな「今」を生きる若者代表のカナは、ただ生存することのみに重点を置いて動物のように日本砂漠を生きる。共感しきれない部分もあるが、示唆に富む内容が興味深かった。
河合優美なればこそ
公開記念舞台挨拶
河合優実◦金子大地◦寛一郎、山中瑶子(監督/脚本)
奔放なのは不安定ゆえ、折々の心持ちが歩き方に溢れだすある女性の人生21年目の記録
河合優美だったからこそ成りたってる137分、ブレを強調した映像がそこに撮影スタッフがいると伝える
彼女の舞台挨拶が興味深かった、色んな解釈の可能性を煮詰めて演じるからなんとも深いんだろうと
ふわっと
解釈や評価は難しい映画でしょうね。ただ個人的には過去のいろんな恋愛やらなんやら思い出しつつ、こんなのないだろと思う方もいるだろうが、普通の映画ではあまり描かれない生々しさがあって、いい意味で雑な描き方とかもあって、なんか頭の中でまとまらないけど、心ではなにかを受け止めたようなそんな感じでした(自分も何言ってんだかわからない、笑)
河合優美のそっくりさんのドキュメンタリーなんじゃないかというぐらいにどっぷり河合優美がずーっと出てきて、とっても素敵です。魅力たっぷりです。もうほんといい女優です。
舞台挨拶付きだったので、生でも見ましたが、23歳とは思えない落ち着きとオーラがあって、美しかったです。よかった。
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