劇場公開日 2024年10月4日

「看板に偽りあり」シビル・ウォー アメリカ最後の日 ぶっちさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0看板に偽りあり

2024年10月22日
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鑑賞方法:映画館

この映画は近未来におけるアメリカ合衆国の分裂と対立を描いたものではない。さもそうであるかのような題名と予告編であったが全然、違う。
すでに内線はあっているものとして、その状況下でたくましく育っていく若い女性戦場カメラマンの物語である。
まあ、それはそれなりに面白くはあったが、映画の題名と話の内容が合ってない。

アメリカがなぜ分裂し、戦い合うようになったか。政治的な思想によるものか、経済的な理由か。
地域的にどう分かれたのか。二つなのか、三つ以上か。
外国はどう対処しているのか。ヨーロッパは、日本は、ロシアは、中国は、北朝鮮は。。。

なんにも描かれていない。
ならば、舞台をアメリカにせずとも、架空の国の出来事で良かったのではないか。
国家が分裂し内戦を引き起こしたなどという話はいくらでもある。
若者がそこで成長していくというのなら、観る側もそこに没入して楽しめる。
やはり、題名は変えたほうがいい。
でもそうすると、観客動員数はここまで伸びなかったかな。

ぶっち
mugisumoさんのコメント
2024年10月24日

仰るとおり。「アメリカ最後の日」なんて中身とは何の関係もないし、だいたいアメリカが内戦状態に入ったらまず中国が台湾はもちろん、フィリピンにまで侵攻するだろう。我が国の尖閣はいうに及ばす、沖縄侵攻も有りうる。北朝鮮は停戦ラインを押して侵攻だ。そういう想定も描かれておらず、「呑気に」国内でグジャグジャ状態で殺し合い三昧だ。その意味ではかなりヌルイ内容だが、戦闘シーンと兵士の心理状態の描写は秀逸だ。太平洋戦争のゲリラ戦の日本兵もおそらくこうだったろうと思いを至らせるのはごく自然だ。

mugisumo