「「どの種類のアメリカ人だ?」---近い未来の南北戦争。」シビル・ウォー アメリカ最後の日 焼肉定食さんの映画レビュー(感想・評価)
「どの種類のアメリカ人だ?」---近い未来の南北戦争。
予告を見て興味を惹かれ鑑賞。
あらすじとしては、そう遠くない未来のアメリカ。大統領の横暴に20近い週が独立を宣言。アメリカ国内で同じアメリカ人同士が殺しあう「内戦」を描いた作品。
上記の状態に陥ったアメリカにて、戦場カメラマンの主人公ら4名が1,000km以上の道のりを経て、途中、同じ「アメリカ人」でありながら殺しあう人々に直面しながらもホワイトハウスまで「大統領に話を聞きに行く」っていうのが本筋。
正直「ブラックホーク・ダウン」のような銃撃戦を期待していたのだが、はっきり言ってそこまでの迫力や激しさはない(予告で戦闘機も出ていたので、そういったものを期待させられていたのだが)。ただ日常が一変する「リアル」さは感じられたし、恐らく日本人には理解しがたい(私に学が無いだけの話であるが)「人種差別」というアメリカにおける根の深い問題を大きく取り扱った作品だと感じた。
自身の学の無さを棚に上げつつも印象的だったシーンは、主人公らが危機に陥り「どこ出身だ?」と問われるシーンがあるのだが、その前後に銃殺した死体に「白い粉のようなもの」を振りまいている場面がある。最初私は「疫病防止か何かのためにやっているのか?」ぐらいの認識だったが、ただ単純に「白くしていた」のかと解釈するとゾッとした。私が思うにこの感覚は日本人には到底理解できないと思う。
少々予告やタイトル詐欺感は正直否めないが、色々と考えさせられる作品であった。欲を言えば、アメリカ史や地理などを教養として身に付けていれば、さらに楽しめる(という表現はどうかと思うが)作品だと思う(教養が皆無なため、家に帰って南北戦争などを調べるいい機会になりました)。
※なお、途中お手洗いに離席し、10分程観れていないためレビューの☆は少しプラスしております。動画などで配信されたら見返してみる予定です。