劇場公開日 2025年5月16日

ガール・ウィズ・ニードルのレビュー・感想・評価

全85件中、21~40件目を表示

3.0Life can be beautiful

2025年6月3日
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本当に想定外のストーリーで驚いたが、
観れてよかった。

最後の最後、
「私は表彰されるべき」的な台詞が
本当によかった。

何があっても、
罪とされても暴言吐かれても、
自分を貫く姿が良かったです。

ただ、やっぱり後半の展開はもっと深く描き込みが必要だったと思う。

それによってラストシーンの感じ方もまた一層深くなりそうだし。

キャストはめっちゃくちゃ良かった……
あの子役よ…どこから見つけてきたん……

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JYARI

4.0悪夢のような映画、ラストとキャッチコピーに異論アリ

2025年6月1日
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怖い

驚く

女性の苦悩のひとつは、望まない妊娠だと思う
否、最大の苦悩と言ってもいい
妊娠は不可逆的なものだし
男性は一時の快楽で終わるものだが、女性は身籠れば十月十日不自由を強いられる
身体は醜くなり、髪は抜け、歯もボロボロになった挙句、出産という命懸けのイベントが待ち構える
その後、果てしない時間がかかる育児という災いを抱えるのである

望まない婚外での妊娠+貧困という、最大の災厄に遭遇したカロリーネ
間借りした最低の部屋の家賃を稼ぐためにも、身重の身体でキツイ肉体労働をせざるを得ない

そこに、WWIで顔面を酷く損傷した夫の帰還
(NHKの映像の世紀でも、負傷した兵士の顔貌のケアがこの時期から始まったと紹介されてましたが、正にそれに該当)
夫の不遇な存在を暗喩する、顔を覆うマスクから漏れる不快な呼吸音が彼の登場から鳴り響き、不幸の上塗り感を増す
(夫のまともな顔面は美男子にも見えるので、カロリーネが面食いならば、こんな夫は想定外なはず…)

陰鬱なスタイルの映像で、普通のシーンもホラーに見えるような独特の雰囲気に満ちた映画、終わらない悪夢のよう
とはいえどストーリー展開は早く、惹き込まれる

ラストもあの展開は納得できないというレビューもあるが、ダウマとシスターフッド的関係にもあったので、ダウマの心残り(イリーネ)を受け止めるカロリーネという筋でも良いとも思えるが、一方でこのラストはいかにも現代的な感覚の、観客に媚びた都合の良いオチとも思える自分もいる
(対面した二人が抱き合う姿が、お涙頂戴にも見える)
この当時の孤児院の環境の劣悪さは言うまでもないが、極貧状態の主人公がそんなお花畑的な発想をするのかという疑問も…
確かにラストに異論がありますね

また予告編は「その街では、よく人が消える」というフレーズで終えますが、これはストーリーから外れてませんか?(どなたかもレビューしてました)
実際の連続殺人事件をモチーフに、という解説だったのですが、確かに連続殺人ではあるけれど、少し違う気がします
女性の貧困というテーマは嫌いではないので、結果的には良しとしますが

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オパーリンブルー

3.5幸せになれなそうな気配

2025年6月1日
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最初からもうずっと「どうやっても幸せになれなそう」な感じが重たくどんよりと漂っていて、しんどいなあと思いながらみた。昔のひとはいろんな無茶をしすぎです(当時はそれがふつうだったのだろうけれども)。
モノクロでみているといろんなものが灰色に沈んでいくようで、生気とか若々しさとかがみごとに剥がされるのすごいな、と思った。
巻きこむほうも巻きこむほうだし、巻きこまれるほうも巻きこまれるほうだとは思うけど、救いのなさがかなしかった。

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kikisava

3.5残酷な生と儚い死の狭間

2025年5月31日
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怖い

難しい

第一次世界大戦後デンマーク。縫製工場で働くカロリーネ。貧困にあえぐ彼女は、借家を追い出され、恋人に裏切られ、妊娠の中、絶望の淵にいた。そんな折、表向きは砂糖菓子店、裏は育児放棄された赤ん坊の養子縁組の仲介をしている女ダウマと出会う。カロリーネはダウマの仕事を手伝うにつれ、彼女の恐ろしい真実を知ってしまうのだった。

モノクロ画とディストーション音は、残酷な生と儚い死の狭間を観客に想起させる。現代の価値観で測られない残酷さがテーマで、救いがない。仏教でいうところの「無間地獄」だ。詳細は避けるが、当時の市井の人々の語られぬ真実とその語られぬ社会の綻びを誰が縫うのか、そして背負ってしまった「夜叉」を誰が救えるのか、観客に問いかける。
救いと言えるかわからないが、主人公カロリーネは善人ではない。おそらく当時の価値観でも結構な「ガタピシ」さんだと思う。おかげで感情移入が出来ず良かったかもしれない。

映画としての完成度は非常の高いと思いますが、テーマが重く、残念ながら鑑賞後のスッキリ感はありません。幕が下りた後の劇場からの「持ち帰り割引ポップコーン」のCMに救われる、そんな一本でした。

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ihatakaeight

3.0モノクロが美しかった

2025年5月31日
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戦時下で生きる底辺の女性達をリアルに映し出す。
モノクロの美しさが時代と映画にあっていて,迫力と雰囲気を作り出していた。そういう意味で映像美は評価できた。ストーリーは実際の事件からヒントを得ているということで、説得力はあったが,最後がちょっとわざとらしくハッピーエンドのように見えてしまった。

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ニョロ

4.5戦争で夫を失った女たちの正しい選択とは?

2025年5月31日
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本題に入る前に本作を見て思い出した
「火垂るの墓」のあるシーンについて触れたい。

両親を亡くした清田と節子は親戚の家で
世話になるのだが、
二人はそこの家庭の子供と食事の内容が
まるで違うというあからさまな差別を受ける。

では、この食事を出した叔母は責められるべきか?

きっとこの叔母は戦前は優しい人物だった筈だ。
だが戦争が彼女を変えた。
十分な食料があればこんなことはせずに済んだ。

大人になってから本作を見返すと
清田と節子を追い詰めた彼女もまた
戦争の被害者であることが分かる。

銃弾が飛び交う戦場を描かずして
生み出された反戦映画の傑作。

「火垂るの墓」がそう賞賛される理由が
僅か数分の食事シーンからも垣間見える。

本作「ガールウィズニードル」は
モノクロによるグロテスクな作風で
残酷な描写ばかりが話題になりがちだが
その奥にはこのような高尚な演出により
人間そのものを描き出すアプローチが見えてくる。

続きはnoteにて

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辻井宏仁(放送作家)

3.0ほぼ100%スタジオセットでの撮影で、Poland映画風ではあるけ...

2025年5月31日
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鑑賞方法:映画館

単純

ほぼ100%スタジオセットでの撮影で、Poland映画風ではあるけれど、やはり北欧出身の監督はシンプルを志向している気はする、それはそれで分かりやすくていいのかもしれない。
個人的には、テーマのわりにはぬるい印象しか残らなかった。音入れも冒険なく、妙な雑音を入れたりして映像を含めて小技ばかりが鼻に付く映画に仕上がっていました。

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Kakko

3.5全編不穏

2025年5月29日
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上映中、ずっと怯えてました(笑)。美しいモノクロ映像にハッとさせられることもしばしば。しかし、繰り広げられるのは終始人間のグロテスクな行いばかり。先日「サブスタンス」を観たばかりなので、グロ2連発(泣)。次は爽やかな青春映画を観ようと思います!

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ハチ

4.0映画はいろんなことを教えてくれる

2025年5月28日
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馴染みのない国の人々の暮らしや出来事、時代背景など、いろいろなことを学べるのが映画のいいところだと思って
いろんな映画を観るようにしています。

第一次大戦中、戦後のデンマーク。とても興味深く鑑賞させてもらいました。

住むところもなかったのに、あんなに小綺麗になって迎えに行けたのは、夫の支えがあったのでしょうか。
救いや希望、一抹の光明には思えませんでした。

ヨーロッパの非英語圏の国の作品の邦題に、英語のタイトルをつけるのはどうしてでしょう。 ガールじゃないし。

題材は題材だけれど、映画なんだから女優さんはもっときれいに撮ってあげればいいのに、と思う私は、きっと血飛沫かけられるんだろうな。

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大吉

4.0しんどい…

2025年5月28日
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しんどい…
しんどい以上の表現が浮かばないくらいしんどい。
20世紀初頭第一次世界大戦後の欧州における女性の生き辛さのフルコンボで、いったいいつ終わるのかと祈るほどの連鎖。
男性によりもたらされる辛さ、女性同士のいがみ合いによる辛さ、信頼していた足下が揺らぐ辛さ。
最後を救いと理解して良いのか悩むほど。
力作だが二度と観たくはない、というのが偽らざるところ…

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ぱんちょ

3.0ニードル、の時点でイヤな予感はしてた

2025年5月28日
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白黒映画の分、
より生々しく、グロテスクに。
影やくぼみが、より悲壮感を。

史実を元にしてるから、
こんな時代や国もあったんだ、と
知る事しかできないけど、
みんな必死にああして生きるしかなかったのか。

若干、主人公の身勝手さも感じたけど、
それも、そんな時代だったと言われれば
なんも言えないね。

いやー、落ち込んた。

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えみんこ

4.0縫い針の先を歩く

2025年5月28日
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「ゴッドランド」以来のファンのヴィクトリア•カルメン•ゾンネ主演、作品もアカデミー賞国際長編映画賞ノミネートとくれば、これは見逃せないと思っていました。

もっとホラー寄りの作風かと考えていましたが、ことのほか真面目で見応えありました。

悲しみを抱えた人ばかり登場します。貧困に苦しむ主人公カロリーネ、戦争で顔に酷い傷を負った夫ペーター、望まれない新生児の養子縁組を世話するダウマ、その娘、縫製工場の社長、その母親、ダウマの元へ赤ちゃんを託しにくる若い母親たち。

なんとも陰鬱でやり切れない描写が続きます。光と陰、画角の様式美を意識した素晴らしい撮影が、このつらい雰囲気をさらに強調していきます。

長い長い不幸な時間が経過しますが、カロリーネには中毒症状から救ってくれる夫がおり、ラスト 母性に目覚めた彼女が意思を持って一歩踏み出す勇気に、希望の薄日が差してきます。

望まれない新生児と同様、昨今も物議のある人工妊娠中絶。ダウマの行為は論外なのですが、この問題と彼女の主張が重なるところもあります。中絶の権利を認めると同時に、男女問わず(いや特に男性側に)教育や予防を徹底して説いていく必要があると思います。

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sugar bread

3.5誰もが必死…

2025年5月28日
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戦後の混沌とした世の中で必死に生きたがこうなってしまった。誰もが悪く、誰もが悪くない生き方だとは思うが哀しい。理不尽な流れにだれもあらがえない展開がモノクロ映像で効果倍増に。後半もなかなか強烈な展開だった。

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peanuts

3.01918風潮と貧困と混沌

2025年5月28日
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悲しい

怖い

難しい

1918年のデンマークの現実の中でおきた社会的大事件と捉えましたが、ダウマの犯行の決定的な動機は?貧困にあえぐシングルマザーの救済のためとはいえきっかけがが描かれていないダウマの娘らしき子とのラストも当然そうなるようになだらかに描いてほしかった一筋の光明ようだが、乳を与えた子を失い突然の方向転換ようにも受け取れる。

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syouganeko

5.0本当の悲劇とは

2025年5月28日
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生活の糧として、他人や自分を傷つける道具として、
針を様々な暗示、象徴としつつ、
モノクロの画像や雑音の多い音響も相まって
全編にわたり、暗い雰囲気で物語が展開する。

本作のクライマックスは、
養子縁組を取り持つダウマの秘密を巡るパートだと思うが、
個人的には戦争がもたらす傷や貧困、
そのような状況において、あらゆる市民(とくに女性)が生き残っていくために、
羞恥心を捨てて、いかにあらゆる手段を選択せざるをえなかったかという現実と、
それによって徐々に人間としての感情そのものを失っていく(仮面になる)過程を
本当の悲劇として捉えているように思った。

映画館の近くの席で、事前に楽しそうにお喋りしていた女子学生三人組が
どんな感想をもったのか気になった。

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HK

2.5画像から想像できる臭気

2025年5月27日
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悲しい

怖い

モノクロで描かれているので、より想像力が刺激されるのですが、モノクロ故に主人公のカロリーネの年齢層が分からず40代ぐらいと思って観てしまっていました。途中であれれ?ってなりました。
その時代のその場所の臭気を感じるような気がしました。後からじわじわと恐怖を感じる映画です。

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いちごのチョコレート

3.5興味深く観たけどハテナもだいぶ

2025年5月26日
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終戦後のデンマークの貧困を描いた、鬱展開の見本市みたいな映画。
モノクロ映像であることもあり、全編通して辛気臭さが尋常じゃないです。気が滅入ってる時には観ない方がいいかと。

主人公の心情が掴みにくい箇所が多く(ここで取り乱さないんだ!?と思いきやここは叫ぶんだ!?みたいな)、やや話に入り込みにくかったのが難。
わずかな救い、のように描かれているラストも、これまでの描写からするとかなり無理があり、わたくしは取ってつけた感ひどいなぁと白けてしまいました…

興味深い題材だし、かなり切り込んで描いていたのは確かなのですが、ノイズもやや多かったなぁという印象でした。

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克晴

5.0やや暗い話題ではあるがおすすめ枠か。

2025年5月26日
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今年137本目(合計1,678本目/今月(2025年5月度)22本目)。
 ※ 時間調整のために「プリンセス・プリンシパル」を見てからになりますが、憲法論的な解釈が存在しない映画は観てもレビュー対象外です(しかも60分ほどで、いわゆる「つなぎ」的なストーリーだったのでちょっとがっかり)。

 こちらの作品です。
2025年に放映される映画で、しかも大手の映画館でオールモノクロというのはものすごく珍しい(大阪市でも好んでモノクロ映画を流す映画館はありますが(シネヌーヴォ等)、それはただ単にフィルムの問題に過ぎない)のですが、本映画は作品自体が復刻版ではないので、狙ってそうなのだろう、というところです。

 第一次世界大戦の戦中戦後のデンマークがテーマですので、このあたりの知識に明るいと有利かな、といったところですが、なくても「何とか」なります。この時代のデンマークですので、男女同権思想は「この時代を考えれば」まだ(当時の年代基準を考えれば)先進国ではあったものの、いわゆる男女同権思想の話は全く出ないわけではないものの、それを全面に押さない点はある意味びっくり。

 全般的に重苦しい、あるいは「みていて憂鬱になる」映画のタイプで、また明確に「誰が悪い」ということを「一概には」論じにくい(この点は当時の人権感覚等も考えたときのお話)点もまた、フランス映画っぽく「結論は自分で考えてね」みたいな論点があり、決してこう、爽快感がどうこうというような映画ではないですが、そのように問題提起型の映画、あるいは「考えるのが好き」という方にはおすすめといったところでしょうか。

 採点上特に気になる点までないのでフルスコアにしていますが、デンマークの戦中戦後の歴史があればベスト、第一次世界大戦の一連の流れを理解していればベター程度なので、ある程度の知識を仕入れてからの視聴をおススメします(パンフレットを買おうと思ったら、大阪市でも超絶賛放映中の「うたのプリンスさま」が放映しすぎて売店にすら入れなかった…)。

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yukispica

2.5ペーターは必要だった?

2025年5月26日
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怖い

予告では顔にマスクをした男性が得たいの知れない恐怖を与え、本編の冒頭でも何人もの顔だけが重なる映像が5分近くは映しだされる。

きっとこれは戦争で顔を失った帰還兵の物語なのかと思いきや、それとは全く違う衝撃的な事実が!。

カロリーネの夫ペーターの必要性がイマイチ感じられませんでした。

実話に着想を得ている物語ということなのでペーターは必要な登場人物だったのでしょうか?

それとも、終戦直後の混沌した時代背景に象徴的に必要だったのでしょうか?

そんなことを感じさせる作品でした。

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クロレッツ

2.0恐ろしい映画でした

2025年5月25日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

恐ろしい映画でした。

想像していた展開とはちょっと違っていたけれど、恐ろしさの方向性は考えていたのと同じだった。

怖い映画は、私はやっぱりダメです。

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ねこたま