「最悪が最悪に塗り替わり続ける」サブスタンス 大雪八重さんの映画レビュー(感想・評価)
最悪が最悪に塗り替わり続ける
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上映中の映画館から逃げ出したいと思ったのは人生で初めてかも知れない。ラスト数十分の悍ましい映像の連続には耐えるのに必死だった。
凄まじいエネルギーで不条理で最悪な結末に向かって展開を塗り替え続ける凄い映画だった。
「美」とは言葉に出来ないものである。ビジュアルというものは視覚的情報であり文字にすると必ずズレたり欠損が生じる。美に拘り続けた一人の女性が誰にも相談したり言葉に出来ないまま、最悪にひたすら突き進み続ける様子は観ていて惹き付けられるものがあった。
あのイケてない中年男とディナーに行けていれば、という救いはありつつも、結局自分の理想に心を折られる様は痛々しくも目を逸らす事が出来なかった。
最初はR-15+という制限はどうなんだ? と思いながら観始めたがコレはちょっとR-18でもいいんじゃなかろうか。大きい映画館で上映していたので油断していたが、完全に小規模シアターでかかっているカルト映画だ。
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