「教訓のないイソップ物語」サブスタンス Kさんの映画レビュー(感想・評価)
教訓のないイソップ物語
チョット前だったら渋谷の隅っこでレイトショーでやる様な映画が全国のシネコンでかかる事に時代の流れを感じます。
寓話的というか、マンガみたいな話というか、「笑ゥせぇるすまん」。作りもマンガ的なので多少物語が荒っぽくてもそれほど気になりません。
甘い誘いから提示される“約束"は当然全て破られるので安心して見ていられます。
以前よりSNS等の加工しまくったセルフショットを見るにつけ、「ありもしない美を自慢してどうすんだか?」と思っていたので、かなり共感できました。
「人間やっぱり内面の美しさが〜」だのと説教臭い事を言わない潔さには好感がもてます。
一方でスーに入れ替わった途端テレビCMの様なシズル感満載のカットになったり、プロデューサーの名前がハーベイだったり、各方面に喧嘩を売っていて唯のエログロナンセンスにはなっていません。
話運びのテンポも良く2時間超も長くは感じなかったが、「スーちゃん可愛いのに話し方がオバさん臭いのよね」とか
「スーちゃん普段着がちょっと古くて逆に新しいよね」とか
「スーちゃんカラオケで知らない曲ばっかり歌うね」みたいなシーンが欲しかった。
見慣れない撮影スタジオのロゴで始まったので、ラストの過剰な血しぶきも悪ノリ的に「結局コレがやりたかった」という様な悪趣味も許されたのでしょう。この監督さんが名前が売れて大手スタジオで撮る様になった時に牙が抜かれない事を願います。
【余談】
1月以上前にインスタだかyoutubeだかのオススメみたいな動画で最後のモンスター化した造形が出てきて、かなりデカ目のネタバレされてしまっていました。予告編でも隠してくれていたのでアレは知らないまま観たかった。
なので、オチは何となく分かってしまっていたので観るのをどうしようか悩んだのですが、十分楽しめました。
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