「彼女が選択した夢の断末魔は怪物だった。」サブスタンス カール@山口三さんの映画レビュー(感想・評価)
彼女が選択した夢の断末魔は怪物だった。
サブスタンスThe Substance
若く美しく皆んなから愛され有名で快活で自在を謳歌する代償は、祖母のように枯れて朽ちて行く。
そんな断りに抗うと、自然の摂理に反した贖罪としてピカソのハンカチを持つ女の如く、ゾンビンのごとく最後には、カラヴァッジョのメドゥーサの頭と化す。
スーはエリザベスそのものであり、残りの半生の期待であり夢なのだ。
そんな執着の権化は正に怪物で妖怪でしかない。よくぞ此処まで書き殴れたものだ。それは女性監督だからだろうか。
凄い才能だと思う、これからもますます尖ってほしいものだ。
余りにも多くの比喩示唆が含まれていて、一夜では消化できなかった。
(^_^)
サブスタンスThe Substance
バイオレンス映画「REVENGE リベンジ」などを手がけてきたフランスの女性監督コラリー・ファルジャが、「ゴースト ニューヨークの幻」などで1990年代にスター女優として活躍したデミ・ムーアを主演に迎え、若さと美しさに執着した元人気女優の姿を描いた異色のホラーエンタテインメント。
50歳の誕生日を迎えた元人気女優のエリザベスは、容姿の衰えによって仕事が減っていくことを気に病み、若さと美しさと完璧な自分が得られるという、「サブスタンス」という違法薬品に手を出すことに。薬品を注射するやいなやエリザベスの背が破け、「スー」という若い自分が現れる。若さと美貌に加え、これまでのエリザベスの経験を持つスーは、いわばエリザベスの上位互換とも言える存在で、たちまちスターダムを駆け上がっていく。エリザベスとスーには、「1週間ごとに入れ替わらなければならない」という絶対的なルールがあったが、スーが次第にルールを破りはじめ……。
2024年・第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で脚本賞を受賞。第75回アカデミー賞では作品賞のほか計5部門にノミネートされ、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞。エリザベス役を怪演したデミ・ムーアはキャリア初となるゴールデングローブ賞の主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)にノミネート&受賞を果たし、アカデミー賞でも主演女優賞にノミネートされた。共演は「哀れなるものたち」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」などの話題作で活躍するマーガレット・クアリー。
サブスタンス
The Substance
2024/イギリス・フランス合作
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