「今まさに50歳のおばちゃんなのですよ。」サブスタンス ゆたかちひろさんの映画レビュー(感想・評価)
今まさに50歳のおばちゃんなのですよ。
ネタバレは文字でも音声でも図解でもきっとつまんないからとにかくネタバレ見る前に早目に映画を観て欲しい!ホラー大好き民は間違いなく楽しめる!なんなら笑えるまである!でも悲しい映画なのよ⋯。
前夜祭で1日早く観ました。テーマとしてはルッキズムがメインなんだけど、徹頭徹尾、それが貫かれててずっといたたまれない。なんでって、私、今まさに50歳のオバサンなんですよ。若い頃の容姿は見る影無く、ハリもツヤもどこへやら。低体重と定義された体重は肥満(1度)までボリュームアップ。そんな今の私が共感しすぎるテーマのサブスタンス。恐ろしいより悲しいが先に来るそんな映画。
還暦過ぎてると思えない美しさのデミ・ムーア演じるエリザベスがルッキズムに苦しむ姿見て泣きそうだし、充分美しいのになんでこんなコトに⋯ってね、ショボクレながら観てたんですよ。そしたらね、途中からもう、どこへ着地するのか全く予想できなくなっちゃって、レールの消えたジェットコースターに乗るアトラクションみたいにあれよあれよとラストまで連れてかれるんですよ。
とんでもない場所で降ろされたと思ったのに、最後にはとてもキレイに終わってくの。ナニコレ切ねぇ。
人の価値なんて、そもそもそんなもの人につけちゃダメだよ、誰も幸せにならない。価値って漢字はどっちも「あたい」人をなにかに乗せて比べたりはかるなんてこと、しちゃいけない。
特殊効果をふんだんに使ってるとこや、出てくる言葉やセリフひとつひとつ丁寧に回収していく様も気持ちよく。今年見たホラーの中で一番ラストが大好きな映画だ。
音楽の使い方も良いし、メインテーマは効果音としても秀逸。
ほぼデミ・ムーアとマーガレット・クアリー2人の演技を観る映画なのだけど、壮絶だった。善き。
【パンフレット A4 表紙込み28P 990円】
見た目は至って普通、内容はガッツリネタバレしかない。鑑賞後に読んで。裏表紙まで微ネタバレだから、観る前に買うなら直ぐに袋に入れよう。
内容は監督コメント、あらすじ、コラム1本目、デミ・ムーアとマーガレットのインタビュー(これ半分は公式Xに映像で上がってるやつそのままかも)、突然キャスト紹介でマーガレット、海外の評論家が監督インタビューしたもの、コラム2本目、キャスト紹介デニス・クエイド、スタッフ紹介、コラム3本目、写真の配置も微妙だし、正直デザインも構成もやっつけ感が…どうしてこうなった。
ポスターも日本語版ダサいし、デザイン含めて良い作品だけに日本の印刷物のデザインいけてないのが悪目立ちしてる。
読みはしたけど、全然ワクワクしないなぁ。
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