「【巨匠、フランシス・F・コッポラがカエサル支配時の古代ローマを模倣した現代ニューヨークを舞台にしたSF寓話。今作はフェイクに塗れた且つては強き国であった斜陽の現代アメリカを懸念、揶揄した作品である。】」メガロポリス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【巨匠、フランシス・F・コッポラがカエサル支配時の古代ローマを模倣した現代ニューヨークを舞台にしたSF寓話。今作はフェイクに塗れた且つては強き国であった斜陽の現代アメリカを懸念、揶揄した作品である。】
■貧富の格差が広がっている大都市ニューローマで、建築家のカエサル(アダム・ドライバー)は、自ら開発した新素材メガトロンを用い、理想の都市”メガポリス”を建設しようとするが、市長のキケロ(ジャンカルロ・エスポジート)が、様々な妨害をする。
キケロの娘、ジュリア(ナタリー・エマニュエル)はカエサルの志に共鳴し、彼を支えるが、カエサルはある日、少年の凶弾を右目に受け生死の境を彷徨うのである。
◆感想<Caution!内容に触れているかな?>
・序盤は、若干分かりにくく、脳内フル回転で鑑賞する。疲れたよ!
巨匠の久方ぶりの最新作なのに、上映館が異常に少ない事も懸念事項であったが、これはそうなるよな、と思いながら急遽、鑑賞方法を変えて対応する。
・何しろ、古代ローマのカエサル支配時代の人物関係がある程度、頭に入っていないと厳しいのではないかな、と思ったもんな。
・だが、この作品の随所で”時よ、止まれ!”という台詞が使われるのだが、これを聴き私は”嗚呼、成程。フランシス・F・コッポラ監督は、フェイクに塗れた、且つては強き国であった斜陽の現代アメリカを懸念してこの作品を作ったのだな。”と思ったのである。
そして、その後に謳われる、”ユートピア、ディストピア”という言葉。
・あとは、映画界に燦然と輝く「地獄の黙示録」が、公開時には賛否が渦巻いたという記事を読んだ事を思い出したのも、大きかったかな。
<そこからは、流れを掴み、フランシス・F・コッポラ監督が今作で伝えたかった事が、自然に頭に入って来たのである。
故に、時間も長くは感じなかったし、独特のどこか懐かしい感じのSF描写も面白かったのである。
今作は、巨匠、フランシス・F・コッポラのカエサル支配時の古代ローマを模倣した現代ニューヨークを舞台にしたSF寓話であり、フェイクに塗れた、且つては強きアメリカであった斜陽の現代アメリカを懸念した作品なのである。>
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