ANORA アノーラのレビュー・感想・評価
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デートでは観ないで!
アノーラがなぜあんなダメ男にハマってしまったのか普通の思考じゃ理解不能だけど、それだけ彼女は人生に希望もなく、結婚すれば全てが変わると思いたかったのかな?
たまに真顔になるアノーラがそれを物語ってる。
最後の最後で彼女が少しは救われてたならいいなとは思う。
映像はきれい。アノーラ役の人は魅力的なので他の映画でも観て見たいなと思った。
でもデートで観るのは推奨しない。
会話の妙が楽しめます
この作品が賞とるの時代変わったなあ‥
めっちゃコメディじゃん!!
やっぱり…
ブロンディは
陰と陽、静と動のコントラスト
意外性のあるストーリーではないけれど、
最後まで画面に引き付けられて止まないのは、
すごく魅力的なそれぞれ登場人物のキャラクターと、
スピード感のある展開、映像が要因でしょうか。
ロシア語も混ざりつつ、
お互いが微妙に嚙み合ってない会話のやりとりも、すごく面白いですね。
中盤のドタバタ喜劇も、
徹底的にしつこい繰り返しのアクションもありますが、
ぎりぎり胃もたれする位で楽しく見ました。
そして映画の余韻を最も高めているのは、
アノーラの罵詈雑言や突飛な行動も、すべてを観察、静かに受け止める、
イヴァンとは対称的なイゴールの存在ですね。
終盤、語彙の少ない、他愛のない会話でも
心の動きが滲み出てくる表情が素晴らしいと思いました。
人間の欲が詰まってた
映画は大体娘(成人済)と行くのですが、今回は1人で行って良かった。だいぶ気まずかったはず笑
親のスネかじりのクズ寄りの御曹司だったのが
私的には残念だったかな。
コメディと言われてますがそれも弱かったかな?私的には。
〜ここからややネタバレ含む〜
後半アニーを置いて逃亡するのだけど、泥酔したイヴァンがアニーと出会ったクラブに行ったのはアニーを求めての本能的な行動だったと勝手に思っておこう。
そうでないとマザコンか親が怖いだけのしょうもないガキに成り下がるので(苦笑)
(クラブで違う女性を相手にしている時点で、そうではないのだろうけど…)
ひとつだけ理解できなかったのは怖い存在と思っていたイヴァンの父親の爆笑。ママがパワフルなだけで、パパは大らかな性格なのだろうか?
逃走ドタバタ劇の爆笑締め括りは好きだな。
私の勝手なイメージとほんの少しズレたストーリーで、微妙な違和感を感じながら観ていましたが、
ラストからエンドロールはかなりやられました。
アニーはずっと自分に正直に行動してたと思っていたけど…
あの数分間だけでアノーラ鑑賞して良かったと思いました。
痛み
カンヌ映画祭パルムドール、ゴールデングローブ賞、
アメリカアカデミー賞では作品、監督、主演女優、脚本、編集賞5部門受賞。
他の様々な映画賞でも受賞を重ねた。
監督はレッド・ロケット、フロリダ・プロジェクトなどで
市井のアメリカを描く
今注目される気鋭のショーン・ベイカー。
アメリカの声なき声を掬い上げ、市井に生きる労働者、社会の底辺を生きる人々の物語を描いてきた、と言われる。
今、だからこその時代の傑作を作り上げた。
圧倒される139分。
優れた作品というのは、私たちがある程度考えられる物語の結末を裏切り、思ってもみないところへ連れて行ってくれるものである。
今作、まさに私にとってはそうだった。
NYでストリップダンサーとして働くアノーラが、客として来たロシア富豪の御曹司と知り合い、結婚。しかしロシアからそれに反対、潰しにかかる両親がやってくる。
さて、2人はどうなっていくのか、という物語。
ジャンルでいえばスクリューボールコメディではあるが、
前半部と後半部で、味わいが全く変化する。2人のラブストーリーを騒々しいまでの派手さとスピード感溢れる演出で描く。一転、ロシアコミュニティ、両親がやってくる後半はアニーの焦燥感、哀切感を全面に押し出したロードムービー的展開に変転する。富豪青年イヴァンが逃走するからだ。
かつてならプリティーウーマンのような、豊かな紳士男性が女性を幸せにする、という定型ジャンル映画がヒットした時代もあった。
ロマンティックコメディも全然否定はしないし、面白い作品、良い作品もある。
だが今、プリティーウーマンは過去のものになった。
アノーラが恋するイヴァンは調子が良いだけの、金持ちボンボン息子。ルックスだけはよい。イヴァンの両親はいわゆるセックスワーカーのアノーラを見下し、露骨に差別する。
アノーラは満身創痍になりながらも、最後まで諦めない。
映画はアメリカン・ドリームの幻想をも描いているのか。
いやそもそもそんなものはあったのだろうか…
シンデレラはただのファンタジーなんだろう。
しかし、切り捨てられる物語でもない。
カンヌ審査委員長であったグレタ・ガーウィグが
今作についてハワード・ホークスやエルンスト・ルビッチ
の名前まで出して絶賛した、という。
アノーラ演じるマイキーマディソン。威勢のよいパワフルな演技で魅せつつ、繊細さも存分に表現。素晴らしかった。
後半、イヴァンを共に追うロシア系アメリカ人イゴールを演じるユーリー・ボロソフの眼差し、たたずまいが良い。
アメリカ社会の一断面、いやアメリカだけでなく日本でも同様だろう。
また自身にとっても…。
ショーン・ベイカー監督の人間を真摯に見つめる眼差し、ユーモアと共に社会批評的側面も持つ物語群の、ひとつの到達点となった映画であると思う。
性的描写が多く、R18映画でもあり足が向かないむきもあるかとは思う。
しかしながら、パワフルかつスピード感溢れる演出、人間性の繊細さをユーモア溢れる描写で描いた作品。
一見に値する。得るものは必ずある、と私は思う。
ラストシーンが痛みに満ちている…。
マイキー・マディソンの魅力全開とやはりショーン・ベイカー監督のセンスが観どころ
以前より公開を楽しみにしていたショーン・ベイカー監督の新作で、しかも第97回アカデミー賞6部門ノミネートで作品・監督・主演女優賞等々5部門受賞の快挙とのことで期待満々で劇場へ。
さすがショーン・ベイカー監督節あふれるオープニングに瞬時魅了される。本監督のこういうセンスが大好きだ。
そしてノンストップの派手派手贅沢三昧生活がスタート。マイキー・マディソンがもうキラキラでまぶしいほどだ。
後半の暗転からは、少し騒がし過ぎたり中弛み感が気にはなったが、やはりマイキー・マディソンの魅力で一気にラストへ。
ラストシーンからのエンドロールがまた本監督らしい。嗚咽そしてエンドロール、ひた続くワイパー音、そして永遠にも感じるサイレント。余韻がハンパない。
本作はマイキー・マディソンの魅力全開独壇場のようにも映るが、やっぱりショーン・ベイカーの才能が世界的に示された作品であろう。
アカデミー賞受賞の風格はというと正直それほどでもという感じなのかもしれないが、個人的にはじゅうぶん星5つに値する作品だ。
アノーラを抱きしめてあげて
チンデレラ・ストーリー
コメディ…なんですか?
ずっとシリアスなのかと思っていたら
??
映画内の金持ちの豪遊がこわい
思わず家庭菜園でも始めようかと思った
アノーラは、とても強いし毅然としてるのがいい
イゴールの役者さんの存在感が印象的
映画内のゴタゴタはいくら雇われてるとはいえ、全部犯罪だよ、やりすぎだよって焦った
ラストの理解が追いつかないので、考察的なの読みます
追記
監督が、それぞれ考えて欲しいからあのラストにしたと言っていたそうなので、ちゃんと自分で考えようと思う
アノーラは、愛を信じたかったのだと思う
でも、あっけないほど簡単に相手が心変わりするのを目の当たりにして
一瞬でも信じた愛が、こんなにも陳腐な結末になるのかと
惨めで悔しくて情けなくて発狂したくなる気持ちだったと思う
ラスト、イゴールに惹かれてるのは間違いないと思うけど
惨めさ、悔しさ、やるせなさは引いては寄せる波のように押し寄せてくるものだから
まだ時間が必要かなと思う
2週間の出来事だから、案外早く立ち直るかもだけど
さらに修正
ラストは、アノーラ自身プロとして始めた行為だったのでは?
だけど、また感情に流されそうになった自分に悔しくてあのラストになったのかな
うーん、難しい
人の心を察するのは
やがて、哀しき物語かな
地方のシネコンのレイトショーで観たが、アカデミー賞6部門ノミネート5部門受賞という話題作品なのに、平日ということもあってか観客は私1人だった。
序盤と中盤は明るさに満ちている。このような娼婦を主人公とする作品では、貧困や暴力から逃げられない哀しさや苦しみが執拗に描かれることが多いが、本作ではそういうのはない。唯一、自宅アパートでのシーンがトーン低めに撮られているのが例外。
中盤からはドタバタコメディ色が強まり、アメリカ映画というよりはイギリス映画という感じだった。メジャーではない独立系プロダクション作品ということの影響かもしれない。
用心棒の男の視線が何気に気になっていたが、それがラストシーンへとつながる。
社会の底辺に生きる者を満たしてくれるのは、やはり底辺で生きる者だった。底辺から抜け出そうとしたとき、クモの糸はあっさりと切れた。ささやかな希望は、雪ふる中で嗚咽する。
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