ANORA アノーラのレビュー・感想・評価
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立ち向かうアニーに感動
予告編を見た限りでは、ロシアの御曹司と勢いで結婚したストリップダンサーが、御曹司の家族からの反対に抵抗する話という印象。そんな場面ももちろんある。でも実際は結構笑えたし、思ったよりも悲しく切ない気持ちになった。
序盤は金持ちの若い男が、豪勢に遊び騒ぎセックスする姿を見せられる。アニーとの結婚はたしかに勢いで決まったことだけど、一応の理由があった。男としてのメリットもあったということ。で、その結婚が判明した後に、結婚を無効にしようとする夫の両親の取り巻きと、それに抵抗するアニーが描かれるのだが、これが面白かった。途中からロードムービーを観ているような感覚。お互いの気持ちが少し理解できるようになったりするのも悪くない。
ダンサーをしている20代の女性が、ロシアの大富豪とやり合うのは大変なことに違いない。ラストシーンで見せるアニーの姿に切なくなったが、同時に壮絶な試合を終えたアスリートを観たときのような感動も覚えた。
人間のいろんな感情がおもしろい
欲望、打算、嫉妬、諦め、逃避…
ロシアのダメ御曹司が、父親の会社で働く前のアメリカ旅行で起こす騒動。
アメリカではっちゃけすぎて…いろんな騒動が起きます。
どれもこれもバカバカすぎておもしろい。
アカデミー賞作品賞受賞おめでとうございます✨
日本との文化の違いを感じるアメリカのストリップダンサー。日本だとH...
あっという間に見終わりました
アノーラを演じ切ったマイキー・マディソン
この映画が待ち遠しかった。たった2本しか見ていないのにショーン・ベイカー監督の映画が大好きになっていたからだ。今回も自分の想像を遥かに超えた展開の映画でベイカー監督がますます好きになった。
アノーラ役のマイキーはタランティーノの映画に出ていたらしいが気がつかなかった。この映画では見事に素晴らしいエロティック・ダンサーを演じた。美しいダンスと体の動き、客とのコミュニケーション能力のレベルが半端なく高く仕事に真面目な女性。経緯は語られないが頭がよく職場では一人を除き皆から愛され信用されている。一方で健康保険も年金その他もろもろの権利無視の職場であることをアノーラは分かっている。
イヴァン可愛い!ベイカー監督のキャスティングはうまい。
アニーが言ったなかで一番刺さった言葉を自分はこう理解した:女にとって男は二種類しかない;1)女をレイプする男、2)性愛の対象が女でなく男である男性。
要するに異性を求める男はみんなレイプ魔ってことだ。レイプ魔でない男性と出会うことがなかったアニーに涙が出た。私達観客が見る映像では男性客は皆さんジェントルに映されている。そんなの嘘っぱちってことがリアルに伝わる。
「アノーラ」という名前の意味から話を始めて彼女を最後まで見守ったのは、あの最初から無言の、アニーを縛った男性イゴール。そのイゴールは無口の代わりに全てを見ている人だった。彼へのお礼として仕事の延長しか出来ないアノーラを受けとめながら、彼女を温かく優しく抱擁したイゴール。初めてやっとアノーラはたくさん泣くことができた。
おまけ
1)イゴール役は「コンパートメントNo.6」に出ていたあの彼なんだ!今回も適役で素敵だった。
2)今日2回目鑑賞。アルメニア人コンビのトロスとガルニク&ロシア人用心棒イゴールが登場してからの場面もこんがらずに見ることができて、色んなこと考えた。アメリカの東海岸と西海岸の真逆の天候。アニーを囲む色彩;赤や青や黒。そして年齢;イヴァン21才、アノーラ23才、イゴール30才。20代は快楽や笑いが沢山、悩みと苦しみも沢山あって辛くてしんどい。30代になると少し楽になってメチャクチャ度合いはだんだん低くなっていく。重要な登場人物3名全員にさり気なく年齢を言わせる映画ってそうないかもしれないと思った。(2025.03.13.)
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(2025.03.03)
ANORAいっぱいアカデミー賞とりました❗️
作品賞:ANORA❗️
監督賞・脚本賞・編集賞:ベイカー❗️
主演女優賞:アノーラ=マイキー❗️
おめでとうございます
🏆今年のアカデミー賞5部門受賞って凄いなオイ🏆
ストリッパーの話が今年のアカデミー賞の主要部門独占でしたね🥳R-18でストリッパーが大富豪のバカ息子と結婚する話でカンヌパルムドール作品?一体なんなの?ってところからのスタートなんですねえ🧐🤨
そもそも定番の王道ハッピーエンドを求めるならほぼアウトな話です🤣(共感至上主義者には1ミリ足りとも面白く無い内容ですがラストの後に幸福が訪れる可能性はあるんだよねえ🥹)
結局観る人ってストリッパーや大富豪の息子とか近い存在で居ないしかけ離れた世界の話だからイマイチって意見はかなりあると思いますよ!
この作品てクズを見せる作品なんだけど韓国作品とかにある一部のハードで超絶嫌〜なあの感じに一切ならないってのが(アノーラを拉致するシーンとか散々笑ったけど演出次第ではアノーラを思いっきりブン殴って言う事聞かせたりバカ息子の母親がアノーラに詰め寄るシーンも最高に嫌な気分になるような言い方とかの演出に出来たはずですから🧐)自分は逆に新鮮で粘着質なドロっとした感じがゼロって監督の作家性なんでしょうね👍(だからこそラストのあのシーンが効いてくるんすよ✊🥹)
あとファッ〇のシーンが何回もあるんだけど不思議なんだけどアッサリサッパリしていてエロさが全く無くて🙅♀️🙅♂️❌単なるワンシーンて感じでみれましたね👀🙁
この作品は没入間が凄まじくてパーティや人を探すシーンなど完全に体感型の映像でその場にいるような臨場感で(パーティシーンも実際にその場にいるような臨場感と人探してる場面とかかなり色々探し回るから観てる観客も疲れるし探す場面で中だるみみたいになるのも計算されていますよアレは!(何件探しに行くのよ?って思うくらいしつこくやってる時点で間違いなく確信犯ですね)という訳で体感させるのが相当上手いです😵💫)マジで4dxに向いてるツイスターズ🌪️や1917レベルの映像だったよ🥰(つうかマジで4dxでやれよって思ってしまったしファッ〇シーンで4dxがどうなるのか実に興味深いですね🤔)
あと笑わせるセンスが神で前半のバカ息子の仕草や刺客が送りこまれてからの一連のカオスな展開が超面白くて笑い過ぎのせいで異常に疲労しましたよ😂🤣(他の客がピクリとも笑って無いのが逆にめちゃくちゃ怖かったし🥶)
結局金がある超ドクズより金なんて無くても人としてまともで気をちゃんと使える人の方が良いよねって言う内容なのも良かったし役者の演技も細かい微表情とか凄いし‼️
ここが凄かったポイントなんですがオチの演出がめちゃくちゃ強いです💯(エンドクレジットも含めて凄いですよマジで✊)最後のあの家🏠でのアノーラとイゴールの会話と🗣️指輪の件と最後にアノーラが泣いて(あそこで抑えていた感情が一気に爆発するんだよねえ🥹)画面が暗転して静寂の中でクルマのワイパー音のみでのエンドクレジットでその後シーンとする流れなんですが💥(前半あれだけうるさかったのに静寂で終わるって中々凄いですよ!普通なら最初がうるさい映画ならずーっとうるさいまま最後まで行きますから)マジかよ‼️凄え終わり方考えついたな💥監督パネえなオイって唸らされましたよ💥(ラストの神具合はパストライブスに近いかも)
結局ラスト10分を凄いと思うか何も思わないのかが評価の分かれる境界線じゃね⤴️⤵️
あと体感時間が短く感じて(139分の作品なのに90分を切るくらいに感じましたよ)テンポが良くて前半の若さに任せて遊びまくってヤリまくる部分のカメラの躍動感のあるスピーディーな動きと 後半のカメラの動きが全く違っていてアノーラの心情に合わせたカメラの動きになっていてそこも見事だったし(カメラワークの変化がめちゃくちゃ面白いしカット割りの前半の速さと後半のゆっくりした感じで全く違う映画ってくらい違いがあって編集も凝ってるんだよなあ)まさかのアイツとの話でオチにするとか全くこちらは考えて居ないから展開としては読みずらいし最初から最後まで楽しく見れましたよ!
まあ結局はあのバカ息子とバカな母親以外はそこまでズレたバカは居なかったりするんですねえ(お父さんがバカな母親と息子の事で死ぬほど笑ってるシーンに悪意しか感じられ無くて超良いシーンだと思いましたよ😂🤣
あと送り込まれた刺客たちが実は悪い事は一切して無くてアノーラが大暴れして逆に被害者って展開も(バカバカバカ息子に今まで散々振り回されていて可哀想🥹)良くできていたしカンヌでパルムドール作品になったのも納得の脚本と映像でしたが人に勧める時に簡略的に伝えずらい内容ですがこれは観て感じてもらうしか無いと思いますよ🔥(アカデミー賞のノミネートも6つくらいされているので色々と楽しみではありますね😇)(追加しますがアカデミー5部門受賞したから書き足してます)
最後に一言🗣️イゴールがめちゃくちゃ良い味出していて最高だったで(あんなに美味しそうにハンバーガー食べるシーン見た事ないし🍔)🥹😘🫡映画を観る前にオチで途中から出てくるイゴールが最高ってなるとは普通は思わないと言うか そうなるって予想とか不可能でしょ☺️
結局映画祭で賞🏆をとる作品は観客がどう思うのかは別として映画としての質が高いんですよねえ(質の高さと面白さが比例してない関心領域みたいな作品もあるんですねえ)
アカデミー効果で週末とか劇場に殺到するだろうけど
観る価値あるしみんなの高評価の信頼度も高いし手堅いとおもいますよ✊カンヌとアカデミーの主要部門を取った記念に4dxでの上映やるしかないですねローソンユナイテッドシネマ🎥は🫡(この監督の過去作品みますわ✊)
笑えなかったが、たぶんコメディ。
あるヌードダンサーが、店に来た若いロシアの金持ちのボンボンと恋人契約?することから始まるドタバタストーリー。
私は波長が合わなくてほとんど笑えなかったんですけど・・・・たぶんこの作品は欧米じゃコメディ作品なんだろうな、と思います。
激昂した綺麗なお姉さんが大口開けて日本でいう放送禁止用語に当たる下品極まりない言葉(笑)をひたすら連呼するのは、もしかしたら笑い所だったのかもしれませんが、ソフトに上品に日本語字幕化されちゃうからいまいちニュアンスが伝わりませんでした。
主人公のアニーは、ボンボンの恋人として狂喜乱舞、酒池肉林(笑)の豪遊の末、降って湧いた様な幸福?を掴むわけなんですけど、途中から嫌な空気になってまるで決まり事の様に転落していきます。おそらく笑うべきシーンは沢山挿入されてはいたんでしょうけど、彼女が足掻けば足掻くほどなんだか可哀想で切なくなってきちゃいました。
アニーを演じた女優さんはシーンごとにその表情を猫の目の様にクルクル変えて時に愛らしく、時に凶暴でもあり・・・良い脱ぎっぷりも含めてかなかなか素晴らしかったと思います。
では。
赤ちゃんのカメラ目線はNGじゃない
最初に申し上げておきますが、ショーン・ベイカーの作品が大好きです。
ボンクラの生態を描いたら、世界一です。
映画では題材として、暴力的なボンクラ、性的なボンクラ、依存症のボンクラ、心が病んでいるボンクラなどが良く取り上げられています。自分はボンクラではないと思っている観客は、興味をもって見るからです。その結果、ボンクラ立ちは、嘲笑の対象になり、破滅にむかったり、よくても牙を抜かれてつまらない人間になり、消費されていきます。これが本当は嫌いです。ショーン・ベーカー作の登場人物は、程度の差はあれ、みんなボンクラです。しかし、彼らにはダメ人間であり続ける理由があったり、わずかながらまともなところが残っていたり、嫌いになれないところがあるわけです。それを、丁寧に、優しく、少し引いた位置から描いているところが本当にうまいと思います。本作でも、アルメニア人Toroとか、オルガルヒのお父さんとか、お掃除のLuluとかとっても魅力があります。
本作は、(昨日みた)ブルータリストと同様に3幕構成ですが、こちらはまともに3幕あります。ボーイミーツガールの第1幕、ドタバタコメディーの第2幕、エピローグの第3幕です。私的には、はっきり演出を変えているなと思いました。それぞれのパートの味を良く味わえました。そして、短いエピローグは、まあ、そう終わるだろうなと思った通りかと思ったら、最後の1分→ブラックアウト→エンドクレジットで泣きましたさ。星4つから格上げしました。二人が何やっているのか(まあ、やってるんだけど)良く分からないんだけど、良く動きを見て下さい。おそらく、ちゃんと演出してやっていると思います。
撮影監督のドリュー・ダニエルズも、前作レッド・ロケットにつづいて良いですね。Wavesのときから最高。
あと、冬のコニーアイランドで泳いでる人がいるよ。Robot Dreamsはうそじゃない?僕が行った時も、正統派ユダヤ人が黒いコート着ていっぱいいたもの。
と言うことで、皆さんにショーン・ベイカー好きになっていただいて、フロリダ・プロジェクトもみて頂きたいです。
来た!今年の暫定ベスト!
絶対気に入る予感しかしてなかったから
どうしても公開初日に行きたくて。
腰振りに始まり、腰振りに終わる。
途中、笑いとt.A.t.uアリで。
いや、もっと言いたいことや感じたことはあるのよ。
でも言語化が難しい。
久々だゎ、この感覚。
だから取り留めのない感じで徒然なるままに。
素敵な映画だったな〜
エロは多めに盛り込んでるのに、それ以外は必要最低限。
なんか今の時代に凄く合ってる気がする。
「この描写から察して」的な。
当然若いんだよね。
ヴァーニャもアノーラも。
でも周りのオトナもなんかコドモ。
かと言ってアタシ自身もそんなオトナってわけでもないから
なんか映画の渦中の人になった気になる。
不思議な追体験。
かと思えばあの落ち着き払った三十路…いる?あんな人?
居たら是非お近づきになりたし。
見た目もシリル・アビディみたいで良き。
ってか、助演男優賞ノミニーぢゃん!
陰ながら全力で応援しちゃう。
そしてなんだかやたらと煙草が吸いたくなる。
0.8g
ニューヨークのストリッパーとロシアから来た実業家の御曹司が結婚したら、ダンナの親が大激怒して結婚を無効にしようとする話。
ロシア語が判るアニーが良客ヴァーニャの接客をし、ホントは禁止のアメリカバンザイなサービスをしたら、プライベートでお呼ばれする関係になって巻き起こっていくストーリー。
パパの金を散財しまくり、約束のパーティーが終わり、あらすじ紹介に記されている1週間の約束からの結婚、となかなかテンポ良くみせてくれたけれど、ガルニク&イゴール登場から親父降臨までの一つ一つの行がまー長いこと。
話しの内容はコテコテな分わかりやすいし、みんななかなかないかれっぷりだし、どう収束させるのかと期待も膨らみ面白いんだけどね。
そして今度はおまけの一夜の長いこと(*_*)
それが長いせいで、まあこんな落とし方なんだろうなと言うのが読めてしまうし、結果それほど意外性はないしそれ以外のものもないし。
もうちょっとスッキリみせてくれるとか、ヴァーニャのもう1リアクションとかあったらねという感じ。
ヤバいのはママだったのは個人的には良かったかな。
登場人物がちょっとポンコツなのに、現実的な終わり方には違和感を感じました
登場人物がちょっとポンコツな人ばかりです。特に、出来の悪い息子を見張ってる人たちが、とてもロシアの大物から指示を受けてるような凄腕には見えないです。
出来の悪い息子が引き起こした騒動だけでもドタバタ感が酷いのに、その人たちを絡めることで、さらに映画全体(ただし前半のみ)がドタバタ劇化します。彼らの役目は、逃走した息子を探し出すだけ。彼らのポンコツぶりがストーリーに活きてこないです。そのくせ、最後まで、徹底的にポンコツぶりを見せてくれるのかと思えば、エンディングは、極めて現実的でした。
お笑い劇でなくてもいいし、無理なハッピーエンドである必要はないけれど、あのポンコツな人たちを絡めることで、息子の所業の酷さを増そうとしているような演出には、ちょっと違和感を感じました。
脳が支配されるほどのラストシーン
第97回アカデミー賞において、「作品賞最有力候補」の呼び声が高い本作。公開初日のTOHOシネマズシャンテは思ったほどの混雑とはならず、ほどほどの客入りです。なお、R18+のレイティングを踏まえますと「過激」と言うほどではないものの、性描写や言葉遣いについて不快さを感じる方はやはりご注意が必要です。或いは見方を変えると、この作品が「作品賞最有力候補」と言うのがにわかに信じられない気もするのですが、個人的にはかなり好きな作品でした。
序盤はまずアノーラ(マイキー・マディソン)とイヴァン(マーク・エイデルシュテイン)の出会いから二人の関係の急接近、そしてまさかの結婚まで発展する展開。セックスワーカーという仕事柄、間違った言動が一瞬で自らの身を亡ぼすことを解っているからこそ、しっかり見極めて判断をするアニー(アノーラの通称)。スーパーリッチで、子供のまま大きくなったようなイヴァンと彼の取り巻き達の「浮世離れ」に戸惑いつつも、決して浮かれることはなく、常に相手の本心や出方に細心の注意を払っています。
ところが中盤、イヴァンの母親(ロシア在住)の耳に「息子に女の影」の話が伝わり、それまではラブラブだった二人の周辺は一転きな臭い雰囲気に。母親の差し金で急遽捜査するように命じられたトロス(カレン・カラグリアン)は、早速イヴァンが暮らす家へガルニク(ヴァチェ・トヴマシアン)とイゴール(ユーリー・ボリソフ)を派遣します。ところが話は決着を見るどころか一層こじれておかしな展開に。母が米国に向かっていることを聞かされたイヴァンは逃走し、アニーだけでも取り押さえてイヴァンに戻るよう促そうとしますが、当然いろいろ納得がいかないアニー。そこからはアニーの「全身全霊の抵抗」に翻弄される男たちの構造が可笑しく、劇場は笑い声が絶えません。
「負けを認めたらそれが最後」と本能的に解っているアニーは決して引き下がることをしませんが、当然勝ち目がないと判れば無理を通さず最善を探る思慮深さも持ち合わせています。終盤以降の展開は伏せますが、最後まで自分を貫き通すアニーは凛々しく、特にラストシーンは思わず涙が込み上げてくるのを抑えるのが必死。帰路も繰り返しシーンが甦って思い出され、しばらくは「脳が支配されている」と感じるほどアニーを想ってしまいました。
やっぱり私、ショーン・ベイカー好きだなぁ。作品賞は判らないけど、監督賞は必ず獲ってほしい!
主演女優もいいけどロシア人若手2名も良かった
やや期待外れ。気の良い娼婦は結局、何も手に入れられないっていうことになっちゃいませんか?
この映画に関してはセックスワーカーへの差別的な発言がチラチラ漏れ聞こえてきて嫌な感じはしていた。(ストリップダンサーが主役の映画が何でカンヌのパルムドールを取るのかとか、セックスシーンだらけで作品自体のクオリティが低いとか)そのあたりについては主役のアノーラを演じるマイキー・マディソンの突き抜けた演技でかなりぶっ飛ばしてくれている。彼女は可愛く、そしてたくましくもあって、アノーラの造形については全く文句はない。
でも相手役のイヴァン(役者は可愛らしい)のクズ息子ぶりやそのロシア人両親(特に母親)の非道は本当にお約束通りであってハッピーエンドでもなく、アノーラが一矢報いるといった展開にもならないところが哀しい。気の良い娼婦は割を食うっていうことになってませんか。「べらぼう」みたいだよね。だから全体の筋としてはあんまり共感できなかった。最後のシーンについても納得しかねる。何故彼女が泣かなくてはいけないの?
シーンとして面白かったのは2箇所あって、最初はアノーラがイヴァンの家に出張してきてセックスする前にみせるストリップダンスのシーン(短いチェックのスカートをはいてる)。これは立派な芸です。
もう一つは皆さんも同様だと思うが、イヴァンの両親の手下3人組を相手に、イヴァンの家のリビングでアノーラがみせる大立ち回りのシーン。実にメストラのような暴れ方でこれは凄いです。(撮影に数日を要したとのこと)
この2つのシーン以外はちょっと期待外れだったかな。
(補足)
ご存知の通りアカデミー賞の作品賞と監督賞まで取りました。主演女優賞はまあ当然かなとは思っていましたが。
少々、グダグダな部分もあったけど、これがこの監督の味というところで、業界内愛されているんだなという印象です。
パルムドールとオスカー両方とったのは「パラサイト」以来でほとんど事例がないハズ。凄いね。
それはそうとこの映画、トランプ大統領が観たらどんな感想をもつのかな?上映禁止の大統領令にサインしたりして。
幸せになりたい人達
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