ANORA アノーラのレビュー・感想・評価
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アカデミー賞には気を付けましょう
当初、本作は観る予定ではなかったものの、アカデミー賞において5部門受賞とのことでダメ元で鑑賞しましたがやはりダメでした。アカデミー賞は製作者側から見た評価なので本作のような作品が高く評価されるのかも知れませんが、観客側から見たら、金持ちの家に生まれたパリピーなバカ息子とバカな大人しか出てこない作品をわざわざ貴重な時間とお金を使って見たいと思う人は希だと思います。何でこのような作品を撮りたいと思うのか不思議でなりません。あのラストシーンだけを撮りたかったのでしょうか…?と、散々酷評しましたが、あれだけバカに見える演技は凄いと思います。
追記>
私の誤解かも知れませんが、昨年の「哀れなるものたち」のエマ・ストーンや本作のように、女優が裸になると体当たり演技とか言って評価が上がるのは何か間違っているような気がします。
また、私は男性ですが映画鑑賞中に女性の裸や性描写が出てきたからといって嬉しくはありません。むしろそういう描写は必要最低限にしてもらいたいです。
現代社会の縮図
シンデレラストーリーのその後に、、、
無慈悲なコメディー
登場人物の殆どが(アノーラ自身も)他人に本心からのリスペクトなどなく損得勘定の付き合いをしている地獄みてぇな状況。
唯一、用心棒のイゴールだけがアノーラに人間としての気づかいを見せていて、「嗚呼、イゴールは良い人だなぁ」と思ったけど、そのイゴールにしても命令されたら金属バットでキャンディ屋のショーケースを即破壊という暴力装置の人なので作中お近づきになりたい人が1人も出て来ない。
それでも底辺から成り上がりたいアノーラの気持ちは理解出来るし、ボスにおべっかを使い部下をこき使う中間管理職は腹立たしくも情けなくてバカみたいだし、こき使われケガをしても心配一つして貰えない部下は哀しいし、親の金で散財すること以外は何もしないドラ息子はカラッポの極致だし、金を持ってりゃ偉いって態度のクソ富豪両親は心底ムカつく。
そうゆう、どうしようもないけど絶対に何らかの感情を掻き立てられる人達が一同に会すれば(無慈悲な)コメディーになるのは当然。人によっては笑えないのも当然。
個人的にはエロ描写が無駄に長くて濃厚なのはスケベ心で嬉しい反面「歳を取ると油っ濃い肉は胃が受けつけなくてねぇ…、すみませんお茶を下さい」みたいな気持ちにもなりました笑
どうしようもない人達のどうしようもない無慈悲なコメディーですが、それだけに最後のアノーラの慟哭にはグッとくる。
罵り合いに疲れた・・・
18禁が作品賞という事で、大統領が代わるとポリコレ基準もそうなるのかっ!と期待して観ましたが、結果として期待外れは否めないかなと思います。
動物的で品のない18禁シーン。終始、唾が飛んできそうな罵り合い。アカデミー賞に「ドライブ・マイ・カー」や「イングリッシュ・ペイシェント」のような正統派作品の復活を望みます。
エロくて可笑しく物悲しい
事前知識は劇場予告だけだったのですが、ラブコメディだと誤解していました(苦笑)。
合体で始まり合体で終わる18禁エロ映画だったとは。そこも含めて堪能しましたが。
物語の中でロシア大富豪の息子イヴァンが失踪します。イヴァンの関係者誰もが、主人公アノーラがイヴァンにとって都合の良い売春婦だと指摘しますが、アノーラ自身は認めようとしません。
シンデレラ役はアノーラ自身の魅力で勝ち取ったはずだ、イヴァンに会って認めさせなくては。
アノーラはやっとイヴァンを見つけますが、彼はアノーラのクラブで別のダンサーと寝ていました。この裏切り者が。
結局イヴァンもアノーラを特別な存在だと思っていなかったことは、アノーラが認めたくなかった現実と思います。
最後、アノーラは用心棒役のイゴールにサービスをしますが、アノーラの自暴自棄な心と共に、イゴールへの感謝もあった、複雑な気持ちから起こした行為と思います。
イゴールだけがアノーラのアイデンティティを認めていたのです。アノーラ自身は自分をアニーと呼び、名前に意味など無いと答えますが、イゴールはアノーラの意味を調べ、良い名前だと伝えます。
強面のイゴールですが、物語を通して人に直接暴力を振るうことがなく、良い人を貫きました。
危なっかしくて不安定なアノーラの生き方ですが、イゴールによって救われるところもあったと思います。
タイトルが「アノーラ」なのは、どこにでも居るアニーでは無く、ただ一人のアノーラを意味していると感じました。
面白い
金を払う人を受け取る人の差は、人間か人間じゃないの差なのかという問い
ショーン・ベイカー監督の「フロリダ・プロジェクト」が大好きなので、アカデミー賞関係なく楽しみにしていた。
フロリダ・・・での映画史に残る「〇ァックユー!!」を、本作では数で凌駕する主人公の悪態はちょっとノレないレベルまでいっていた。
セクシーダンサー(セックスワーカーと呼んでいいのか?)と金持ち坊やが仲良くなっていく様は、さきざき悲惨な結果しか見えないって観客の全員が思っているのに、なんの疑いもためらいも不安もないアニーにはちょっと同情できない。
そして、アニーを筆頭にして、金持ち坊やの乱痴気騒ぎの後の清掃をする女性や、ラスベガスで彼にたちの悪いドッキリを仕掛けられるホテルマンや、朝一で裁判所にアポをねじ込むはめになる弁護士まで、「金をもらう側」はここまで非人間的な扱いにがまんしなきゃならないこの世界にうんざりする。
そして「この世界はそういううんざりするところだけど、それでいいの?」っていうのがベイカー監督の真骨頂なんでしょう。
今作は期待ほど・・・って感じだったけど、何本ものオスカー像のおかげで、次作は大きく予算がつくでしょうから、今からとても楽しみです。
アニーのこと
社会の隅に追いやられて生きる人々を描いてきたショーンベイカー「ANORA アノーラ」中盤のアノーラ&ロシア(アルメニア)三人組の悲惨なドタバタ追跡劇等、映画としては良くできていたし、批判もあるようだけど、アニーの痛みを唯一理解していた人物とアニーのあのシーンは個人的には刺さりました。
ただ、この映画がSWへのエールとして成立しているかどうかは疑問も。そして、プリティウーマンみたいな映画と勘違いされる、例のポスターはやっぱりだめだよね。
ショーン・ベイカーは登場人物を美化することはなく、どうしようもない人たちばかりで、そこはジム・ジャームッシュと同じなんだけど、ショーン・ベイカーの場合は本当にどうしようもなさすぎて、レッドロケットの主人公はさすがにダメだった。
インディーズへの功労賞という事で
アカデミー賞を取ったという事ですが、決して王道な作りではなく、
インディーズ映画への功労賞的な意味合いで贈られたのかと思いました。
前作「レッド・ロケット」もAV男優のセックスワーカーが主人公の話だし、
今回も類似な感じで、描写も割とガッツリ寄りなので、見る人を選ぶ作品かと。
アニーが「お、こいつ金持ってんな?」とチラ見する時の、狡猾な目!!
この目を日本で出来るのは、西川峰子だけ。
アニー役の女優さんはまだ25,6なのに、映画の中では相当な熟女に見えました。
年齢を聞かれてうまい事はぐらかす感じにも熟女臭。
このままアメリカの西川峰子になって、くたびれた女を演じ続けてほしいと思えました。
ちなみに映画館は、ガラガラでした、受賞したってーのに。
そして、ドラえもんを見に来たと思しき子供たちの騒ぎ声が、虚しく漏れ聞こえて来ておりました。
ディスる文化
けっこうエグいシーンも多く、映画俳優ってここまでやるんかー、と驚いた。
貧しいながらも頑張ってる主人公が大金持ちと結婚できてハッピーと思いきや、ひどい目にあう、という展開がなんとなく落語みたいだなー、と思った。
この映画は最初から最後まで、お金持ちに対する憎悪をつのらせる展開になっている。
前半では自分自身の能力は何も無いのに、親が金持ちだというだけで調子にのってるボンボンのバカさ加減にいらつき、後半では親の傲慢さにヘドが出そうになる。
この映画って、ほとんどずっと誰かが誰かを罵倒してる。あらゆる立場の人が、自分以外の人を罵り続けてる。金持ちの息子も、親からは馬鹿だと言われ、使用人からも陰口を言われている。その息子も、親のお金で無双状態でいられるのに、親を憎んでいる。でもこれが社会の実相なんだろう。
一人では生きていけないか弱い生物である人間が、集団でお互いに助け合うために社会をつくりあげ、分業した社会の中で互いに感謝しながら生活すべきはずなのに、実際には、エッセンシャルワーカーとか、生産者とか、社会に不可欠で大変な仕事をしてる人ほど給料が安く、お金を運用して資産を守るだけの人が、お金の力を自分の力と勘違いして、贅沢な暮らしをして、エッセンシャルワーカーを蔑む。
いったいいつからお金持ちがエラいってことになったんだろう? このままじゃ人類ほろぶなー、って思った。
もういい歳なので、そんなシンデレラストーリーもないだろうと冷めた視...
シンデレラ物語の先
カンヌでパルムドール、米アカデミー賞でも作品賞、監督賞など5部門受賞の話題作。シンデレラストーリーのその先、という謳い文句に興味を感じて観ました。シンデレラストーリーは大好きですが、確かに「その先」が気になります!あとは好みの問題で、個人的にはしっくりきませんでした。主演の二人は魅力的でしたが、アニー(マイキー・マディソン)が出逢うイヴァン(マーク・エイデルシュテイン)との関係性が危うくて、贅沢三昧の乱痴気騒ぎもそれほど幸せそうに見えなかったので、その後の展開も推して知るべし…。ロシアからきた男たちとのやり取りも痛かったのですが、笑って観ている人もいたので、ユーモラスに感じてる人もいるんだなあと思いました。ラストも含めて、個人的には陽気に笑い飛ばせませんでした…(汗;)。
大金持ちは愛でもなんでも買える
アノーラにとってイヴァンはいいカモになる客だった。他の客を相手にするよりたくさん稼げた。でもその度を越した金持ちぶりはアノーラの目をくらませ、結婚を迫られたとき本当の愛があると信じてしまった。男心は知り尽くしているはずなのに。アノーラにとってただの金目当ての結婚ではなく、夫イヴァンを好きになっていたのだろう。彼女のライバル嬢が酔ったイヴァンの相手をした時の怒りは、客を奪われた怒りではなく愛する夫を奪われたことへの怒りだ。アノーラは夫の両親にも受け入れられ、幸せな家庭を築けると思った。しかし、もしイヴァンが金持ちでない普通の労働者だったら、アノーラは結婚していなかっただろう。そう、彼女は金の力で恋に落ちてしまった。イヴァンは金でアノーラの肉体だけでなく愛情も手に入れた。でも金で幸せも手に入るのかはわからない。
勢いだけでは!
ガッツある女性の下剋上映画かと思いきや
なかやか現実は厳しいなあ。前半は、エロ映画 後半は、ロードムービー 勢いとガッツで乗り越えるのかなと
しかし、ラストはなんか現実だな。明るさが欲しかったなあ。しかしマイキーマディソンの美しさはいいね。ワンスアボンナタイムインアメリカの時はまだ成長してなかったが、また期待できるね。
デートでは観ないで!
会話の妙が楽しめます
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