劇場公開日 2025年2月28日

「前半気まずいが後半引き込まれる」ANORA アノーラ alvoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5前半気まずいが後半引き込まれる

2025年3月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

あまり題材として興味は惹かれなかったものの、アカデミー賞なら見とくか。。と鑑賞。

前半これまでかというくらいのセックスシーン三昧、両隣男性だったからなんだかとても気まずい、男性側も横に女性座られたら気になるだろうなと思いつつ。両隣のおじさまがポップコーン食べ続けているのは照れ隠しかとどうでもいい勘ぐりをしながら、これハズレかなあと見てた。

でも後半のドタバタになってからは、大してストーリー何も進んでないのに釘付けになった。ひとえに主演のマイキーマドソンの体当たり演技にやられたのかも?ファッキンとマザーファッカーをひたすら繰り返す、語彙力の少ない悪態も逆にわかりやすく、また出てくる人ほとんどロシア人で英語が得意でない設定だったのが少し身近に感じられた。娼婦、にあたる単語がいくつか出てきてその度にアニーがブチ切れるのも彼女の矜持なんだなあと。しかし身分差の恋の物語かと思いきやただ逃げるだけのお坊ちゃん、アルメニア人の警護役?と一緒になって怒るアニーにちょっとだけ感情移入。

そしてイゴール役のユーリーボリソフさんかっこよかった。はじめはいつ暴力振るうのかとビクビクしつつ、最後はただのいいやつでいつ手出すのかなと思いつつ。キスは拒まれるも抱きしめるラストシーンに少し救いを感じた。でも彼らは結ばれるわけではなくあの後会うことはないんだろう。

面白かった、けど、作品賞かあ。。?は疑問。主演女優賞はわかるけど、そこまでのメッセージ性やこの作品ならではの斬新さがあったわけではないように感じる。ノミネート作品まだそんなに見れてないけど、duneもwickedも断然作品としては上な気がするけどなあ。。不思議。

alvo