「虚無感キラキラ✨✨ハーモニー・コリンみたい」ANORA アノーラ ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
虚無感キラキラ✨✨ハーモニー・コリンみたい
ショーン・ベイカー作品は、アメリカのキラキラした高揚感と底なしの虚無感のバランス描写が絶妙だと思う。
アニーとイヴァンが過ごした1週間は、資本主義ってサイコー!ハッピー!な躁状態。反面ふたりの内面はきっとサイコーじゃない。虚無感がひどいからドラッグやセックスで不安を掻き消している。
お金って、イヴァンみたいに持ちすぎても頭がおかしくなるし、アニーみたいに持たなすぎても選択肢が少なくなる。持ちすぎた人と持たない人で変になっているのが今のキラキラ&虚無国家アメリカ。
キラキラ&虚無国家アメリカにいると資本主義の魔法から目が醒めたくなくなって、お金、ドラッグ、アルコール、セックス、ジャンクフードなどに依存しないと生きられないのかもしれない。だから、お金を持ちすぎたイヴァンと持たないアニーは、資本家であれ労働者であれ、何かしらの依存症を抱えたアメリカ国民の象徴なのかもと思ってしまいました。
ラスト、魔法が切れたアニーはまた逞しくキラキラ&虚無国家アメリカで生きていけます。イゴールの様に分かってくれる人は少なからずいるのだから。
ショーン・ベイカーは、アメリカの荒廃を描いていたハーモニー・コリンの感性とすごく似ていますよね。そういえば、ふたりとも同世代だし同じ大学なのかあ。日本の次世代の映画監督にもふたりの様な感性の人が欲しいですね。
こんにちは。
コメント失礼しますm(__)m
説得力のあるレビューでした。
アニーは何かしらの依存症を抱えたアメリカ国民の象徴。。
なるほど!そんな見方も出来ますね。深い!さすが!
誰かに依存しているようじゃ本当の幸せは掴めないですよね。
がんばれアニー!
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