劇場公開日 2025年2月28日

「無慈悲なコメディー」ANORA アノーラ 自分BOXさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5無慈悲なコメディー

2025年3月16日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

登場人物の殆どが(アノーラ自身も)他人に本心からのリスペクトなどなく損得勘定の付き合いをしている地獄みてぇな状況。

唯一、用心棒のイゴールだけがアノーラに人間としての気づかいを見せていて、「嗚呼、イゴールは良い人だなぁ」と思ったけど、そのイゴールにしても命令されたら金属バットでキャンディ屋のショーケースを即破壊という暴力装置の人なので作中お近づきになりたい人が1人も出て来ない。

それでも底辺から成り上がりたいアノーラの気持ちは理解出来るし、ボスにおべっかを使い部下をこき使う中間管理職は腹立たしくも情けなくてバカみたいだし、こき使われケガをしても心配一つして貰えない部下は哀しいし、親の金で散財すること以外は何もしないドラ息子はカラッポの極致だし、金を持ってりゃ偉いって態度のクソ富豪両親は心底ムカつく。

そうゆう、どうしようもないけど絶対に何らかの感情を掻き立てられる人達が一同に会すれば(無慈悲な)コメディーになるのは当然。人によっては笑えないのも当然。

個人的にはエロ描写が無駄に長くて濃厚なのはスケベ心で嬉しい反面「歳を取ると油っ濃い肉は胃が受けつけなくてねぇ…、すみませんお茶を下さい」みたいな気持ちにもなりました笑

どうしようもない人達のどうしようもない無慈悲なコメディーですが、それだけに最後のアノーラの慟哭にはグッとくる。

自分BOX
トミーさんのコメント
2025年3月17日

共感&コメントありがとうございます。
最初ググらせるのも、自分じゃなくて父・・まあ推して察するべきですがアノーラ舞い上がっちゃって。

トミー
トミーさんのコメント
2025年3月16日

アルメニア3人組はある意味、アノーラと同じ立ち位置だったと言えますね。
しかしアホぼんとお父さんも、それに近いんじゃ?

トミー
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