「大金持ちは愛でもなんでも買える」ANORA アノーラ NS6121さんの映画レビュー(感想・評価)
大金持ちは愛でもなんでも買える
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アノーラにとってイヴァンはいいカモになる客だった。他の客を相手にするよりたくさん稼げた。でもその度を越した金持ちぶりはアノーラの目をくらませ、結婚を迫られたとき本当の愛があると信じてしまった。男心は知り尽くしているはずなのに。アノーラにとってただの金目当ての結婚ではなく、夫イヴァンを好きになっていたのだろう。彼女のライバル嬢が酔ったイヴァンの相手をした時の怒りは、客を奪われた怒りではなく愛する夫を奪われたことへの怒りだ。アノーラは夫の両親にも受け入れられ、幸せな家庭を築けると思った。しかし、もしイヴァンが金持ちでない普通の労働者だったら、アノーラは結婚していなかっただろう。そう、彼女は金の力で恋に落ちてしまった。イヴァンは金でアノーラの肉体だけでなく愛情も手に入れた。でも金で幸せも手に入るのかはわからない。
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