「コメディーが優れていた良作!」ANORA アノーラ ハングさんの映画レビュー(感想・評価)
コメディーが優れていた良作!
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個人的には最高に良い映画でした!
特に中盤のロードムービー風のコメディーが良かった!
今まで劇場で観た映画で一番笑いが起こっていたかも。
めちゃくちゃ偏見で極端なこと言ってしまうと、バカとバカが勢いで結婚してしまう話。
離婚する際に財産を求めたりしないあたり、完全にお金目当ての結婚という訳でもなさそうで驚き。
アノーラがもっと利口であれば、離婚する際に多くの財産を得ることができただろう。
でも、それは人間の自由意志なので誰にも止めることはできないし、馬鹿にすることもできない。
またセックスワーカーも差別されるべきではない。
イヴァンの母親の態度と言動こそ非難されるべきだろう。
この映画の出演者は欲望や言動から全員がとても人間らしく見える。それが魅力的にも見えるし、危うくも見える。
そんな中でもラストシーン以外、一度も泣かなかったアノーラがとても逞しい女性だと感じた。
ラストシーンの個人的な理解としては、今までセックスを中心で行動していたアノーラ。指輪の感謝か恋愛の始まりに、セックスで応えようとしてしまう。
その瞬間、直前で起きた人生で最も最悪な出来事を思い返して、また同じことを繰り返してしまうのかもと、何も変わらない自分の惨めさを痛感して涙してしまったのかもしれない。
しかし、それは決してバッドエンドではなく彼女はこれを糧に人生を改めるかもしれないし、イゴールとセックス以外のコミュニケーションを築いていくのかもしれない。ラストシーンまでにもその予兆はあった。
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