「ラスト以外は稚拙で冗長展開 作品賞で期待すると落胆も ★2.7 後半ネタバレ」ANORA アノーラ レオンさんの映画レビュー(感想・評価)
ラスト以外は稚拙で冗長展開 作品賞で期待すると落胆も ★2.7 後半ネタバレ
前半はま~脳天気なこと♪ 小学校低学年位の精神年齢御曹司に気に入られた、ストリップダンサーが仲間と散財豪遊するのだが、30分でも十分だろうと感じる展開に1時間位続く。
まあ辛く感じなかったが、この時点で既に★は低く3.0
それに今作のマイキー・マディソンに、多分何百人かの女性と遊んだ経験あろう者(御曹司)が、惚れるほどの魅力を感じなかった。
性格も粗暴かつ奔放で金欲が強い。
(サムネ画像ほど華麗に見えるシーンは私的にはほぼなし)
後半は口論・暴れる・わめくシーンが増えて流石に疲れた。
私も20歳前後で雑多に多数の作品を見てた頃なら、平気だったかもしれないが、還暦超えると過剰な騒乱シーンは、辛くなってくる。
見る者を故意にナーバスにさせてる様にも感じた。
このハチャメチャシーンに笑った方も多いようだが、「エブ・エブ・・」同様笑えず、ため息ポイントに感じて ★が 2.5に・・。
唯一、流石と感心したのは放蕩息子を連れ戻す為、指令を受けてやって来た資産家組織の幹部トロス。
司祭の仕事を中段してまでの必死さにシンパシーを感じ、
手際が早くSNS画像で、あちこち形振り構わず粉骨砕身に探し回る様は、仕事が出来るな! と。
↓ラストネタバレ
法廷でもやや言い争い気味で、イライラが増し、
ラストTVを見ながらアノーラとイゴーラとの会話もかみ合わず、
普段は荒事仕事の用心棒役イゴーラが怪我をしないよう必死で止めてくれたのも理解出来てない・・。
この流れで今作の★平均が高いのは、絶対ラストで二人になにかある!と踏んだのだが、この時点でも全くアノーラの眼中にイゴーラの気持ちが伝わってなく、どうエンディングを迎えるのかと・・・。
そこで、あの指輪を内緒にプレゼント!
来たー!これか~!
とようやく映画らしいハートウォーミング展開もつかの間・・。
えっ、感情が傾いたのではなく、お礼の性的サービス?
しかもキスを避けたのが、アノーラなのかイゴールなのか、ハッキリ認識出来なかった。
どちらが避けたのが、他レビューを見ても判断は様々。
中には、イゴールが性的に不能だったと解釈してる方も。
そしてむせび泣くアノーラに見てる方も心が動くが、
イゴールの優しさに気づいての物か、イゴールがキスを断ったと感じた為なのか、自分のそれまでの浅ましさに気付いてのものなのか、その他にも様々に理由付けはあるだろう。
この不確かな感情の揺れが高評価に繋がっているのかもしれないが、
私的には僅かに★を戻す位にしかならなかった。