「誰が見ても満足度は高い映画。」エミリア・ペレス yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
誰が見ても満足度は高い映画。
今年94本目(合計1,636本目/今月(2025年3月度)28本目)。
いわゆるトランスジェンダー等を扱う映画です。もちろんその後のいわゆる「裏の世界」というか「闇の世界」の部分のほうが多いですが、アカデミー賞を取った一つの理由であろうところの「いろいろな文化を受け入れて映画として成立させている」という点においては納得できる点がありますね。
お話自体は完全に架空のものですが、日本でも急速に議論が進んでいるいわゆる性多様性の問題に間接的に問題提起をしたこの映画、内容としても満足できるし、しかも内容としても極端に不愉快になるような描写は存在しない(一般指定。一部PG12いくかなという部分は一応あるが、それでもその程度)という点で押せます。ポイントで見るのもありですし、ドルビーシネマ等のいわゆる大音量で見るのも良いですね。
なお、全編にわたってスペイン映画なので要注意です(ここではなぜかフランス扱いされているが、予告編等からわかる通りスペイン語。英語やロシア語等もいくつかは出るが、基本的にはスペイン語)。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.2/スペイン語の過去表現の翻訳の配慮不足)
このあたり、愛知・静岡などのブラジル人等の支援をする行政書士会(愛知、静岡などでは一定数の需要があるので、全体としても「ある程度」は常識扱い)などでも、実態はそうだとしても、ポルトガル語を学習する機会が極めて限られるため、代替言語(90%以上の互換性があるといわれる)のスペイン語を学習することはままあります。
ただそのときに、英語などと違ってスペイン語には、「過去」表現が大きく分けて2つある(点過去と線過去)ことを把握していないと、字幕が微妙なときに聞き取ったときに何を言いたいかわかりにくいところがあります(実際には、点過去、線過去は、それぞれ完了時制として、点過去完了(直前過去。現代スペイン語では通常使わない)、線過去完了(普通の過去完了。普通に用いる)がさらに分岐します)。ただ、時間に関するトリック(特に点過去、線過去がらみで「いつ、だれが何を言ったか」がポイントになる映画ではない)を含んではいませんし、スペイン語映画なんて年に5本あるかないかの世界ですし、そこまでは気にしませんでした(やや知識を持っている人が混乱するかな、程度)。
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