傲慢と善良のレビュー・感想・評価
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傷ついたミカンは甘くなるらしい
主演のお二人に興味を引かれて注目していた本作。公開2日目に舞台挨拶中継付き上映回があるということで、そちらで鑑賞してきました。
ストーリーは、ハイスペックな西澤架が、長年付き合った恋人に振られたのを機にマッチングアプリで婚活を始めて多くの女性と出会う中で、他の女性とは異なる控えめな魅力をもつ坂庭真実に惹かれて交際を始めるが、真実の周囲にストーカーの存在がちらつき始めたある日、彼女が突然姿を消してしまい、彼女の行方を探す中でそこに隠された真相が明らかになっていくというもの。
まずは序盤のテンポのよさで、すんなりと作品世界に引き込まれます。スペック高めの男性を狙う女性たちと、それを見透かして冷ややかに見下す感じの男性という構図が、観る者の共感を誘います。これは男女を入れ替えても成立しますし、自分がされたら嫌なくせに、一方で自分は平気でそうしていることを客観的に見せつけられます。そんな時に現れた、善良そうな真実に架が惹かれるのはよくわかります。
そんな真実の突然の失踪から物語は大きく動き出します。行方を追う架が出会う、真実の両親や結婚相談所の小野里らから、真実の生い立ちや隠された一面が透けて見え、架自身はもちろん観客の結婚観をも揺さぶる展開が巧みです。特に、小野里の言葉の一つ一つが、前田美波里さんの落ち着いた演技と貫禄に裏打ちされて重く刺さります。中でも「ピンとくる相手とは、その人が自分につけてる値段だ」という言葉にはドキッとします。ピンとくる相手というのは、“自分と等価だ”と判断しているということで、己の傲慢さが際立つ表現です。傲慢と善良は必ずしも対義だとも表裏だとも思いませんが、こと恋愛に関しては矛盾しながらも同居する性質なのかもしれないと感じます。
いずれにせよ、真実の失踪を経て二人がそれぞれに自分を見つめ直したことは確かでしょう。特に真実の様子は明らかに変化します。周囲を気遣い、常に遠慮がちな彼女が、自分の意思をはっきりと表示するようになります。また、自分に釣り合う女性を探しているようだった架は、見栄や外見や条件ではなく、存在そのものを愛おしく思える女性を求めるようになります。本作は、二人のラブストーリーであると同時に、人としての成長譚のようにも思えます。設定こそ違えど「四月になれば彼女は」と流れやテーマが似ているような感じがします。
劇中の言葉で、傷ついたミカンは甘くなるらしいことを知りました。「贈る言葉」の歌詞にも通じますが、人も同じで、痛みや悲しみを知るこで、優しく心豊かになれるのだと思います。
主演は藤ヶ谷太輔さんと奈緒さんで、真実の失踪をきっかけに見せる変容を好演しています。脇を固めるのは、倉悠貴くん、桜庭ななみさん、阿南健治さん、宮崎美子さん、西田尚美さん、前田美波里さんら。
舞台挨拶中継では、藤ヶ谷太輔さん、奈緒さん、萩原健太郎監督が登壇されました。上映後ということもあって撮影裏話も聞け、あっという間の楽しいひとときでした。中でも、本作では助監督のアイデアが各所に取り入れられていたというのは、とても興味深かったです。レストランでのピアノ演奏、ヤギの登場、そのためのヤギオーディション、小野里邸で出されたジャムとケーキなど、全て助監督のアイデアらしく、それを取り入れる柔軟で寛容な現場の雰囲気も伝わってきます。
奈緒ちゃんは大好きなんですが・・・‼️
原作は未読です‼️結婚を申し込んだ途端、相手の女性が失踪。男は女性を捜し続けるが、女性の友人や家族から聞かされたのは意外な女性の正体だった・・・‼️なんか予告を見た時はそんな感じで、清楚でおとなしい女性が実はとんでもない悪女だったとか、恐ろしい過去があったとか、そういう映画を期待してたんですが‼️男は優柔不断で、なかなか結婚に踏み切れない男‼️しかも付き合ってる女性に70点という点数をつけるような男‼️女は周りに引っ張ってもらわないと自分では何も出来ないのに恋愛に関しては譲れないところがある‼️なかなか男がプロポーズしてくれないので、ストーカー被害にあってると嘘をつく‼️それが嘘だとバレると突然失踪し、姿をくらます‼️お互いダメな人間だったと反省しながら日々を過ごし、女性の滞在先である田舎で偶然再会し、「もっとあなたのことが知りたい」「これからあなたと生きていきたい」‼️メデタシ、メデタシ‼️もう勝手にしてください‼️女性の姉や両親、男の女友達も含め、まったく魅力ナシのキャラクターたちが繰り広げるママごとみたいな、薄っぺらく、まったく胸に響かない映画‼️原作通りの映画化らしいのですが、原作が悪いのか、脚本が悪いのか、演出が悪いのか、演者が悪いのか、この作品の良さが解らない私の感性が悪いのか、ひょっとしてすべて悪いのか⁉️ウーン、解らん‼️
個人的には、原作小説のラストを映像で観たかったなぁ
%=点
原作未読です。
最初の方は、響くところが少なく
二人の出会いまでの説明で
互いの駆け引きがもどかしく思え
たりしました
奈緒さん演じる真実は思った事が
言えない性格で(毒親のせいかな)
同級生や彼の女友達に対して
「嫌い」と、言う
精一杯の意思表示が悲しかった。
結婚するという呪いから解放されて
二人は上手くコミュニケーションが
取れたというか、相手の言葉が
理解できるようになった気がする。
架(藤ヶ谷さん)の、女友達が
正直すぎて?なんでも
思う事を口にするのって
いま、そんな人いるのかな…って感じでした。
ストーリーに良いアクセントになりました…
西田尚美さんが、言った台詞あたりから
ハッピーエンドの香りがしてきました
是非映画館で見てください。
人って普通に生きてるだけで”傲慢”をまき散らす存在なのかもと怖くなった
日々の自分の何気ない言葉や何気ない行動が、視点を変えると”傲慢”なのかも… 人って、そして私も普通に生きてるだけで人って”傲慢”をまき散らす存在なのかも...と少しだけ怖くなった。
藤ヶ谷さん奈緒さんがとても良い。
架のスマートで気配り出来そうなのに無神経(マイルドに言うと鈍感)なところ、真美の素朴で優しそうなのに心の底が見えない感じ。二人の良い所と痛い部分を、力まずごく自然に表現されていたので、物語に散りばめられた刺さる言葉がすっとそのまま受け止められた気がする。
小説は文章から想像が湧き出て頭で映像が再生されるのが面白いけど、この原作ありきの映画化作品で、植木鉢の花、みかんの木、ヤギが視覚的に映画らしく感情を映す素敵な役割をしてて、でもそれに加えて花や果実や動物の”映像から湧き上がる匂い”が伝わる感覚があって、小説にはない映画ならではの良さと思った。
いい映画でした。一度では消化しきれないので2度みないとと思う映画でもありました。
恋愛は女性がイニシアティブを握っている
この作品の原作を読んだときにも感じましたが、映画化されたものを観てより一層感じたのは「恋愛は女性がイニシアティブを握っている」ということです。今更こんな事言わなくとも、人間に限らず多くの動物(鳥類も含みます)が繁殖行動を起こす場合、男は女に選ばれなければなりません。いくら男が言い寄っても女が「いや!」と拒否すれば男は諦めざるを得ません。そこを無理強いすると、犯罪になります。
この「傲慢と善良」も主要キャストの女性がヒロイン、ヒロインの母、姉、彼の女友達2人、元カノ1人、ヒロインの心の支えとなってくれるカフェの女主人と7人もいて、それぞれ重要な台詞も言いますが、男の方は主人公とみかん山の彼くらいで、あとの男性陣はほとんど台詞もありません。
主人公の彼もヒロインの手のひらで踊らされていて、とても情けなく滑稽に見えます。ただ、恋愛ドラマはこれでいいんだと思いました・・・てか、こうあるべきなのでしょうね。
前田美波里先生
原作の方が好きだった
率直に原作の方が好きだったなと思った。映画だから仕方ないのはわかるが「そこ削っちゃうんだ…」と思った部分や「あれ、そんなキャラの人だっけ…?」と思う部分が複数あったのでこうゆう仕上がりになってしまうならば映画ではなくドラマの方が良かったんじゃないかと思った。奈緒さんの演技がとても引き込まれる感覚がしてとても好きなので藤ヶ谷さんの演技が少し霞んで見えてしまった。映画と原作は別として考えた方が満足感が出るのかもしれない
独身女性の理想のプロセス
俳優陣は皆適役で小気味良い。展開も悪くない。全てが典型的すぎて薄っぺらいが映画の尺のせいか?
高スペックの男が100点女の取り巻きより70点の私を選んで、自分の過去や最低な母親、ひどい裏切りにも真摯に対応して愛してほしい。
映画ではこの傲慢女をなぜ好きでいられたのか分からなかった。ぜひ原作本を読んで解明してみたい。
70%と70点
70%と70点。 確かになぁ、男と女の言い分の違いはあらためて考えてみると分かるような気がする。失踪ではなく自ら身を引いた理由が、分かった時は、なるほどな。と正直思った。
そして1年、離れていても地ビールで再会するとはね。確かにあり得ない展開ではないよな。
で、復縁を求める藤ヶ谷に対し、NOを突きつけた菜緒。だよなあー。と思ってここまでは完璧な展開だが、ラストがどうも個人的に好きではない。優柔不断で、情緒不安定な奈緒、最後の最後で、思いとどまって藤ヶ谷の元に帰る。
はぁ?? ボランティアリーダーに飛び込まないとアカンやろ。 サバサバしてるが、藤ヶ谷の元カノみたいに!
この女、結婚してからも厄介だぞ。きっと!
と思ったオッさんのオイラ。
たぶん女性の皆さんとは共感度は違うだろうな。
途中までは★4つ、だったがラストの展開で、★2.5に近い★3になってしまった。
邦画らしい
期待値よりも良かった
ラストは良かった。
見やすさ◎
ストーリー◎
キャラクター○
没入感○
個人的好み○
この原作は未読だけど、辻村深月さんの小説には人間関係を描くのがうまく、話が少し暗いかなという印象でした。
内容は婚活世代の大人の恋愛で、個人的には面白くなさそうな内容ですが、原作に信頼感はあるので大ハズレはないかと。
ラストは好きなのだけれど、結局こうなるのかという内容で映像にすると、なぜか薄い感じに思えるのかも。
カッコ悪いのが本気
仕事も恋愛も順調だったビール会社の社長・西澤架は、4年も付き合ってた恋人に結婚する気がないならとフラれてしまった。それからマッチングアプリで婚活を始め、20数人と会ってみたが、どの女性にも興味を持てなかった。そんな時、控えめで気の利く坂庭真実に惹かれ、付き合い始めたが、1年経っても結婚に踏み切れずにいた。ある日、真実からストーカーに狙われていると連絡があり、彼女を守ろうようやく婚約をし、結婚の準備をしていたが、真実が突然姿を消してしまった。真実の行先を探し、彼女の両親や友人、同僚、過去の恋人を訪ね歩くうちに、架は彼女の過去や嘘を知ることになった。別れて1年後・・・さてどうなる、という話。
真剣に4年も付き合ってた結婚適齢期の女性に対して優柔不断でけじめを付けなかったり、その後の婚活で交際を始めて1年も経ってもまだ将来を決めない態度は女性に対する失礼だし、傲慢、なんだろう。
あのレストランで渡したのが指輪だとほぼ100%の観客が思っただろうにペンダントとは。すごい違和感だった。
一方、親、特に母親の期待と指示に逆らわず従ってきたのを、善良、というならそれはちょっと違う気がするが。子離れも親離れも出来てないだけの母娘ってだけ。東京に出て母親から離れたのは正解だと思った。
西澤と真実は、別れてみてやはり相手のことが忘れられない、という淡いラブストーリーで胸キュンとなり、良かった。
カッコ悪いのが本気、なるほどね、って思った。
藤ヶ谷大輔は演技はまぁまぁだけどカッコよかったし、奈緒は可愛かったし上手かった。
倉悠貴や桜庭ななみも観れたし、満足感高かった。
言葉のチカラ
前情報なしで観たら、、
ミステリーか何か と思ってたら、、、
ラブストーリーかいっ!!
おもしろかったわぁー
最後、奈緒ちゃんにもらい泣きしてもーたぁ
女ってヤツわー(^_^;)エグい
、、けど、、どっちも傲慢やん(男目線ですみません)
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