ロイヤルホテルのレビュー・感想・評価
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酒のせいとは言わせない
終始クソ客の振る舞いを見せられていた。
自身が下戸なのもあって、酒で高揚したり、まして暴れたりする気持ちは理解できない。
アルコールで変になったとか、いや本性が出ただけだとか言われるけど、個人的にはどっちでもいい。
やったこと、結果がすべてだ。
普段は良い面があったり面白い人間だったとしても、“そういう事”をする人間でもある。
人を判断する基準はその総合でしかないし、マイナスが大きければ付き合いきれないよ。
客と店員の立場とか、仕事を放り出せないとかは理解できるが、まともに働ける店じゃない。
「給金がいい」と言われていたが、商売として成り立ってるのか?
店主不在でわざわざ店を開けた理由が分からないし、最後の電話も何だったのだろう。
性差別やらハラスメントといった社会問題の話かと思えば、単に度が過ぎた酔っぱらいの話。
スリラーというよりただの胸糞だし、週末の繁華街の拡大版でしかない。
画面が暗すぎる上に面白味もないから眠くなる。
ラストカットは良かったが、なんだかイライラするだけの作品だった。
それでも酒を呑む
若い人だけが海外で働くことができるワーキングホリデー制度。
だいたい、海外なんて行っちゃったら旅行だけでも軽く躁状態になるのにワーホリビザは1年間。
はっちゃけるしかないでしょう。
カナダから来たハンナとリブ。
あれ、お金なくなっちゃった!どんだけ豪遊したのやら。
大都会シドニーの美しい街から一変してど田舎の何もない田舎街のパブで働くことに。
高級額が欲しいからって、そんな明らかに危険なバイトを斡旋するのもどうかなぁとは思う。
バスに揺られ、何もない荒野を眺める。
迎えにきたキャロルにナイスなとこですね〜と明らかなお世辞を述べるが不安増し増し。
先に来ていたイギリス人女性達はベロベロ。
これは君たちの成れの果てかな…と私は考える。
そこは何もないからこその唯一の男達の憩いの場。
そんなとこに可愛いちゃんねー2人放り込めば結果は明らか。セクハラモラハラアルハラなんでもありよ。
田舎のオージーの訛り、わからないスラングでバカにされ続け屈辱を受ける2人。
ハンナは常識的というか、いやいやながらもお金のために働く。いやいやは顔に出る思いっきり。
初日から帰ろう!って言ってるし。
一方でリブは少しずつ場に馴染み壊れていく。
何がリブをここまで堕落させたのかはわからない。
ただ、リブはシドニーでパブでの対応に少し嫌がった反応を出していて逆にハンナは楽しんでいたところが大きく関わっていたのかもしれない。
笑わないので受け入れられないハンナと笑顔で受け入れられるリブ。
ハンナにとっては嫌な客もリブにとっては擁護対応。
親友といっても同じ方向を向いている訳ではないのだ。
ただ、ハンナとリブの「せっかく嫌なことから逃げてきたのに」のセリフは気になった。
ハンナが作り、リブが落とすカナダのケーキ。
カナダを捨てるほどオージー達に染められたリブ。
オーナーと唯一の良心キャロルの不在の最後の2日間、2人はどう過ごすのか。
ついに斧を取るハンナ。
ますます落ちていくリブ。
そこでハンナの流血を見て初めてリブは友情に気づく。
そして、今まで受けてきた屈辱をぶつけるように酒の並んだ棚を2人してバッキンバッキンと無言で壊す。
無言で火を放つ。
それはセクハラの象徴であったエロライター。
バックパックを抱えて燃え盛るロイヤルホテルを背に歩き出す2人。
この何も言わずに疲れた顔をしながら、せいせいしたとか達成感とかなにもない顔で歩く2人が良かった。
スッパリと切れたような終わり方だったけど、これで良かったと思う。
派手な男共への復讐劇ではなく、諸悪の根源である「ロイヤルホテル」を亡きものとする。
これから何キロも歩くかもしれない。
安息の地はまだ遠いかもしれない。
お金は足りないかもしれない。
そんなことは関係ない。
彼女達は全てを燃やし尽くす。
この田舎街のパブで受けたたくさんの屈辱を過去のものとして歩き出す。
願わくばこの2人の再び通じ合った友情が続くことを祈るばかり。
決してオーストラリアの方々をバカにしている訳ではないけど、どこの国に行っても女っ気のない田舎街のパブに可愛く若いちゃんねーをつっこんだら同じ結果になる気がする。
いつまでも、性的搾取をされるのは女性が多いのだ。
紳士的な方もいるのだろうけど、そのパブに通うならきっと染められてしまうような気もする。
そして、逆の立場になったら女がヤングボーイに群がる気もするし。
いろんな意味で考えさせるし、同じ女としては終始イライラと不快感しかない。
でもハンナの嫌だ!という気持ちもリブの溶け込む姿勢もなんとなくわかってしまうのがなんか嫌だった。
とりあえず男どもの息子は全部ちょん切っても良くね?って思った。
その土地に敬意を持てない人が、敬意を持って接してもらえるとは思えない
2024.7.29 字幕 アップリンク京都
2023年のオーストラリア映画(91分、G)
あるパブで働くことになった女性二人が不穏な空気に苛まれる様子を描いたスリラー映画
監督はキティ・グリーン
脚本はキティ・グリーン&オスカー・レディング
原案はPete Gleesonのドキュメンタリー『Hotel Coolardie』
原題の『The Royal Hotel』はふたりが働くことになったモーテル&パブの名前
物語は、シドニーの客船にてハメを外している、ハンナ(ジュリア・ガーナー)とリブ(ジェシカ・ヘンウィック)が描かれて始まる
リブはバーでカードを切ろうと思ったが切れず、ハンナもお金が尽きてきた
そこで二人は地元で働こうと考えるものの、働ける場所は僻地のホテル&パブしかないと言われてしまう
3日に1回しかバスが通らないその場所は、バス停から迎えに来てもらえないと到着できないところだった
パブの厨房を兼務しているキャロル(アースヨ・ヨビッチ)に迎えに来てもらったふたりは、空いている部屋を間借りしながら働くことになる
パブのオーナー・ビリー(ヒューゴ・ウィーヴィング)は接客について簡単に教えるものの、いざ商売が始まるとカウンターの外に出て一緒に飲み始めてしまう
ふたりで何とか切り盛りするものの、制御の効かない客たちのカスハラ、セクハラなどの無法地帯でハンナは危険を感じてしまう
逆にリブの方は雰囲気に馴染んでいき、目標のお金を貯めるまで辛抱しようと励ますのである
映画は、ひたすら不快な時間が続く内容だが、その環境に耐えられるリブと生理的に無理と突き放すハンナが対比になっている
酒が入っている場所で理性的な行動を期待する方も無茶だと思う
もともと無計画で、条件を絞ったために劣悪な環境しかないのだが、そこでハナから距離感を置くと反感を買うのは当然である
イギリス女性ふたりのようにはっちゃけるのもどうかと思うが、ある意味その場を凌ぐための演技のようなもので、そう言ったことを器用にこなせないと厳しいだろう
この内容で「女性にとってのホラー」というのはいくら何でも無茶な話で、紳士的なふるまいを求めたいのなら、そう言った人が集まる場所で働くしかないように思えた
いずれにせよ、暴力もなく、言葉や態度が許せないという中で、恐怖心だけを増大させていくのだが、バカにされたと感じた男たちの不穏さを想像力で増大させているようにも思える
このあたりは男性と女性で感じ方が違うと思うが、この状況でも女性は怖さを感じているというのは確かなことのように思う
そのうえでうまく立ち回っているように見えるリブは、逃避旅行の終着点を見誤っている部分もあるので、それはそれでダメなのだと思う
彼女たちがどのような経緯でオーストラリアに来たかははっきりと描かれないが、オーストラリアを選んだ理由を「一番遠いから」と言ってしまうのは現地民をバカにしていると思われても仕方がないだろう
郷に入っては郷に従えとまでは言わないが、その場所に敬意を持てない人が邪険に扱われるのは当たり前の話で、自身の歪んだマインドを棚に置いて、自身の理想を重ねるのは無謀であるように思えた
折れないこころ。
オーストラリア旅行中に金欠、クレカ止まるで道中にバイトをする事になったハンナとリブの話。
荒野に建つパブ「ロイヤルホテル」でバーテンの仕事を住込みでやる事になった2人だったが…、店のオーナーからのパワハラ、セクハラ、質の悪い客からのセクハラ、モラハラが始まる…。
住込み先に着き、とりあえずシャワーを浴びようとしてるとノックもなしに入ってくるオーナー…、作品とは言えどもこの時代に従業員に対して…、客から目線での店員への扱い(笑)
ハンナは人に対し敏感と警戒心、リブは人から言われた事をサラっと受け流せる性格の違いで「もう辞めたい」と「大丈夫でしょ」という感じで見せてくけど。作品としては飽きずに面白かったけど何か観てて胸糞わるい。
どいつもこいつも出てくる男はヤリ目ばかり…、最初に車で迎えに来た無愛想なパブの料理人のキャロルだけが結果まともで救いだった。
あとカウンターに座り男と一緒になってセクハラする年配バァさんが一番鬱陶しかったね。
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