フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンのレビュー・感想・評価
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お仕事映画+健全ラブコメ
何かの達成のために数人が力を合わせて頑張るという「お仕事映画」はついつい見てしまうジャンルだ。現実の仕事はもちろん一人でできるわけではなく、名もない様々な人びとが力を合わせて大きなプロジェクトを成功させているはずだ。その名もなき人々に、自然とスポットが当たって、キャラクターの魅力が引き出されるのがこのジャンルの映画の良さである。今作であればケリー(スカーレット・ヨハンソン)のアシスタントであるルビー(アンナ・ガルシア)やコール(チャニング・テイタム)をサポートするヘンリー、カメラ修理に大活躍するスチュワートやドン、映画監督のランスなど、目立ちすぎることなく、しかし確実に印象に残るキャラクターが深く丁寧にかつチャーミングに描かれている。この真摯なキャラクター造形が、「月面着陸はフェイクだった!?」というトンデモ陰謀論を下敷きにした、ともするとキワモノ映画になってしまいそうな本作を、落ち着いた見ごたえのある映画に押し上げている。
また本作は、2000年代後半に下火になってしまったラブコメ洋画の復活を期待させる作品でもある。正反対の個性を持つ男女が同じ目的のために協力する中で次第に惹かれ合うというかなりテンプレートな物語を、ストレートに展開できているのが近年としては珍しい。1969年という時代の男女をそのまま映しているが、古臭くなく、押しつけがましくもない爽やかな男女の恋愛が描かれていることが、ジェンダーに関する話を以前のようにできなくなった(つまりそれが90、00年代的なラブコメが下火になった原因の一つでもあるのだが、)現代においては新たな見方を提示しているように感じた。ケリーは「誇張やときには嘘も交えて、現実をより魅力的にする」人物であり、反対にコールは「誠実に愚直に目の前の現実に向き合う」人物である。その二人が、互いの足りないところを補い合うように、そして互いに影響して自己の新たな面を引き出すことで、それぞれの問題を乗り越えていくという、恋愛の普遍的本質が描かれているように感じた。
スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタム、ウディ・ハレルソンの主役級3人だけでなく、脇を固めるキャストの演技、虚実が入り混じるストーリー、当時の実際のものを活かしたロケット発射の映像、全編に効果的に流れるジャズなど、魅力が詰まった良作であった。
目に見えるものが真実とは限らない
終盤の失速具合があまりに酷かったけど、全体的に見れば高品質でハイセンスな演出が光る、なんともアメリカらしいナイスなお仕事ムービーだった。
ただ長いなぁ。ラストはずっともどかしかった。切れ味悪いというかなんというか、今ここでエンドロール!ってシーンが続いて、個人的には全然スッキリしない。あと好き嫌いの問題が大きいだろうけど、「あぁ、それ言っちゃうんだ」と若干覚めた場面もあって、映画は終わりよければすべてよし意識の強い自分にとっては、ちょっと不完全燃焼な映画でもあった。
御歳40にも関わらず、バリバリイケイケなスカーレット・ヨハンソンが注目されがちだけど、やけにNASA職員の似合うチャニング・テイタムだって負けず劣らず魅力的。彼もまた、40歳越えには到底見えない。日に日に好きになっていく俳優の一人。
凸凹な関係性ながらに2人の息はバッチリで、そこにウッディ・ハレルソンがいいスパイスを加えていた。キャスティングの妙。これが世界的に大コケしてるのが悲しいねぇ...。やはり、AppleOriginalには呪縛霊か何か取り憑いてんのかな...。
冒頭は今年ベストエディット賞を与えたい。旧ゴーストバスターズのような動く雑誌。アメリカあるある演出だけど、いつ見てもワクワクする。しかも、アポロ11号との相性が最高にいいのよ。こんな神演出から始まる物語なんて、引き込まれないわけが無い。
それ故に、終盤は非常に勿体なかったし、恋愛要素、女性の社会的地位等のテーマが上手く扱えていなかったのが、なんとも悔やまれる。冒頭以外にも面白いシーンはあったものの、この映画の最高到達点はやはり最初の5分間。ん〜、映画って難しいな笑
途中で寝てしまって……
字幕版はレイトショーしかなく
仕方なく吹き替え版を観ることに。
月面着陸のフェイク画像!?
えっ!!じゃああの有名な場面はフェイクだった??と勘違い。
(1960年代後半はまだ生まれていませんでした)
映画で知りましたが、ソ連が「フェイク画像だ!」と大騒ぎしていたんですね。
フェイク画像を作ることで、裏側で何かがあるのかな?と思っていましたが
ケリーとコールのラブストーリ+モーの暗躍というかライトな陰謀(笑)のお話でした。
恋愛映画のアルアルとして
出会い→再び再会→反目しあったりして最初はお互い良好な関係ではない→
少しずつ距離が縮まる→相思相愛→不穏な空気が流れる→でも最後は元通り
そのままでした(笑)
ケリーと助手の女性のワンピース姿が斬新で
車もザ・アメ車という感じの車でした。
あの当時はあんな感じだったんだね、と思いました。
一つだけツッコミを入れるとしたら、シュレッダーって当時からあったの?
ウソにウソを重ねての人生だったケリー。
意外な過去でした。
コールは天然記念物的な堅物ですが、
事故で死亡したクルーの事をインタビューされた時は
普段のコールからは想像がつかないぐらい激高しました。
二人とも見えないだけでいろいろな傷を抱えて生きてきたという事ですね。
コールの操縦する飛行機に乗って、そして帰ってきた時のシーン、
シートを敷いて二人で話をしていたシーンなど
うおぉ~~いいね~!というほんわか場面もたくさんありました。
なぜコールは一人だけピッチピチの黄色や青の上着を着ているの??と(笑)
ガタイが良いので目立ちまくりでした。
実際の映像を使うシーンもたくさんあり
またそれにフェイク画像を重ねてしまうところ、
バレないのかとヒヤヒヤしながら見ていましたが
思わぬところで黒猫登場!!!
まさかの黒猫に引っ掛けまわされるとは(笑)
黒猫によってケリーやコール達の企みがモーにバレたけれど、
それによってモーが怒り狂うとかそういう方向に行かず
「とりあえず他言無用、書類はシュレッダーで全部破棄してね」と
終わるところ、
「モー、意外といい人??」と。
ケリーの「宇宙人はいるの?」の質問にモーはダンスを踊り出します。
まさか……モーの正体は??と少し期待しましたが、
実際はどうだったんだろう?という展開でした。
ここは観客の想像にお任せするよ!という感じですね。
中盤まで少し中だるみみたいな感じで少しウトウトしてしまいました。
フェイク画像の撮影、二人の関係が進んできたところ、
ロケットの発射までの緊迫した雰囲気
(ケリーが部品を調達するのにお店のガラスを躊躇なく割るところは爽快でした)、
そして月面に降りたところなど
だんだん眠くなるヒマもなくなるぐらい面白くなってきましたね。
観終わった後もすっきりとした後味が悪くない面白い映画でした。
いつか動画で配信されたらもう一度観ようと思っています。
本題よりその前が面白かった
文句なし!
期待以上❗
目の付け所も良い名作
アィディアはいい。娯楽映画として及第点だ。
たまには軽ーいアメリカンムービーもよき
チャニングテイタムかっこよかった、スカーレット美しかった。それに尽きるザ・アメリカン・ムービーでした。
月面着陸がフェイクだった説を題材にしたというところでとても楽しみだったけど、それが出てきたのは後半で、前半はひたすら詐欺師マーケターが嘘をたくさんつきながらアポロ11号を売り込む話だった。それはそれで面白かったけど。
売れりゃーなんでもいいのよ、みたいな勢い重視の展開もコンプラがんじがらめの今からするとあり得なすぎて逆に気持ちよい。
全頭脳派技術者のトップであるはずのテイタムの役も何故かガタイ良すぎて全然頭脳派に見えない。怒りすぎ、簡単に恋に落ちすぎ、全人生かけた打ち上げの時にまで女気にしすぎ。
でもそのスピード感と小気味良さがとてもアメリカンな感じで素直に楽しめました。フェイクの位置付けも程よい感じ。ひとまず実際着陸できてもフェイクの方を使おう、というモーの指示の意図はよく分からんかったけど。。(しかも音はリアルにするなら尚更)
ま、でも実際準備まではしてたとしてもおかしくないなとは思ったので、まんまと思うツボかも!
思ったより真面目
関わった人全員で楽しむ感じ
これでいいんだよ+αな映画
USAの嫌な所を突きつけられて
スカーレット・ヨハンソンもチャニング・テイタムも好演だけど、ウッディ・ハレルソンの怪演が場をさらった感のある一作
「1969年のアポロ11号による人類初の月面着陸をとらえた映像は、実は偽物だ」という有名な陰謀論を物語の重要な柱の一つに据えているところが本作の最大の特徴といえます。
主演のチャニング・テイタムは発射計画の着実な実行に専念するNASAの職員を、一方のスカーレット・ヨハンソンは月面着陸計画を周知する宣伝のプロとして働きつつ、ある陰謀にも加担してしまう、という役どころに対して、見事な演技で応えています。
が、変にユーモアで得体のしれない政府の工作員を演じたベテラン俳優ウッディ・ハレルソンと、偽映像を撮影する映画監督、ランス役ジム・ラッシュの「怪演」がかなり際立ち、結果として主演二人が割を食ったような格好になりました。
アポロ11号を搭載したロケット打ち上げ施設、その建造から発射までの経緯の描写は、その巨大構築物としての威容を細部まで描いていて、圧倒的という言葉がぴったりです。当時のフィルム映像とCG、セットを組み合わせた映像は、見学者としてそこに立っているかのような臨場感を与えてくれます。この迫力を体感できるだけでも、劇場で本作を鑑賞する価値は十二分にあるでしょう。
スカーレット・ヨハンソンとチャニング・テイタムの恋愛要素が前面に出てくるかのような印象を与えるポスターなんですが(本作と同名タイトルの歌もラブソングだし)、二人とも割と自分の職務に専念していて、実際の描写は割とあっさりめ(すべてがさばさばしてる、という訳でもないんだけれども)。そのため本格的な恋愛要素を期待すると、ちょっと物足りないかも。
ある小動物が出てくる場面だけ、急にコメディー要素が強まるので、「なんか作品から浮き上がってるなー」とちょっと困惑してたんだけど、あれは「このあたりの話はフィクションですからねー」という作り手側の目くばせなのかも。じゃないと陰謀論の部分まで事実と信じる人がいそうですからね……。
破綻寸前の完璧
タイトルの意味にジーンとくる
ハッピーな映画をみたくて、スカヨハが出ているのもあり鑑賞。
期待の通り、先の展開にワクワクしつつ、主役の二人を見ながら楽しめた。
自分にとって、月に行くまでの過程というのはどの作品でもロマンがある。それプラスPRという要素が加わり新鮮にみることができた。
展開的にツッコミどころはあるものの、コメディということで目をつむれば、話のテンポも、メリハリもあって、ちょうどいい。
登場人物もみんな親しみやすい。
スカヨハはちょっと化粧が濃いけれど、これも役柄の過去があってこそ。チャニング・テイタムもかっこいい!体つきも衣装もカラフルでいいね。
そして、欠かせない、猫ちゃんがどこで出てくるかも一つの魅力。笑
登場シーンでは待ってたかのように劇場でちょっとした歓声が。
何が嘘か真実か、自分を信じるか偽るか、答えはないけれど、変わらないのは、毎晩夜空に月が輝いて見えているということ。
そこに向かった過程に嘘はない。
いろんな意味がとれるタイトルに、鑑賞後、ジーンときた。
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