フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンのレビュー・感想・評価
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宇宙開発の話が好きで、それだけで高い点数をつけてしまうのはご容赦く...
宇宙開発の話が好きで、それだけで高い点数をつけてしまうのはご容赦ください。
巨大なロケットエンジンが工場内を移動している映像だけでご飯3杯いけます。映画館の大きなスクリーンで見るのにふさわしかったです。
ストーリーは陰謀論者もそうでない人も両方楽しめる設計になっております。余談ですが、陰謀論者の人と話すと、彼らの多くが月に行った(とされる)のは1回だけだと思っていて、アポロ17号まであったんだよと教えてあげるとびっくりされます。こっちがびっくりです。「アポロ13」は何だと思ってたんだろう。
スカーレット・ヨハンソンさんの出演作はいくつか見ましたが、どれも物憂げで気だるい女性の役ばかりで、こんなに活き活きとしている役を見たのは初めてでした。スカヨハ最高傑作だと思います。もしかしたらオスカーも取るかもしれません。
制作会社がAppleスタジオだそうで、映画の最後に「この映画は全部iPhoneで撮影しました」とテロップが出てきたらびっくりだなと思ったけど、さすがにそんなことはありませんでした。
月面着陸の裏側
未だに論議されているフェイク説
1960年代のアメリカ。アポロ計画に真剣に取り組む人と、PR活動に全力を注ぐ人と、失敗を恐れ要らんコトをしてしまう人とが織りなす人間ドラマです。見応え有り。
この作品の紹介を読んでいたら、昔無料招待券をもらって
観に行った作品のことを思い出しました。
「カプリコン・ワン」(1977)
コンセプトが似ているような違ってるような。うーん・-・;
とても気になってしまったので鑑賞です。
(” カプリコン・ワン ” は有人火星探査のお話です)
さあ鑑賞開始。
アポロ計画の真っ只中だった1960年代のアメリカ。
宇宙開発競争で、ソ連に遅れをとった米国の威信にかけて
どの国よりも先に「月」に人類を送り出す。
幾度かの失敗が続き、アポロ計画への国民の関心が薄れつつ
ある中、NASA(アメリカ航空宇宙局)に一人の女性が
送り込まれます。
彼女の名はケリー(スカーレット・ヨハンセン)。
色々な大企業のPR活動に携わってきた女性。
その実力を知る政府の要人が彼女に目をつけ、アポロ計画の
ことを国民にアピールするために抜擢したのだ。
ケリーがやってくる事を知らされておらず寝耳に水のNASA。
NASAの発射責任者がコール(チャニング・テイタム)
アポロ計画には1号の時から参画していた。そして堅物。・-・;
アポロ計画に携わることになった二人なのだが
どうやって宇宙開発をアピールするか が大事なケリー。
どうやってアポロ計画を成功に導くか が大事なコール。
当人たちの性格が正反対なら、仕事の方向性も正反対。
色々なところで衝突も発生するのですが、どちらかというと
ケリーのペースに巻き込まれながら計画が進んで行きます。
アポロ計画の予算確保のためにケリーが立てた企画。
#腕時計のメーカーとのタイアップ(オメガから費用ゲット)
#計画に消極的な議員へのアピール(議会での予算承認へ前進)
# 宇宙から見た地球の映像を流す(タイアップしていたか忘却…)
#TV番組へのコールの出演(…これはTV局に嵌められたかも)
コールは、ケリーが打つ手が的確で効果的な事を知り
ケリーは、コールの計画に取り組む熱意と過去を知り
互いに認め合い信頼して、計画もPR活動も進むのですが…
アポロ計画とPR活動に割り込んでくる政府要人のモー。
大統領直属部門の人物らしいのだが、正体不明。名前も偽名か?
重要なポイントで「上の意志」を伝えてきます。
” アポロ宇宙船にカメラを搭載し、月の映像を放送する ”
この話が出た際に、コールたちスタッフは不可能と一蹴するが…
# 宇宙で使えるカメラが無い ⇒ 軍事機密のカメラを準備 あら
# 7㎏ものカメラは搭載不可 ⇒ 大統領が望んでいると熱弁 あらら
ネジ一本の軽量化にも神経を使ってているのに… (同情)
伝家の宝刀(=大統領の希望)の効目は抜群だ。うーん。
そしてある日、モーが言い出す。
” 月面での映像を、地上ロケで再現する ”
フェイクの映像を撮影できる環境を準備し、万が一の事態に備える
というのだ。「万が一」とは、月面着陸の失敗のことを指す。
これを聞いたケリー。悩む。
着任直後ならいざ知らず、今となってはアポロ計画に取り組む
スタッフの想いを知ってしまっている。特にコールの熱意を。
” コールには絶対に知らせる訳にいかない ”
こうして、
実際に宇宙飛行士を月まで運ぶ、当初からのアポロ計画と
失敗に備えて地上で月面映像を再現するアルテミス計画が
並行しながら進んでいき、そして打ち上げ当日へと…
◇
と、このような感じのストーリーが進行しますが
思ったより遥かにしっかりとした人間ドラマでした。・_・ビックリ
NASA内部を再現した、発射基地やサターンⅤ型ロケットの
映像、そしてロケット打ち上げシーンは迫力満点。 @∪@;
とても壮大なスケール感のお話で、面白かったです。
上映時間があっと言う間。満足しました。・_・v
◇あれこれ
■黒ネコ
NASAの敷地内に出没する黒いネコ。
アルテミス計画に黒ネコとくれば。名前はルナ。(…違うかも)
最後の場面ではニセ映像のセット付近をウロチョロ。
政府のフェイク関係者を大慌てさせてました。
うさぎがいたら、月に代わってお仕置きされそう。-∨-
(月のセットは一帯一面の砂場。大きな猫トイレです♪)
■アポロ計画の歴史(ダイジェスト)
1号 発射台上での試験中指令船に火災。乗員3名死亡。(涙)
2号 1号の事故をうけ計画中止 (…らしいです)
3号 同じく中止
8号 月の周回軌道からの「地球の出」を撮影(作中登場の写真)
11号 この作品で打ち上げられたのが、この11号。 月面に第一歩。
13号 打ち上げから2日後に酸素タンク爆発。きゃー。月面着陸断念。
NASAの総力をあげて地球帰還の最短軌道を計算。
何とか無事に乗員の帰還に成功。ほっ。
※↑日本の「はやぶさ」帰還プロジェクトみたいな感じだったの
でしょうか。どちらも無事帰還できて良かった。
■アポロチョコ(明治製菓♪)
そんな名前のチョコあったなぁ と遠い目モードで調べてみたら、今も
流通している商品みたいでした。・_・;
発売開始が1969念8月7日とか。
アポロ11号が月面に降り立った次の月が発売日なのですが、
商品の登録(商標?)はこのチョコが早いのだそうです。へぇ。
(明治製菓の公式サイトより)
チョコの形の三角形は、地球に大気圏突入する宇宙船のカプセルの
カタチがモチーフだそうです。そして、その三角形を作る機械から
もっと別の形がつくれないかと工夫の末に誕生したのが
「きのこの山」なのだそうです。そうだったのか。
明治製菓のサイト、見ていると楽しくなりました ・∇・
◇最後に
タイトルの「フライ・ミー」の「ミー」。
これが誰のことを指すのかとか意味があるのか、あれこれ考えました。
アポロ11号の乗組員?
アポロ1号の犠牲者?
アポロ計画の関係者全員?
どれもありそうで、けれども何かしっくりとこない気も…。
という訳で、改めて検索かけてみて分かりました。・_・
1954年、Bart Howard(バート・ハワード)が書いた曲で
1964年、フランクシナトラがカバー。
1969年、アポロ11号に持ち込まれ「宇宙で最初に流れた曲」になった。
やはり、ちゃんと意味のあるタイトルだったようです。
※ 邦題は ” 私をツキーに連れてって ” がいいかも
などと思っていたコトは内緒です。@∇@
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
フェイクかリアルか
逆転の発想、「ゴジラ-1.0」の影響も
もともと、アポロ計画には無理もあった。もし、月面に人を送り込もうと思ったら、
まず、地球を離れて月をひと回りして戻ってくるところから始めて、
次に、月の周回軌道に入ることが目標、
できれば月にタッチダウンして地球に帰還することを経て、
月に着陸することが真の目的。
こうした試みを、まず無人のミッションで行い、有人のミッションに移行することができれば理想的。NASAのとった戦略は、司令船、機械船、月着陸船を組み合わせるという複雑なもの、こんな計画がたった10年で、本当にできたの?じゃあ、月に行かなかったとしたら、アームストロング船長たち3人は、一体どこにいたの?
この映画は、NASAの全面的な協力の下、こんな難しいアポロ計画は、上手くいきっこないから、フェイク映像の準備を表の計画にするとの、いわば逆転の発想で作られている。さて、実際は、どうだったのだろうか?
主人公は、私の大好きなスカーレット・ヨハンソンの扮する、なうてのPRレディ・ケリーと、チャニング・テイタムの務めるNASAの打ち上げ責任者コールの二人。背景は1969年。ケリーは、生きてゆくためには仕方がなかったとは言え、母に教えられて人を騙して生きてきた極めて魅力的な女性。一方、コールは、朝鮮戦争の英雄で、身体のことがあって宇宙パイロットにはならず、打ち上げに関わっている。アポロの次のスペース・シャトル計画でも、船長には空軍最高の操縦士が就くと聞いたことがあった。コールは、アポロ1号で、3人の飛行士を喪ったことを、今でも悔やんでいる。そんなコールに、ケリーは、どんどん魅かれてゆく。あんなに真面目なコールも、最後は、ささやかなウソをつくことを覚える。
この映画で、一番美しい場面の一つは、コールがケリーを載せて、朝鮮戦争の時のP-51マスタングを操縦して、800kmを旅するところ(ただ、戦闘機は複座に変更されていた)。この場面は、あの「ゴジラ-1.0」を思い出させてくれた。実際の機体とVFXの組み合わせ。マスタングと言えば、ケリーはフォード・マスタングのPRで認められて、NASAのアポロ計画に携わることができたのだった。しかも、P-51マスタングの動きは、この映画に出てくる「妖精」を連想させる。一方で、コールは、いつもライバル社のブルーのシボレー(GM)カマロSSコンバーチブルを乗り回している対比の見事さ!
見どころ満載の傑作映画!
陰謀論に対するアンサー
コメディチックだけど終盤泣けるシーンもあり、結構面白かった。
アポロ11号がフェイクだと一部の人から言われていることに対するアンサーみたいな感じ。
チャイニングテイタムかっこよかった。
黒猫ちゃん可愛かった。
ウッディハレルソンはムカつくけどやっぱり面白いキャラ
スカーレット・ヨハンソンの交渉力が羨ましい
良作
有名な茶番の噂を映画化
アポロ11号は実は月に着陸していなく、映像はフェイクだった、という都市伝説のような噂を映画化。
この噂をコメディとして映画化する着眼点が素晴らしい。
PRマーケッターのケリー(スカーレット・ヨハンソン)は次々とヒット商品を生み出す辣腕マーケッター。
ある日、ニクソン大統領の側近という政府関係者のモー(ウディ・ハレルソン)が訪ねてきて、NASAのアポロ計画のPRを担当してほしいと雇われることとなる。
ケリーは実際の担当者でなく俳優を使ったプロモーションなど、手段を選ばないPR戦略で国民の注目を集めることに成功する。
一方アポロ11号の発射責任者であるコール(チャニング・テイタム)は実直で、そうしたPRを快く思っていない。
しかし、打ち上げ予算が逼迫しており、ケリーの政治家を利用した予算獲得戦略に協力するようになる。そうするうちに距離は近づいていく・・
と、この辺りはアメリカンコメディの定番の展開で先が読めてしまうのだが、モーがアポロ11号の着陸映像を茶番で製作することを依頼するあたりから俄然面白くなる。
アポロ1号での事故死という悲劇も描くことで、ヒューマンドラマとしての重みも描くことでエンターティメントとして完成度を高めることにも成功している。
何といっても、プロデュースも兼任するスカーレット・ヨハンソンがはまり役。
彼女の代表作の一つとなった。
クライマックスのアポロ11号の発射、着陸シーンはドタバタを織り交ぜ傑作のエンターティメントとなっている。
夏休みカップルで観るのには最適の映画。
もっと堅苦しい話だと思っており、オッペンハイマーのような政治的な話...
もっと堅苦しい話だと思っており、オッペンハイマーのような政治的な話をブツブツ言ってるだけの作品だとツラいなーと思っていたが、コミカルで笑えるポイントがたくさんあり、かなり楽に楽しく観れた。
それでいて、悪い事をしてきた過去や偽動画の撮影などの緊張感がずっとあるので、ダラダラしてしまわず、一度も集中が切れる事なく見れた。
テーマに惹かれて観た映画だか、観せ方に感動した。
そもそも月面着陸は、アメリカがソ連に勝った事を世界に知らしめるためなので、それ自体が目的ではなく、手段にすぎない。
そう考えるとか、皆んなが手段と目的を勘違いをしてる。
それに気づかせてくれたのが、ウッディ ハレルソンが演じるモー。
彼が完全な悪役ならそれに気づかないまま終わってた。
とてもいい作品だった。
なかなかの秀作だと思うけれど、それほど面白いとは感じませんでした
これは愛すべき作品。映画そのものの如く。
嘘は嘘、でも真実は真実
人類初の月面着陸にまつわる噂話をベースに映画化?笑
1969年、人類初の月面着陸を目指すアポロ計画は失敗続き、
NASAに対し、国民の関心は薄れていく。
ニクソン大統領の側近モーは、PRマーケティングのプロであるケリーに依頼、
NASAに雇用させ、イメージアップ戦略を図る。
だが、NASAの発射責任者であるコールは反発。
少しずつ溝が埋まっていくのだが、ケリーに新たなミッション、
「月面着陸のフェイク映像を撮影し、失敗時に備える」
が課される。
といった展開。
アポロ計画、アポロ11号の話やPRマーケティングについては
割と忠実に描かれているらしい。
そこに、ケリーやコールの話をうまくくっつけて、面白かった。
フェイク映像を逆に・・・という展開は、そう来たか!という感じ、
その方のために、いくらつぎ込んで、この映像を、と思うと、
噴き出しそうだった。
そして、黒猫は万国共通で不吉な象徴ということを教わった笑
60年代のアメリカのファッション、ケリーはとても魅力的。
対するコール、オードリー春日かと思った笑
お仕事映画+健全ラブコメ
何かの達成のために数人が力を合わせて頑張るという「お仕事映画」はついつい見てしまうジャンルだ。現実の仕事はもちろん一人でできるわけではなく、名もない様々な人びとが力を合わせて大きなプロジェクトを成功させているはずだ。その名もなき人々に、自然とスポットが当たって、キャラクターの魅力が引き出されるのがこのジャンルの映画の良さである。今作であればケリー(スカーレット・ヨハンソン)のアシスタントであるルビー(アンナ・ガルシア)やコール(チャニング・テイタム)をサポートするヘンリー、カメラ修理に大活躍するスチュワートやドン、映画監督のランスなど、目立ちすぎることなく、しかし確実に印象に残るキャラクターが深く丁寧にかつチャーミングに描かれている。この真摯なキャラクター造形が、「月面着陸はフェイクだった!?」というトンデモ陰謀論を下敷きにした、ともするとキワモノ映画になってしまいそうな本作を、落ち着いた見ごたえのある映画に押し上げている。
また本作は、2000年代後半に下火になってしまったラブコメ洋画の復活を期待させる作品でもある。正反対の個性を持つ男女が同じ目的のために協力する中で次第に惹かれ合うというかなりテンプレートな物語を、ストレートに展開できているのが近年としては珍しい。1969年という時代の男女をそのまま映しているが、古臭くなく、押しつけがましくもない爽やかな男女の恋愛が描かれていることが、ジェンダーに関する話を以前のようにできなくなった(つまりそれが90、00年代的なラブコメが下火になった原因の一つでもあるのだが、)現代においては新たな見方を提示しているように感じた。ケリーは「誇張やときには嘘も交えて、現実をより魅力的にする」人物であり、反対にコールは「誠実に愚直に目の前の現実に向き合う」人物である。その二人が、互いの足りないところを補い合うように、そして互いに影響して自己の新たな面を引き出すことで、それぞれの問題を乗り越えていくという、恋愛の普遍的本質が描かれているように感じた。
スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタム、ウディ・ハレルソンの主役級3人だけでなく、脇を固めるキャストの演技、虚実が入り混じるストーリー、当時の実際のものを活かしたロケット発射の映像、全編に効果的に流れるジャズなど、魅力が詰まった良作であった。
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