密輸 1970のレビュー・感想・評価
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ザクザクサクサク
おもしろい!
濃いめの芝居、キャラ、衣装、
スクリーンの質感、色彩、
テロップのフォントの出し方等々、
深作欣二でもない、
曽根中生でもない、
鈴木則文が近いのか、
音楽は津島利章、
ていうか、
キャストもスタッフも、
カメラのポジショニング、
移動での寄り方、芝居のしかた、
参考作品として加藤泰、
三隅研次までは観ているだろう。
短刀、アイスピックの、
(トンカチ、ドロップキックはここでは触れない)
至近距離アクションの、
小さなアイデアの数々も素晴らしい。
作品のテイストによって、
ザクザク、サクサク、
スラッシュする時もあれば、
今日はこれくらいにしておいてやろうという寸止めの魅せ方は、
上記の監督の技術を参考にしている可能性はもあるだろう。
リュ・スンワン。
ベテランとか、
モガディシュのような、
韓国と北朝鮮のイデオロギー、思想までも、
笑わせて笑わせて泣かせるエンタメに仕上げる手腕は健在。
『THE MOON』でも書いて、
今更だが、
ハリウッド映画よりも、
韓国映画の方が一歩先を進んでいる。
何が一歩先か。
企画製作のビジネス的ビジョンの客観的判断、
実行制作のシナリオ、演出の技術力、配給興業の観客動員の射程、センスと力技、
全てにおいて一歩先で、
その一歩は遠すぎて背中は見えなさ過ぎて『ソウルの春』も観るのは楽しみでもある反面圧倒されて立てなくなりそうなこわさも正直ある。
『人魚伝説』を超える海女映画の金字塔
薄目で観てオモロ
敵か?味方か?
キム・ヘス&ヨム・ジョンア、私とも同世代であり長く第一線で活躍を続けるお二人の競演を楽しみに、サービスデイの角川シネマ有楽町の午前回へ。客入りはそこそこで年齢層はやや高めな雰囲気です。
1960年代後半以降、韓国は「漢江の奇跡」と言われる経済成長期に入ります。国家主導で工業化が進められ、急成長に付き物の「公害」と「格差」という煽りを受ける1970年代半ばの漁村クンチョンが物語の舞台。当時、韓国はまだ輸入が自由化されておらず、海外製品には高い関税がかけられていた時代です。そこで、漁師たちは生きていくための手段として「密輸」に手を出すわけですが、、、
終始「敵か?味方か?」が判断し兼ねるバランスの登場人物たち。時系列が行ったり来たりする作りで、一度で完璧な把握は難しいですが、起こることのダイナミックさが「そんな細かいこと」を気にすることを忘れさせてくれます。そもそも、「その日暮らし」だったところからの「金遣い」や「急な出世」など、税関でなくても「怪しい」のはお見通しなのですが、そこには当然「裏」があるわけです。そしてまた、別の「鼻が利く」人間が裏をかこうと現れれば「混沌」は必至です。状況やその時の立場によって態度が変わる姿の滑稽さについつい苦笑が止まりません。
キム・ヘスとヨム・ジョンアのカッコよさは本作においても健在ですが、どの立場からも絶妙な距離感で、「敵か?味方か?」の関係性を曖昧にするトリックスター的な役割を担うオップン役、コ・ミンシがとてもいい仕事をしていると思います。またクォン軍曹役のチョ・インソン、あんたカッコよすぎるぜ。そしてまた、リュ・スンワン監督、脚本の観客の心をつかむ「そつのなさ」で満足度の高い一作となっています。
韓国がまだ貧しい時代のアクションコメディ、今は日本が置き去りですが
1970年ですか、日本製品を密輸したがる時代ですね、独裁政権で庶民は苦しく、ことにも女性の地位たるや酷いもので。ピカピカの日本の電化製品は宝物扱い。韓国が民主化される1987年まではまだまだ先のこと。しかし、以降韓国の発展は目覚ましく、日本に追いつき追い越せの奮闘努力で、既に多くの国際指標も日本を追い抜き、パナソニックなんて時代は過去完了、サムスン、LGのブランド力は遥かに上、ここまでずっと日本は政治の貧困により停滞のまんま。
本作で描かれる実にダサい当時の風俗をこれでもかのリアルで描く背景に、韓国社会の余裕が感ぜられる。エンドタイトルにはIMAXのロゴも見えるわけで、海中撮影の巧みからしてもとうに邦画のレベルを飛び越えた、第一級のエンタメムービーとなっている。
アワビ漁の海女さんが韓国にもいるってのも初めて知りましたが、大漁の成果で船が港に向かう背景にモクモクと黒煙を出す工場が、遠景ではあるもののしっかり画面に映し出し、物語の要件を映像で示す。案の定の工場進出による負の要因を提示に、生き残りを賭けた密輸品争奪戦の幕が切って落とされた。海女さんが主役ってことは女性対男性(しかもほとんどクズ野郎)の構図で、知恵比べが肝要となる。この辺りはハリウッドやイギリスの洒落た悪党どもの分捕り合戦に近いエンタメの王道です。
ハリウッドで引く手あまたのエミリー・ブラントそっくりなキム・ヘスが、美人代表で暴れまくるのが見所で、豊かな胸の谷間も遠慮なく、ド派手なファッションが様になる。対するベテラン女優ヨム・ジョンアは何故か日本の木南晴夏に似て、押さえの演技が魅力。この要の2人とも50代とは到底思えないのが凄い。中盤からやっと登場の悪人にイケメン役ばかりだったチョ・インソンが現れ、本当にクズのクズワル役にびっくり。それにしても手下の貧相な男どもの、哀れな程の下衆風情の役者を揃えるのも、また見事。
しかし海上での自由自在に動き回るカメラからして、多分スタジオでのプール撮影と思われる。当然に背景は合成で、水中撮影のボリュームからしても美人女優さん達を危険な撮影には晒してないでしょう。なにより凄いのがほぼ全編に渡って流される韓国の当時の「演歌」でしょう。延々とノリが良く、コブシも回った熱唱が否応なく70年代に引き寄せる仕掛け。ファッションともどもダサいを包み隠さず押し通した作戦勝ちでしょう。
ただし、やられ、やり返し、が目まぐるしく、お話について行けないとこもありますが、勢いさえあれば気にもなりません。すっかり歌謡曲に酔わされ大満足の作品でした。
もう、ただただ、オモロいが、サメ映画でもある。
海の中では海女さんが最強みたいな韓国映画。 本年度ベスト級。
テンポの良い展開に加え韓国映画ならではの騙し騙される感じが面白い!
でも1970年代の設定で演歌みたいな音楽が終始流れる感じと古臭いファッションが自分に合わず残念だった感じ。
漁村で暮らす海女さん達の物語。
港の近くに立てられた化学工場の影響で魚や貝が捕れず生活が厳しくなった海女さん達。
生活の為、海に沈められた密輸品を回収する仕事でお金を稼ぐ展開。
密輸の現場を税関に摘発され捕まったジンスと船から逃げたチュンジャの二人を中心に進む展開。
後半の海中での格闘シーンが見所だった感じ。
素潜りの海女さんvs酸素ボンベを背負ったナイフを持った男性陣達のアクションシーンが面白かった。
悪役がまさかの人も韓国映画っぽかったけど、全く予想が出来ませんでした( ´∀`)
さすが韓国映画・・
気分爽快になれて良かった
タラ、シンチー、欣二なギラギラ男女
正当防衛だよね
1970年代半ばの韓国の漁村クンチョンでは化学工場の廃棄物で海が汚染され、魚介類が取れなくなり、海女たちは失業の危機に瀕していた。リーダーのジンスクは仲間たちの生活を守るため、海底から密輸品を引きあげる仕事を請け負うことにした。しかし誰かの密告により、作業中に税関の摘発に遭ってジンスクは逮捕され、親友のチュンジャ1人だけが現場から逃げることができた。2年後、クォンの便宜を図るためソウルからクンチョンに戻ってきたチュンジャは、出所したジンスクに新たな密輸の儲け話を持ちかけた。密輸王クォン、チンピラのドリ、税関のジャンチュン係長らの思惑が乱れる中、海女たちは人生をかけた大勝負をする、という話。
全体を通してアクションも有り、騙し騙されのどんでん返しも有り、なかなか面白かった。
50年くらい前の衣装が笑いたくなるほどダサかった。
悪い奴が沢山出てくるが、アレが悪者とは、ある意味騙された。
胸を刺されたクォン軍曹も死んでなかったという事は、もしかしてジャンチュン係長も助かったのかな?いずれにせよ、命を狙われたんだから、正当防衛だよね?
チュンジャ役のキム・ヘスは上手かったし、ジンスク役のヨム・ジョンアは美しかった。
ただし、もっと若手の美人女優が居ても良かったかな。特に海女役なんだから、年配女優ばかりじゃなくても。
犯罪アクション・エンタメとしてのハイスト映画の系譜に、監督らしい味付けで新たな風というより波を
もしも海女さんが密輸したら…現場としてコキ使われる側の女性たちが団結して、使う側の(女性たちを分断させようとして彼女たちの団結を忌み嫌う?)クソ男どもを成敗する痛快活劇!敵も超権力のあるパワーキャラというより、ズル賢い系の小悪党感あってリアルだし、作品終盤の海中アクションが新鮮でよかった。やはりその場に慣れたプロは違うところをヤクザ者相手に見せてくれる一致団結連帯感。
作品全体的に高カロリーになりすぎることなくほどよい風通しの良さ=監督の得意とする作風(?)で、70年代当時の空気を醸し出す音楽もいい働きをしている。途中でサービスの強キャラによる派手なアクションシーンも挟んでくれて、楽しめる。あと、『魔女』の友達役が、今回も愛すべきコメディリリーフで笑わせてくれる。かわいいけど、それだけじゃない自分の立ち位置を見つけている。
海中に眠る金塊争奪戦開幕!舞台ステージを変えた新鮮さこそあれど挫折・韓国映画らしい安定感があって、特にこういう三つ巴以上の勢力入り乱れる図式になったときの犯罪映画の巧みさには唸らされるところがある。一見ブッ飛んだ要素や展開なんかも、見ていると半ば強引にでも不思議と説得力を持たせられるような力強さがある。流石リュ・スンワン監督!!
勝手に関連作品『オーシャンズ8』
P.S. 個人的には少しハマらない・ノレないところもあったけど、薬のせいもあってか何度か一瞬意識飛びかけるみたいなことがあったから、改めてちゃんと評価できるよう配信開始されたら見直そう。
キム・ヘスの演技が圧巻!
韓国らしい作品だが、ハラハラドキドキ感満載でスカッとする作品。
1970年代の韓国社会、文化も知る事ができる作品。
キム・ヘス、チョ・インソンがこの作品をしっかり締めた。特にキム・ヘスの演技は
圧巻。
以外と作品らしくしっかりまとめていた。
密輸品の日本製品に見たことがある商品もある。まさか、ナビスコリッツがあったとは。
バランスのいいカオス感でしたね(笑)
日本人が昭和を懐かしむように韓国も70年代を懐かしむのかしら?
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