劇場公開日 2024年7月12日

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「四つ巴のシーソーゲーム。ドキドキワクワクが止まらない。」密輸 1970 ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0四つ巴のシーソーゲーム。ドキドキワクワクが止まらない。

2025年4月2日
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鑑賞方法:VOD

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大相撲の優勝決定戦は「三つ巴」が一番面白いと言われているけれど、
この作品はお宝を巡って、海女さん軍団、チンピラ軍団、元軍人密輸王、悪徳税関の「四つ巴」。
いや、友情出演的「シャーク先生(笑)」も加わった「五つ巴」の様相を呈す、
陸海を舞台にした、騙し合い殺し合いの、欲望スペクタクルなクライムアクション映画だった。

ぶっちゃけ序盤は、入り組んでる登場人物の人間関係がゴチャゴチャしてて、
取っ付きにくいなあとか、分かり辛いなあとか感じたし、
70年代の韓国歌謡が、のほほんと流れてくるだけで、
なんか新幹線が止まる前の、改装前の品川駅みたいな、古臭い雰囲気の映画だなあと、
大丈夫かこれって感じで話が進み、完走できるか不安がよぎったが、それは、とんでもない読み間違い。

中盤辺りから主導権を巡って、全員悪人ゆえの、足の引っ張り合い、密告合戦、弱味につけこむ小賢しさの応酬が激しさを増し、
各軍団が二転三転四転五転する、野球で言えば壮絶な乱打戦のシーソーゲーム的バカ試合となり、
誰が勝つのか最後まで全くわからない、ドキドキワクワク感の連続展開。

尻上がり的に盛り上がり、没入度は海底並に深くなり、
極めつけはクライマックスの水中アクションバトル。

陸では抑圧と搾取と貧困で苦しむ、海女さん軍団の女性達も、
ひとたび海に入れば縦横無尽のボーナスモード、
まさに「水を得た魚」の如く、男どもを振り回し力戦奮闘。

こんな華麗な水中アクションは見たことがない!と、個人的には凄い衝撃を受けたが、世の中は広い。
「これは◯◯以来の水中アクション映画だ!」という他の人のレビューもあり、
へぇ〜、映画って、海のように広い世界なんですねと、自分の知識の狭さを自戒する羽目に。

終わってみれば、70年代の韓国歌謡BGMって最高だな!と、序盤の印象とは真逆の音楽感想になっていた。

唯一残念だなと思ったのは、主人公の女優が、巨乳だけど偽乳で偽唇だった事ぐらいか。
胸の谷間がY字型じゃないか。おっぱいフリークとしては許せない減点項目。
許さん!シャーク先生に言いつけてやる。

ソビエト蓮舫
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