「バイオレンスだけど微笑ましいアクション」モンキーマン regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
バイオレンスだけど微笑ましいアクション
デヴ・パテルが初監督、主演を務めたアクションという事だが、隠すことなく『ジョン・ウィック』や『ザ・レイド』の影響を受けたと公言していて出来映えもそっくりで、ブルース・リーやジャッキー・チェン作品のテイストもチラホラ。ヒューマンドラマ系のフィルモグラフィが多いパテルだが、実はジャンルアクションマニアだったんだなと微笑ましくなる。
前述の通りストーリーもコレオグラフィも幾多のアクション映画のサンプリングなので、既視感ありすぎて「うーん」と思う人もいるだろう。ただ本作はヒンズー教をベースにしたバックグラウンドがあるのが大きい。まぁインド産アクション映画にもあるにはあるけど、製作にアメリカ資本も入っているだけあって、バイオレンス描写のエグさは随一といっていい。もっともこのあたりも『ジョン・ウィック』テイストなんだけど…
ただトゥクトゥクでのカーチェイスは『インディ・ジョーンズ/運命のダイヤル』なんかよりも良く、アクションシークエンスもカット割りせず極力ロングショットで見せるといった好評価ポイントもあったし、何よりもパテルの「アクション映画大好きなこの俺を見てくれ!」という強い意志を感じたので、無下な酷評はしたくないです。
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