モンキーマンのレビュー・感想・評価
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多才な拳ジョンウィック
ストーリーとしてはわかりやすい復讐劇。
ジョン・ウィック拳バージョンのようなアクションは期待通り楽しかったし、随所にかっこいいシーンがあった気がする。
やたら太鼓(タブラと言うらしいです)見せるなーと思ってたら、修行シーンで大活躍!笑
後日知り合いに聞いたら、あの方は世界ナンバーワンのタブラ奏者らしい…すご…
主演のデヴ・パテル、チャッピーの"創造者"役のイメージでひ弱な印象だったけど、今回見たらスタイル良すぎるしかっこよすぎ!
見終わってから監督も脚本もやってたと知り、多才だなーと。またぜひ映画つくってほしいと思いました。
※猿のお面はもうちょっと被っててほしかった!笑
不器用だが、熱く貫く
ポスターの上にジョン・ウィックの文字が輝いていたせいもあるのは事実ですが、最初の賭け試合が終わるまで、キアヌ・リーブスが出るとばかり思っていたのは、やはり秘密にしておきたい。
◉子どものような一途さで
お前は何者だと問われて、何者でもないわ! と答えたレイとは違い、無言のまま自分はリベンジャーであると、身振り手振りで告げる主人公。キッドは復讐のためにハヌマーンの化身となり、さほどの紆余曲折も無しに、こちらは悪の化身ともなった聖者と警察署長が支配する巣窟に踏み込んでいく。そこは子供であるし、ためらいはない。
◉何も足さない、何も引かない
痛みを紛らしてくれる麻薬みたいに、筋書きに要るかも知れない諸々の要素を飛ばした、痛快なアクション。血の量は増え、叩き割られる頭蓋骨や足腰の数もガンガン増えていった。とにかく闘いシーンが痛そうだなぁと言う感覚。
キッドの記憶を辿って、逸らしようのない怨恨がキッドを突き動かしていることも見せてくれたから、彼の行為に浸れたのは事実でした。
◉独りで死んでいく
とは言っても物語である以上、キッド一人の恨みと、寄り添った人々の悲哀が重なる瞬間があるならば、それをきちんと見たかったし、怨恨の対象である巨悪が膨れ上がる姿とかも見たかったです。
でも、神に近づいたキッドでありながら、基本は血しぶきだけ。
それから、命は捨てたキッドだが隠遁者たちとの触れ合いも含めて、何か人としての優しさは残していたようで、聖者と相討ちになったのは残念でした。
またいつか会おうみたいな表情を見せながら、キッドは風に吹かれて消えるのだろうと思っていました。有りがちではあっても、復讐者の明日を想像したかった。
小柄なモンキーマンのアクションがよい
闇ファイトクラブで日銭を稼ぐモンキーマンの復讐劇。
話は単純なんだけど、アップを多用したり、抽象的な映像をはさんだり、難しく見せようとしている節がある。パワーアップの件もなんだかよくわからない(笑)
格闘シーンがよくて、よくあるインド映画のマンガみたいな超人的強さではなく、比較的大人しめな強さ。雑魚相手でもたまに反撃を受ける。
銃のある時代なので撃たれることもあるが、なぜかさっさと撃たなかったり、無駄口をたたいたりする。まぁそれぐらいじゃないと格闘アクションができないからね!
もうちょっとキャラなり、話なりに捻りがあればもっとよかったと思う。
ハヌマーン
前半と後半で印象が違う作品なのでどーにも評価のし難い感じではありますが、「上手くないけども好き♪」が一番しっくりくるかな。物語の為にキャラクターが動く時間が長くて前半はちょっと疲れちゃったけども、準備万端な後半はカタルシス万歳でございましたね。ステレオタイプな作りと言えばそれまでだけども、アルフォンソ&愛車(ミッキー)や往年のジャッキー拳法映画の様なストーリー展開にはニンマリ。
チャレンジングな俳優活動を続けてきたし、出自の"奇貨"を活かしてこれからも頑張って頂きたいし応援します。
生身の殺陣は見応えあるが・・
ジョーダン・ピールがプロデューサーとして参加しているので期待して鑑賞したのだが、その意味はわからず。
内容として復讐劇の一点突破でそれ以外の伏線はほぼ無しで、全編アクションシーンで繋ぐという荒技。
しかも、手持ちカメラのアップを多用した目まぐるしい画面はテレビ画面ならまだしも映画館の大画面で観ていると酔ってしまうほど。
監督・主演はスラムドッグ・ミリオネアのデヴ・パテルが長編初監督だが、この内容で約2時間は無理があるのではないか。
裏格闘技で猿のお面を被りモンキーマンとしてヒールを演じるキッド(デヴ・パテル)は幼少期にカルト教祖と汚職警官に母親を殺害されていた。
その復讐のため、悪党が集まる秘密クラブに潜り込み、敵の警官や教祖を追い詰めていく。
特にひねりはなく昔からある典型的な復讐劇。
新味があるのはインドが舞台であり、土着的な伝説の要素が挿入され神秘性が加わっている事くらいか。
デヴ・パテルは生身のアクションが撮りたかったのだろう。
そこはかなりこだわった殺陣になっており見応えがある。
ただ、それを2時間はちょっと辛い。
ジョーダン・ピールを期待する人にはお勧めしない。
大珍品、前半と後半は別作品のよう
大珍品だった。
どこが大珍品なのか?
本作は、前半と後半でまるで異なる映画を観ているかのような、
極端な作風の違いが特徴的だ。
何が違うのか?
演出、編集、撮影、照明、アクションなど、
映画制作に関わるあらゆる要素において、
前半と後半で大きな変化が見られる。
特にアクションシーンは、
後半になるにつれてそのクオリティが飛躍的に向上する。
なぜこのような違いが生じたのか?
前半の演出がちぐはぐに感じられるのは、
主人公の成長過程を描く上で意図的な演出という解釈は可能だが、
後半のような演出をする監督が前半のような演出にOKを出す可能性は極めて低い。
監督を含めた制作チームの力量不足が原因なのか、
なにかしら理由はあるだろう。
まるで、前半と後半で異なるチームが制作に関わったかのような印象すら受ける。
ひとつ考えられるのは、デヴ・パテル、監督・主演で始めたけど、
なんかちがう・・・助けて、ジョーダン・・・・
では、後半とはどこから?
主人公がサンドバッグを叩き、
おじさんがボンゴのような打楽器を奏でるシーンから始まる後半のアクションシーンは、
そのダイナミックな映像美とスリリングな展開はすばらしい。
エレベーターのドアが開くだけでも美しく演出されているように、
アクションシーンだけでなく、
その他のシーンにおいても、
カメラワークや美術など、
細部にまでこだわりを感じられ、高い完成度を誇っている。
編集に関しては、母親と署長のシークエンスは、
徐々にその真相を明かしていくという繋ぎが採用されている。
大まかな内容は類推可能だが、
この手法は必ずしも効果的とは言えず、
もう少し早い段階で二人のシーン、
主人公の怒りを明示した方が、
観客の感情をつかむ上で役立ったかもしれない。
その独創的なインドならではの作風と後半の圧倒的なアクションシーンが魅力の、
少し変わった展開の自分の中では大珍品と言える作品だ。
【蛇足】
かつて、
私が在籍していた会社が配給を担当したデブ・パテル主演『スラムドッグ$ミリオネア』は、アカデミー作品賞を受賞したにも関わらず、
ビジネス的な大成功には繋がらなかった。
この経験から、アカデミー賞を受賞した作品が必ずしもヒットするとは限らないことを実感した。
やっぱり救いがないので
やっぱり復讐劇のみのストーリーは観ていて辛い。「推しの子」が恋愛、アイドル、演劇と復讐劇のみのストーリーでないので観てられるのに、このモンキーマンは悪徳警察署長が母親の仇でぶん殴り殺しにするアクションシーンは酷い。もちろんキッドの母親は油かけられ火をつけて焼き殺されているので、それに見合う殺され方でない
と辛いわ…。
良くも悪くもヒットするインド映画の要素が詰め込まれた映画でした
インド映画界はトップ俳優が軒並みビルドアップしてボディビルダーかプロレスラーみたいな体型になるのが流行っている印象ですが、デブパテルさんも例外に漏れずかなりお鍛えになられたご様子でした。あのアーミルカーンでさえその潮流に乗っているわけですからパテルさんを非難できるものではありませんが。格闘シーンは見ごたえありましたが目新しさ、クリエイティビティはどこにも無く、まぁ美味しい牛丼をチェーン店で大盛りで食べて満腹、みたいな感覚になりました。
・神様を映画の中の重要な要素として使う
・過去と現代のクロスリンクが鍵になる
・なぜか超人的な体力で延々と格闘する主人公
・もちろん決闘は超人的な格闘
・恋愛的な要素もアリ
全部インド映画でよく使われるテクニックなんですよねぇ。
この映画を見る直前に見た「宇宙探索編集部」が最高に独創的かつ芸術的だったので、余計そう感じてしまったのかもしれません。
「ハヌマーン」が分かんない
冒頭から「ハヌマーン」の物語があり、ヒンドゥー教に明るくない私にはいきなり難易度が高かった。 でもこの映画はどこが舞台なんだ?インドか、トゥクトゥクみたいな車が出るから東南アジアかインドネシアか?だから前半はさっぱりです。でも市街地の逃走劇は見応え有りました。
逃走には失敗したが、誰かに助けられた。そしてなぜか腹が割れた。幻想の世界なのか、過去に跳んだのか。良くわかりません。女性の太鼓に促されトレーニングをする。この女性のパフォーマンス👍。
後半ようやく話がわかってきた。敵地に乗り込んで怒りMAX。もうジョン・ウィックの世界です。途中の参加の女性軍団の豪華なスカートの舞も良かったです。
敵の女性をやっつけた後指を取ったのは認証の為だったのですね。敵グループの象徴的な指輪を奪って、最終決戦をする宣言だと思った。そして最後の最後、誰なんだ。後半 話が分かってきた気がしたが、やっぱり分かっていなかった。
この映画はインドが舞台であったが、コロナ禍でインドネシアで撮影しているから、当初の推測 あながち間違いでもない?
今調べていたら、『ハヌマーンが胸を引き裂き、中のラーマとシータの像を示す場面』というのがあった。胸を開いたのはコレだったのか?でもこれ自体全く分からず。ますます困惑。
煽られすぎた
2024年劇場鑑賞221本目。
貧弱なインド坊やのイメージがあるデブ・パテルが監督・主演をする壮絶なバイオレンスアクションと聞いて映画史に残る残虐ファイトを想像していったのですが、まぁ想定の範囲内かなと。ランボー ラスト・ブラッドの方がヤバかったですね。
デブの筋肉とか、手足の長い立ち姿は良かったですが。
圧倒的な暴力、圧倒的な復讐劇
素晴らしい映画でした。主演のデーヴ・パテールが監督、脚本も担当。小さい頃からテコンドーを習っていたそうで長身で長い手足にアクションが映えます。また目力の表現など撮影にも力が入っていてデーヴ・パテールの本作に懸ける意気込みが伝わります。余談ですが、上映終了間近のせいか287席あるスクリーンが貸切状態。迫力ある大画面を独り占めのご褒美を頂きました。
古いものを経由して新しい物語が
前半のエクストリームな展開のあと、この物語が目指すものが見えてくるにつれてめちゃくちゃアガりました。
デヴ・パデルがこんな先端的な物語を構想できる人だったとは。
基本は復讐の物語。
暴力とアクション。
これ自体は古くからある映画の枠組み。
インドの信仰。
これも古くから存在するもの。
しかしその両者が融合すると、古臭い男性性の発露だったはずの暴力の意味が変わる。
両性具有のシヴァ神の存在のように別次元の何者かとなった主人公は「自分が誰か」という問いにおそらくその行動で答えている。
それが猿の神、モンキーマンなのだろうと思われる。
男性原理の象徴である警察署長を殺したあと、彼らを信仰の名で操る聖者を殺すのはいわは男性原理の神を殺すということなのたが、しかし、それも本当の神そのものではない。
弱者を排除し、女性に暴行して殺す男性原理はインドからも世界からも死んでなくなることはない。
この物語には先がある。
そういう意味で、全くもって現代的な新たな物語を目指している。
原題もモンキーマンなのに…
コスプレして大暴れかと思っていたけどひたすら普通の人間。ヒーロー映画と勘違いした自分が悪いのか…。故意だとは思うけどカメラワークがブレすぎて疲れる。あと、序章長すぎ。前半ピストルバンバン、後半ひたすら殴り合い、ってのもどうかと。勢いだけ良かったかな。
おもしろかった
地下格闘家がセレブの集うナイトクラブみたいなところのスタッフになる。頑張って出世して超VIPのフロアに入り込む。そうして親の仇である警察署長の暗殺を企てる。アクションが格闘主体ですごく面白いのだけど、ちょいちょい気になるところがある。
主人公のキャラが薄い。性格に癖がなくて特に何の個性もない。そのせいか魅力も特にない。地下格闘家として八百長ファイトをしているのに、主催者から戦いぶりにダメ出しがある。ところが、スター選手を秒殺するとめちゃくちゃ怒られるし、観客からもブーイングがある。現実の試合では、一番ブーイングがあるのは決め手を欠く寝技の攻防の塩試合で、瞬殺KOは大うけだ。客も主催者も変だ。
警察署長が強すぎる。お腹の出たおじさんがトレーニングしているように全く見えないのに、現役バリバリの格闘家と互角以上に戦う。元力士なら分かるがどう考えても一瞬で息が上がって動けなくなる。
主人公が暗殺に失敗した後、インドの警察が大挙して捜査に当たりヘリまで出動する。あのように統率がとれているとはとても思えないし、賄賂をもらって適当に捜査しているフリだけしてそうな偏見がオレにはある。
こんなことを気にしながら見ていたのだがテンポが良くて絵面が面白く、格闘シーンは痛みが伝わり、とても楽しかった。トイレでしゃべってないでさっさと撃てよと思う。そしたら映画は終わってしまうが、しゃべらずに何らかの形で失敗するとか他にやりようがあるはずだ。
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