モンキーマンのレビュー・感想・評価
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暴力について
架空のインドの都市ということのようだ。
カレーとしては有名だが馴染み深くはない国インドを舞台にした物語
しかし、学校で習うカースト制
法律上では廃止されたが、未だそれに従属している国民性は中々拭えないのは想像に難くない。
そしてこの作品は主人公による復讐を物語にしている。
身分制度は生まれたときからすでに始まるが、主人公の人間的な想いがその根源へと向かわせる辺りがこの作品が目指したかったことなのだろう。
アメリカンヒーローと構図は同じだ。
実際我々日本人も知らず知らずのうちに洗脳されながら上級国民に従属されている。
この作品は、この腐った根源を黙って見過ごすのか戦うのかを人々へ問いかけているのだろう。
さて、
幼い日の想い出 政治力と武器を持って土地の立ち退きを力づくで奪い取る。
この誰もが納得できる「悪」というわかりやすい概念
今さらこんな… と思いながら見ていたが、場所によっては実際に起きていることだと認識すべきことだろう。
同時に日本でもこのような支配者と支配されるものとがすでに明確化していると考えたほうがいい。
このことを考えると、暴力に対する暴力という手段が間違っているとは、必ずしも言えない気がしてならない。
主人公は母の復讐のためにガンを用意しターゲットにせまるものの、失敗してしまう。
これは物語上必要な出来事だが、実際主人公の頭をかすめたのが「暴力に対する暴力の是非」だったよう思った。
心の傷 辛い思い出 トラウマ
ついそれを思いだしてしまうが、記憶の中では決して思い出させないようにもしている。
これが主人公の葛藤を生み出す。
知識上の善悪 心の傷 本心がどこにあるのか?
そしてその目的 大義名分
実際これらが端然と揃わない限り、復讐などできないのだろう。
冒頭の昔ばなし
ハヌマーンと呼ばれる猿の神
神々によって封印されたというハヌマーンの魂が主人公に憑りつくのかと思っていたが、実際にはそんなことは起きず、人間としての在り方、主人公の在り方を自分自身で再認識する物語だった。
彼が自分の役割、本当の自分自身を発見してその暴力的行為を遂行するのをアクションで描いているが、この古さの中に同調する自分自身の根源的な思考が「ヤバい」のか、同調しないのが「正しい」のか、ずっと自問自答が続いた。
確かに主人公が置かれた特殊な環境と過去がある。
それ故の主人公の暴力は、物語だから許されるのか、それとも「つまらない」で済ませてしまうべきなのか?
作品の背景にあるのは、金だった。
そのために宗教、カリスマ的ヨガ師 警察が結託してインドのある都市を支配している。
支配者にカネが集まり、貧困層は路上で寝ている。
武装に対する武装
そこに至るまでの過程 過去 復讐心
そして「神」という概念
ヨガ師は「暴力の連鎖を断ち切らなければならない」ともっともらしい言葉を遣う。
もうやると決めた主人公にそんな薄っぺらな言葉は効かない。
物語上それはそれ。
ただ、
実際にこの日本でおかしなことがまかり通ってしまっている現状を何とか出来るのは、我々庶民の声なのではないかと思う。
声とは「誹謗中傷」ではないはずだ。
昨今のTVや新聞は洗脳ツールとして理解すべきだろう。
USAIDが露呈しても流れない報道。
日本の嘘 闇
作品の中の少年 幼い主人公
彼が認識した無力さ。
大人になった彼ができることを見つけた。
それはたまたま暴力だった。
相手の武力に対抗する「力」を暴力という一括りの言葉で扱うのは、適正なのだろうか?
この彼の「力」という声は、仲間の共感を伴っていた。
声をあげることができない「弱さ」
レイプされているのに叫べない女性の例えるのはどうかと思うが、それ。
その力に黙ったまま屈する是非
「正しいこと」を既に洗脳されてしまっている事実
この作品はそれを問うているのだと思うが、いま日本も考え直さなければならない岐路に立っているのは間違いないだろう。
口に合わない印象
序盤の展開おもろすぎ!!貧乏臭ささや貧困だからこその信念とか見れて...
神が殺らねば俺が殺る
原題
Monkey Man
感想
母を殺され、全てを奪われた一人の男の、人生をかけた復讐劇
復讐の化神モンキーマン
どん底から這い上がり、壮絶な復讐を果たせ。
異常なテンション、濃密なアクション
エネルギーに満ちた熱狂と興奮の映画体験を全身で体感せよ!
「ジョン・ウィック」シリーズを手掛ける製作陣ということでアクションは良かったです!
特に終盤のアクションは見どころですね!
良くも悪くもジョン・ウィックっぽいです、インド版ジョン・ウィック!笑
ただ上映時間121分はすごーく長く感じました。話のテンポが悪かったのが難点でもうちょっとコンパクトにできたはず…。
敵から逃げようとして窓が割れないのは笑いました!
ラストはちゃんと復讐できて良かったもののモンキーマンはどうなったのか!?
※ハヌマーン
※神よ あなたを崇めます
猿の復讐
『スラムドッグ$ミリオネア』だけでキャリアが終わるかと思われたデヴ・パテルだが、何の何の堅実なキャリア続く。
コケたけど『エアベンダー』『チャッピー』などのハリウッド大作や『マリーゴールド・ホテル』『ホテル・ムンバイ』『グリーン・ナイト』などの良作に出演。『LION/ライオン』ではアカデミー賞ノミネート。決して派手ではないけど、あのインドのスラム街の青年の確かな活躍ぶりは見ていて何だか嬉しい。
そんな彼が監督デビュー。しかも、アクション映画なのが意外。
しかし、氾濫するアクションの類いではない。パテルの才気やインドの社会問題・神話などを盛り込んだ意欲作。
犯罪蔓延るインドの架空の町。そこで夜な夜な行われる闇の地下ファイトクラブ。
一人の男キッドは猿のマスクを被り、殴られ屋として生計を立てていた。いつしか“モンキーマン”と呼ばれるように。
孤独とどん底の中、ある人物に遭遇する。警察幹部と宗教指導者。
幼い頃村に住んでいたが、この二人によって村は焼かれ、母親も殺されていた。
キッドは壮絶な復讐に身を投じていく…。
『ジョン・ウィック』の製作陣が手掛けただけあって、さながらそのインド版。
話はシンプルな復讐劇ながら、アクションのイメージ無かったパテルが怒涛のアクションを魅せる。
路地裏やトイレ、厨房、エレベーターの中など薄汚い空間や狭い場所で繰り広げられるアクションはいずれも生々しく、痛々しく激しい。
キッドは武道の達人とかプロフェッショナルではない。あくまで見世物ファイターで、しかも殴られ役。敵との闘いもボロボロに傷付く。
一度は敗退。インド奥地のコミュニティに助けられ、修行。
覚醒してからのクライマックスは、強い事強い事!
この敗退~修行~覚醒はアジアンテイスト。
『ジョン・ウィック』オマージュは言うまでもなく。台詞にも出てくるし、ビシッとしたスーツ姿で闘う。
『ジョン・ウィック』だけじゃなく、『ザ・レイド』からも影響受けたらしく、確かに色々と彷彿。トイレ内での闘いは『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』からであろう。手持ちカメラのような揺れ揺れの映像は『ボーン』シリーズ。
どん底から這い上がろうとする様は自身の出世先である『スラムドッグ$ミリオネア』のようでもある。
パテルが自分の好きなもの、やりたいものを全てぶち込んだ渾身作。8年の歳月をかけて。
元々はパテルが監督する予定ではなく、『チャッピー』で組んだニール・ブロムカンプにオファー。が、君自身で作った方がいい、と言われて監督も兼任。
これは正解。インド系のパテル自身でなかったら、インドの社会や神話に精通した物語は醸し出せなかったろう。
元々は劇場公開ではなく、配信オンリー。が、ジョーダン・ピールが作品に惚れ込み、彼のプロデュースで劇場公開へ。
これも正解。作品はスマッシュヒットとなり、初監督のパテルの手腕は批評家から絶賛された。
まるでインドの神々に微笑まれたような。こういう幸運も才なのだ。
ラスト、死んだかに思えるが…、明確に描かれた訳ではない。
せっかくのキャラ、一回きりは惜しい。
それに、パテルだってまたやりたいであろう。
インドの神話や神々も多少なりともインド映画を見ておいて良かった。見てなかったら“シヴァ神”とか分からなかったろう。
キッドは猿のマスクを被り復讐に。モチーフは猿神ハヌマーン。これもまた。
その昔、円谷プロとタイ合作の『ウルトラ6兄弟vs怪獣軍団』という異色のウルトラマン映画があり、その主役ヒーローがハヌマーン。インドの神だが、タイでも崇拝されているとか。
権利問題で今はもう見られない幻の作品で、珍品。VHSで見た幼少時の記憶が鑑賞の助けになるとは…。
これも猿神ハヌマーンのお導きか…?
デブ・パテル主演のスタイリッシュなアクション‼️
これって純粋のハリウッド映画なんですね。
主演のデブ・パテルさんって、インド生まれじゃないのね(びっくり‼️)
(イギリス生まれ)
歌ったり踊ったりしたいもんね、そう言えば。
「スラムドッグ$ミリオネア」の主役で名乗り出たのが、16年前。
僅か17〜18歳で、それからずうっとハリウッド映画のインド人役。
誤解してました。
彼はイギリスで生まれ育ったインド人俳優だった。
ミリオネアはダニー・ボイル監督だ。
「LION/ライオン~25年目のただいま~」とか、「マリーゴールドホテル」の
支配人とか、ヒューマンドラマのイメージが強く好感度が高い。
今回は、監督・脚本・主演の3役、それも母親を殺された男の復讐劇。
暗めの画面に激しいアクションシーン。
スタイリッシュな映像と残酷は殺戮場面。
幼い日に村を奪われ母親を殺されて、孤児になり、
今は「モンキーマン」という名で、地下格闘技の、「殴られ役」
として生きてくる。
ある日、拾った財布から復讐相手の警察署長の居場所を知る。
この男モンキーマンことキッド。
強いんだが弱いんだからよく分からない。
最初のシーンで、復讐相手の的を外すのは、脚本上の都合というか、
殺しちゃったら、復讐が終わっちゃうから?
(そんな感じを受ける)
色んな要素を散りばめる。
美しいインド女性の肌も露わなセクシーダンス。
舞台となるホテルの厨房や大広間の大パーティー。
そして協力者となるアルフォンソの三菱の改造車でのカーチェイス。
そして回想を多用して、過去の火災で焼き払われる村の映像。
中間部では寺院での武装トレーニング。
そしてラスト30分でいよいよ復讐の本番。
(何かが足りない・・・
(復讐の燃える焔が燃え盛る必然・・・
デブ・パテルは格好良かった。
もう少し感動する何か、人間ドラマが欲しい。
脚本が弱いし、案外とアクションシーンが、見てて楽しくなかった。
アドレナリンの出し方が分かってる❣️
アガらない
多才な拳ジョンウィック
不器用だが、熱く貫く
ポスターの上にジョン・ウィックの文字が輝いていたせいもあるのは事実ですが、最初の賭け試合が終わるまで、キアヌ・リーブスが出るとばかり思っていたのは、やはり秘密にしておきたい。
◉子どものような一途さで
お前は何者だと問われて、何者でもないわ! と答えたレイとは違い、無言のまま自分はリベンジャーであると、身振り手振りで告げる主人公。キッドは復讐のためにハヌマーンの化身となり、さほどの紆余曲折も無しに、こちらは悪の化身ともなった聖者と警察署長が支配する巣窟に踏み込んでいく。そこは子供であるし、ためらいはない。
◉何も足さない、何も引かない
痛みを紛らしてくれる麻薬みたいに、筋書きに要るかも知れない諸々の要素を飛ばした、痛快なアクション。血の量は増え、叩き割られる頭蓋骨や足腰の数もガンガン増えていった。とにかく闘いシーンが痛そうだなぁと言う感覚。
キッドの記憶を辿って、逸らしようのない怨恨がキッドを突き動かしていることも見せてくれたから、彼の行為に浸れたのは事実でした。
◉独りで死んでいく
とは言っても物語である以上、キッド一人の恨みと、寄り添った人々の悲哀が重なる瞬間があるならば、それをきちんと見たかったし、怨恨の対象である巨悪が膨れ上がる姿とかも見たかったです。
でも、神に近づいたキッドでありながら、基本は血しぶきだけ。
それから、命は捨てたキッドだが隠遁者たちとの触れ合いも含めて、何か人としての優しさは残していたようで、聖者と相討ちになったのは残念でした。
またいつか会おうみたいな表情を見せながら、キッドは風に吹かれて消えるのだろうと思っていました。有りがちではあっても、復讐者の明日を想像したかった。
小柄なモンキーマンのアクションがよい
ハヌマーン
生身の殺陣は見応えあるが・・
ジョーダン・ピールがプロデューサーとして参加しているので期待して鑑賞したのだが、その意味はわからず。
内容として復讐劇の一点突破でそれ以外の伏線はほぼ無しで、全編アクションシーンで繋ぐという荒技。
しかも、手持ちカメラのアップを多用した目まぐるしい画面はテレビ画面ならまだしも映画館の大画面で観ていると酔ってしまうほど。
監督・主演はスラムドッグ・ミリオネアのデヴ・パテルが長編初監督だが、この内容で約2時間は無理があるのではないか。
裏格闘技で猿のお面を被りモンキーマンとしてヒールを演じるキッド(デヴ・パテル)は幼少期にカルト教祖と汚職警官に母親を殺害されていた。
その復讐のため、悪党が集まる秘密クラブに潜り込み、敵の警官や教祖を追い詰めていく。
特にひねりはなく昔からある典型的な復讐劇。
新味があるのはインドが舞台であり、土着的な伝説の要素が挿入され神秘性が加わっている事くらいか。
デヴ・パテルは生身のアクションが撮りたかったのだろう。
そこはかなりこだわった殺陣になっており見応えがある。
ただ、それを2時間はちょっと辛い。
ジョーダン・ピールを期待する人にはお勧めしない。
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