骨なし灯籠

劇場公開日:2025年5月16日

骨なし灯籠

解説・あらすじ

熊本豊前街道の温泉町・山鹿(やまが)を舞台に、妻を亡くして深い喪失感を抱いた男の再生を描いたドラマ。和紙と糊だけで作られた山鹿の伝統工芸品である「山鹿灯籠」(別名:骨なし灯籠)の世界に出合った男が、山鹿の人々や自然との触れ合いを通じて、徐々に癒やされていく姿を描く。

元美術教師の市井祐介は亡き妻ゆかりの骨壺を抱え、死に場所を探してさまよい、古き時代のたたずまいを残す、熊本豊前街道の温泉町・山鹿にたどり着く。町には夏に行われる「山鹿灯籠まつり」のポスターが貼られており、そこに描かれた「灯籠娘」に妻の面影を見る祐介。やがて灯籠師見習いの直樹に誘われて働き始めた祐介だったが、1年が過ぎ、妻の三回忌を迎えても喪失感と孤独感が拭われることはなかった。町を出ようと決めた祭りの日、そんな祐介の前に、ゆかりの双子の妹だという、あかりという女性が現れる。

主演は、脚本家の倉本聰が開設したライター・俳優養成施設「富良野塾」の出身で、倉本作品に多く出演してきた水津聡。映画「棚の隅」ほか数多くの映画やドラマ、CMで活躍するまひろ玲希が、ゆかりとあかりの2役を演じた。富良野塾出身で脚本家(浅野有生子)や放送作家(木庭有生子)、作詞家としても活躍し、2021年から熊本県山鹿市に暮らす木庭撫子が、初監督作品として撮り上げた。

2023年製作/108分/G/日本
配給:熊本やまが映画プロジェクト
劇場公開日:2025年5月16日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14

(C)熊本やまが映画プロジェクト

映画レビュー

4.0また明日!

2025年6月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

癒される

あるきっかけで知った映画。
熊本の山鹿という街、山鹿灯籠まつり、和紙でつくられる山鹿灯籠のどれも知らなかった。
配給会社もつかない低予算の街おこし自主制作映画。
そんな先入観を完全に覆してくる。

何と言っても画が美しい。
監督は、撮影には特に拘り、信頼置ける実力者に拝み倒して引き受けて貰ったのだという。
撮影されているのは、熊本県山鹿市内のほんのごく一部のエリア。しかし、そのごく限られた中に、美しく豊かなものがギュッとあるということが伝わってくる。街並み、街道、灯籠、橋、川、鯉、草木、花、虫。
どれも特別なものではないのに、特別なもののように感じる。

そして脚本。
長くテレビドラマの脚本家として活躍してきた監督。倉本聰の門下生ということだが、この落ち着いたストーリーの中に、いくつもの小さな伏線を張り巡らせ、それを後半一気に回収してクライマックスに持って行く話の運びは見事だった。

山鹿灯籠まつり本番の場面がクライマックスと思い込んでいた。
美しく、幻想的な灯籠と踊りの映像を想像していた。当初の脚本ではそうなっていたらしい。ところがコロナで本番は中止に。
急遽書き換えられたクライマックスシーン。
こちら側とあちら側。
二人だけがわかるサインでメッセージを交わす。
そのメッセージは、無音のシーンの中で、力強さと暖かさを持って、届いた。

細かい設定に、所々、整合がつかない粗さも感じた。
だが、そうした粗が気にならなくなるような映像と、練られたストーリー展開、メッセージ性のある映画だった。

地元熊本では5ヶ月のロングラン。
東京での上映も果たしたが、配給元はつかず、手探りでの全国展開が続いているらしい。
この手の映画で興行拡大は厳しい道のりだと思うが、少しでも多くの方に知って貰いたい、観て貰いたいと思える小さな良作。

山鹿灯籠まつりをこの目で見てみたい。

コメントする 1件)
共感した! 3件)
TS

5.0脚本の厚みと映像の美しさ

2025年5月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

癒される

東京の恵比寿ではじめて拝見して感動いたしました。
自分が祖母をなくした悲しみを乗り越えていないことに気付かされました。

行ったことも見たこともない山鹿という土地が自分の故郷のように感じる美しい映像も終始見とれてしまいました。
長らく帰っていない自分の地元に帰りたくなる作品です。

大切な人を失った悲しみを抱えた方はぜひ一度見てみて下さい。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
shogo

4.0すぐ観ましょう。情報入れずに。

2025年5月24日
Androidアプリから投稿

おもしろかった!
後半からは怒涛の展開。そして最終盤の怒涛の伏線回収。素敵だ。
とにかく情報入れずに観ましょう。すぐに。です。
山鹿灯籠のこと全く知識なしでも楽しめるでしょう。
〜追記予定〜

コメントする (0件)
共感した! 3件)
SUZUKI TOMONORI

4.0縁とゆかりに

2025年5月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

癒される

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 2件)
共感した! 8件)
uz